Facing You/Keith Jarrett
Facing You/Keith Jarrett(P)(ECM 1017) - Recorded November 10, 1971 - 1. In Front 2. Ritooria 3. Lalene 4. My Lady, My Child 5. Landscape For Future Earth 6. Starbright 7. Vapallia 8. Semblence
キース・ジャレットの、長い長い即興ソロ・ピアノ時代の幕開け的アルバム。まだ1曲がそれほど長くなく、タイトルもついていました。ピアノの音が他のアルバムと比べて人工的な感じも。豪快な8ビート・フォーク調の出だしから静かな場面へと変わっていく10分台の1曲目は将来への予感。緊張感のある耽美的なフレーズが紡ぎ出されるバラードの2曲目、フォーク調に淡々と、時に素早くメロディを綴っていく3曲目、家族の事を想って演奏されたと思われる美しい4曲目、心象風景を表現しているかのような比較的ゆったりした5曲目、星のきらめきが感じられる6曲目、ゆったりとした左手の上を舞う右手の7曲目、メロディと伴奏が絡み合って聞こえてくる8曲目。全体を通して、不思議なタイム感覚。(01年8月22日発売)
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きっと怒濤のようだった、に違いない1971年。このアルバムもオスロでの録音。当時、マイケル・ヘンダーソンを含むマイルス・バンドの一員(つまりファンク時代に突入)であったキースが吹き込んだはじめてのソロ・ピアノ。ソロ・ピアノ、と書いたのは、vortexでソロ・多...... [続きを読む]
キースの原点みたいなアルバムですね。後年の神がかった部分を削いだ、彼の根っこを聴いているような気がします。その意味で、物足りない部分もありますが、作曲行為の密度も高く、いいアルバムだなあ、と思います。
投稿: ken | 2015/02/17 08:36
>kenさん
TBどうもありがとうございます。
自分の中で、このアルバムは微妙で、ECMでのソロの幕開け的アルバムですけど、気持ち的にはケルンやソロ・コンサートの方に向かってしまったりしています。ただ、ここが起点なのかな、と思ってはいます。
投稿: 工藤 | 2015/02/18 07:52