On The Other Hand/Michel Camilo
ミシェル・カミロ旧譜手直し聴き3日目。今まで個性と勢いでけっこう突っ走ってきた感じがありますが、このアルバムでは半分弱の曲にホーンセクションを絡ませたり、6曲目にヴォーカル曲を入れてみたり、8曲目はブルースの曲だったりと、ちょっと変化球的な攻め方をしてきています。ただ、それでもピアノが一番目立っていて、張り切った曲でも静かなバラードでも、その存在感はけっこうあります。やっぱりこれが彼の個性なのでしょうね、と思いますが。ここでもサンドリン組曲が出てきますが、その後も全貌をあらわすことなく、小出しに出てきます。できればこの組曲だけでアルバムを作ってほしいな、とは思うのですが。
On The Other Hand/Michel Camilo(P)(Epic Sony) - Recorded April 1990. Michael Bowie(B), Cliff Almond(Ds), Sammy Figueroa(Per), Michael Phillip Mossman(Tp), Ralph Bowen(Sax), Chris Hunter(Sax), Kacey Cysik(Vo), D.K. Dyson(Vo) - 1. On The Other Hand 2. City Of The Angels 3. Journey 4. Impression 5. Silent Talk 1 6. Forbidden Fruit 7. Suite Sandrine Part 3 8. Birk's Works 9. Silent Talk 2
ミシェル・カミロのオリジナルが中心(1、3、5-7、9曲目)ですが、ミステリアスな香りのバラードのジャコ・パストリアス作(2曲目)や意外にもラテンタッチ(一部4ビート)で攻めるジョン・コルトレーン作(4曲目)、渋いブルース・タッチのディジー・ガレスピー(8曲目)の曲もあり。曲によってはホーンセクションやヴォーカルも参加の、カラフルなアルバム。ラテン・ファンクとでも言うべきかなりのパワー。カリプソの底抜けの明るさを持つリズミカルなタイトル曲の1曲目、細かくてスピーディーなキメがかっこ良いテーマで、本編はアップテンポの4ビートの3曲目、タイトルどおりに静かな世界が現出する5、9曲目、ヴォーカル入りのポップなラテンサウンドでせまる6曲目、ミディアムからラテン的に変幻自在な変化を見せていく7曲目。
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