The Remedy/Kurt Rosenwinkel Group
このアルバム、出てから1年以上経っていると思うのですが、最近になってカート・ローゼンウィンケルのリーダー作が気になりはじめ、買おうと思ったのが2ヶ月以上前。HMVで入手困難盤になってしまってて、1ヶ月半以上待たされましたが、何とか入手できました。1曲目のギターのメカニカルな演奏でかなりぶっ飛んでしまいましたよ。最近のカートはこういう演奏だったのか、と感心することしきり。それぞれのソロによって、サウンド全体が動いていくので、飽きがこないし、変化に富んでいます。曲の構成もスタンダードとは違って定型的ではないと思うので、技術的にはかなり難しいと思うのですが。タイトル曲の2曲目も哀愁が漂う美しいメロディでインパクトありだし、3曲目のパワフルさも見事。改めて自分の非4ビート、非バップの現代ジャズ好きが分かった1枚ではありました。
The Remedy/Kurt Rosenwinkel(G) Group(Artistshare)(輸入盤) - Recorded Jabuary 2006. Mark Turner(Ts), Aaron Goldberg(P), Joe Martin(B), Eric Harland(Ds) - 1. Chords 2. The Remedy 3. Flute 4. A Life Unfolds 5. View From Moscow 6. Terra Nova 7. Safe Corners 8. Myrons World
(09/10/07)CD2枚組のライヴ。8曲目がマーク・ターナー作で、他は全曲カート・ローゼンウィンケルの作曲。いちばん短い曲も11分台と長尺の曲ばかりで最長19分台。メンバーもカートの音楽には最適な人選。非4ビート(7曲目、8曲目は4ビートの部分も)中心で、バップイディオムの色がほとんどついておらず、しかも曲の構成も定型的でないところもあったりと、現代ジャズのある側面をライヴで聴かせています。それぞれのソロもいい。ギターは優しいコードの時もあれば、ロックギターのような時も。1、8曲目などは各ソロパートがバリバリだったり控え目だったり、フレーズも素晴らしく聴かせどころ満載。4曲目はギターのコードで長い出だしがあって、その後に印象的なメロディが出てきます。6曲目はゆっくりの淡白なボッサ。
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» Kurt Rosenwinkel Group THE REMEDY [JAZZとAUDIOが出会うと。。。]
Kurt Rosenwinkelはdeep songあたりから注目をし始めたので、ちょいと遅れたファンになってしまうのですが、それでも最近はかなり注目しているギタリストになっています。
そのKurt Rosenwinkelのライブ盤ということで、これは買い逃す手はありません。
メンツは以下の通り、最近Kurt Rosenwinkelと言えばMark Turner、Mark Turnerと言えばKurt Rosenwinkelってな印象もありますかねぇ(笑)
Ku..... [続きを読む]
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゛The Remedy: Live at the Village Vanguard゛ Kurt Rosenwinkle Group(ArtistShare) このアルバムは以前から結構気になっていたア [続きを読む]
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この盤を昨年のBest3に入れた身としては、工藤さんが今まで聴いていなかったことに驚いてしまったのでありました。
でも、凄かったでしょ?
TBありがとうございます。逆TBさせていただきます。
投稿: oza。 | 2009/10/08 21:50
>oza。さん
TBどうもありがとうございます。
最近はジャズ新譜もたくさん出てますから、皆がいいというアルバムもけっこう買いもらしてますよ(笑)。でもしばらく経ってから気になって、待ちつつも買ってみて良かったアルバムでした。確かにスゴかったですね。
投稿: 工藤 | 2009/10/08 22:30
こちらからもTBさせていただきます。
本作のカートはライブ盤だけあって他のアルバムでは見られないほどに弾きまくっているのですが、ゴールドバーグとハーランドの2人も凄いですね。(ターナーだけはいつものごとくって感じですが)
スタジオ録音でもいいので、次回作もこのメンバーで聴いてみたいものです。
ちなみに私は昨年のベスト9にしてました(笑)。
投稿: nary | 2009/10/08 23:36
工藤さん,こんばんは。
このアルバムが出てからもう1年以上ですか。なんかそちらの方が驚きです。でもCDの整理が悪くて,所在地が不明です。捜さねば。
それはさておき,こちらからもTBさせて頂きます。
投稿: 中年音楽狂 | 2009/10/09 00:52
>naryさん
TBどうもありがとうございます。
マーク・ターナーは以前から参加してましたけど、他のメンバーは総入れ替えっていう感じですね。ドラマーはジェフ・バラード時代も好きだったのですが、ここでもエリック・ハーランドはまさに適材適所だと思います。というより全員ピタッとハマッてますね。
投稿: 工藤 | 2009/10/09 17:43
>中年音楽狂さん
TBどうもありがとうございます。
1年以上遅れて入手しましたが、改めて、聴いて良かったCDのひとつです。Artistshareは内容がいいアルバムが多いのですけれど、入手困難になるのも早めなので、今度からはもっとチェックを早めにしなければ、と思いました。ここのアーロン・ゴールドバーグもかなりいいですが、メルドー参加でまた聴いてみたいなあ、なんて思っています。
投稿: 工藤 | 2009/10/09 17:48