ザ・ウェル・タンパード・アコーディオン/ガイ・クルセヴェク
たまには変わったものをということで、ガイ・クルセヴェクというアコーディオン奏者のソロの演奏を取り上げてみました。とは言うものの、通常のジャズ色は全然ないところがミソ。そう言うとひんしゅくかもしれませんけれど、ECMレーベルあたりでは似たようなサウンドのアルバムもあるということで、これも広義のジャズ、ということにしてしまいます(笑)。どうなのかな、これを面白い、という人もいれば、箸にも棒にもかからない人がいてもいいと思います。バート・バカラックの曲は2曲あるけれど、それとてオリジナルのように聴こえて、他の曲は組曲とはいえ、全部オリジナルなのですから。アコーディオンのソロ・アルバムという変わりダネ中の変わりダネ作品。
ザ・ウェル・タンパード・アコーディオン/ガイ・クルセヴェク(Accordion)(Winter & Winter)
The Well-Tampered Accordion/Guy Klucevsek(Accordion)(Winter & Winter 910 106-2 Music Edition) - Recorded April 22-25, 2004. - Four Portraits (For Michael Cunningham): 1. Clarissa (Mrs. Dallaway) 2. Blues For Richard 3. Laura (Mrs. Brown) 4. Virginia(Mrd. Woolf) Accordion Misdemeanors (For E. Annie Proulx): 5. Sicilians In New Orleans 6. Acadians In Maine 7. Germans In The Midwest 8. Acadians in Louisiana 9. Mexicans In Texas 10. Lament For The Accordion Maker 11. Basques In Montana 12. Poles In Chicago 13. Epilogue (Road Music) 14. One Less Bell To Answer 15. Raindrops Keep Fallin' On My (Wives And Lovers) Head The Well-Tampered Accordion: 16. No.1 Shape-shifter 17. No.2 Ebony Mandolin 18. No.3 Rocking The Boat 19. No.4 Collapsible Hornpipe 20. No.5 Time Passing 21. No.6 Humgarian Hummingbird 22. No.7 Sunday Morning - Eight Legs (After Lucien Freud) 23. No.8 AOK Chorale 24. No.9 Pink Elephant 25. No.10 Song Of The Little Prince (For Teiji Ito) 26. No.11 Dance! 27. Epilogue/Fantasy (In Memoriam Brian Rehr)
スロヴェニア系の奏者。アコーディオンのソロの演奏で、ジャズ色なし。57分の録音に27曲も入っていて、14-15曲目がバート・バカラックの曲、他はガイ・クルセヴェクの作曲。自作曲は3つの組曲に分かれています。アコーディオン1台での演奏ということで、少しの哀愁も交えつつ、のどかなヨーロッパ、あるいはアメリカの風景が見えるようなのどかな演奏が続きます。それでいてメロディアスな部分もあって。(1-4曲目、5-13曲目、16-27曲目)。2つ目の組曲は例えば5曲目のように「ニューオリンズのシチリア人」など、アメリカに異国人がいるタイトルなので、米欧折衷のサウンドがけっこう面白い。3つ目の組曲がタイトル曲に相当しますが、これも短編集ながらいろいろ変化に富んでいます。やはりワールド?(04年12月19日発売)
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