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デイヴ・ホランドのソロ・アルバム。しかもここで演奏しているのはベースではなくてチェロ。これまた表現がボーダーレスなんですけど、ちょっとマニアックか。それで輸入盤でしか入手できなかったのだと思います。ソロのアルバムはECMでは珍しくないですが、あのデイヴ・ホランドにチェロだけでアルバムを作らせてしまうのは、他ではまずないでしょうね。もっとも彼は過去作品でも曲レベルでチェロの演奏をしたことはありましたけど。完全にフリー・インプロヴィゼーションなのか、あるいは記譜された部分があるのかは、聴いた限りでは分かりませんでした。ちょっと地味なんですけど、こういうアルバムもあるということで。

Life Cycle/Dave Holland(Cello)(ECM1238)（輸入盤） - Recorded November 1982. - Life Cycle(1. Inception 2. Discovery 3. Longing 4. Search 5. Resolution) 6. Sonnet 7. Rune 8. Troubadour Tale 9. Grapevine 10. Morning Song 11. Chanson Pour La Nuit

全曲デイヴ・ホランドの作曲で、チェロによるソロ作品。ECMならではの豊かな響きのある録音のせいか、良い音です。ただ、チェロのソロ、主にアルコ奏法でのインプロヴィゼーションということで、けっこうクセはあるようです。クラシックや現代音楽的と言えなくもない。１－５曲目は「生活環」というタイトルの組曲で、「発端」「発見」「あこがれ」「追求」「決心」と、邦訳は自信がありませんが、難しそうなタイトル。ただし、曲自体はほとんどジャジーではありませんが極端に難解ではなく、むしろメロディアスに物語的な展開で耳に響いてきます。５曲目では一部ピチカートでジャジーなフレーズが出てきます。６曲目以降は単独の曲ですが、組曲と流れとしては同じで、聴いている分には区別せずに流して聴けます。