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2006年4月の記事

2006/04/30

So I Write/Sidsel Endresen

1408
So I Write/Sidsel Endresen(Vo)(ECM 1408)(輸入盤) - Recorded June 1990. Nils Petter Molvaer(Tp, Flh, Per), Django Bates(P), Jon Christensen(Per) - 1. So I Write 2. This Is The Movie 3. Dreamland 4. Words 5. Mirror Images 6. Spring 7. Truth 8. Horses In Rain

(99/01/16)ECMでは珍しいヴォーカルもの。歌詞は全曲英語ですが、北欧の香りが漂ってきます。作詞は全曲ジゼル・アンドレセンで、作曲はヨン・バルケが3曲、ジャンゴ・ベイツが2曲、そしてその他の作曲者によるオリジナル。淡々としたサウンドが続き、パーカッションを含め、空間を生かした静かな音楽。ヴォーカルは小声で歌っている雰囲気。それからジャンゴ・ベイツは、控え目な演奏ですが知的で美しいピアノ。そのピアノの上にヴォーカルを神秘的に浮き上がらせた、研ぎ澄まされた世界がそこにあります。そしてそれに寄り添う、やはり浮遊感漂うフレーズのニルス・ペッター・モルヴェル。危ういバランスの上に成り立っている繊細なサウンドです。7曲目はパーカッションとヴォーカルの曲になっています。

2006/04/29

Pancha Nadai Pallavi/Shankar

1407
Pancha Nadai Pallavi/Shankar(Vln, Vo)(ECM 1407)(輸入盤) - Recorded July 1989. Zakir Hussain(Tabla), Vikku Vanayakram(Ghatam), Caroline(Talam, Sruthi) - 1. Ragam Tanam Pallavi Ragam: Sankarabharanam 2. Ragam Tanam Pallavi Talam: Mahalakshmi Tala - 9 1/2 Beats Pancha Nadai Pallavi

(03/08/15)シャンカールの作曲。彼がエレクトリック・ダブル・ヴァイオリンを使っているにしても、ここで演奏されているのはある種のインド音楽。即興演奏かどうかは不明だけれど、おそらく即興なのでは。出だしの10数分はビート感がない静かな上をヴァイオリンが舞っているという、洗練された雰囲気が漂っていますが、徐々に賑やかになっていきます。1曲目は後半になってビートがたまに出てきますが、メロディ主体の雰囲気。ヴァイオリンの速弾きが見事。2曲目も似たような雰囲気(メインタイトルが同じなので、同じ曲?)ですが、こちらはタブラが加わりビート感がはっきりしてきます。後半の方が元気で濃密。タブラも場面によっては爆発していて、盛り上がります。全体的には明るいサウンドカラーが心地良い。

2006/04/28

ホームページデータの入っているパソコンあわや故障か?

今日の夕方、ホームページのデータの入っているパソコンを起動したら、画面が真っ暗なまま。ハードディスクはある程度動いているようなので、おしゃかになってしまったわけではないと思いつつ、何度も再起動を試みてもダメ。

ホームページのデータが入っていたとしても、今まではパソコン間でデータを移すときは、インターネット上のホームページから直接ダウンロードをして、不足ページだけパソコン間で移す、というやり方をしていたので(いわゆる自己パクリです(笑))、まあ、ここでパソコンが壊れても何とかなるかなあ、と思いつつ、内心焦りまくりでした。

画面(モニター)のパイロットランプが点いていなかったので、こちらに原因があるのかと思って調べたら、モニターとつなぐ電源のプラグが緩んでいただけで、それで画面だけ真っ暗だったというわけ。ちょっとしたことで直ってホッとしましたが。

「インプレッションズ」をブログにしてから、明らかにホームページ側のパソコンの起動日数が減っていますね。ちょっと問題かも。

Michaels Reise (Solisten-Version)/Karlheinz Stockhausen

1406
Michaels Reise (Solisten-Version)/Karlheinz Stockhausen(ECM New Series 1406) - Recorded December 1989. Markus Stockhausen(Tp), Suzanne Stephens(Bassett-horn), Ian Stuart(Cl), Lesley Schatzberger(Cl, Bassett-horn), Michael Svoboda(Tb, Baritone Horn), Kathinka Pasveer(Afl), Andreas Boettger(Per), Isao Nakamura(Per), Michael Obst(Synth), Simon Stockhausen(Synth), Karlheinz Stockhausen(Sound Projection) - Michales Reise Solisten-Version Fur Einen Trompeter, 9 Mitspieler Und Klamgregisseur

(03/12/09)1曲のみで48分。現代音楽の部類に入るのだと思いますが、ジャズで活躍しているトランペッターのマーカス・シュトックハウゼンも重要な位置にいます。そして、編成はかなり特殊。シンセサイザー、パーカッションも2人ずつ配置され、現代音楽とECM風なインプロヴィゼーションの間をいくようなサウンドです。どちらかと言えば淡々と、おおむねスペイシーに進行していきますが、やはりその音符の連なりは現代的です。

2006/04/27

ECM New Series, Anthology

1405
ECM New Series, Anthology(ECM New Series 1405) - 1. Cantus In Memory Of Benjamin Britten/Arvo Part 2. Incipit Lamentatio/Thomas Tallis 3. Fratres/Arvo Part 4. Do You Be/Meredith Monk 5. Studie Uber Mehrklange Fur Oboe Solo/Heinz Holliger 6. Vom Abgrund Namlich/Friedrich Holderlin 7. Sonate Fur Viola Solo, Op.11 Nr.5/Paul Hindemith 8. Ballade/Tamia - Pierre Favre 9. Adagio/Shankar 10. Mirror Stone/Jan garbarek 11. Arbos/Arvo Part 12. Can Vei La Lauzeta/Paul Hillier/Bernart De Ventadom 13. Suite No.4 In Es-Dur Fur Violoncello Solo Sarabande/Johann Sebastian Bach 14. It's Name Is Secret Road/Jan Garbarek 15. Crossing(Excerpt)/Paul Giger

(03/10/27)邦題は「スティルネス」。’83年から’89年にかけて録音されたECM New Seriesのサンプラーですが、ヤン・ガルバレクやシャンカールなど、3曲はECM側の曲もあります。まだNew Seriesの数があまり多くなかった頃のサンプラーなので、これを聴けばごく初期の作品を除けば、当時のNew Seriesの雰囲気を網羅できるような感じです。ある種青みがかっていて、荘厳な雰囲気もある当時のレーベルカラーはすでに健在です。

2006/04/26

PHSが調子が悪くなった(寿命かなあ)

’03年8月に今のPHS(ウィルコム)Panasonic KX-HV210にして、もうだいぶ経つけれど、とりあえずは不調がなかったのでそのまま使い続けていました。今のウィルコムの端末でメインの機種は、インターネットをそのまま閲覧することができるため、私が持ったら外出時にインターネットから離れられなくなってしまう、ということもあって、買い替えを控えていた、ということもありますが。

毎日充電しながらも、昨日は電話帳などを大幅に加えたりしたため、今朝、充電切れになってました。初めての経験。でも、そろそろバッテリーの持ちが悪くなる頃合いです。

ただ、今日はお腹の調子が悪く、寒気もしていて風邪かなと思ったのですが、体温は平熱。でも調子があまり良くないため、仕事を半休にして休んでました。体調が万全ならば、新機種を買いに行ったかもしれませんが。

今日はPHSを買い換えようと思ったけれどもそんな状況で、そう遠くない将来、買い替えかな、という予感がしています。ただでさえネット中毒なのが、もっとハマったらと思うと(笑)。

ECM手直し順番聴きはあと14枚ありますが、今日は進んでいません。

Aparis/Markus Stockhausen, Simon Stockhausen, Jo Thones

1404
Aparis/Markus Stockhausen(Tp, Flh), Simon Stockhausen(Synth, Sax), Jo Thones(Ds)(ECM 1404)(輸入盤) - Recorded August 1989. - 1. Aparis 2. Poseidon 3. Carnaval 4. High Ride 5. Rejoice 6. Peach

(02/02/14)全曲マーカスとサイモンのシュトックハウゼン兄弟(?)による作曲。静寂の彼方から寄せては返しながら徐々に近づいてくる16分台のタイトル曲の1曲目は、ようやく7分頃から曲らしい展開があらわれてきますが、ドラムのビートがありながらもドラマチックに盛り上がり、再びスペイシーな展開。ややアグレッシヴなテーマを持つ2曲目は、ノリの良いファンク的な要素もある13分台の曲で、これまた静寂に戻っていきます。全体的にメロディアスで分かりやすい演奏の3曲目、ビートが効いていて浮遊感のあるシンセサイザーのコードとメロディが奏でられている4曲目、最初はゆったりと流れていき後半プログレ的な展開のある13分台の5曲目、トランペットがシンセサイザーをバックに朗々と歌い上げる6曲目。

2006/04/25

M.R.C.S./Shankar

1403
この時期、ECMではワールド色の強いアルバムが目立ってくるようになるのですが、純粋に現地のワールド色(民族音楽色)をそのまま出すよりは、異色のミュージシャンを加えて多国籍的(無国籍的?)な表現も加える、ということも多いかと思います。けっこう意欲的でもあり実験的でもあり。このレーベル、よく続いているなあ、と思うと、結局ヒット作に恵まれているからそれの儲けをマンフレート・アイヒャーの好きな方面に使う、ということをやっているのだろうなあ、ということを予想させます。また、日本よりもヨーロッパ市場の方がこういうワールド色を受け入れる土壌があるみたいですね。


M.R.C.S./Shankar(Vln)(ECM 1403) - Recorded 1989. Zakir Hussain(Tabla), Vikku Vinayakram(Ghatam), Jon Christensen(Ds) - 1. Adagio 2. March 3. All I Care 4. Reasons 5. Back Again 6. Al's Hallucinations 7. Sally 8. White Buffalo 9. Ocean Waves

シャンカールの作曲は全9曲中7曲(1、3-7、9曲目)。ドラムにヨン・クリステンセンが入っていて、ECM系、ポップ系とインド系の曲とが同居しています。やっぱりインド色が強いですが。ただし、それぞれのプレイヤーがインドを土台にして、グローバルな方向へ行こうとしている感じ。ゆったりと哀愁が感じられるECM系の小品の1曲目、クリステンセン作の「マーチ」のドラム・ソロの2曲目、ポップスのようにメロディアスな3曲目、パーカッションと、ヴァイオリンのくねり具合が面白い4曲目、ポップなメロディとインドのリズムの5曲目、インド風でパーカッシヴな響きの6曲目、ヴァイオリンとドラムスとパーカッションの三者が織りなす7曲目、パーカッション2人のデュオでの8曲目、いかにもECMの叙情的な世界が広がっていく9曲目。

2006/04/24

車のキズ、カーコンビニ倶楽部でも同じ

今日、お昼前後の時間が空いたので、近所の「カーコンビニ倶楽部」(自動車の塗装や修理のチェーン店ですね)へ持って行き、ボンネットのタッチアップペイントで直したキズを分からないように補修できるかどうか、聞きました。

実は私の車、昨年秋に買ったばかりの2-300キロしか走っていない時に、高速道路を走っていて何かが飛んできて車に当たり、ボンネットの塗装が小さいですけれど、ハゲてしまったんですね。それをタッチアップペイントで補修してある状態。その時は悔しかったですね(笑)。

結果は日産のディーラーと同じで、ボンネットは特にエンジンの熱や陽射しが当たるため、変色しやすくて、ボンネットの全塗装をしなければならなくて6-7万円ぐらいはかかるとのこと。やっぱり、残念。1-2万円ぐらいまでならば、直してしまおうと思ったのですが。

他にもキズはついているし、車がピカピカの状態でなければ気が済まないというわけではないので、あきらめることにしました。止むを得ないです。

こういう車の塗装の補修は、友人などに聴いたら、「カーコンビニ倶楽部」の評判が良かったのですが、やっぱりそれでもどうしようもない部分はあるわけで。

Rosensfore/Agnes Buen Garnas/Jan Garbarek

1402
今日はECMにしては珍しい北欧のフォークソングを取り上げたヴォーカル・アルバム。バックで演奏しているのはヤン・ガルバレクで、一人多重録音でサウンドを仕上げています。せっかく当時は国内盤で購入していたので、歌詞がついていたらもっと興味深かったのにな、と思います。ただ、ヨーロッパ市場でも、現地語で歌っているので、ヨーロッパ人は何ヶ国語も解するとしても、大部分の人は意味を分からずに雰囲気で聴いているのだと思うと、ちょっと楽しくなってしまいます。ところでここで出てくる打楽器のひとつはタブラのような気がするのだけれど、そこら辺がただの北欧アレンジになっていない気がして、面白い。


Rosensfore/Agnes Buen Garnas(Vo)/Jan Garbarek(Arr, All Instruments)(ECM 1402) - Recorded Autumn 1988. - 1. Innferd 2. Rosensfore 3. Mergjit Og Targjei Risvollo 4. Maalfri Mi Fruve 5. Venelite 6. Stolt Oli 7. Signe Lita 8. Lillebroer Og Storebroer 9. Grisilla 10. Utferd

ノルウェーのフォークソング(民族音楽?)に、ヤン・ガルバレクがバックのサウンドを付けてアレンジ。ガルバレクも北欧音楽に寄り添っていて、ジャズ色はなし。ただ、打楽器がインド系な気もしますが。1曲目は鋭いヴォーカルのみではじまり、北欧の印象深いメロディに乗せられて、バックのサウンドも北欧的と、異世界にはまり込んだ雰囲気。何気ない哀愁のあるメロディなのだけれども、心に深く入り込むタイトル曲の2曲目、北欧のドラマを扱った曲だそうで15分を超える歌唱の3曲目、やや薄日がさすような明るさでのどかな4曲目と続いていきます。歌詞が分かったら面白いだろう、とは思うのですが、曲はその後もマイナー調の哀愁漂う鋭い声の調子の歌唱が多く、北欧が主で少し多国籍的な味付けのバックのサウンド。

2006/04/23

ECM1551-1559番手直し終了

今朝、ECMレーベルの「ECM1551-1559番」の手直しが終了しました。前回ここにその前の50番台が終了したと書いたのが16日(日)だったので、18枚を1週間で手直ししたことになります。ちょっと早いペースかな。まあ、聴いたことのあるアルバムを再び聴くのは、新譜をはじめて聴くよりはやりやすいこともあるんだけれども。これでECMの手直しは残りあと18枚になりました。が、その間にECMとECM New Seriesの新譜が7枚届いて、最近のリリースラッシュにちょっと閉口していますが(笑)。

また、急いでいる理由は、このECMレーベル特集のページへのアクセスがある程度あり、早めに完成させたい、ということもあります。昔の短くて拙いアルバムコメントが、このあたりになってくると、あわててホームページを当時作ったせいか、コメントにすらなっていないものが多くて、それを隠したい、ということもひとつ。でも、昔(’98年ごろ)はこのぐらいでもまあ満足で、訪問者とのコミュニケーションは十分成り立っていたんですよ。

いつの頃からか、自分も訪問者も、よりレベルの高いもの(と言ってもたいしたことはありませんが)を求めるようになって、それで’99年から自分のホームページのアルバムコメントの手直しをはじめて、まだ半分まで行っているのかどうか、といったところです。

本当は、もう少し1枚あたりのコメントの文章を長くしたい、ということも最近思いはじめましたけれど、あえて字数に制限のあるのも、これはこれでアリかな、とも思っています。また変えようということになると、自分の残りの人生の時間を考えなければならないので(笑)。

Paris Concert/Keith Jarrett

1401
Paris Concert/Keith Jarrett(P)(ECM 1401) - Recorded October 17, 1988. - 1. Octover 17, 1988 2. The Wind 3. Blues

ますます深みを増している感じ。メインの1曲目は、出だしから7分ほどはバッハの風味がそこはかとなく漂う雰囲気。次に、短調で一定の音程が繰り返される左手の中を、舞い踊っている右手が徐々にドラマを作り出していきます。一転、静かな風景が目の前に広がり、再び短調で盛り上がっていきます。左手が低音から中音に移って印象的で連続的な音の連なり。しばらくしてそこから浮かび出てくる安らぎのメロディ。そして、静かに、静かに、終わっていきます。2曲目は珍しくラス・フリーマン作曲のスタンダード。慈しむように静かにピアノを弾いています。3曲目は、何と「ブルース」というタイトル。これがまた 、彼独自の表現だと思われますが、いわゆるブルース度が高いのだから意外で、聴いていて楽しい。(01年8月22日発売)

2006/04/22

Book Of Days/Meredith Monk And Vocal Ensemble

1399
Book Of Days/Meredith Monk(Vo, Key) And Vocal Ensemble(ECM New Series 1399)(輸入盤) - Recorded June 1989. Robert Een(Vo, Cello), Ching Gonzalez(Vo), Andrea Goodman(Vo), Wayne Hankin(Vo), Naaz Hosseini(Vo, Vln), Nicky Paraiso(Vo), Nurit Tiles(Vo, Key), Johanna Arnord(Vo), Joan Barber(Vo), John Eppler(Vo), Toby Newman(Vo), Timothy Sawyer(Vo) - 1. Early Morning Melody 2. Travellers 1, 2, 3 3. Dawn 4. Travellers 4 Churchyard Entertainment 5. Afternoon Melodies 6. Fields/Clouds 7. Dusk 8. Eva's Song 9. Evening 10. Travellers 5 11. Jewish Storyteller/Dance/Dream 12. Plague 13. Madwoman's Vision 14. Cave Song

(03/09/20)7曲目を除きメレディス・モンクの作曲。独唱も少しありますが、何人もの合唱になって音が厚くなる曲の方が多く、何曲かは楽器の伴奏が加わります。器楽的な発声のようなトリッキーな歌の曲も 。そこが現代的といえば現代的ですが、どことなく西洋の昔(中世の頃?)を偲ばせる懐かしい、あるいは哀愁を感じる印象的なメロディの部分がけっこうあったりします。 彼女のアルバムの中では聴きやすいと思います。

2006/04/21

Fish Out Of Water/Charles Lloyd Quartet

1398
チャールス・ロイドはある時期隠遁生活をしていたそうで、一時期、ミッシェル・ペトルチアーニとの共演で戻って来て、また隠遁生活に入ったそうです。それをECMで復活させ、その後もこのレーベルから継続的にアルバムを出すようになっていますが、考えてみればスゴいことなのかも。彼のサックスやフルートはミステリーな部分もあれば、メロディアスだったり饒舌だったりしますが、ここではうまくバックのミュージシャン3人に導かれて(あるいは当時の彼自身の個性かも)、ECMカラーの中で、素晴らしい表現をしています。5曲目のように、盛り上がる曲もありますが、それとて4ビートではなく、温度感は低め。何ともスゴい人が復活したものです。また、CD7曲目はLPにはないボーナストラックということで、CDにほとんどボーナストラックを付けないECMとしては、これまた珍しいことです。


Fish Out Of Water/Charles Lloyd Quartet(Ts, Fl)(ECM 1398) - Recorded July 1989. Bobo Stenson(P), Palle Danielsson(B), Jon Christensen(Ds) - 1. Fish Out Of Water 2. Haghia Spphia 3. The Dirge 4. Bharati 5. Eyes Of Love 6. Mirror 7. Tellaro

全曲チャールス・ロイドの作曲。昔「フォレスト・フラワー」で有名だった彼が、まさかECMからCDを出すとは。しかし、対する3人はいずれもECMで有名な3人。ヨーロピアンで叙情的な世界が繰り広げられています。 1曲目から涼しい美しいメロディで、まるで以前から彼がそこにいたかのようなサウンドのタイトル曲の1曲目、フルートで深遠なサウンドを語っているかのような、そしてワン・ノートでのピアノも印象的な2曲目、しっとり感の強いなだらかな、そして中盤で8分の6拍子でゆるく進む3曲目、哀愁のある淡いメロディの訴求力があるような4曲目、リズミカルな展開なのだけれど4ビートにならないところがいい5曲目、メロディアスで力が抜けた感じがちょうど良い6曲目、ピアノのみをバックにフルートでじっくり演奏する7曲目。

2006/04/20

Nobody Told Me/Shankar

1397
最近ならば国内盤にならないようなECMのアルバムでも当時はどんどん発売していったようで、これなどもそのひとつかも。内容は完全なインド音楽。収録時間も35分程度と短め。確かにインド音楽と言えどもインプロヴィゼーションで成り立っている部分は多いし、以前からECMレーベルというのはワールド・ミュージック方面もボーダーレスで取り上げていったので、不自然さはないとは思うのですが。ただ、これをジャズのアルバムだと思って買った人は面食らうのではないかと(笑)。確かにインド音楽というのは偉大ですけれど、ジャズからの距離もかなりあるのではないか、とも思います。


Nobody Told Me/Shankar(Vln, Vo)(ECM 1397) - Recorded 1989. V. Lakshminarayana(Vln, Vo), Ganam Rao(Vo), Zakir Hussain(Tabla), Vikku Vinayakam(Ghatam), Caroline(Vo, Tamboura) - 1. Chittham Irangaayo 2. Chodhanai Thanthu 3. Nadru Dri Dhom - Tillana

作曲はGanam Rao, V.Lakshminarayanaとシャンカールの合作。ここにあるのは、完全なインド音楽のようです。エレクトリック・ヴァイオリンを使用していて、また、インドの立場からすれば古典音楽ではなく新しい音楽だそうですが、私には違いが分かりません。ECMのボーダーレスの典型例。1曲目は夜明けのようなゆったりした光景から始まりつつ、ヴァイオリンのインド旋律が不思議に心地良くせまってきて、その後ヴォーカルとリズムが加わってインド音楽として盛り上がります。特に打楽器系のスピーディーなのには驚きます。2曲目はやはり静かな場面でインド的な歌唱がゆったりと続いた後に、やはりリズミカルなヴォーカルになっていきます。そして3曲目は小品ながら2曲目の延長のような感じのヴォーカル曲です。

2006/04/19

Wave Of Sorrow/Mikhail Alperin/Arkady Shilkoper

1396
今日はピアノとホーンのデュオですが、名前を聞いたことがない方がほとんどだと思います。旧ソ連のクラシック畑出身なので当然かと思いますが。普通のジャズ・インプロヴィゼーションとは感触が全然違っていて、まさにクラシックのインプロヴィゼーションを聴いている雰囲気の曲が並んでいて、書き譜もけっこう多いのでは、と予想させます。意外なことに、私がまだCDの保有枚数が少なかった頃に購入した1枚なので、けっこう何回もこのアルバムをかけていて、フレーズが耳にこびりついています。


Wave Of Sorrow/Mikhail Alperin(P, Melodica, Voice)/Arkady Shilkoper(French Horn, Jagdhorn, Flh, Voice)(ECM 1396) - Recorded July 1988. - 1. Song 2. Poem 3. Wave Of Sorrow 4. Toccata 5. Unisons 6. Introduction And Dance In 4/7 7. Short Story 8. Prelude in B Flat Minor 9. Miniature 10. Epilogue

全曲Mikhail Alperinの作曲。旧ソヴィエト出身で、しかもクラシック畑だった経歴ですが、その透明感からまさにECMの雰囲気。哀愁を誘うクラシック的な響きを持つ1曲目、メリハリが効いていて粒立ちの良いデュオを聴くことのできる2曲目、メロディカではじまりスペイシーで東欧の郷愁を感じるタイトル曲の3曲目、クラシック的な短調のアップテンポのピアノのソロが個性的な4曲目、ヴォイスも入ってユーモラスなメロディでテーマをユニゾンで奏でる5曲目、アップテンポの4分の7拍子で緊張感をはらみつつ進む6曲目、変化しつつカッチリしているデュオの7曲目、しっとりとしていてちょっと浮遊感もある美しいピアノの8曲目、ゆったりとホーンが奏でて行き、途中変化のある9曲目、小品でその名の通りエピローグの10曲目。

2006/04/18

Johann Sebastian Bach/Goldberg Variations/Keith Jarrett

1395
Johann Sebastian Bach/Goldberg Variations/Keith Jarrett(Harpsichord)(ECM New Series 1395) - Recorded January 1989. - 1. Aria 2-31. Variatio 1-30 32. Aria

邦題「J.S.バッハ ゴルトベルク変奏曲 BWV988」。ご存知バッハは18世紀ドイツの有名な作曲家。日本の八ヶ岳高原音楽堂での録音。 ハープシコードを用いていて、会場の響きがいい感じなのと、明るい曲調の曲が多いせいか、 安心して聴けて癒される感じのアルバムです。キースのソロ・パフォーマンスというよりは、やはりバロック音楽として聴くべきでしょうけれど。前後にアリアがあって変奏曲の3曲に1曲はカノンがあるという構築美。

2006/04/17

...And She Answered:/AM4

1394
このあたりになってくるとCD時代で、しかも国内盤でCD化された作品がけっこう当時は多かったので、手直しの番号もなかなか先に進まなくなります。でも、昨日の「ファースト・ハウス」といい、今日の「AM4」といい、けっこうマニアックなものまで当時は国内盤化されたのだな、ということが分かります。何たって今日はWolfgang Puschnig(カタカナ表記が難しいな(笑))にリンダ・シャーロックも参加しているアルバムです。ECMらしく、内省的な、そして統制の取れたフリーに近いサウンドで迫ってきますけれど、やっぱりここまで来るとちょっと聴く人を選ぶかな、という気もしています。ここら辺、あまり振り返ってこなかったので、興味深いサウンドではありましたが。


...And She Answered:/AM4(ECM 1394) - Recorded April 1989. Wolfgang Puschnig(As, Afl, Hojak, Shakuhachi), Linda Sharrock(Vo), Uli Scherer(P, Prepared P, Key) - 1. Streets And Rivers 2. And She Answered: "When You Return To Me, I Will Open Quick The Cage Door, I Will Let The Red Bird Flee." 3. Lonely Woman 4. Mi-La 5. Bhagavad 6. Over The Rainbow 7. Far Horizon 8. The Sadness Of Yuki 9. Oh! 10. One T'une

邦題「ロンリー・ウーマン」。リンダ・シャーロックがヴォーカル(ヴォイス)で参加。個人的には、3曲目のヴォイス入りで不思議なフリー感覚に包まれるオーネット・コールマンの曲と 、6曲目の尺八も出てくる「虹の彼方に」が何だか変で好み。他の曲は参加者のインプロヴィゼーションらしいです。哀愁のあるキーボードとサックスのサウンドをバックに語りかけのある1曲目、スペイシーな中にホーンの自由な咆哮が聴こえる2曲目、3人の淡々とした語り合いが続く4曲目、自由な中にも抑制と統制の効いたメロディがある5曲目、ヴォイスとホーンが静かな中で歌いかける7曲目、尺八とピアノで東洋的に語られる8曲目、効果音をバックに囁き、後半にホーンが入る9曲目、(電子)ピアノのまるで水琴窟のような世界のある10曲目。

2006/04/16

ECM1500-1550番手直し終了

今日、ECMレーベルの、「ECM1500-1550番」のアルバムコメントの手直しを終了しました。ここの範囲では、20枚以上を聴き直して手直ししたため、ちょっと骨が折れましたけれど、手直しするアルバムは全て’98年以前に聞いてから後、全然聴いてなかったものが多く、聴き直して新たな発見をしたアルバムも多かったでした。

CDを聴いてホームページにコメントをアップする作業、パソコンに向かっている時間以外はけっこう部屋の中をうろうろしながら聴いていることが多いのですが、やっぱり時間もとるし地道な作業ですね。どうしても派手な話題がなくなってしまいます(笑)。

ただ、ゴールが見えてきた(新譜以外であと36枚)ので、もうしばらく、他のCDを聴くのは遅らせて、ECMに集中したいな、と思っています。

Cantilena/First House

1393
今日はジャンゴ・ベイツはじめイギリス勢のグループですが、ECMではこのアルバムがグループ名義で2枚目になります。けっこう個性的なメンバーの集まりだと思ったら、以前ビル・ブラフォードのアースワークスや、ルースチューブスなどに参加していたメンバーとのこと。イギリスではジャズとロックの垣根は低いようですが、ここでもジャズ的なことをやりつつ、以前の音楽的なルーツの影響も強く受けている感じがします。耽美的なメロディがあったかと思ったら、変拍子的な部分、フレーズのトンガリ具合など、なるほどなあ、と思わせる部分は多いです。マニアックという意味では、私はジャンゴ・ベイツのピアノ、けっこう好きです。


Cantilena/First House(ECM 1393) - Recorded March 1989. - Ken Stubbs(As), Django Bates(P, Ts), Mick Hutton(B), Martin France(Ds) - 1. Cantilena 2. Underfelt 3. Dimple 4. Sweet Williams 5. Low-Down (Toytown) 6. Hollyhocks 7. Madeleine After Prayer 8. Shining Brightly 9. Jay-Tee 10. Pablo

全10曲中ジャンゴ・ベイツの作曲は5曲、Ken Stubbsは4曲。比較的美しいヨーロピアン・ジャズのような曲も、プログレッシヴ・ロックのような曲もあって、さまざま。美しいメロディのバラードで映画音楽のような、タイトル曲の1曲目、やはりゆっくりとしていて不思議なメロディが流れる2曲目、アップテンポの4ビートながらウェザー・リポート的なスリルのある3曲目、流れていくようなメロディが印象的な4曲目、プログレッシヴ・ロックの味付けのある変拍子ジャズの5曲目、やはりウェザー・リポート的な雰囲気のアップテンポの6曲目、これのみ他者作曲のしっとりしたバラードの7曲目、やはりバラードのワルツの8曲目、アップテンポの場面が多いドラマチックなジャズしている9曲目、幻想的なピアノとサックスのデュオの10曲目。

2006/04/15

Unbroken Line/Roberta Piket Quintet

1140
Criss Crossレーベル順番聴き5日目。このレーベル、一見すると、アルバムのジャケットも似たようなデザインのものが多く、音的にもどのアルバムを聴いてもあまり変化がないようにも思えますが、なかなかどうして、個性的なアルバムもあるものです。ここではいつも顔を出しているオーナーのGerry Teekensがプロデューサーで参加せず、Roberta Piket本人と、何とリッチー・バイラークによるプロデュースなのが、けっこう珍しいです。音的にも影響を感じさせるサウンドになっています。いちおうクインテットと表示されていますが、5人での演奏は半分ちょっとか。そしてDonny McCaslinとJavon Jacksonはよく聴けば判別できる個性の持ち主なのですが、ちょっとそこまで聴きこんではいないでアップしたので、また今度改めて聴いてみることにします。


Unbroken Line/Roberta Piket(P) Quintet(Criss Cross 1140)(輸入盤) - Recorded April 8 and 9, 1996. Scott Wendholt(Tp), Donny McCaslin(Ts, Ss), Javon Jackson(Ts), Mike Formanek(B), Jeff Williams(Ds) - 1. Brookland 2. Always 3. The End Of A Love Affair 4. The Long, Long Wait 5. Daily Affirmation 6. Threnody 7. You'll Never Walk Alone-Some Enchanted Evening 8. Second Guess 9. Unbroken Line

(06/04/12)Roberta Piket作は全9曲中5曲(1、4-5、8-9曲目)。プロデューサーが本人とリッチー・バイラークなのも珍しい。サックスが交替で参加する基本的にはクインテット。ハードな展開でまさに冷たい情熱がほとばしるような1曲目、トリオで繊細な淡い感触のイメージの2曲目、やや余裕を持たせたテーマから2管が絡んだりソロをとりつつ安定して進んでいく3曲目、現代風で浮遊感のある8分の6拍子の徐々に盛り上がる4曲目、バップ調でアップテンポにせまっている各ソロも活躍する5曲目、トリオでワルツの優しさを表現しているような6曲目、前半は静かな叙情的なピアノ・ソロ、後半がややアップテンポのクインテットの7曲目、しっとり感が漂うバラードの8曲目、テンポも変わり都会的なアプローチを見せている9曲目。

Changeless/Keith Jarrett

1392
Changeless/Keith Jarrett(P)(ECM 1392) - Recorded October 1987. Gary Peacock(B), Jack DeJohnette(Ds) - 1. Dancing 2. Endless 3. Lifeline 4. Ecstacy

スタンダーズ・トリオによる、オリジナル(というよりもインプロヴィゼーション集?)のライヴ盤。録音日と場所は曲によって違うので、スタンダードに混ざって演奏されたものでしょうか。必然的にコード一発の演奏が多いですが、聴き応えはあります。まさにジャケットのような「書」の世界。1曲目は一定のリズムとマイナーのワン・コードですが、単調にはならず哀愁と不思議なグルーヴ感を出しています。2曲目は15分代の大曲で、いくぶんしっとりとしていて、淡々と進行していく曲。なぜか雪の降る日本のモノクロの風景が浮かんでは消えました。3曲目はこれまた淡々としていますが、情念がかげろうのようにゆらめいています。4曲目は空間から発せられる比較的静かな音の列と、やはり水墨画のような風景。(01年3月28日発売)

2006/04/14

ブログのアクセスが上がり、ホームページは下がる

以前より「ジャズCDの個人ページBlog」、「ジャズCDの個人ページECM Blog」、「CDショップ(+α)のオススメCD日記」(これは3人の共作)、とブログを増やしていったのだけれど、本編のホームページ「ジャズCDの個人ページ」のアクセスはあまり変わりませんでした。

ただ、今月ここ「インプレッションズ」をブログ化したら、やっぱり、ホームページのアクセスが減る傾向にあり、ブログは増える傾向にあるようですね。ホームページだとトップページからたぶん入ってくる人が多いのだろうけれど、ブログにしてしまうと、ここに「お気に入り」を加えてしまえばいいわけですから。

逆に言うと、ホームページ本体の更新は、CDを聴いてアップするだけになったので、頻度は減ってますし、今のうちだけかも知れないけれど、ここは毎日更新をしていますので、その傾向は当然かも。

まあ、どこに訪問している方が流れていくかで、当方の力の入れ具合を加減できると思うのですが、やっぱり本編の聴いたCDのコメントのアップだけは、地道に続けて行きたいですね。そこだけがとりえと言うか何と言うか(笑)。

Burnin'/Javon Jackson/Billy Pierce Quintet

1139
Criss Crossレーベル順番聴き4日目。今日はテナー2人によるクインテットで、あるときはバトルし、あるときはハーモニーを奏でるといった、ある程度スマートな展開の仕方なのは現代ジャズらしいと思います。2人のサックスのサウンドも違うし、フレーズやメロディの組み立て方も違うので、聴き比べはそれほど難しくないんではないかなと思います。ビッグネームではないけれど、今のミュージシャンって、ある程度のことはやってくれるし、器用だと思います。ところでこのアルバム、’97年の発売なんですが、’91年の録音となっています。オクラ入りになっていたのは、何か理由でもあったのでしょうか。


Burnin'/Javon Jackson(Ts)/Billy Pierce(Ts) Quintet(Criss Cross 1139)(輸入盤) - Recorded December 20, 1991. Kirk Lightsey(P), Christian McBride(B), Louis Hayes(Ds) - 1. So The Story Goes 2. Mr. Glenn-Roy 3. Dolo 4. Cocktails For Two 5. Homestretch 6. Ugly Beauty 7. Not Yet

(06/04/11)Javon Jacksonの曲が2曲(1、7曲目)、Billy Pierceの曲が1曲(2曲目)。シャープな音色でやや明るい感じなのはJackson、ちょっとまろやかでメカニカルなフレーズが出てくるのはPierceでしょうか。ややアップテンポで今っぽいハードバップという感じの1曲目、都会的な渋さと洗練された感じを持つミディアムの、2人ともメカニカルな2曲目、デクスター・ゴードン作のアップテンポで目まぐるしい明るいテーマを持つ、2人のソロや掛け合いも楽しい3曲目、Jackson演奏の朗々と歌っていくバラードの4曲目、ジョー・ヘンダーソン作のややアップテンポでノリが良くストレートなサウンドの5曲目、Pierceのやや憂いを帯びたサックスながら明るめの4ビートで進む6曲目、アップテンポで走っていくスリリングな感じもある7曲目。

Johann Sebastian Bach/Elliott Carter/Thomas Demenga

1391
Johann Sebastian Bach/Elliott Carter/Thomas Demenga(Cello)(ECM New Series 1391)(輸入盤) - Recorded October 1988 and April 1989. Philippe Racine(Fl), Ernesto Molinari(Cl), Hansheinz Schneeberger(Vln), Paul Cleemann(P), Gerhard Huber(Per), Jurg Wyttenbach(Cond) - Johann Sebastian Bach/Suite Nr.3 In C-Dur Fur Violoncell Solo (BWV 1009) 1. Prelude 2. Allemande 3. Courante 4. Sarabande 5. Bourree 1 & 2 6. Gigue Ellioto Carter 7. Esprit Rude, Esprit Doux For Flute And Clarinet 8. Enchanted Preludes For Flute And Violoncello 9. Riconoscenza Per Goffredo Petrassi For Solo Violin 10. Triple Duo

(03/07/13)前半がThomas Demengaのチェロのソロでバッハの曲。やはりバッハだけあって、安心して聴ける雰囲気があります。後半はElliott Carterの曲で、こちらは20世紀現代音楽家。こちらは曲によって演奏するメンバーが違っていて、Thomas Demengaの参加は8、10曲目。いかにも現代音楽というメロディというよりは音の連なりに近い複雑精緻なサウンド。ECMではこういう異質な取り合わせで録音するのが得意なようです。

2006/04/13

Along The Way/Jon Gordon Quartet/Quintet

1138
Criss Crossレーベル順番聴き3日目。ジョン・ゴードン、以前のアルバムではかなり内省的な音を聴かせていましたが、ここでは、スタンダードやジャズメン・オリジナルを多めにして聴きやすくはなっています。ただ、持ち前の性格は隠せないようで随所に彼ならではの禁欲的なフレーズやサウンドが出てきます。そういう特徴的なサックスなので、ジョン・ゴードンという名前を聴いて覚えておけば、ブラインドもそんなに難しくはないのかな、と思います。このアルバムを出す前年、モンク・コンペティションに優勝したそうで、実力はあるのでしょう。ただ、時々参加するマーク・ターナーが控えめな曲ばかりなのが、少々残念といえば残念かも。


Along The Way/Jon Gordon(As, Ss) Quartet/Quintet(Criss Cross 1138)(輸入盤) - Recorded June 30, 1997. Mark Turner(Ts), Kevin Hays(P), Joe Martin(B), Billy Drummond(Ds) - 1. Inner Urge 2. Empathy 3. Friday The 13th 4. Softly As In A Morning Sunrise 5. Portrait Of Jenny 6. Just In Time 1 7. Vale 8. Along The Way 9. Body And Soul 10. Just In Time 2

(06/04/11)Jon Gordonの作曲は1、7-8曲目で、スタンダードやジャズメン・オリジナルが多めで、やはりオリジナルはじめやや内省的。ジョー・ヘンダーソン作のアップテンポでややメカニカルな展開をしている1曲目、サックス2本とドラムスで内側を向いて絡み合っていく2曲目、セロニアス・モンク作をややユーモラスかつスマートに進んでいく3曲目、ややくぐもったようなメロディとサウンドのサックスでスタンダードを奏でる4曲目、優しく繊細なバラードの5曲目、サックスとドラムスで丁々発止のバトルを繰り広げている6、10曲目、サックス2人でやはり禁欲的なフレーズが淡々と展開していく7曲目、フレーズは彼らしいながらドッシリとした4ビートを活発に動きまわる8曲目、内省的な緊張感のある音を奏でているバラードの9曲目。

John Abercrombie, Marc Johnson, Peter Erskine

1390
このアルバムは、私のジャズ歴の最初の方で購入したアルバムだったと思いますが、何度も聴き返しました。ECMにしては4ビート(といっても3人のサウンドから受ける感じは、普通の4ビートとは違う感じなんですが)の曲が多かったため、当時はすんなりと、ジャズとはこういうものだと思って受け入れていたと思います。そこがジャズ観が普通の人と違ってきたはじまりか(笑)。他にもECMでは珍しくスタンダードが4曲も入っている点が特徴かと思います。個性的な3人の集まりなので、ギタートリオとは言いつつも、やっぱりジャズというよりは、3人の演奏するギターミュージックといった言い方の方がスッキリとくるかもしれません。


John Abercrombie(G, G Synth), Marc Johnson(B), Peter Erskine(Ds)(ECM 1390) - Recorded April 1988. - 1. Furs On Ice 2. Stella By Starlight 3. Alice In Wonderland 4. Beautiful Love 5. Innerplay 6. Light Beam 7. Drum Solo 8. Four On One 9. Samurai Hee-Haw 10. Haunted Heart

邦題は「ライヴ・イン・ボストン」。4曲がスタンダードで、残りは各メンバーによる作曲。なぜか4ビートの曲が目立ちます。ギターもいつもの柔らかい音色からハードな感じまで幅広い。ギター・シンセサイザーでキーボードのような音のテーマでややハードに攻めて行くソロの1曲目、一転ソフトな感触のスタンダードになりつつ自由なフレーズが舞う2曲目、意外な選曲で優しく語りかける3曲目、哀愁漂うスタンダードの4曲目、スペイシーなフリー・インプロヴィゼーションの5曲目、フレーズはソフトではないが叙情性と静けさを感じる6曲目、文字通りドラムソロの7曲目、シャープに斬り込んでいくギターが印象的な8曲目、マーク・ジョンソン作の有名な曲を再演している9曲目、メロディアスで優しいスタンダードでラストを飾る10曲目。

2006/04/12

Stick To The Kick/Melvin Rhyne Quintet

1137
Criss Crossレーベル順番聴き2日目。このレーベルでもこの時期になると新人や中堅どころばかりの録音になるのですが、メルヴィン・ラインだけはベテランでもコンスタントにこのレーベルに録音を残しています。今回は2管のクインテットが中心の編成で、珍しく彼のオリジナルが6曲もあります。ただ、ブルース進行を元にしたアレンジの作曲がけっこう多いような気がするのは、私だけでしょうか。このレーベルではサム・ヤヘルなど白人のオルガニストが目立ってくる中、ストレートに楽しめるメルヴィン・ラインの演奏が、逆に目立ってくるというか、印象に残ってくる感じもしています。


Stick To The Kick/Melvin Rhyne Quintet(Criss Cross 1137)(輸入盤) - Recorded December 22, 1994 and December 9, 1995. Ryan Kisor(Tp), Eric Alexander(Ts), Peter Bernstein(G), Kenny Washington(Ds) - 1. J.Robin 2. Captain McDuff 3. Lady Bird 4. Laura 5. Killer Ray 6. Wail 7. It's Love 8. Light, Life, Love 9. Stick To The Kick

(06/04/08)Melvin Rhyne作は全9曲中6曲(1-2、5、7-9曲目)。「Mel's Spell(トリオ編成)」(Criss Cross 1114)と同日の録音でこちらはクインテットが中心。ファンクっぽいテーマからややアップテンポの渋いソロに移っていく1曲目、印象的なテーマでミディアムの黒い雰囲気(フロント3人は白いですが引きずられてます)のブルースの2曲目、トリオでノリの良いメロディで進んでいく3曲目、サックスがメロウにメロディを奏でるバラードの4曲目、ドラムスが目立っていて、繰り返されるテーマのリフが麻薬的な5曲目、バド・パウエル作の、超高速ビバップでせまる6曲目、ポップスのようなメロディアスでノリの良い曲の7曲目、トリオでしっとりとした美しいバラードを奏でる8曲目、テーマがトリッキーで、やや渋めのノリの良い9曲目。

Undisonus Ineo/Terje Rypdal

1389
Undisonus Ineo/Terje Rypdal(ECM 1389)(輸入盤) - Recorded September 1986 and November 1987. Terje Tonnesen(Vln), Royal Philharmonic Orchestra, London, Christian Eggen(Cond), Glex Vocalis, The Rainbow Orchestra - 1. Undisonus Op.23 For Violin And orchestra 2. Ineo Op.29 For Choir And Chamber Orchestra

(03/12/24)テリエ・リピダルの本格的クラシック・オーケストラ作品。作曲者に徹しているようで、ギターの演奏はここでは出てきません。ジャケット写真に表されるように、ほの暗い北欧の雰囲気が漂いつつも、決してジャズ・ギタリストの余技ではない、素晴らしい作曲技術が出ていると思います。1曲目はヴァイオリンとオーケストラの曲。時おり地の底から湧いてくるようなサウンドと、やはり寒色系のオーケストラで、後半にやや盛り上がりをみせる部分があります。2曲目は合唱団が前面に出ています。こちらも地を這うようなサウンドから浮かび上がる合唱のほのかな光、という構図で、荘厳な教会音楽のように響いてくる部分もあります。ゆったりと、ゆったりと。ジャズ度はないので、聴く人を選ぶアルバムか。

2006/04/11

ステージアが今の代で絶版になるらしい?

車は元々VOLVOが欲しかったのですが、そんな経済力があるはずもなく、ちょうど良い時(平成8年)にステージアが日産から出て、迷わず買いました。そして9年乗り続け、半年前に今のステージアに乗り換え。

ただ、今のステージアの販売台数はあまり芳しくないようで、Mixiのステージアのコミュニティを見たら、どうやら今の代で絶版になるらしい、ということが書いてあり、ちょっと残念。

今ですらVOLVOを買う余裕はないので、今後の車を選ぶ選択肢が狭まってしまいました。大きめのステーション・ワゴンっていいと思うんですけれどもね。

(注)この件、今日、日産のディーラーにTELする機会があったので聞いてみたら、まだ日産の方には何も情報が入ってないそうです。だから雑誌か何かの情報なのかな、と思います。雑誌の情報は不確かなこともあるのですが、いかんせん販売台数が現在低迷していますね。まだ次世代も、続くことを祈るばかりです。

(注2)VOLVOで一番好きだったのは940シリーズでして、現行型のV70は、あまり形が好きではありません。だから現行タイプではVOLVOコンプレックスって、ないのですが。ただ、国産車に目を向けると、今日買って来た「ベストカー・ガイド」では、マーク2ブリッド、クラウンエステートなどの、比較的大型のステーションワゴンは次期モデルがないようで、レガシーぐらいしか残らないらしいですね。

Dig Deep/Steve Davis Sextet

1136
Criss Crossレーベル順番聴き1日目。今日はスティーヴ・デイヴィス(Tb)のアルバムです。と、これだけ言ったら分かる方って少ないんじゃないかと思うのですが、1曲目が「One For All」。これでピーンと来る方は多いでしょう。Criss Crossレーベルだけれはなく、Venusレーベルでもこのグループ名で録音してますからね。全部のアルバムを調べているわけではないですが、最新のCriss Crossでのこのグループのメンバーは、ナット・リーヴス(B)がピーター・ワシントン(B)に変更になっただけ。現代ハードバップとでも言うべき世界が展開されています。そういうことで、グループの原点はここではないかな、という気がしてきました。


Dig Deep/Steve Davis(Tb) Sextet(Criss Cross 1136)(輸入盤) - Recorded December 18, 1996. Jim Rotondi(Tp, Flh), Eric Alexander(Ts), David Hazeltine(P), Nat Reeves(B), Joe Farnsworth(Ds) - 1. One For All 2. Dig Deep 3. Little Boy's Bossa 4. Blues Noble 5. Detour Ahead 6. I Should Care 7. Summertime 8. Payne's Window 9. Trippin'

(06/04/08)Steve Davis作は全8曲中4曲(1-2、4、8曲目)。グループ「One For All」の前身となるメンバーで、3管の現代ハードバップで勝負。分厚い3管とファンキーな感じでどこか懐かしいようなサウンドにも感じる王道を行く1曲目、アップテンポで複雑なテーマの部分を持つスリリングなタイトル曲の2曲目、ちょっと渋めでメロディアスなミディアムのボッサの3曲目、ちょっとアップテンポのブルースですが、洗練されているようにも感じる4曲目、ピアノとのデュオでで朗々と明るめに歌い上げていくバラードの5曲目、スタンダードを明るくノリも良く料理する6曲目、テーマが8分の6拍子と4拍子の複合のような渋めの7曲目、分かりやすいメロディでソフトな感じの8曲目、Eric Alexander作のアップテンポでけっこうシャープな9曲目。

City Of Eyes/Ralph Towner

1388
今日もギタリストのアルバムですが、こちらはエグベルト・ジスモンチに比べて、メロディとしてははっきりしている方だと思います。ただし、紡ぎだされるコードやアルペジオなどはやはり中間色の綾織り系かなと思わせる部分はありますが。ここでは様々な編成による曲が披露されていて、そのサウンドカラーもまちまち。ただ、根底にはECMという一枚岩があるので、その上で様々なサウンドを見せている、という統一感はあります。ソロが1、5、7、10曲目、デュオが3曲目、トリオが6、8曲目で、クインテットが2、4、9曲目。とは言うものの、クインテットでもオーボエあり、イングリッシュホルンありで、出てくるサウンドも一風変わってはいますけれど。


City Of Eyes/Ralph Towner(G, P, Synth)(ECM 1388) - Recorded November 1988. Markus Stockhousen(Tp, Piccolo Tp, Flh), Paul MacCandless(Oboe, English Horn), Gary Peacock(B), Jerry Granelli(Ds, Electric Ds) - 1. Jamaica Stopover 2. Cascades 3. Les Douzilles 4. City Of Eyes 5. Sipping The Past 6. Far Cry 7. Janet 8. Sustained Release 9. Tundra 10. Blue Gown

ソロ(4曲)、デュオ(1曲)、トリオ(2曲)、クインテット(3曲)と様々な編成の演奏。全曲ラルフ・タウナーの作曲。曲によって現代音楽的だったり、いつものようなソロギターだったり、様々な表情。ソロのスマートなレゲエ風の1曲目、異国風かつ今風のサウンドがたたみかけてくるような2曲目、ベースとのデュオで少し躍動感のある綾織系統の中間色サウンドの3曲目、自由かつスペイシーでサウンドの感触だけで勝負しているようなタイトル曲の4曲目、ソロで明るい感触のメロディの5曲目、ピアノがしっとりした色をもたらす6曲目、ソロで明るいクラシックのような7曲目、ちょっとマイナー系でエスニックな香りも出てくる8曲目、陰影のあるやや硬派なサウンドが取り巻いている9曲目、ギターの多重録音でメロディアスな10曲目。

2006/04/10

Danca Dos Escravos/Egberto Gismonti

1387
エグベルト・ジスモンチは通常、ギターとピアノを両方使ってアルバムを録音することが多いのですが、ここでは多重録音を含んで、ギターのみでの録音。この独特な味わいのアルペジオと、それから紡ぎだされていくメロディは、他のミュージシャンでは出せないでしょうね。もっとも、親しみやすいメロディが出てくるというよりは、サウンド全体でせまってきて、それが変化していって、というように、細かいフレーズよりも、それから表される大きな世界を味わう、という感じで個人的には聴いていますが。全7曲をサブタイトルで色を使って表して、ある種トータルアルバム的に聴かせている感じです。ちょっと難しい雰囲気もあります。


Danca Dos Escravos/Egberto Gismonti(G)(ECM 1387) - Recorded November 1988. - 1. 2 Violoes(Vermelho) 2. Lundu(Azul) 3. Trenzinho Do Caipira(Verde) 4. Alegrinho(Amarelo) 5. Danca Dos Escravos(Preto) 6. Salvador(Branco) 7. Memoria E Fado(Marrom)

全7曲中、6曲はエグベルト・ジスモンチの作曲。彼は全編ギターで通しています(多重録音もあり)。6弦だけでなく、10弦、12弦、14弦と、 多弦ギターも使用しているそう。曲ごとに色も表記。フレーズが速めの割には淡さ加減が多い気がする、アルペジオが続くフレーズに浮かび上がるメロディが印象的な1曲目(朱色)、速いアルペジオの積み上げでサウンドが組み立てられていく2曲目(青)、エイトル・ヴィラ=ロボス作だけれども彼の作品のような哀愁と浮遊感のある3曲目(緑)、躍動感のあるアルペジオ兼メロディが印象に残る4曲目(黄)、15分もの大作でドラマチックな進行を持つ、タイトル曲でもある5曲目(黒)、エネルギッシュなコードを多用される盛り上がる6曲目(白)、メロディとしっとりとした表情がいい7曲目(茶色)。

2006/04/09

三回忌&「ジャズCDの個人ページBlog」10万アクセス

今日は親戚の三回忌の法事で埼玉県の入間郡まで車で行ってきました。片道100キロほどですが、早起きしたり(朝7時出発)、運転したりで、けっこう疲れますね。昼食の時も、運転なのでお酒が飲めないので、帰ってきて今ビールを飲んでいます。

今回、昨年秋に買った車に付けた、カーナビやETCが威力を発揮したのですが、帰り道で2度もルートを間違えてしまいました。けっこう方向音痴なのね、私、と思う部分ではあります。ステージア、前に乗っていた前モデルと違って、同じ2.5リットルでも力が強くなったように感じ、燃費も良くなったと思うので、そういう意味では満足。車体とエンジンのバランス的にもいいんじゃないかなと思います。

ところで、ここ「ジャズCDの個人ページBlog」が10万アクセスを超えたようです。Blogのアクセスは実は半年以上前に、FC2のカウンターでトータルアクセス(クリックすればどんどんアクセスがカウントされる方法、ページビューとも言う)ではとっくに10万を超えていたのですが、ユニークアクセスのカウンターも同時につけていました。ある時、ニフティのユニークアクセス(同一の人が何回クリックしてもカウンターが上がっていかない方法)に変更、上がり方を厳しくしました。

実は、このブログ自体にも簡単なアクセス解析があって、そこでもカウントを見れるのですが、そこでは今、11万弱になっています。カウンターも種類によって上がり方がマチマチなんですね。まあ、いずれにしても、ここまで1年と10ヶ月以上が経過しているわけですが。

まあ、カウントのことはともかく、このBlogの前身はアップしたCDの備忘録のようなものでした。ホームページにまずCDをアップ、簡単な感想も付け加えてBlogにアップ(発表時間予約制)、という形で続けてますけれど、もうひとつの顔になりつつある感じです。本人はここのアップはかなりお気楽にやってますけれど、今ではいい意味でペースメーカーになっています。

Chartres/Paul Giger

1386
Chartres/Paul Giger(Vln)(ECM New Series 1386)(輸入盤) - Recorded At Summer Solstice 1988. - 1. Crypt 1+2 2. Crypt 3 3. Labyrinth 4. Crossing 5. Holy Center

(03/11/19)ヴァイオリン・ソロでの録音。フランスの教会の地下室や大聖堂の高いところ(?)での録音で、音響を確かめるための実験音楽なのか、ジャズに例えればフリー・インプロヴィゼーションのようなものなのか不明です。一部にヴァイオリンの表面を叩く音のようなものや、フレーズに前衛的な表現の部分(5曲目は何と持続音のみ!)もありますが、しっとりとメロディを奏でていく場面、テクニックを駆使していく場面も多いです。

2006/04/08

Perotin/The Hilliard Ensemble

1385
Perotin/The Hilliard Ensemble(ECM New Series 1385)(輸入盤) - Recorded September 1988. David James(Countertenor), John Potter(Tenor), Rogers Covey-Crump(Tenor), Mark Padmore(Tenor), Charles Daniels(Tenor), Gordon Jones(Baritone), Paul Hillier(Baritone) - 1. Viderunt Omnes 2. Veni Creator Spiritus 3. Alleluia Posui Adiutorium 4. O Maria Virginei 5. Dum Sigillum 6. Isaias Cecinit 7. Alleluia Nativitas 8. Beata Viscera 9. Sederunt Principes

(03/11/19)Perotinは13世紀の作曲家で、ポリフォニー(多声音楽)の確立の時期にいた一人だとされています。エコーが深く効いていて教会音楽らしく荘厳な雰囲気があります。やや明るめな曲も神秘性を感じます。アルバムの9曲中3曲は作者不詳(2、4、6曲目)。曲によって2声から7声までさまざまな構成。曲によっては下の方の持続音の上を舞い飛ぶメロディが印象的。当時からサウンド的には豊穣だったことを実感します。

2006/04/07

The Music Of Stones/Stephan Micus

1384
The Music Of Stones/Stephan Micus(Shakuhachi, Tin Wistle, Stone Chimes, Resonating Stones, Voice)(ECM 1384)(輸入盤) - Released 1989. Elmar Daucher(Resonating Stones), Gunther Federer(Voice, Resonating Stones), Nobuko Micus(Resonating Stones) - 1. Part 1 2. Part 2 3. Part 3 4. Part 4 5. Part 5 6. Part 6

(99/04/06)メインに使われているのは「共鳴する石?」大きくて四角く、切りこみのたくさん入っている石をアルバムの写真で見ることができます。エコーがかなりかかっていて何とも言えないスペイシーな間と音ですが、もうジャズのフリー・インプロヴィゼーションという域も大きく飛び越えているかもしれません。その共鳴した石の音の上を、ゆったりとたゆたうように尺八の音が舞っている13分台の1曲目、打楽器系の「石」による演奏の2曲目、音が高めの笛と鉄琴のような軽めの石の音とのコラボレーションの3曲目、石のみで11分間の空間的なドラマを作り上げていく4曲目、尺八のみでの実に日本的な間を感じる5曲目、この曲のみ4人が全員参加して石に加えてヴォイスも加わり、空間的で深みのある6曲目。

2006/04/06

The Singles Collection/Terje Rypdal

1383
このアルバム、「シングル・コレクション」となっていますが、実際にシングルで出たもののアルバム化ではなく、仮想の、「シングル・コレクション」らしいです。でも、ジャズレーベルにしてはあまりにもロック的なこのアルバム、いいのでしょうか(笑)。プロデューサーのマンフレート・アイヒャーはいわゆる4ビートジャズを嫌う反面、こういうロック的なものはOKみたいです。それでも、ただのロックやファンクにはならないで、テリエ・リピダルらしい個性的なサウンドに仕上がっていますけれども。


The Singles Collection/Terje Rypdal(G)(ECM 1383) - Recorded August 1988. Allan Dangerfield(Key), Bjorn Kjellemyr(B), Audun Kleive(Ds) - 1. There Is A Hot Lady In My Bedroom And I Need A Drink 2. Sprott 3. Mystery Man 4. The Last Hero 5. Strange Behaviour 6. U.'N.I. 7. Coyote 8. Somehow, Somewhere 9. Steady 10. Crooner Song

全10曲中8曲がテリエ・リピダルの作曲。ここでの彼はロック的な路線をとり、そこにECM流のアレンジが加わって、面白いサウンドに仕上げています。ポップな感じのする北欧ロックとでも言えるような世界が広がっている1曲目、小刻みでヘヴィーなロック・リズムの上を縦横無尽にギターを弾きまくる2曲目、しっとりとした感じのバラードでせまる3曲目、陽気でファンクビート的なサウンドで進行する4曲目、ビートの上をアコースティック・ベースのソロも活躍する5曲目、チョッパー・ベースからハードなフリー・ファンクに向かう6曲目、やはり重ためのビートが効く7曲目、ちょっとのんびりした雰囲気のバラードの8曲目、ハード・ファンク的なノリがキマッて心地良い9曲目、ややスペイシーなロックでギターがまとわりつく10曲目。

2006/04/05

「One For All」の元祖のアルバム?

たまたま昨夜「Dig Deep/Steve Davis(Tb) Sextet」(Criss Cross 1136)を聴いていて、その第1曲目が「One For All」だったことを発見。これは’96年の録音なんですが、その後このレーベルで、あるいはVenusレーベルで何枚もアルバムを録音するグループ「One For All」の原点ではないか、ということが分かりました。

ベーシストの変更はあるものの、ほとんど同じメンバーで演奏していますし。現代3管ハードバップというイメージです。昨夜はただこのCDを聴いただけで、ECMを聴いていた頭からCriss Crossのメインストリーム路線に頭が切り替わらなかったので、聴くだけにとどめて、ホームページへのアップはまだしていませんけれど。

ところでここ「インプレッションズ」ですが、以前ホームページでやっていた頃は、検索エンジン経由でも30-50アクセス/日ぐらいしかなかったのですが、まだホームページのトップページで宣伝期間中なので一時的なものとはいえ、けっこうなアクセス数があります。それでいて、今までのホームページの方への訪問者が減っていることはないみたいです。不思議といえば不思議。ただ、これから忙しくなってくるので、ネタが続くかどうか、という心配はありますが。

今週の土曜日が仕事の日で、日曜日が親戚の法事。なかなかまとまった時間は取れませんが、暇だからといって、バリバリ音楽を聴く、ということばかりでもなく、忙しいと逆に燃えてくる部分もあるわけで(笑)。

Personal Mountains/Keith Jarrett

1382
Personal Mountains/Keith Jarrett(P)(ECM 1382) - Recorded April 1979. Jan Garbarek(Ts, Ss), Palle Danielsson(B), Jon Christensen(Ds) - 1. Personal Mountains 2. Prism 3. Oasis 4. Innocence 5. Late Night Willie

’89年に10年前の東京公演のライヴが発表されました。全曲キース・ジャレットのオリジナル。1曲目はリズミカルでメロディアスにはじまって盛り上がり、やがて静かな美しいコラボレーションの場面に至るドラマチックな展開の16分台の曲。聴きやすく洗練されたフレーズやサウンドでせまってくる10分台の2曲目、ゆったり、かつしっとりと哀愁を帯びてメロディが舞うようなサウンドの、一部飛翔を試みる場面もある18分台の3曲目。分かりやすいメロディで明るく、そして優しく語りかけてくる4曲目。5曲目はECMでは珍しく、CDのみのボーナストラック。ノリがあって明るい8ビートの曲を、比較的カラッとした感触で演奏してくれます。 録音してかなり経ってからの発売されている理由は、やっぱり内容の良さかと思います。(02年9月19日発売)

2006/04/04

アマチュアのジャズサイト運営

「ジャズ構造改革」の本の出版以後、知人の忠告、助言などもあり、いろいろ考えされられることも多かったのだけれども、8年半もホームページを続けていると、やっぱりサイト更新が日常になっている部分ってあると思うんですね。

上記の本ではアマチュアジャズサイトはコテンパンでしたが、ジャズ個人サイトを「やるな」とは書いてないわけで、インターネットのコワさを自覚していれば、別にかまわないんではないかな、と個人的には思います。インターネットしかできないニッチの分野もあるわけですし。自分にプロのライターになれる資質があるならば、また話は変わってくるんでしょうけれど、今までの自分を見てきて、現段階ではあまりなさそうな感じも。実際に何か書いてくれ、という話を、できそうもない、と思って断ったこともありますし。まあ、そこはあまり気にしてませんけれど。

「blog JAZZ unlimited.....」でAkiraさんも言及されているけれど、事の発端はある有名ジャズサイトの閉鎖にあるわけだけれども、それ以外にも意外に個人サイトの寿命って短いのだな、ということに気が付きました。閉鎖とまではいかなくても、更新停止しているサイトやブログはけっこうあるようです。

スポーツでも音楽でも何でも、趣味に関する個人差は止むを得ないもので、持っているものを使い果たしてしまう人、どんどん持っているものを膨らませていける人、の2パターンがあって、その上に、飽きっぽさの度合い、そして、ではそのヴォリュームはどれくらいか、質は?、というものがあると思います。私の場合、最初から質より量、と決めていたので、その分気が楽なところもありますけれど、こりだしたら誰かが止めても止まらない性格、何とかしてくれ、とも思ってます(笑)。

ですので、とりあえずは大きい目標(ECM、Criss Cross)が2つ終わるまでは、このペースでいって、その後はちょっとゆっくりといろいろ考えてみたいな、と思っています。個人個人のモチベーションは、趣味だと他人がどうこう言う筋合いのものではないのかもしれませんが、一人でも多く、ホームページやブログを続けていって欲しいな、とも思います。

Legend Of The Seven Dreams/Jan Garbarek

1381
Legend Of The Seven Dreams/Jan Garbarek(Ss, Ts, Fl)(ECM1381)(輸入盤) - Recorded July 1988. Reiner Bruninghaus(Key), Nana Vasconceros(Per), Ebarhard Weber(B) - 1. He Comes From The North 2. Aichuri, The Song Man 3. Tongue Of Secrets 4. Brother Wind 5. It's Name Is Secret Road 6. Send Word 7. Voy Cantando 8. Mirror Stone 1 9. Mirror Stone 2

(99/08/18)全曲ヤン・ガルバレクのオリジナル。大半の曲で参加するナナ・ヴァスコンセロスのカラーが強く影響しているアルバム。 ソロの曲も半分弱あります。多重録音の部分もあるようです。1曲目は牧歌的なテーマではじまりエキゾチックにパーカッションが絡む13分の曲、2曲目はパーカッションとのデュオの無国籍風。クァルテット編成ながら静かに流れていく3曲目、耳から離れないメロディアスなテーマではじまる幻想的な4曲目、フルートのソロ無国籍風の小品である5曲目、クァルテットで、北欧の重く沈んだ情景が浮かび上がるような6曲目、サックスの咆哮も冷たい感触を与えるやはりエキゾチックな7曲目。8-9曲目はそれぞれ1-2分ほどの作品で、サックスのソロが心の奥に染み込んでいきます。

2006/04/03

Big Map Idea/Steve Tibbetts

1380
Big Map Idea/Steve Tibbetts(G, Dobro, Kalimba, Pianolin, Tapes)(ECM 1380)(輸入盤) - Recorded 1987-88. Marc Anderson(Ds, Per, etc), Marcus Wise(Tabla), Michelle Kinney(Cello) - 1. Black Mountain Side 2. Black Year 3. Big Idea 4. Wish 5. Station 6. Start 7. Mile 234 8. 100 Moons 9. Wait 10. 3 Letters

(03/08/15)アコースティック・ギターを中心に、タブラやパーカッションが絡んでくる独特の、しかもある程度安らぎのあるサウンドです。アメリカ田舎発のカントリー&インド風味無国籍サウンド、と言えばいいのかも。1曲目はそんな雰囲気のオリジナルかと思ったら、ロックのジミー・ペイジ作ということでビックリしました。他の曲はほとんどがSteve Tibbetts作かMarc Anderson作または共作。パーカッション(特にタブラ)の絡みの強さによってアメリカに近くなったりエキゾチックになったりします。激しく燃え上がるわけでもなく、ちょっと淡々としていて、どこか懐かしい響き。10曲目は組曲になっていて3部構成ですが、ここだけはシンフォニックでドラマチックな展開かなあと思えます。肩の力を抜いて聴けるアルバム。

2006/04/02

Dark Intervals/Keith Jarrett

1379
Dark Intervals/Keith Jarrett(P)(ECM 1379) - Recorded April 11, 1987. - 1. Opening 2. Hymn 3. Americana 4. Entrance 5. Parallels 6. Fire Dance 7. Fire Prayer 8. Recitative

久しぶりのソロ・ピアノによる、東京のサントリーホールでのライヴ。今回は1曲の時間が短めですが、表現方法がちょっと変わってきたかも、と思わせる部分も あります。短くなっただけに、スゴみのある即興演奏。「オープニング」というタイトルの1曲目は、これでもかと言わんばかりの12分間の重厚な演奏。敬虔な過去の音楽を現代に再現したとも言える2曲目、静かに淡々と語りかけてくるような3曲目、短調のハーモニーとメロディが印象的な2分半ほどの4曲目、縦糸と横糸が複雑に絡み合ってできた布のような精緻な5曲目、タイトル「火の踊り」のとおり、揺らめく炎の中に垣間見る鍵盤のダンスの6曲目、真摯な祈りのつぶやきが音から聞こえるような7曲目、穏やかに時間が流れていく11分台の8曲目。(01年8月22日発売)

2006/04/01

Heinz Reber/Mnaomai, Mnomai

1378
Heinz Reber/Mnaomai, Mnomai(ECM New Series 1378)(輸入盤) - Recorded October 1990. Tschin Zhang(Voice), Ellen Horn(Voice), Thomas Demenga(Cello, Viola), Terje Rypdal(G), Jon Christensen(Ds) - 1. Part 1 2. Part 2 3. Part 3 4. Part 4

(03/11/19)20世紀の現代音楽家Heinz Reberの作品。ヴォイス(ポエトリー・リーディング)が2人参加し、テリエ・リピダルとヨン・クリステンセンが参加したりと、硬派なジャズのインプロヴィゼーション(実際は書き譜なのでしょうが)をイメージします。抑制が取れていてスペイシー、かつアヴァンギャルドな部分も。もちろん現代音楽的に響くところも。Tschin Zhangの中国語の語りは’89年中国の天安門事件のとき書かれた詩とのこと。

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