Vignettes/Marilyn Crispell
ECMレーベル聴き。マリリン・クリスペルは過去にこのレーベルで何度かアルバムを出していますが、今回はソロ・ピアノでの作品。またこのレーベルらしい名作が生まれたかと思いますが、インプロヴィゼーションではあっても、いわゆるジャズ度という点では、特殊性があるので、やはり聴く人を選ぶアルバムではないかと思います。硬質で、温度感も低い、有機的になったり無機的になったりとけっこう心に突き刺さってくるピアノではあります。録音されたピアノの音色もこのレーベルらしい良い音です。ですので、素直にこのインプロヴィゼーションの中に入り込んで行けるかどうかがカギなんじゃないでしょうか。
Vignettes/Marilyn Crispell(P)(ECM 2027)(輸入盤) - Recorded April 2007. - 1. Vignette 1 2. Valse Triste 3. Cuida Tu Espiritu 4. Gathering Light 5. Vignette 2 6. Vignette 3 7. Vignette 4 8. Vignette 5 9. Sweden 10. Once 11. Axis 12. Vignette 6 13. Vignette 7 14. Ballade 15. Time Past 16. Stilleweg 17. Little Song For My Father
(08/06/22)3、11曲目以外はMarilyn Crispellの作曲で、ピアノのソロアルバム。11曲目を除き、あまり激しくなるところはないです。特にタイトル曲は、温度感も低く、調性もあまりない、スペイシーで硬質なインプロヴィゼーション、しかも小品。タイトル曲は全部で7までありますが、フリー・インプロヴィゼーションかな。タイトル曲以外の曲はだいたいが調性も分かりやすくて、ある意味のどかな曲も多いです。哀愁感とかやしっとり感、サウンドも明るさも微妙に各曲違っていて面白い。それでいてイージーリスニングにならないカチッとした感触があります。14-15曲目あたりは明るめでのんびりとしたサウンド。ある意味現代音楽色もあってとっつきやすくはないですが、寄り添うように音が奏でられ、ハードルはあまり高くないです。
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