Not By Chance/Joe Martin
ブラッド・メルドーとクリス・ポッター参加ということで、リーダーのジョー・マーティンはあまりおなじみではないけれど、買ってみました。彼らが参加しているとはいっても控え目なソロが多く、それでも十分に堪能は出来るのですが、やはりちょっと地味なアルバムかな、という印象があります。1曲目がけっこう目立つ変拍子だったのですが、思ったほどには変拍子は多くなく、あるいは気付かなかったのかもしれませんが。ですので、最初に書いたコメントを書いては消し、と聴き終わる頃にはだいぶ印象が変わっていました。それでもこういうアルバム、渋めで淡い現代ジャズっていうことで、好きなアルバムにはなります。
Not By Chance/Joe Martin(B)(Anzic Records)(輸入盤) - Recorded January 2009. Chris Potter(Sax, Bcl), Brad Mehldau(P), Marcus Gilmore(Ds) - 1. Semente 2. In The Meantime 3. Cache 4. A Dream 5. The Balloon Song 6. Once Before 7. Far 8. Not By Chance 9. The Stoic
(09/10/25)5曲目がジャコ・パストリアス作曲の他は全曲ジョー・マーティンの作曲。豪華なメンバーにしては少々サウンドが地味かも。でもテクニックは確かだし、安心して聴けます。アコースティック・ベースだと拍子がはっきりしないですが、変拍子の曲が何曲か。1曲目から流れていくようなテンポの良い変拍子の曲。モーダルでメカニカルな感じのアップテンポの4ビートの2曲目、6拍子基調のペースが速いながらソロが浮遊感のある3曲目、薄暗い静けさのあるバラードの4曲目、メカニカルなテーマからフリーになる5曲目、ミディアムの4ビートで渋めに聴かせる6曲目、ウォーキング8ビート的かつサックスがなだらかな7曲目、淡い色調のジャズ的なボッサのタイトル曲の8曲目、凝っている展開ながら派手さはない9曲目。
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この盤は、中年音楽狂さんの情報で、Brad Mehldau, Chris Potterの参加を知り、購入したアルバムです。
メルドーコレクターを自称するだけあって、メルドーに関わる情報には、鋭い嗅覚を発揮されます(感服)。
たまに、無名な人のリーダー作で、こういう強烈なメンツのアルバムが出てくるから(不思議と感じつつ)侮れません。
口コミ情報がないとこういうのはかなり出遅れることになります。(まぁ、それでも影響は大きくないですが)
ということで、メンツですがベーシスト以外は知ってる名..... [続きを読む]
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うむ。。Remembrance/John Patitucci Trioも失敗。。。
これだけ、、生き残りましたぁ!
これ、評判よくなかったですけど、わたくし面白かったですよ。
まぁ、、でも、、
>凝っている展開ながら派手さはない9曲目
こんな感じの一枚なんでしょうか。。
とらばありがとうございました。
投稿: すずっく | 2009/10/27 18:29
>すずっくさん
TBどうもありがとうございます。アダム・ロジャースはTB要承認ではいってました。3発目になると、さすがに受け付けなくなるのかな。また時間をおいてトライしていただけると幸いです。
このアルバム地味めではあるけれど、私も個人的には好きなタイプのアルバムです。ただ、メンバーがメンバーなので、別な面も期待してしまうんですよねえ。ベーシストのリーダー作で作曲も彼中心なので、そのキャラクターを考えると納得ではあります。
投稿: 工藤 | 2009/10/27 19:34
連続でこちらからもTBさせていただきます。
マーティンはテクニシャンというわけではないのですが、音楽性はなかなかいいものを持ってますね。
またポッターとメルドーの、マーティンの存在感を消してしまわないように気を使っている腹八分目なプレイにも好感を持てました。
投稿: nary | 2009/10/28 00:46
>naryさん
TBどうもありがとうございます。
派手なところがあまりないのは、ベースのキャラクターを活かすためでもあったんですね。そう考えると、サイドのメンバー、ますます恐るべし、です。
でも、なかなかいい演奏でした。
投稿: 工藤 | 2009/10/28 09:16
TBありがとうございます。逆TBさせていただきます。
私もこのアルバム結構好きです。楽しんで聴きました。
>マーティンの存在感を消してしまわないように気を使っている腹八分目なプレイ
という発想は出ませんでした。 なるほどねぇ..
投稿: oza。 | 2009/10/30 06:58
>oza。さん
TBどうもありがとうございます。
oza。さんの引用は私の文章からではないと思いますが、似たような感想を持っています。このメンバーでこの演奏、というのは、発送的になかなか出てこないですよねえ。面白いアルバムでした。
投稿: 工藤 | 2009/10/30 08:26
910さん、こんばんわ。
僕はけっこうこの作品気に入ったくちです。
とくにクリポタのソロには惚れ惚れします。
音もフレーズも好きです。
いつものような鬼気迫る感じはありませんが、
十分彼のソロは魅力的でした。
録音もnaryさんが言うように変ですね、
僕は笑ってしまいました。
TBさせていただきます。
投稿: criss | 2009/11/05 23:30
>crissさん
コメントどうもありがとうございます。TBはお時間があったときに、再トライしていただければ幸いです。
なかなか渋い1枚となっていて、何度もこのアルバム、かけています。音の定位の問題ですが、なるほど、でした(笑)。というのは私のいつもアルバムを聴く定位置がパソコンの前なので、向かって右側の外側なんですよ。ですのであまり気にしなければ気にならないという。ブログを書く上では問題が出てくるかもしれませんけど。
投稿: 工藤 | 2009/11/06 17:47
工藤さん,こんばんは。遅くなりましたが,このアルバムの記事をTBさせて頂きます。
このアルバム,最初は地味かなと思わせながら,何度も聞いていると,おぉっ,なかなかいいのではないかと思わせるアルバムだと思います。Mehldauもクリポタも大したものです。
投稿: 中年音楽狂 | 2009/11/09 22:41
>中年音楽狂さん
TBどうもありがとうございます。
ちょっと地味かなとはじめは思っていたのですが、さすがにこのメンバーでの録音と思うところが、よく聴くとありますね。
もうこのメンバーが他で共演するということは夢のような事で、ないかもしれませんので、このアルバムで味わうことにします。
投稿: 工藤 | 2009/11/10 08:20
工藤さん。こんばんは。
私からもトラバさせていただきます。
このアルバムについては、皆さんのおっしゃるとおりだと思いますので、私からは特に言うことはありません。
それにしても、関係者の皆さん。
揃ってこのアルバムがお好きなようで(笑)。
投稿: いっき | 2009/11/13 20:46
>いっきさん
TBどうもありがとうございます。
こういうアルバムでここまでコメント数が伸びることって珍しいことかもしれません。
ただ、他のアルバムでは今ひとつだった、と正直にコメントを書いてくれたりする人もいらっしゃいますから、皆それぞれにいいと思われたんだろうと思います。
私はサイドの知名度で聴いて、聴いてみたら意外にリーダーが堅実で面白かったなあ、というようないきさつでしょうか。
投稿: 工藤 | 2009/11/13 22:17