Crossing/Oregon
オレゴンもいろいろなレーベルを渡り歩いていますが、やっぱりECMの時代にはECMらしさがあったというか、サウンドや曲調なども含めて、ECMカラーに染まっているように思えます。ただ、オレゴンとしてはこのアルバムが転換期で、この直後にメンバーのコリン・ウォルコットが亡くなり、次のECM3枚目にしてこのレーベルのラスト作「エコトピア」ではパーカッションにトリロク・グルトゥが加わることになります。それにしても不思議なバンドサウンドで、やっぱりこのグループならではの特異な楽器編成と、その奏者の強烈な個性によるものかと思われます。ヒーリング・ミュージックとはやっぱり一線を画すかも。
Crossing/Oregon(ECM 1291) - Recorded October 1984. - Ralph Towner(G, P, Cornet), Paul McCandless(Ss, Oboe, Fl, English Horn, Bcl), Collin Walcott(Sitar, Per), Glen Moore(B, P, Viola) - 1. Queen Of Sydney 2. Pepe Linque 3. Alpenbridge 4. Day By Day 5. Kronach Waltz 6. The Glide 7. Amaryllis 8. Looking-Glass Man 9. Crossing
全曲メンバーそれぞれの作曲。この録音の直後の11月に、メンバーのコリン・ウォルコットは交通事故で亡くなってしまいます。グループのサウンドは、彼によるところが大きかったので残念。美しさとエスニックの混ざり合った音が印象的。不思議な難解な音のつながりのテーマなのに美しく響いてくる1曲目、ややエスニックの分かりやすいメロディで進む2曲目、幻想的なサウンドでちょっと温度感の低い3曲目、ウォルコット作のギターとシタールを中心とした明るめな4曲目、物悲しいメロディとサウンドを持つ5曲目、4ビートに近い形でスウィングするような6曲目、スペイシーで思索的で神秘的な音の連なりがある7曲目、速いパッセージで進みながら沈潜した感じもある8曲目、大らかで牧歌的なところのあるタイトル曲の9曲目。
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