Defferent Days, Different Ways/Karin Krog
世界初CD化。’76年に日本でのみ発売された超幻盤とのことなんですが、カーリン・クローグの「Some Other Spring Blues And Ballads」や「Hi-Fly」を聴いてきたヴォーカルファンは色めきたってしまうでしょうが。ところが、です。このアルバム、幻盤なだけあって、かなりの実験作なんですね。出だしのベースとのデュオのライヴは、まあ、いいでしょう。中盤はヴォイスの多重録音や当時のエレクトロニクスを使った実験作、後半にいたっては当時のバリバリのフリージャズの音の洪水の中で、ヴォイスが叫んでいる、という構図です。だから聴く人をかなり選びます。あくまでも自己責任でご購入下さい(笑)。
私はかなりの雑食性なので、こういうアルバムでもそれなりに楽しめてしまうわけなんですけれども。考えてみれば、彼女はオーソドックスな路線と実験的な路線を行ったり来たりしているヴォーカリストでした。逆にそれが魅力だったりして。
Defferent Days, Different Ways/Karin Krog(Vo, Electronics)(Fab) - Recorded January 19, June 21, 1972 and December 12, 1974. Arild Andersen(B), Joachim Kuhn(P, As), Eje Thelin(Tb), Palle Danielsson(B), Aldo Romano(Ds), Adelhard Roidinger(G), Elisabeth Sonstevikd(Harp) - 1. God Bless The Child 2. Round Midnight 3. Lonely Woman 4. Aria With Fontano Mix 5. For My Two J.B's 6. Santa Monica 7. As A Wife Has A Cow 8. Tine's Nightmare 9. Glissando 10. Different Days, Different Ways
世界初CD化。3つのセッションを集めたもので、1-3曲目がベースのアリルド・アンデルセンとのデュオでモントルー・ジャズ・フェスティヴァルでのライヴ録音。ベースとのデュオはなかなか難しいと思うのですが、やや気だるそうに、しかし堂々と歌いきっています。4-7曲目はヴォイスを重ねたりエレクトロニクスを入れたりして、エコーもかかっていたり、6曲目にはハープも参加したりと、かなり実験的な曲が並んでいます。8-10曲目はヨアヒム・キューンをはじめとするバンド編成での曲。しかし、これも聴くのに覚悟がいりそうなフリージャズで、ヴォーカルも歌い、叫び、ヴォイスとしてなど、実験的な要素が強い曲たち。最初のセッション以外は当時としてはやはりかなり前衛的で、やはり彼女のディープなファン向けかも。(04年7月21日発売)
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