Drum Ode/Dave Liebman
「ルックアウト・ファーム」と対をなすアルバムで、これも元気なパーカッション・サウンド。この2作を残して、デイヴ・リーブマンは他レーベルに行ってしまうのですが、いくらECMにはECMサウンドというのはないと言っても、アイヒャーとの合わなさ加減は、聴いていて分かるので、やむを得なかったのかな、と思います。それでも、1-2枚出して終わり、というミュージシャンもけっこういるため、目立たないと言えば目立たないのですけど。まあ、リッチー・バイラークとジョン・アバークロンビーが参加している時点で、例の話から、廃盤にされたというのも、なるほどなあ、と思わせるものはあります。
Drum Ode/Dave Liebman(Ss, Ts, Afl)(ECM 1046) - Recorded May 1974. Richard Beirach(P), Gene Perla(B), John Abercrombie(G), Jeff Williams(Ds), Bob Moses(Ds), Patato Valdez(Per), Steve Satten(Per), Barry Altschul(Per), Badal Roy(Per), Collin Walcott(Per), Ray Armando(Per), Eleana Steinberg(Vo) - 1. Goli Dance 2. Loft Dance 3. Oasis 4. The Call 5. Your Lady 6. The Iguana's Ritual 7. Satya Dhwani (True Sound)
参加メンバーで分かる通り、パーカッションが前面に出たアルバム。ECMとは思えないほどに元気あふれるパーカッシヴなサウンド。1曲目は派手なパーカッションをバックにデイヴ・リーブマンのナレーションが入る短い30秒ほどの曲。1曲目はやはり全開のパーカッションの上を走るテナー・サックスとエレキ・ピアノとエレキ・ベース。3曲目で女性ヴォーカルが聴けるややリラックスした曲に。4曲目もドラム(パーカッション)のみをバックにしたエコーを効かしたサックス。5曲目はジョン・コルトレーンの曲で、比較的静かながらエレクトリックで、アフリカの香りがするパーカッション。6曲目は10分台の曲で、当時のエレクトリックなジャズの影響も。7曲目はギターやタブラの響きもエキゾチックな渋い曲。(99年10月1日発売)
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» [ECM1046] Dave Liebman: Drum Ode (1974) 時代の音を素晴らしく昇華させた [Kanazawa Jazz days]
この数週間、ロシアのメロディア盤に心奪われ、時間が空いた。ECMへの興味を失った訳ではないが、勢いは削がれた。静謐系については。でも、当時のECMは必ずしも静謐系のレーベルではなかったと、気持ち整え、ECM聴き再開。
このアルバムの録音はニューヨーク。メン...... [続きを読む]
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今のECMからすると規格外、ですが、素晴らしい内容ですね。当時は十分アリの音だった、と思います。この方面も頑張って欲しかったなあ、と改めて思いました。
投稿: ken | 2015/11/26 08:04
>kenさん
TBどうもありがとうございます。
自分のアルバムコメントを見るとやたらパーカッションと書いてますが、それだけそこにインパクトが強かったんだろうと思います。このアルバム、それでも本国で遅れながらもCD化されているところを見ると、まだこういうアルバムはアイヒャーも振り返られるのかな、と思いました。
投稿: 工藤 | 2015/11/26 12:32