Round About Weill/Gianluigi Trovesi, Gianni Coscia
ECMレーベルでこの春から新譜が目白押しになっているようですが、とりあえずは1枚入手しましたので紹介します。ただ、このアルバムをジャズとして紹介するのには少々抵抗があって、アルト・クラリネットとアコーディオンのデュオ、しかもクルト・ワイルの曲を中心に演奏していて、ジャズ色がほとんどないかわりにフレンチ色的なものが非常に濃い、という内容なのです。まあ、インプロヴィゼーション的な部分はある程度多いのでしょうけれど。ただワイルの作品が多く入っているので、メロディアスで印象に残るメロディは多いです。やっぱりこのアルバムを買うのはいわゆるECMファンではないかな、と思ってみたり。
Round About Weill/Gianluigi Trovesi(Piccolo, Acl), Gianni Coscia(Accordion)(ECM 1907)(輸入盤) - Recorded July 2004. - 1. Dov'e La Citta? 2. Ach, Bedenken Sie, Herr Jack O'Brien 3. Tango Ballade 4. Improvvisamente 5. Divagazioni Su "Youkali" 6. Mahagonny, Scene 6 7. Ein Taifun!...Tifone? No, Pioggerella! 8. Lieben 9. Boxen 10. Round About Weill 1/Denn Wie Man Sich Bettet, So Liegt Man 11. Mahagonny, Scene 13 12. Essen 13. Round About Weill 2 14. Tief In Alaskas Schneeweissen Waldern 15. Ach, Bedenken Sie, Herr Jack O'Brien, Var. 16. Mahagonny, Scene 4 17. Aber Dieses Ganze Mahagony 18. Alabama Song 19. Mahagonny, Scene 6, Var. 20. Alabama Song, Var. 21-22. Interludio "Ma Che Modi Sono...?: Cumparsita Maggiorata/Tristezze Di Fra'Martino 23. Denn Wie Man Sich Bettet, So Liegt Man, Var.
(05/03/30)このメンバーでECM2枚目のアルバム。ドイツ生まれで30代の時にフランスに移住したクルト・ワイルの作品と、それにアレンジを大きく加えた曲、全くのオリジナルが入り乱れて、クラリネットとアコーディオンのデュオの不思議なフレンチ感覚を持ったアルバム。比較的短めの曲が23曲詰まっています。その分各場面によるメロディを聴かせようという趣向かも。いわゆるジャズからはかなり離れてはいるけれども、ECM的な静かな背景に浮かび上がってくるデュオのメロディはなかなかにセンチメンタルで郷愁を誘うような演奏。同じ曲のものもあってVar.とついているのはその変奏曲(テイク違い)ということでしょう。4曲目のようにフリー・インプロヴィゼーション度が少し強い曲も混ざっていますが、ほとんどが穏やか。
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