Changes/Keith Jarrett Trio
キース・ジャレットのリーダー作。ですが、後年3人対等の名義に変化していっているし、このアルバムはフリー・インプロヴィゼーションで出来上がっているので、3人のアルバムとしてもいいくらいです。スタンダーズの陰に隠れてしまっている感じはありますけど、ここでも3人のインプロヴィゼーションの有機的な絡み合いや緊密度はなかなか大したものです。元々フリーにも興味はあったので、このアルバムは何度も聴き返しました。おそらくはじめはピアノで指示があり、そこからスタンダードにいくにもインプロヴィゼーションに行くにも方法論的には同じなんではないでしょうか。この3人だからこそできた音楽ですね。
Changes/Keith Jarrett Trio(P)(ECM 1276) - Recorded January 1983. Gary Peacock(B), Jack DeJohnette(Ds) - 1. Flying, Part One 2. Flying, Part Two 3. Prism
「スタンダーズVol.1」と同じ時に録音されたアルバムで、こちらは即興曲集。フリー・インプロヴィゼーションにかなり近いものではないかと思わせますが、他のアルバムのスタンダードの演奏と違和感がない印象です。 実は境がなかったのは当時から? 1、2曲目で合計30分ほど。静かな出だしから徐々に盛りあがり、ロマンチックかつドラマチックな展開を見せます。インプロヴィゼーションでありながらアヴァンギャルドな側面はあまりありません。マイナー調で一定のコードが続くパート1が陰ならばパート2は陽かな、という感じの展開。こちらにはオーソドックスな4ビートの部分も。そして後半部は急速調の展開、一転、沈静化。最後の、6分ほどの哀愁漂う浮遊感のある3曲目も、美しいメロディがピアノから紡ぎ出されます。(01年3月28日発売)
(注)Setting Standards New York Sessions/Keith Jarrett(P)/Gary Peacock(B)/Jack DeJohnette(Ds)(ECM 2030-32)として3枚組BOX化して’08年に再発。
(注)国内盤SACD発売済み(タワレコ限定ハイブリッド)
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