Time Will Tell/Paul Bley, Evan Parker, Barre Phillips
今日は、ECM的に温度感は低いけれどもえらくハードなジャズだなあ、と思ったら、これもプロデューサーがスティーヴ・レイクなんですね。まあ、演奏しているメンバーがフリー・ジャズの中でも濃いメンバーの集まりということもあるんですが。ECM的な部分もあるのかもしれませんが、ハードで面食らう方も多いかもしれません。個人的にはこういうのも好みですけれど。ですので、スティーヴ・レイクのプロデュースか否かで購入時に判断する、ということも必要になってくるのかな、とも思います。フリー・ジャズ的な意味では、このアルバム、けっこうスゴいです。
Time Will Tell/Paul Bley(P), Evan Parker(Ss, Ts), Barre Phillips(B)(ECM 1537) - Recorded January 1994 - 1. Poetic Justice 2. Time Will Tell 3. Above The Tree Line 4. You Will, Oscar, You Will 5. Sprung 6. No Questions 7. Vine Laces 8. Clauback 9. Marsh Tides 10. Instance 11. Burlesque
ポール・ブレイとエヴァン・パーカーははじめての共演。全編デュオないしトリオのフリー・インプロヴィゼーション。ハイテンションの傾向もあり。バラバラのようでいて、いつものECMとはちょっと毛色の違う冷たいフリーが展開し、時にややアグレッシヴな17分もの1曲目、緊張感をはらみながら静かに対話しているタイトル曲の2曲目、醒めた混沌を演出している3曲目、ピアノとベースでややフレーズの速い展開の4曲目、音が急速調で飛び交っている5曲目、耽美的な美しさのある6曲目、サックスとベースで超絶なフレーズが続く7曲目、ピアノとサックスだけれど傾向は前の曲に近い8曲目、はっきりとしたピアノのフレーズが印象的な9曲目、サックスとベースで内側を向き続ける10曲目、まさにフリーの鼎談をしている11曲目。
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昨日まで、査読で修正指示が出た論文を改訂していて、かなり神経にきている。最後の最後で、編集者の指摘の見落としに気がついて、慌てて参考文献を追加して、文章を追記。サーバーにデータをアップする頃には、喉がカラカラになっていた。ボクも編集をやったことがある...... [続きを読む]
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このアルバムも素晴らしいですね。ジャズから極北に旅立ったimprovised musicが再びジャズと出会う、そんな趣。ブレイの凄みを改めて感じました。
投稿: ken | 2016/06/06 09:03
これを聴いた時は面食らった記憶もなきにしもあらずですが、フリーは割と好きな方でもあるので、楽しんで聴いたようにも思います。ポール・ブレイはじめ、名うてのミュージシャンでのトリオなので、素晴らしいフリーになったかと。
投稿: 工藤 | 2016/06/06 15:55