Rambler/Bill Frisell
先日からビル・フリゼール参加作がまとまってあったので、ちょっとまた寄り道をしています。私は彼の1作目の「In Line」では当時からほのぼのとしてスペイシーなサウンド、ということを書いていましたが、この2作目を聴くと、今とは全然違う音作りだったなあ、と思います。3-4曲目など暖かいメロディが流れてきますが、他の曲はフリーだったり、ネイキッド・シティに通じるようなエレキギターのサウンドだったりと、音としてはけっこうトンガっていたと思います。この辺がやっぱり当時のECMなんですね。
編成も変則だし、やっぱり彼を追いかけているファンにはこういうサウンドもいいのでしょうけれど、アメリカーナ路線とはだいぶ違う気がするので、ちょっと要注意盤かもしれません。
Rambler/Bill Frisell(G)(ECM 1287) - Recorded August 1984. Kenny Wheeker(Tp, Flh), Bob Stewart(Tuba), Jerome Harris(B), Paul Motian(Ds) - 1. Tone 2. Music I Heard 3. Rambler 4. When We Go 5. Resistor 6. Strange Meeting 7. Wizard Of Odds
全曲ビル・フリゼールの作曲。かなり変則バンドの編成。チューバも参加する必然性も感じられて、それなりのごった煮的な面白さがあります。 けっこうアヴァンギャルドな鋭角的フリーではじまって、彼の意外な側面を見せてくれる1曲目、スペイシーな中にチューバ(けっこうバカテク)のサウンドが何となくマーチ風で印象的で、後半は超現代的ニューオリンズジャズ的音楽ただし浮遊しまくりの2曲目、ほのぼのとした温かいメロディが続く3曲目、次も明るくてメロディが柔らかく包み混むようなやはりニューオリンズ系のような4曲目、低音系2人が目立つ、ややハードな浮遊系ロックとも言える5曲目、ちょっとミステリアス系で個性的な哀愁サウンドの6曲目、内省的で冷たいサウンドが切れ込んでくるような、シリアスな7曲目。
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