Eleventh Hour/Fred Frith
Winter&Winterレーベル落穂拾い4日目。4日目にしてフレッド・フリスの3日目でもあります。ギタリストの彼ながら、3枚中2枚が現代音楽、1枚がアヴァンギャルドな音楽と、ジャズ度がなくて聴くのにけっこう忍耐を要します(笑)。例えばECMでもギタリストのテリエ・リピダルあたりがこういう現代音楽の作曲もやったりするのだけれど、トンガリ度がこちらの方がハンパではないと言うか何と言うか。ギターらしい音があまり出てこない、という点で、非イディオム的なフリーも目指しつつ、現代音楽中の現代音楽とでも言うべき内容の曲を書いているのは特筆すべきことかも。ただ、いつも聴いていたい音楽でもなさそう。
Eleventh Hour/Fred Frith(G)(Winter&Winter 910103-2 Music Edition)(輸入盤) - Recorded June 2003, March and May 2004. Arditti String Quartet: Irvine Arditti(Vln), Graeme Jennings(Vln), Ralf Ehlers(Viola), Rohan De Saram(Cello), Uwe Dierksen(Tb), William Winant(G) - 1-9. Lekekovice 10-14. Tense Serenity 15-17. Allegory 18. Stick Figures 19. Fell
(06/12/11)CD2枚組。全曲Fred Frithですが、やはり現代音楽として聴く作品。1-9曲目はストリング・クァルテット、10-14曲目はそのうち3人とトロンボーン、15-17、19曲目がストリング・クァルテットと彼のギター、18曲目はギター2人としての取り合わせ。ギターはCD2枚目の方しか出てきませんが、やっぱりアヴァンギャルドな音使いではあるけれど、ギター的なフレーズが出てくるわけでもなし、どちらかというと効果音的な、あるいはストリングスに同化するような使用方法という感じがぴったりときます。効果音的で空間的なギターとはいえ、17分もの間ギター2台で聴かせるアヴァンギャルド系の環境音楽という趣の18曲目は、これはこれで新しい世界を開いたかもしれず。ただ、こういう音楽でCD2枚はちょっときつい。
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