Fusin Raijin/Satoko Fujii Min-Yoh Ensemble
藤井郷子の先月出た作品の3枚目で、これはカナダからの輸入盤。よくまあこれだけアイデアが尽きないものだと思います。ピアノ、トランペット、トロンボーン、アコーディオンという変則編成で、民謡をモチーフに取り上げつつもフリージャズの世界に引き込もうという企画、けっこう面白いです。6曲目はあまりフリー度も高くなく、しかもヴォーカルも入っているので、そのものの世界になりそうな雰囲気もあって目立ちました。ただ、やっぱり民謡とフリージャズを両端において、その中間点で演奏している時が一番面白いような気がします。とにかくアイデアがどんどんあふれてくるようで、またいろいろな彼女の企画を楽しみにしています。
Fusin Raijin/Satoko Fujii(P) Min-Yoh Ensemble(Victo)(輸入盤) - Recorded May 25, 2006. Natsuki Tamura(Tp), Curtis Hasselbring(Tb), Andrea Parkins(Accordion) - 1. Itsuki No Komoriuta 2. Champloo 3. Shimanto 4. Slowly And Slowly 5. Fujin Raijin 6. Kariboshi Kiriuta
(07/08/05)1、6曲目は日本民謡で、他は藤井郷子の作曲。民謡アンサンブルとは言っても、日本人が2人、外国人が2人なので、民謡をモチーフにしつつ、フリージャズの方向に向かっている感じです。ドラムレスの変則編成なので、雰囲気はなかなか出ています。テーマでは「五木の子守唄」のメロディーが出てくるのだけれども、フリージャズのリハーモナイズとアヴァンギャルドな展開の1曲目、沖縄民謡の音階を使っている明るい色彩の2曲目、流れるようなフリー民謡ではあるけれども哀愁と起伏がありつつ11分続く3曲目、ちょっと洗練されているフリーで、他の曲とは色彩感や肌合いが違う4曲目、小品ながらはっきりしたフレーズを繰り返し、盛り上がるタイトル曲の5曲目、ヴォーカルも入ってしっとりとした感じの6曲目。
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