Starflowers/Sinikka Langeland
このアルバムはジャズというよりは民族音楽のヴォーカルもののジャンルではないかと思います。もちろん、バックには北欧のジャズメンがずらりと並んでいて、北欧ジャズ的なアプローチもありますが、どちらかというとヴォーカリストに寄り添った形での音作りの曲が多いと思います。それにしても個性的な女性ヴォーカリストと個性的なジャズミュージシャンの集まり。一種独特な言語の聴感とメロディ、それに彩りを添えているバックの音もECM的だし、時に静かな場面から浮かび上がるアグレッシヴな場面もあります。民族音楽ファンかECMの追っかけの人は、手に取るアルバムだとは思いますが。
Starflowers/Sinikka Langeland(Vo, Kantele)(ECM 1996)(輸入盤) - Recorded May 2006. Arve Henriksen(Tp), Trygve Seim(Ts, Ss), Anders Jormin(B), Markku Ounaskari(Per) - 1. Hostnatt Pa Fjellskogen 2. Den Lille Floyten 3. Solv 4. Treet Som Vekser Opp-ned 5. Saltstein 6. Sus I Myrull 7. Stov 8. Stjernestund 9. Langt Innpa Skoga 10. Det Er Ei Slik Natt 11. Vindtreet 12. Elghjertet 13. Har Du Lyttet Til Elvene Om Natta?
(07/06/24)Hans Borliの詩に、全曲Sinikka Langelandが曲をつけたもの。Kanteleはフィンランドの民族楽器で、ギターのかわりになる弦楽器。北欧の言葉に北欧の節回しのヴォーカルが民族音楽的で、歌うような語りかけるような曲が多め。周りを固めるミュージシャンもECMではおなじみの顔ぶれも多くて、時に尺八を聴いているようなサウンドも、これ、トランペットのはずだと思うなど、けっこう皆個性的。アグレッシヴなアプローチの場面も。伴奏は当地のフォークソングとしての時と、北欧ジャズのインプロヴィゼーションの時と。4-5、11-12曲目はパーカッション(ドラムス)も入って全楽器がバックアップにまわる、盛り上がり気味の曲。5曲目の素朴な味わいはいい感じ。8曲目はパーカッション・ソロが出だしで長く続きます。
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