クロスワードパズル/ダブルデュオ
藤井郷子、田村夏樹関連で、3枚アルバムが最近出ています。これはその中の1枚。オランダでのフリー・インプロヴィゼーションのライヴ。ほとんどが非メロディ的な進行なので、聴く人を選ぶでしょうが、ピアノの相手はオランダの重鎮、ミシャ・メンゲルベルクなので、相手にとって不足はない、というか、かなりのインプロヴィゼーションが展開しています。文字通りクロスワードパズルのように縦と横を瞬間的に合わせ、完成させていく動き。2トランペット、2ピアノでバラバラにならずかみ合っていくサウンドが印象的です。ただし、本当に抽象画を見ているような感じなので、それを解釈するのは自分次第。ある意味解釈できるのかどうかも視野に入れて。
クロスワードパズル/ダブルデュオ(Libra)
Crossword Puzzle/Double Duo(Libra Rocords) - Recorded September 22, 2005. Angelo Verploegen(Tp), Misha Mengelbelg(P), Natsuki Tamura(Tp), Satoko Fujii(P) - 1. A Butterfly, Bee, Mantis, And Grasshopper 2. A Prescription
文字通り、トランペットとピアノのダブル・デュオのフリー・インプロヴィゼーション。2曲あって、1曲目が34分弱、2曲目が10分弱。静かな場面、盛り上がる場面など、ドラマチックに進行して行きますが、インプロヴィゼーションのシリアスさとしてはかなりハードなので、聴く人を選ぶかも。メロディと非メロディの間を行きつ戻りつしつつ、静寂の世界から轟音の世界まで幅広くせまってきます。非メロディの方がかなり強調されていますけれど、その音選びの繊細さと大胆さ、センスは見事かも。時にフリー・ジャズ的、時にクラシック的にも聴こえ、硬質な中にも変化を見ることができます。どちらがどのミュージシャンか、というのはサウンドの性格上、聴き分けるのは難しいですが、協調して共通のサウンドを創り上げようとしています。(07年7月25日発売)
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