Upward And Onward/One For All
Criss Crossレーベル順番聴き1日目。One For AllはVenusなど他レーベルでも録音していますが、とりあえず私の追いかけるのはCriss Crossレーベルのみ。’50年代ハードバップを生かした、より現代的なサウンドだと思っていたら、このアルバムを聴いて、モーダルな手法や複雑な3管アレンジなど、けっこういろいろな方向性でやっているんだなあ、ということを実感しました。その幅広い表現でさらに興味を持つに至りました。’50年代ハードバップはやはりSteve Davisの曲(特に8曲目)に影響が強いようですが、他のメンバーはそれぞれ自分のペースで作曲なり演奏をしています。惜しいのはラスト8曲目がなぜかフェードアウト。まだCDの収録時間には余裕があるのにね。
Upward And Onward/One For All(Criss Cross 1172)(輸入盤) - Recorded June 14, 1999. Eric Alexander(Ts), Jim Rotondi(Tp, Flh), Steve Davis(Tb), David Hazeltine(P), Peter Washington(B), Joe Farnsworth(Ds) - 1. D's Blues 2. Perspective 3. We All Love Eddie Harris 4. Epitome 5. Just By Myself 6. John Coltrane 7. Blues For Joe Don 8. Upward And Onward
(06/10/18)グループ名義のこのレーベル第1作。各メンバーの作曲ないし共作は全8曲中6曲(1-4、7-8曲目)。個性的な曲が楽しめます。マイク・ルドンとの共作のメカニカルでモーダルなアップテンポの、ブルースとは思えない1曲目、ミディアムでメロディアスなホンワカしたサウンドの2曲目、テーマで流れるハーモニーは現代風ながら、8ビートでジャズロック風の懐かしさのある3曲目、ちょっと浮遊感があるもしっとりとしたバラードになっている4曲目、ベニー・ゴルソン作の明るめのサウンドが展開する少しアップテンポの5曲目、ミディアムの8分の6拍子でモーダルな、まさにタイトルを表現している6曲目、少しスローで洗練されたブルースの7曲目、ややアップテンポの現代ハードバップとも言うべきタイトル曲の8曲目。
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