Ivey-divey/Don Byron
クラリネット、ピアノ、ドラムスというトリオのジャズを聴いたことがあるでしょうか。なかなか他ではないですよね、しかも、そのメンバーがドン・バイロン、ジェイソン・モラン、ジャック・ディジョネットという、かなり個性的なメンバー。オーソドックスな曲もディジョネットが叩けばビートが細分化され、それにモランのピアノが絡んだ上をクラリネットが駆け巡る、というなかなかスゴい構図になります。メロディアスな部分はそれなりにあるんだけれども、とにかく枠を外れようとして、その盛り上がり方が独特。2曲目と12曲目は同一曲で12曲目のほうがボーナストラックですが、12曲目のほうがやりたい放題やっている感じです。特殊なサウンドでしょうけれど、私には好みのアルバム、となりました。
それから注意点ですが、US盤でないとCCCD(EU盤など)になってしまっているようですので、カスをつかまないようにお気をつけ下さい。
Ivey-divey/Don Byron(Cl, Bcl, Ts)(Blue Note)(US輸入盤) - Recorded May 23 and 24, 2004. Jason Moran(P), Jack DeJohnette(Ds), Ralph Alessi(Tp on 6, 9), Lonnie Plaxico(B on 6-9, 11) - 1. I Want To Be Happy 2. Somebody Loves Me 3. I Cover The Waterfront 4. I've Found A New Baby 5. Himm (For Our Lord And Kirk Franklin) 6. The Goon Drag 7. Abie The Fishman 8. Lefty Teachers At Home 9. "Leopold, Loepold..." 10. Freddie Freeloader 11. In A Silent Way 12. Somebody Loves Me
(04/11/06)基本編成がクラリネット、ピアノ、ドラムのトリオ。メンバーがスゴいので、盛り上がって聴かせます。ドン・バイロンのオリジナルが12曲中4曲と少なめ。現代では少ない、クラリネットを中心にジャズをバリバリと吹く奏者。1曲目など軽妙な曲のはずがけっこうヘヴィーになってしまうのは個性のせいか。10-11曲目にマイルス・デイヴィスの曲がありますが、これらもなぜか盛り上がってしまい、11曲目は「イン・ア・サイレント・ウェイ」の新しい解釈かも。2-4曲目のようなスタンダードも、変則編成と奏法で、アヴァンギャルド性を秘めながらもメロディアスな展開。5曲目はしっとり系のバラードのオリジナル。ベースの入っている曲(6-9、11曲目)の方がやや安心か。6曲目のみサックスでの演奏。9曲目は現代的なファンク。
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