Easy Living/Enrico Rava
エンリコ・ラヴァのECMでの久しぶりのリーダー作。プロデューサーはマンフレート・アイヒャーなので、再度吹き込みの要請があったとは思います。それをイタリア人のみのメンバーでの吹き込み。それでもピアノにステファノ・ボラーニがいたり、ドラムスがロベルト・ガトーだったりとけっこう力が入っているのは分かります。イタリアのジャズだけど、底抜けに明るいわけではなく、そこのあたりの哀愁度というか、そう言うものはECMに寄り添って、というのはうがった見方でしょうか。でも、天性のメロディ・メイカーだな、というのはラヴァのトランペットを聴いていて、分かります。
Easy Living/Enrico Rava(Tp)(ECM 1760) - Recorded June 2003. Gianluca Petrella(Tb), Stefano Bollani(P), Rosario Bonaccorso(B), Robert Gatto(Ds) - 1. Cromosomi 2. Drops 3. Sand 4. Easy Living 5. Algir Dalbughi 6. Blancasnow 7. Traveling Night 8. Hornette And The Drums Thing 9. Rain
エンリコ・ラヴァの久しぶりのECMへの録音。哀愁が漂いまくるトランペットは相変わらず。4曲目の静かに切なくせまってくるスタンダードのタイトル曲以外は彼のオリジナル。ジャズというよりメロディ的な場面が多いですが、しっとり系なのにあまり甘くもならないところがミソ。1-3、6曲目あたりは、やはりECM的でもあるし彼流でもあるし、といった展開。ジャジーには流れずに、メロディの強度を保ちつつ、芯の部分はしっかりしているサウンド。マイナーですが、4ビートなジャズ感覚を持っている5曲目は聴いていて楽しい。8分の6拍子で浮遊感のあるテーマから盛り上がるこれまた硬派なジャズの7曲目、なぜかイタリアらしい明るさに満ちた8曲目、やはりメロディが美しい9曲目。3、8-9曲目のピアノのフレーズは個性的。(04年3月24日発売)
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