Litania - Music Of Krzysztof Komeda/Thomas Stanko Septet
今日はトーマス・スタンコによる、同じポーランド出身の映画音楽家、クリストフ・コメダの作品集です。自作で勝負しないのも珍しいですけれど、哀愁、バラードというECM定番のサウンドの他に、時によってECMをはみ出しているんじゃないかと思われるモーダルな演奏の場面もあります。ベテランになってくると、ある程度好きなことができるのでしょうか。ただ、特にトランペットの音は鋭く、冷たいので、案外ブラインドで分かるのではないかと思います。このレーベル、彼といい、ケニー・ホイーラーといい、温度感の低いトランペッターが目立ちます。そういうミュージシャンが集まってくるのでしょうけれど。
Litania - Music Of Krzysztof Komeda/Thomas Stanko Septet(Tp)(ECM 1636) - Recorded February 1997. Bernt Rosengren(Ts), Joakim Milder(Ts, Ss), Bobo Stenson(P), Palle Danielsson(B), Jon Christensen(Ds), Terje Rypdal(G) - 1. Svantetic 2. Sleep Safe And Warm(Version 1) 3. Night-time, Daytime Requiem 4. Ballada 5. Litania 6. Sleep Safe And Warm(Version 2) 7. Repetition 8. Ballad For Bernt 9. The Witch 10. Sleep Safe And Warm(Version 3)
映画音楽でも有名な、ポーランドのクリストフ・コメダの曲集。これをトーマス・スタンコ がアレンジ。哀愁的な繰り返されたテーマを基に途中からテンポを速めてジャジーに盛り上がり、ラストで静かにテーマの再提示をする1曲目、やはり東欧らしいテーマが、静かに切なく、ヴァージョンを変えて提示されていく2、6、10曲目、冷たいながらも穏やかだったり盛り上がったりの自由でモーダルな感じの21分にもわたる3曲目、しっとりしたゆっくりのバラードの4曲目、落ち着きながらも牧歌的な、ちょっとスリルのあるバラードのタイトル曲の5曲目、シャープですが温かめのホーンの絡み合いのバラードの7曲目、オーソドックスなバラードの雰囲気の8曲目、ドラムスのゆったりしたパルスやギターの響きが魔力的な雰囲気の10曲目。
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