Concerts(Bregenz)/Keith Jarrett
キース・ジャレットのソロ作品。後年、ブレゲンツとミュンヘンがLP時代と同じ仕様で合わさったアルバムが出てきます(ECM1227-29)が、一説にはキースはミュンヘンの録音をあまり好きではなかったという噂もあります。当初はこのアルバムで満足していたものの、やはり両方合わさった完全版での録音が出たときはうれしかったでした。番号は同じですが、いったんECMのアルバムコメントが’06年に追いついた後の’13年に完全盤が出たので、記載箇所は離れてしまっています。無の状態から即興でメロディを紡ぎあげていく長編のドラマを彼はずっと続けてきていますが、アルバムになったものはどれも水準以上になっていると思います。
Concerts(Bregenz)/Keith Jarrett(P)(ECM 1227) - Recorded May 28, 1981. - 1. Part 1 2. Part 2 3. Untitled 4. Heartland
LP時代は3枚組でしたが、CD化に際し、ミュンヘン公演をカットしてCD1枚だけでの発売。これは少々残念かも。このコンサートもおなじみの完全即興演奏になっています。パート1ではキース・ジャレットのステップの音も聞こえるリズミカルなフォーク調の前半から、比較的静かな中間部を経て短調のまま伴奏のインプロヴィゼーション的盛り上がりを見せます。そのままパート2へ突入し、現代音楽(クラシック)的な味わいから、しっとりした優しいメロディの演奏へと続きます。3曲目「アンタイトルド」は短調の一発モノのインプロヴィゼーションで後半長調になる部分も。哀愁度はけっこう高めかも。そして4曲目の牧歌的な親しみやすいメロディを持つ 、まるで作曲されていたかのような「ハートランド」がなかなか良い感じです。(01年8月22日発売)
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