
マイルス・デイヴィスのトリビュート盤というか、企画アルバムというか、マイルスゆかりのミュージシャンとインドのミュージシャンを組み合わせて、ボブ・ベルデンが面白い2枚組アルバムを作り上げました。マイケル・ヘンダーソン(B)など、今ではなかなかジャズシーンではお目にかかれないミュージシャンも起用して、うまくマイルスの音楽とインド音楽を、曲によってインドの濃淡はありますが、うまく折衷的にサウンドに織り込むのに成功したアルバム。マイルスの意図するところも汲み取って、けっこういいセンに仕上がっているのではないかと思いました。気楽に聴くにはちょっと重そうですが、何回もこれから聴きそうです。
マイルス・フロム・インディア(Times Square Records)
Miles From India(Times Square Records) - Recorded November 2006 - July 2007. Gino Banks(Ds), Louiz Banks(P), Rakesh Chaurasia(Fl), Selva Ganesh(Kanjira, Voice Per), Adam Holzman(Key), Dave Liebman(Indian Fl, Fl, Ts), Shankar Mahadevan(Vo), Rudresh Mahanthappa(As), Sridhar Parthasarthy(Mridangam, Voice Per), Taufiq Quresh(Djembe, Per), Benny Rietveld(B), Wallace Roney(Tp), Mike Stern(G), Lenny White(Ds), Gary Bartz(As, Ss), Ron Carter(B), Ravi Chary(Sitar), Jimmy Cobb(Ds), Vikku Vinayakuram(Ghatam), Pete Cosey(G), Michael Henderson(B), Kala Ramnath(Vln), A. Sivamani(Per), Rovert Irving 3rd(Key), Pandit Brij Narain(Sarod), Ndugu Chancler(Ds), Ranjit Parot(Ds), Vince Wilburn, Jr(Ds), Chick Corea(P), Dilshad Khan(Sarangi), Marcus Miller(Bcl), Badal Roy(Tabla), Sikkil Gurucharan(Vo), John McLaughlin(G), U. Shrinivas(Mandorin) - 1. Spanish Key 2. All Blues 3. Ife(Fast) 4. In A Silent Way 5. It's About That Time 6. Jean Pierre 7. So What 8. Miles Runs The Voodoo Town 9. Blue In Green 10. Great Expectations 11. Ife(Slow) 12. Miles From India
ボブ・ベルデンのプロデュースで、マイルス・デイヴスゆかりの曲を演奏しています。当時のメンバーだった人たちと、インド勢によって、インド風味もつけた割とハードなジャズやファンクに仕上がっている2枚組CD。12曲目のタイトル曲のみジョン・マクラフリンの作曲とプロデュース。曲によってメンバーが異なりますが、例えばチック・コリアは7曲目に、デイヴ・リーブマンは1、3、11曲目に、マイク・スターンは1、6、9曲目に参加。曲を取り上げている時代はことなりますが、インド色が濃かったり薄くて適度な折衷ファンクになっていたりと、さまざまです。本物より曲によってインドへの傾倒が大きめなのがウリ。でも、けっこう深くてノリも良く、面白い。2曲目「オール・ブルース」は8分の5拍子、7曲目「ソー・ホワット」は8分の9拍子。(08年4月9日発売)
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