Inside Out/Keith Jarrett, Gary Peacock, Jack DeJohnette
キース・ジャレットのスタンダーズのライヴアルバム。今回はスタンダードは1曲のみで、他は全部、おそらくフリー・インプロヴィゼーション。流れによってスタンダードになったり、オリジナルになったりと、忙しいですが、ここまでスタンダードが出なかったアルバムは、その目的からすれば、初めてではないでしょうか。このメンバーで最初からフリー・インプロヴィゼーションで行くよ、と録音したアルバムは過去にもありますが。ただ、後年にソロのインプロヴィゼーションで見せるような、難解さはあまりないと思います。これだけアルバムを出すと、こういうのも出てくるよ、ということで。
Inside Out/Keith Jarrett(P), Gary Peacock(B), Jack DeJohnette(Ds)(ECM 1780) - Recorded July 26 and 28, 2000. - 1. From The Body 2. Inside Out 3. 341 Free Fade 4. Riot 5. When I Fall In Love
トリオのロンドンでのライヴ録音。全5曲中スタンダードは最後の1曲のみ。フリー・インプロヴィゼーションとはいってもけっこう聴きやすいはずなのですが、今回は曲によって(3-4曲目)は冒険的。1曲目(21分)は何となくブルースを連想させるような出だしから、中盤でジャック・ディジョネットのマレットさばきが見事な世界に入っていき、後半哀愁漂う叙情的な情景が現れます。2曲目(21分)のタイトル曲は出だしは複雑なメロディ(と言うべきか)が噴出。そして、中盤以降徐々に盛り上がってゴスペルタッチが延々続きます。3曲目(19分)では彼ららしいマイナーの一発モノからフリーへの展開。そして、豪快でノリの良いインプロヴィゼーションの4曲目、しっとりとメロディアスに歌い上げるバラードの5曲目へと続きます。(01年9月21日発売)
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