Duas Vozes/Egberto Gismonti/Nana Vasconcelos
ブラジルのミュージシャンが2人、しかもギター(の曲が多い)とパーカッションの組み合わせで、どういう音が出るかというと、ギターやピアノなど西欧の音階の楽器を使用していても、やっぱり南米のサウンドが聴こえてきます。素朴な時もあればけっこう洗練されている時もあり、場面によって違うけれども、広くワールドの世界に入り込んでいる感触。そして、やはりエグベルト・ジスモンチならではの不思議なギターの和音とフレーズ。けっこう印象的に響いてきます。時に風景が視覚的に目の前に広がってくるような音使いが、このアルバムのキモではないかとも思います。この方面が好きではない方には、何じゃこれは、と思われるかもしれませんが(笑)。
Duas Vozes/Egberto Gismonti(G, P, Fl, Dilruba, Voice.)/Nana Vasconcelos(Per, Berimbau, Voice)(ECM 1279) - Recorded June 1984. - 1. Aquarela Do Brasil 2. Rio De Janeiro 3. Tomarapega 4. Dancando 5. Fogueira 6. Bianca 7. Don Quixote 8. O Dia, A Noite
邦題「ふたつの声」。それぞれの曲ないしは他との共作が8曲中6曲。2人の演奏が対等な感じで行われていて、聴くものの心に迫ってくるようなアルバム。2人ともブラジル出身なので、民族的なサウンド。これがジャズかと いうと難しいけれど、少なくともスピリットは十分ジャズと言えます。個性的なギターのサウンドとパーカッション(声?)の同居がタイトルのように水彩画を想起させる1曲目、出だしのスピーディーなサウンドがスリリング、そして緩急自在な2曲目、トラディショナルでヴォイスが面白い3曲目、やはり乾いたギターとパーカッションの4曲目、やや元気で明るい感じになった5曲目、浮遊感のあるメロディが心に焼き付く6曲目、ピアノにかわって南米の風景が広がる7曲目、パーカッションと素朴な音色の楽器の8曲目。
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