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2005/08/16

After The Rain/Terje Rypdal

1083

テリエ・リピダルのほぼ一人多重録音によるアルバム。この時代になってくると、多重録音も普通のジャズでない限り市民権を得たようで、ECMでも一部だけ多重録音というアルバムも含めると今までにも何枚も出てますね。彼はどちらかというとロック系のギタリストだったと思ってはいるのですが、ECMではそういう普通のジャズでないギタリストのリリースが多いだけに、今考えると、あまりジャンル分けも、ここでは意味がないなあ、と思っています。「ヒーリングに近いものを感じます」と書いてあるように、おそらくプロデュースに従って制作をしたのだと思いますが、このあたりになってくると個々のアルバムの積み重ねでもレーベルカラーがけっこう出てきますね。

 

After The Rain/Terje Rypdal(G, P, Ss, Fl, etc)(ECM 1083) - Recorded August 1976. Inger Lise Rypdal(Vo) - 1. Autumn Breeze 2. Air 3. Now And Then 4. Wind 5. After The Rain 6. Kjare Maren 7. Little Bell 8. Vintage Year 9. Mutler 10. Like A Chile, Like A Song

彼の多重録音によるアルバム。曲によってインゲ・リセ・リピダル(Vo)も参加。全体的に静かな曲です。1曲目からその荘厳な雰囲気は伝わってきます。やはり厳かなキーボードをバックに繰り広げられる泣きのギターの2曲目、生ギターによるしっとりとしたメロディの3曲目、幽玄なフルート・ソロの小品の4曲目、薄いもやのかかった空間の中をギターによってその存在感を感じさせるような、タイトル曲の5曲目、ピアノとエレキギターとの語り合いの6曲目、エレキピアノとフルートの小品の7曲目、ピアノの上をエレキギターが空間を静かに刻んでいくような8曲目、ギターがとつとつと語りかけてくる9曲目。そしてノルウェー流というか、彼流の空間表現ともとれる10曲目。ヒーリングに近いものを感じます。(01年6月21日発売)

 

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コメント

これは良かったですね。元祖浮遊系ギターを存分に楽しめました。

http://kanazawajazzdays.hatenablog.com/entry/2016/12/03/173403

>kenさん

コメントどうもありがとうございます。

これは確かにECM度が高いですね。テリエ・リピダルのソロや多重録音がやはりこのレーベルならではと思わせます。やはりこういうアルバムばかりではなかったのは、方向性が固まってきつつも、少しのためらいがあったのかもしれませんね。

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