Movements In Colour/Andy Sheppard
ECMレーベル新譜聴き。アンディ・シェパードは今までカーラ・ブレイのアルバムに参加することが多かったのですが、そちらはECMではなくて、傍系レーベルのWATTでした。ですので、このアルバムはECMでの初リーダー作ということになります。冒頭、自由に吹きまくる場面を聴いて、フリー系かなと予想したのですが、予想は外れて、少なくともこのアルバムでは、朗々とメロディを歌うようなサックスでした。そこにタイプの違う2人のギタリスト、そして個性的なタブラその他のパーカッションが強調されて、多くの曲でかなりエスニックな感じを持つサウンドになっています。そして、エレクトロニクスの使用。個性的ですが、印象に残るアルバムとなりました。
Movements In Colour/Andy Sheppard(Ss, Ts)(ECM 2062)(輸入盤) - Recorded February 2008. John Parricelli(G), Eivind Aarset(G, Electronics), Arild Andersen(B, Electronics), Kuljit Bhamra(Tabla, Per) - 1. La Tristesse Du Roi 2. Bing 3. Nave Nave Moe 4. Ballarina 5. May Song 6. We Shall Not Go To Market Today 7. International Blue
(09/04/13)全曲Andy Sheppardの作曲。シンセサイザー無しなので、流れるような音はエフェクトのかかったギターかエレクトロニクスなのでしょうか。ドラムスではなくてパーカッションなのでエスニックな雰囲気を増します。サックスの自由度が高いながらもゆったりした場面から、ビートの効いた中盤以降、強い哀愁とエスニックさを感じながらノリも良い14分台もの1曲目、リズミカルで明るいメロディが続いていく2曲目、パーカッションのビートが効いた中をサックスその他の楽器が泳ぐ3曲目、ギターの伴奏が中心のしっとりとしたバラードを奏でる4曲目、少しゆったりめに明るく淡々と進む5曲目、メロディアスなまろやかエスニック・フュージョンという感じのサウンドの6曲目、少し沈んだ色合いの中を各楽器が漂っていく7曲目。
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Andy Sheppard / Movements In Colour (ECM 2062) Evan Parker Electro-Acoustic Ensemble / The Moment’s Energy (ECM 2066) この2枚が届いたので、早速繰り返し聞いている。 まずはアンディ・シェパードから。 カーラ・ブレイのバンドのサックス奏者のアルバムはツイン... [続きを読む]
工藤さん,当方ブログへコメント,TBありがとうございます。
このアルバムのよさは意表を突く編成の中から浮かび上がるSheppardのサックスのフレーズが優れているということになると思いますね。ECMレーベルの近作でも高く評価したい一作でした。
こちらからもTBさせて頂きます。
投稿: 中年音楽狂 | 2009/04/22 07:28
>中年音楽狂さん
TBどうもありがとうございます。
アンディ・シェパード、はじめの部分だけ聴くと、フリー系かなと思わせて、けっこうメロディアスだったので、聴きやすかったです。
それに、タブラを組み合わせるという予想外の組み合わせで、なかなか印象深い1枚となりました。
投稿: 工藤 | 2009/04/22 08:50
フリーっぽい出だしからメロディアスな展開になったり、編成がユニークだったり、面白いアルバムですね。
思わぬところで、といっては何ですが、どちらかというとこっそりとよいものに出会ったなあ、とほくほくしています。
トラックバックしますね。
投稿: けむ | 2009/07/05 16:47
>けむさん
TBどうもありがとうございます。
このアルバム、ECM追っかけの人以外に買う人少ないだろうなあ、と思わせるアルバムではあります。自分のブログで検索してみたけれど、やっぱり’04年の5月以降ではこの人、参加アルバムも含め、はじめてです。
ただ、編成の妙もあって、かなり楽しめた1枚となりました。
投稿: 工藤 | 2009/07/05 18:03