The Impulse Years, 1973-1974/Keith Jarrett
キース・ジャレットは、その演奏を聴いた時期によって、インパルスが好きと言う人と、ECMが好きと言う人とはっきり分かれているような気がします。私はリアルタイムに聴きはじめたのがECM時代(’80年代)なので、やっぱりソロ・ピアノとかスタンダーズ世代ですけれど、こういうある意味混沌としたようなサウンドも嫌いではありません。特にこのアルバムは未発表テイクも含めてBOXとして発売された5枚組。この他に’75-76年のBOXもあるのですが、そちらは外箱だけ国内で印刷、こちらはなぜか全部直輸入盤国内仕様となっています。延々聴き続けるのは体力を要しますが、資料としては本編では聴けないテイクは聴いておいても良いんではないかな、と思います。
The Impulse Years, 1973-1974/Keith Jarrett(P)(Impulse) - Recorded February 1973 - October 10, 1974. Dewey Redman(Ts), Sam Brown(B), Charlie Haden(B), Paul Motian(Ds), Guilherme Franco(Per), Danny Johnson(Per) - Disc 1"Fort Yawuh" 1. 1. (If The) Misfits (Wear It) 2. Fort Yawuh 3. De Drums 4. Still Life, Still Life 5. (If The) Misfits (Wear It) Disc 2 "Fort Yawuh" 1. Whistle Tune 2. Spken Introduction 3. Angles 4. Roads Travelled, Roads Veiled 5. De Drums 6. Melting The Ice Disc 3 "Tresure Island" 1. The Rich (And The Poor) 2. Blue Streak 3. Fullsuvollivus (Fools Of All Us) 4. Treasure Island 5. Introduction And Yaqui Indian Folk Song 6. Le Mistral 7. Angles (Without Edges) 8. Sister Fortune 9. Death And The Flower Disc 4 "Death And The Flower" 1. Death And The Flower 2. Prayer 3. Great Bird 4. Preyer Disc 5 "Backhand" 1. Inflight 2. Kuum 3. Vapallia 4. Backhand
5枚組CDのBOX。インパルスで録音されたキース・ジャレット・アメリカン・クァルテットの’73-74年の録音をまとめたもの。個々のアルバムとしても残されていますが、未発表曲やコンプリート・ヴァージョンが計12曲(未発表曲はDisc1の5曲目、Disc2の1-3、5-6曲目、Disc3の9曲目、Disc4の4曲目、Disc5の5曲目。コンプリート・ヴァージョンはDisc1の1-2曲目、Disc2の4曲目)あり、押さえておきたいCD。ただし、このグループの混沌とした加減がまた、5枚のCDに延々と繰り広げられています。ここでのほとんどの曲(Disc5の5曲目はポール・モチアン作)はキース・ジャレット作曲。コンパクトにアルバムにまとめる以前の、長い曲は10数分から20分以上にわたってこういう演奏が繰り広げられていたことが分かります。
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