Cantando/Bobo Stenson Trio
ECMレーベル新譜聴き1日目。ボボ・ステンソンのトリオのアルバムは安定していて、いかにもECMでのピアノ・トリオという感じです。ヨーロッパ的で4ビートが出ないところなど。全体的に温度感は低めですが、やや温かいな、と思ったのが1、5、9曲目にあったりと、ちょっとほんのりする部分もあります。ゆったりと進んだり、自由度が高かったり、フリー的な丁々発止がたまにあったりというのは、このレーベルでの特徴でしょう。それでも、そういう部分を踏まえて、やっぱり美しいピアノだと思います。ゆったりとした部分で、ついウトウトとしてしまいました。静かでも緊張感のある部分もあるのですが。
Cantando/Bobo Stenson(P) Trio(ECM 2023)(輸入盤) - Recorded December 2007. Anders Jormin(B), Jon Falt(Ds) - 1. Olivia 2. Song Of Ruth 3. Wooden Church 4. M 5. Chiquilin De Bachin 6. Pages 7. Don's Kora Song 8. A Fixed Goal 9. Love, I've Found You 10. Liebesode 11. Song Of Ruth, Var.
(08/08/31)ちょっと温かめの中南米の作曲家の曲(1、5曲目)、ドン・チェリー作(7曲目)、雰囲気出てるオーネット・コールマン作(8曲目)、13分ものモロにそういう感じのフリー・インプロヴィゼーション(6曲目)、アンダース・ヨーミン作(3-4曲目)などさまざまですが、ボボ・ステンソン作はなし。ただ、非4ビート系でヨーロッパ系の温度感の低い、彼らならではの演奏が続きます。タイトル曲の2曲目とその変奏曲の11曲目はPetr Eben作で、20世紀チェコの現代音楽家とのこと。それらしい雰囲気で硬質にせまってきますが、中途部分は彼らのペースのゆったりとしたジャズにアレンジされています。静かと思えば緊張感と温度感の低い盛り上がりのあるやり取りの場面もあったりと、78分をECM流にけっこう聴かせてくれます。
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