Time And The Infinite/Adam Rogers
Criss Crossレーベル新譜聴き1日目。実はこのアルバムは2月発売とレーベルのホームページでは告知されていたのですが、実際に2月発売予定分が日本の市場に流れてきたのは、3月も20日を過ぎてからなんですね。そしてその時出た5枚の中で1番予約が多かったのは、このアルバムとのこと(HMVより)。このレーベル特有の熱い演奏を期待していた人にとっては内省的な感じがするかな、と思います。でもECM系のような静かな演奏も全然OKな私にとっては、けっこういいアルバムとなりました。バリバリと弾きまくるだけではなくて、繊細な表現もけっこうイケます。アコースティック・ギターも数曲の静かな曲で登場しているので、その楽しみも。静かな場面が多いので、そこが選択のポイントかも。
Time And The Infinite/Adam Rogers(G)(Criss Cross 1286)(輸入盤) - Recorded March 17, 2006. Scott Colley(B), Bill Stewart(Ds) - 1. Night And Day 2. Elegy 3. Time And The Infinite 4. Young And Foolish 5. Cheryl 6. Esteban 7. Without A Song 8. Ides Of March 9. I Loves You, Porgy
(07/04/03)全9曲中Adam Rogers作は4曲(2-3、6、8曲目)で、スタンダード系が多いです。ギタートリオ。あまり発散しないけれども時にフレーズが速く、けっこういい演奏を聴かせてくれます。アップテンポでアメーバ的にメカニカルなフレーズも混ざっていく1曲目、叙情を感じる哀愁系バラードですがフレーズはスゴい2曲目、アコースティック・ギターで内省的に響いているタイトル曲の3曲目、やはり生ギターでゆったりしっとりとせまってくる4曲目、アップテンポでチャーリー・パーカー作を彼流に料理する5曲目、生ギターで哀愁たっぷりの切ないバラードの6曲目、優しいメロディで温かく、時にメカニカルに歌い上げる7曲目、綾織り系の浮遊感を持つ基本的にテンポも可変の8曲目、抑え目のバラードがとても美しい9曲目。
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先日の、John Patitucci盤でちょっと気になった、気に入ったAdam Rogersのリーダー作を(すでに店頭で
見かけていた)中古盤で入手してきました。
※この辺は、フットワークが軽い(笑)
Adam Rogersというと、今は亡き(と書くのがツラい)Michael Breckerにかわいがられたギタリストという冠
がつくことが多いのですが、ブレッカー盤でAdam Rogersという名前を意識した記憶ありません(汗)
本来であれば、chris potter盤"..... [続きを読む]
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アダム・ロジャースをギタートリオでジックリと、しかも豪華なメンバーで聴けるということで注文が多かったのかも知れませんね。
私も今回の5枚の中では、これを一番最初に聴きました。
でも大人しめだったので、期待していたのとはちょっと違いました(苦笑)
TBやっぱり入りませんね。
メンテ後にちゃんと直っているといいのですが。
後でまたトライしてみます。
投稿: nary | 2007/04/03 13:42
>naryさん
24時間もメンテがあったので、お返事が遅れてしまいました。しかもメンテしてもTBが入らないとのことで、どうもすいません。
私は静かなアルバムも割と好きなほうなので、このアルバムはグッときました。ギター・トリオでこういう表現って、度胸がいるというかテクがいるというか何と言うか。でも、人によっては少々物足りないんじゃないかな、とも思います。
投稿: 工藤 | 2007/04/04 19:00
とりあえずこちらの方もURLでTB代わりにさせていただきます。
http://blog.goo.ne.jp/narymusic/e/d4c6f7cda42faa49907adf86f5788de0
投稿: nary | 2007/04/05 00:30
>naryさん
どうもリンクをありがとうございます。何とかTB入るように、ニフティにもクレーム入れてみようかと思います。
投稿: 工藤 | 2007/04/05 08:54
お久しぶりです。
一度で、トラバに成功しました!奇蹟(笑)
私も、このアルバムはギター好きにかなり美味しいと「おもいました。
聴くほどにはまったのでありました。
投稿: すずっく | 2007/04/09 18:09
>すずっくさん
TB成功おめでとうございます。と同時にTBありがとうございます。
ギタートリオでの演奏をどんな風に料理するかと思ったら、数曲のアコースティックギターを含め、こういう静けさもあったんだあ、と感心しましたです。もちろん、バリバリとこなす部分はやってますけど。好きな1枚です。
投稿: 工藤 | 2007/04/09 22:19
正直なところ、例のあれで聴かせてもらった時は、
あまりぴんとこなかったのですが..。
ちょっと思うところあって入手して、何度も聴いているうちに、かなりハマってきました。
渋い演奏なれど、かなりのスルメ盤だと思いました。
TBさせていただきます。
投稿: oza。 | 2007/07/05 22:20
>oza。さん
TBありがとうございます。今回と、前回、TBがあったのにもかかわらず、なぜか非公開の状態になっていました。すいません。
このアルバム、皆で聴いたのは元気な方の曲で、内省的で静かな曲が多いアルバムでもあります。そのあたりをどうとらえるか、にかかってきますね。本心を言うとバリバリ弾いて欲しいな、と思う部分もあります。
投稿: 工藤 | 2007/07/05 23:58