Paul Motian On Bloadway Vol.5
ポール・モチアンのこの新作は4月に入手したのですが、やっと聴くことができました。相変わらず上手いんだか下手なんだかよく分からないドラムスですけれど、曲全体のコントロールはうまくできていて、何だかみんながバラバラになりそうでいて、まとまっているという不思議なサウンドです。また、Trio2000+Twoとは言っても、前回から大幅にメンバーチェンジが行われたようです。より無名のメンバーになりましたけど、雰囲気はいい感じ。ゲスト扱いの菊地雅章も、もう彼なしではこのサウンドが成り立たないところまできていますね。ただブロードウェイとは言っても、半数は硬派な曲、しかもフリーに近いので、要注意盤には違いないとは思いますが。
Paul Motian(Ds) On Bloadway Vol.5(Winter&Winter Music Edition 910 148-2)(輸入盤) - Recorded June 2008. Thomas Morgan(B), Loren Stillman(Sax), Michael Attias(Sax), Masabumi Kikuchi(P) - 1. Morrock 2. Something I Dreamed Last Night 3. Just A Gigolo 4. I See Your Face Before Me 5. A Lovely Way To Spend An Evening 6. Midnight Sun 7. Sue Me
(09/07/04)Trio2000+Twoでの演奏。1曲目がポール・モチアンの曲で、他はブロードウェイの作品群ですが、少し混沌として、あまりオリジナルとの区別がないように感じます。サックスはサキソフォンとしか表記されていませんけど、曲によってはバリトン・サックスが入って、なかなか心地良いです。2、4-5、7曲目のようにホンワカ温かみもあるバラードもあります。菊地雅章のピアノが、リラックスさせる場面もあるけれど、時にストイックな方向にサウンドを持って行き、ピアノを弾きながら時々うなり声が入ってきます。ゆったりとしつつ、硬派なフリーの上に成り立っているような曲もあって、リズムもバラバラのようで進んでいくというところが、モチアンらしい。ブロードウェイにしては、柔らかい曲だけではないので、要注意かも。
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