Spirits/Keith Jarrett
今回はキース・ジャレットの2枚組ですけれども、けっこう傾向が変わっていて、本職のピアノはほとんど出てこずに、主にリコーダーやフルートを使用した民族音楽のようなサウンドがいっぱいのアルバム。何も考えずにこのアルバムをキース・ジャレットの名前だけで買ってしまう人もいるんだろうなあ、と思います。まずキースのピアノを聴いて、それだけでは飽き足らなくなった人向け、と言えばいいんでしょうか。ただ、これも彼の世界には違いなく、いずれは手を出してみてもいいアルバムではあります。しかし、CD2枚分というのは、スゴい創造力と言うか、何と言うか。
Spirits/Keith Jarrett(P, Fl, Per, etc.)(ECM 1333/34) - Recorded July 1985. - Disc1 Spirits 1-12 Disc2 Spirits 13-26
ピアノはあまり出てこなくて、様々な楽器(民族楽器が多い)を使用した一人多重録音。 楽器はPakistan Flute, Tablas, Shakers, Recorders: Sopranino, Soprano, Alto, Tenor, Bass, Great Bass, Vermont "Folk" Flute, Voice, Soprano Saxophone, Piano, Guitar, Miniature Glockenspiel, Small Tanbourine, Double Cowbell, Naz。西欧も含んでいる、無国籍(やや中南米寄り?)な民族音楽に聞こえます。 彼はこういう原初的なサウンドも持っているんだということを認識させられる2枚組。曲ごとにさまざまな表情を見せています。ECMには、キース・ジャレットのこういうCDがあってもいいかも、というのが多くて、結局やりたい放題なのね、という気もします。ただ、後半に行くにしたがって彼の西欧的な部分が多くなっている気も。
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