Witchi-Tai-To/Jan Garbarek/Bobo Stenson Quartet
Witchi-Tai-To/Jan Garbarek(Ts, Ss)/Bobo Stenson(P) Quartet(ECM 1041) - Recorded November 27 and 28, 1973. Palle Danielsson(B), Jon Christensen(Ds) - 1. A.I.R. 2. Kukka 3. Hasta Siempre 4. Witchi-Tai-To 5. Desireless
他人の曲ばかりの構成。このアルバムからは、今のヤン・ガルバレクと似たような音色が感じられますが、全体的なサウンドに当時のジャズ的な色彩も。カーラ・ブレイ作の1曲目はいかにも当時のガルバレク節という感じで盛り上がっていき、再び元に戻っていきます。美しいテーマを持つ2曲目は聴きやすいながらもヨーロッパ的なテンポの揺らぎを感じます。3曲目の「アスタ・シエンプレ」はタンゴの曲で、かなり哀愁を帯びたサックスやピアノが何とも言えず良い感じ。タイトル曲の4曲目はメロディアスなピアノが紡ぎ出されていき、サックスで歌いまくっています。ドン・チェリー作の5曲目は何と20分台の曲で、流れるバックにテーマのサックスのメロディが浮かびますが、中間部は60年代ジャズという趣きで盛り上がります。
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» [ECM1041] Jan Garbarek: Witchi-Tai-To (1973) 欧州奏者としての独自の音 [Kanazawa Jazz days]
ボボ・ステンソンとの双頭名義のアルバム。後年のアルバムと初期のフリーキーなアルバムの中間点。概ね後年に連なるような、作り込まれた音なのだけど、一部、コルトレーン的なブロウもあり(B面2曲目のチェリーの曲)、まだ過渡期かな、という感じ。
久しぶりに、...... [続きを読む]
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最後の曲がECM的でない部分もあるのですが、一番好みに合いますね。とは云え、後年のガルバレクに連なるアルバム1号ですね。
ピアノのステソンが控えめで、やや華がない。というわけで、録音しながらキースのことを考えていたのでしょうね、アイヒャーは。
投稿: ken | 2015/10/13 18:39
>kenさん
TBどうもありがとうございます。
いよいよヨーロッパ的なというか、ECM的な特徴が開花しつつある時期なんでしょうね。20分近いドン・チェリーの曲もあるわけですけど。そろそろ今につながってくる時期で、興味深いあたりでもあります。
キースですか。う~ん、そこまでは私、読めませんでした。さすが。
投稿: 工藤 | 2015/10/13 19:07
ブラッキーンのアルバムを聴き直したくなりながら(笑)、これ聴いていました。
(ブラッキーンのタッパンジー・レーベルのレコードを持っていたような)
それはさておき、米国奏者との室内楽的アルバムを成功させた後、欧州奏者を導いた、ように見えます。
投稿: ken | 2015/10/13 19:17
>kenさん
コメントありがとうございます。
今、1001からホームページで見直してみましたけど、「米国奏者との室内楽的アルバムを成功」という、ここまでの中で、何枚かけっこう売れているものも含め、内容的にありますね。時系列に自分も聴いてきたはず(10年以上前ですが)なんですが、あまり気がつかなかったというか。そのあたりをまとめてみると面白そうですね。
投稿: 工藤 | 2015/10/13 19:36