Paul Motian On Broad Way Vol.4
ポールモチアンがこの頃元気です。つい最近ECMからリーダー作を出したばかりだというのに、今度はWinter & Winterレーベルから。しかもずいぶん昔にやっていたブロードウェイシリーズの続きだというのがうれしいところ。ヴォーカルを入れたのもリーダー作でははじめてながら、ここではアップテンポの曲もなく、比較的オーソドックスな進行です。ピアノは緊張感が漂うのはいつものところですが、出ずっぱりになっている時にフレーズを吹き、時に歌伴にまわるクリス・ポッターの上手さにほれ込んでしまいました。基本編成の3人は土台がないところを支えあって進んでいくという感じもして、スタンダードばかりとは言え、このメンバーでは決して聴きやすいとは限りませんが、個人的にはこういう感じのアルバム、好きです。
Paul Motian(Ds) On Broad Way Vol.4(Winter & Winter)(輸入盤) - Recorded November 21-23, 2005. Chris Potter(Sax), Larry Grenadier(B), Rebecca Martin(Vo on 2-3, 6-7, 9-10, 12-13), Masabumi Kikuchi(P on 1, 4-5, 8, 11) - 1. The Last Dance 2. Tea For Two 3. In A Shanty In Old Shanty Town 4. Never Let Me Go 5. Never Let Me Go 6. Folks Who Live On the Hill 7. Everything Happens To Me 8. Last Night When We Were Young 9. Born To Be Blue 10. Brother Can You Spare A Dime 11. I Loves You Porgy 12. You're Getting To Be A Habit With Me 13. How Long Has This Been Going On
(06/07/21)全曲スタンダードでトリオ+ヴォーカルまたはピアノのクァルテット。過去のブロードウェイ・シリーズ(今回で第4弾)と2000+Oneの企画を合体させたアルバムで、13曲中8曲でヴォーカルが加わるというのもおそらくリーダー作でははじめての試みか。菊地雅章のピアノは相変わらず内面を向いていてゆったりとした緊張感が漂いますが、曲全体としてはスタンダードということもありメロディの部分がやはり印象に残ります。そして相変わらずスコンスコン、バシャバシャいうモチアンのドラムス。でも強力なメンバー、サウンド。自由に飛翔します。ヴォーカル曲の方はサックスはじめ各楽器の絡みも面白いけれど、ゆったりした曲が多めなので、けっこうオーソドックスな雰囲気で進みます。4、5曲目は同一曲の別テイク。
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