Withholding Pattern/John Surman
さて、ジョン・サーマンの一人多重録音のアルバムです。今だったらともかく、’84年当時のジャズ・レーベルで、ECM以外にこんなジャズの要素が入っていなくて、シンセサイザーとサックス類を多重録音したヨーロッパ的な空間と重厚さを持ったようなアルバムを出したか、と思うくらい思い切ったアルバムではなかったでしょうか。こういう方向性は、この後もだんだん顕著になっていくのですが、だからジャズファンというよりはECMファンという独自の層が形成されてきたんだ、ということが分かるような気がします。ハマるとコワい(笑)?。
Withholding Pattern/John Surman(Bs, Ss, Bcl, Recorder, P, Synth)(ECM 1295)(輸入盤) - Recorded December 1984. - 1. Doxology 2. Changes Of Season 3. All Cat's Whiskers And Bees Knees 4. Holding Pattern 1 5. Skating On Thin Ice 6. The Snooper 7. Wildcat Blues 8. Holding Pattern 2
おそらく全曲ジョン・サーマンの作曲で、一人多重録音による作品。シンセサイザーなどの使い方がうまく、見事に 彼の空間が表現されてます。ジャズからは離れていますが、バス・クラリネットやバリトンサックスの音色が 印象深い良い音色。重厚でゆったりとしているヨーロッパ的な響きを持っている1曲目、風のような出だしから、シンセサイザーのシーケンサーのような音をバックにサックスを吹いている2曲目、エコーの効いている中を飛び回るバリトン・サックスの3曲目、やはりシンセサイザーが活躍する、重い雰囲気も立ち込めるようなサウンドの、タイトル曲の4、8曲目、やや速いフレーズでアンサンブルが活気のある5曲目、バス・クラリネット1本のみの小品の6曲目、さまざまな管楽器のアンサンブルとソロの7曲目。
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