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2007/06/03

Prezens/David Torn

1877 ECMらしからぬ世界が展開されていると思ったら、デヴィッド・トーン自身がプロデューサーでした。時にけっこう激しいドラムスや、ギター。ティム・バーンの非メロディ的なサックスと、これにエレクトロニクスが混ざっての不思議な音世界が展開されています。ただ、全体の色調に統一感がとれている点、激しい部分があるにしても計算された冷静な音の作りになっている点からも、異色だけれどもECMから出される必然性はあったのかもしれません。ロック的なフリーが好きな人ってどれだけいるのか分かりませんが、聴く人を選ぶけれどそれなりに面白いアルバムではあります。やっぱり通して聴くアルバムかな。ジャズ的な要素はインプロヴィゼーションという点のみか。

 

Prezens/David Torn(G, Live-Sampling, Manipulation)(ECM 1877)(輸入盤) - Recorded March 2005. Tim Berne(As), Craig Taborn(Key, Org, Synth, Bent Circuits), Tom Rainy(Ds), Matt Chamberlain(Ds on 10) - 1. AK 2. Rest & Unrest 3. Structural Functions Of Prezens 4. Bulbs 5. Them Buried Standing 6. Sink 7. Neck-Deep In The Harrow... 8. Ever More Other 9. Ring For Endless Travel 10. Miss Olace, The Mist... 11. Transmit Regardress

(07/05/15)曲は1人から4人までの、参加者によるフリー・インプロヴィゼーション(構築サウンド?)。エレクトロニクスとフリーと、そしてロック色の強いミステリアスな曲っぽいインプロヴィゼーション。David Tornの一人だけのクレジットは2、5、8-9曲目で、おそらく多重録音だと思うのですが、不思議な味わい。他の曲で、まれにドラムスを中心に爆発して、いわゆるECMの静かなサウンドとはかけ離れたところも多いため、聴くのに注意が必要かもしれません。10曲目は美旋律の出だしで美しいのですが、これもサンプリングなどの手法で出来上がったものでしょう。異色だけれともアルバム全体に不思議な統一感があって、その統一感こそがECMらしいと言えば、らしいです。Tim Berneの参加で、JMTのサウンドも思い出します。

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コメント

http://kanazawajazzdays.hatenablog.com/entry/2017/05/01/122306
デビッド・トーンをはじめて聴いたのですが、いいですね。ECMらしくない、といえばらしくない。でも、音響的にはECM的に感じる部分もあり、こんな多様性がECMの良さ、でもあったように思います。

>kenさん

コメントどうもありがとうございます。

けっこう異端かもしれないですけれど、このメンバーなので、自分的には好物です。こういうのが出るのも、そうですね、やっぱりECMらしいかも。

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