Crystal Silence/Gary Burton/Chick Corea
いつの頃だったか忘れたけれど、学生時代に朝のNHKでこの2人の演奏を短かったですが聴いたことがあります。そのころはこれがジャズか、とは分からなかったのだけれども、チック・コリアのピアノとゲイリー・バートンのヴァイブラホンでスゴいまとまりの良い、しかもクールな演奏をやってのけていたのに驚きを感じたことがあります。その後だいぶ経ってから、この2人のCDを手に入れました。音がぶつかり合う楽器編成で、ここまでやっているのは見事かもしれません。
Crystal Silence/Gary Burton(Vib)/Chick Corea(P)(ECM 1024) - Recorded November 6, 1972. - 1. Senor Mouse 2. Arise, Her Eyes 3. I'm Your Pal 4. Desert Air 5. Crystal Silence 6. Falling Grace 7. Feelings And Things 8. Children's Song 9. What Game Shall We Play Today
全9曲中、チック・コリアのオリジナルが5曲、スティーヴ・スワロウ作が3曲。ピアノとヴァイブラホンは音がぶつかり合う難しい組み合わせながら、彼らの洗練されたテクニックとカッチリしたフレーズで、ジャズのようでなくてしっかりジャズをしているところがいい感じ。ノリが良くてスパニッシュ度の比較的高い1曲目にはじまり、温かみのある3拍子の2曲目、メロディをゆったりと聴かせてくれる3曲目、色彩感覚豊かにドラマチックに展開される4曲目、「リターン・トゥ・フォーエヴァー」でも取り上げられていたしっとりとしたタイトル曲の5曲目、ノリが良く一体感のある6曲目、マイケル・ギブス作の淡い感覚の7曲目、おなじみの小品の8曲目、よく弾んで楽しい感じの9曲目。ジャズの新しい流れのひとつを作ったアルバム。
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