Giovanni Mirabassi & Andrzej Jagodzinski Trio
澤野工房というとピアノ・トリオのイメージが強いですが、たまにピアノ・トリオでないアルバムを発売します。アコーディオンが入っていてちょっと変則的なクァルテットですけれど、これがアコーディオンじゃなくちゃいけない必然性があるのが見事。澤野の取り扱うCDは、マニアック性の強い直輸入盤仕様のものは別にして、澤野工房のシールを貼って出している国内盤仕様のものは聴きやすいものが多く、けっこう売れているようです。そんな中でもこのアルバムの強い哀愁は、この秋の季節感とも重なって、強く聴く人の心をひきつけるんじゃないかと思います。
ジョバンニ・ミラバッシ(P)&アンドレィ・ヤゴジンスキー(Accordion)・トリオ
Giovanni Mirabassi(P) & Andrzej Jagodzinski(Accordion) Trio(Deadlines DR-003) - Recorded September 29, 2002. Czestaw "Maty" Bartkowski(Ds), Adam Cegielski(B) - 1. Panta Rei 2. Des Jours Meilleurs 3. El Pueblo Unido Jamas Sera Vencido 4. La Petite Valse Brillante 5. Place De La Mairie 6. Frankfurt Serenade 7. You Don't Know What Love Is 8. Behind The White Door 9. Bobo's Theme 10. Requiem 11. La Valse A Nini
アコーディオン、ベース、ドラムスのトリオにジョバンニ・ミラバッシが客演するという形だけれども、彼の作曲が11曲中8曲もあって、事実上は彼のアルバムと言っても良いくらい。過去に録音した曲の再録音もあります(2-3、5、10曲目)。やはり欧州特有の哀愁をたたえつつ、アコーディオンのもの悲しげな音色との相乗効果で、全体的により日本人好みの味わいになっていると思います。マイナーで同じ色調ながらも4曲目はアップテンポでけっこう盛り上がります。アンドレィ・ヤゴジンスキーはポーランドのミュージシャン。やはり東欧系の哀愁は強い!と思います。7曲目はピアノとアコーディオンによるデュオの割と自由なアプローチですが、こういうスタンダードも新鮮かも。それにしてもアルバム全体の色調の統一感が見事。(04年10月27日発売)
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