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2023/06/07

耳の方も何とか一段落

今日は補聴器の3か月点検ということで、行って掃除、最終調整などをしてもらいました。時間はほんの20分ほどで、デジタルだから、調整も補聴器を耳につけたまま、お店のパソコンからBluetoothで行います。購入時には慣れるまで、通常の人が聞こえるレベルより少し下げた状態に調整されていました。それでもこれまでに1段階アップさせてはあるのですが。今日の調整では通常の人が感じる音の大きさで、5-6dB(帯域によっては10dBほど)上げてもらいましたが、もう外出時と音楽を聴くときにはいつもつけているせいか、大きい音が入り込むという感じはなくて、自然により大きい音で聴こえるようになりました。年齢としては自分は装着はかなり早い方なのですが、タイミング的には良かったです。これがもう5年前だったら、フルデジタルのものがあったのか、とかリチウムイオンバッテリーでの給電方法が出来ていたのか、という問題もあります。仕事での使用も順調です。ただこれがきっかけのひとつとして、CDの大量処分に結び付いたのも否定できません。

楽器の方も、幸いまだバンドを組んでエレキ・ベースを弾いていますけど、これが他の楽器だったら、ドラムス含めて音域が高いものが多いため、自分の耳特性は高域にいくほど減衰するので、たぶん音作りの点で、演奏できても使い物にならなかったろうと思います。付けてみて、はじめて分かった私のベースのジーッという音も何とかしなければ。なんたって、つけてないと、紙はパリパリいわないし、キーボードもカチャカチャいわない状態でもあるので。いつからこういう状態なのか、記憶には残ってないです。

今日再調整された補聴器をつけていくつか音楽を聴いてみたのですが、以前はつまらない音に聴こえていたクラヴィコードなどの繊細な楽器も、良い音で鳴っているではありませんか。倍音成分や高域が補正されてより強調されたからです。今までは何気なく、気が向いたら音楽をかけていたのですが、逆に言うと、今は補聴器をつけて「ハイレゾ音楽」ポジションでないと、かなりショボく聴こえるようになってしまいました。なので、ふだんは家では補聴器をつけてないので、それをつける作業から入るので、ちょっと手間になってしまいました。そのおかげで、いい音とは、という入り口に立てたわけですけど。逆に言えば今までは聴ければいいや的な部分もあったのかもしれません。ただ心配なのは仕組みがイヤホンと同じため、使えば使うほど、耳が悪くなっていくのかどうか。そんなこと気にしなくても年齢とともに聞こえなくなっては来るのですが。これからは1年に1回の聴力検査をしながら、その時に再調整をして使っていくようになるとのこと。

2023/06/06

トレント/藤井郷子

Fujiitorrent 藤井郷子さんのソロ・ピアノの新譜です。ソロ・ピアノだけで9作目になり、通算100枚を超えているのもすごいですが、その中の1枚たりとも重複感がなくて変化に富んでいるのも見事です。このアルバムの「トレント」、激しい水の流れという意味ですが、1曲目のタイトル曲に適用されているのだと思いますが、途中まで、私は組曲だと思って聴いてました。そういうように想像力を膨らませて聴いてもいいし、出てくるピアノの音にまかせて、それを楽しんでもいいと思います。演奏はおそらく全編フリー・インプロヴィゼーションだと思いますが、硬派なピアノの音を聴けるのが、何ともいい。故ことを研ぎ澄ませて聴いてみたい。

 

トレント/藤井郷子(P)(Libra Records)
Torrent/Satoko Fujii(P)(Libra Records) - Recorded October 10, 2022. - 1. Torrent 2. Voyage 3. Light On The Sea Surface 4. Cut The Painter 5. Horizon 6. Wave Crest

ライヴのソロ・ピアノで、収録時間は52分。全曲藤井郷子のフリー・インプロヴィゼーションと思われる。彼女はかなり多くのアルバムを出していて、ソロ・ピアノでは9作目。冒頭1曲目のタイトル曲ではかなり激しいアプローチで、少しカチッとしつつもこれぞフリー・ジャズというところを聴かせてくれます。「トレント」とは激しい水の流れという意味です。2曲目は静かにはじまって徐々に盛り上がりを見せるも、何となく冷たい風が吹いてくるようなイメージ。タイトル通りに「海面を照らす光」の3曲目が描写的でしかもドラマチックでなかなか。2、4曲目と、時に特殊奏法も使って、ピアノの表現がかなり幅があるように感じます。琴のように聴こえる場面も。静かな場面から雄大な場面まで変化に富んでいる5-6曲目もなかなか。(’23年6月2日発売)

2023/06/01

いかに手っ取り早く、ECM、Criss Crossレーベルなど全部聴くか

以前、日記的な’07年までのブログ記事を80記事ほど消した、と書きましたが、その中に、ECM、Criss Crossレーベルで当時までに出ていたCDが揃った、という記事も確かあって、消してしまった今となっては思い出せません。確か’06-07年頃だったと思います。ECMの方は’80年代から国内盤で出ていたジャズだけ集めていて、’97年頃から本格的にNew Seriesや輸入盤に手を出しました。Criss Crossは’04年だったかな、人から勧められて買った初めてのCriss CrossのCDがけっこう良くて、結構なスピードで集めてました。新譜もそれなりに買っていたので、未聴盤が100枚を超えていたこともあります。よくお金が続いたもんだと思います。若かったから今より忙しくても多少無理できましたし。それでも当時は両レーベルとも今の半分強の枚数だったかと思いました。ECMの方はその後未CD化廃盤だったのがCD化されたりしたこともありました。

そして、前回書いたように、’19年に未CD化のストリーミング配信が出て、ここ1-2年ほどでそれでも聴けなかったものを、両レーベルともにLPで、合計15枚ぐらいかな(JAPOレーベルを含む)、買ってとりあえずの全部聴きは1年ほど前に追いついたという状況です。私が集めていた時期、もう15年前ぐらいになりますが、その時もCDがなかなか集まらなかったのが両レーベルとも5枚ぐらいずつあり、中古屋をまわったり、海外のセラーで見つけて直接購入、なんてこともありました。

今だとストリーミングがあるので、費用を昔ほどにはかけずに全部聴きできるんじゃないかと思います。ただ、ECMの方はBOX化されたものはそのスタイルでしか聴けないものもあったりしますし、New Seriesは基本クラシックのため、検索をうまくやらないと出てこないのもありますね。Criss Crossの方は、検索した中では出てこないのもありましたし。それと、私の時よりさらに15年以上経っているので、ECMで1,500枚強、Criss Crossで400枚強にまで膨れ上がってしまったアルバムのカタログと、CDが廃盤が増えてなかなか集まらなくなってしまったこともあって、聴いていく気力があるかどうか。よっぽど物好きな人しかいないんじゃないか、と思います。時々これらを全部制覇したい、という書き込みを見ますけど、そういう気力を持続できる人もそんなに多くないのでは、と思います。でも、それを成し遂げた、という人を見てみたいので、やる気がある方はトライしてみてください。私の場合は、半分職業病ののような性格が幸い(災い)してか、ブログやホームページに拙いですけど記録が残ってます。

 

2023/05/30

ストリーミングと私

Billfurtherea 今までジャズはCDで(一部例外を除く)という方針でやってきましたが、ダウンロードやストリーミングサービスを意識していたのは意外に古いです。’05年に、Further East/Further West/Bill Frisellという、ダウンロードだけでの販売をするアルバムが出てきて、ここまでは追えないなあ、と思っていました。’19年9月にネットワークプレイヤーのマランツNA-6006を買ってから最初に聴いてみたのは、このアルバムだったような記憶があります。これはブログにはアップしてはいませんけど。

ストリーミングは’08年にSpotifyができて、今でいうところのストリーミングサービスかは分かりませんけど、原初的な形態はもっと前からあったと聞きます。それでも、何曲かダウンロード販売を試したものの、あくまでもCD中心で、という方針は最近までありました。もっと積極的に意識するようになったのは’17年にECMレーベルがストリーミングに進出して来て、そのあたりから少しずつ考えはじめてきました。そうこうしているうちに、ECM(JAPO)でも過去の未CD化のLP廃盤で40種類ぐらい、ストリーミングのみで出るようになったのが’19年7月のこと。これはもう、どうしても聴いてみたいということで、ちょうどその9月にCD規格やハイレゾの配信もあるAmazon Music HD (Unlimited)が出てきて、チャンスとばかりに、ネットワークプレイヤーを即買いました。これがECMを制覇するきっかけにもなりました。JAPOレーベル含め、ストリーミング化されてないものもいくらかあって、それをLPで集めても負担がそんなにかからない程度にはなったんです。

当初は、NA-6006のファームウェアも、ポーズを10-20分かけると、再度再生した時に次の曲に飛んでしまったりなど、ちょっと問題もありましたが、その後のアップデートでだいぶ欠点を潰せるようにはなってきました。時々、光回線が混んでいるのか、音が途切れることもまだありますけどね。そして、ストリーミングへの依存度も徐々に高まり、CDを見ながら音楽はストリーミングで聴くことも。そもそもCDラックがパンパンになってきて、CDを探したり取り出したりが厄介になってきたのも、3月のCDの大量処分につながっていきます。3年半ほどストリーミングを聴いていて、急によく聴いていたアルバムがなくなったりすることや、物としてのCDでないとコレクター的視点では少々物足りなさも残るものの、基本的には今まで聴いたCDは私のホームページ以降ほぼ掲載してますし、そういう形で残っているので、ブログも一段落したことだし、と現状不便はありません。ストリーミングにない(あるいはなくなった)アルバムはないものとして割り切って考えています。CDを買う枚数は今後少し減るだろうけど、CDを買って聴いていくことには変わりありませんし。

(追記)年齢のせいか、俺に語らせろ的な文章が増えてきましたが、お許しを。

2023/05/28

CD処分にあたって書かなかったひとつの理由

今までに、書籍類(主にマンガの単行本)、エレキベース、CDと、何年もかけて処分して来て、それらを現金化してきました。中には本類などでお金にならなかったものもありましたが、ごみ処分よりは、割と効率的に換金出来てきたとは思っています。書籍類は一度読むと繰り返し読むという本が少なくて、死蔵していたものだったので後悔はありません。エレキベースは、10数年前から中古を買ったり売ったりを繰り返していて、この1本というのが5年ほど前に決まったのですが、その時までに何本も買取に出してました。中古で買ったものがほとんどだったため、ここでは金額で損しているということは(それなりにはありましたが)あまりありませんでした。

さて、今回のCD処分にあたって、理由のひとつをあえて書いてませんでした(表面的には前回少し触れてますが)。ウェイトとしてはある程度大きかったのですが。税理士視点で見て(と書くと大げさかな)、円安、インフレ、そして増税などによって、購入する新譜CDが今後値上がりしたり、自由になるお金が少なくなったりする予測で、今換金しておいた方がいいな、という個人的な勘があったためです。これも個人的な予測ですけど、消費税のインボイス制度が今年10月に導入される予定ですが、この導入、事務手続きの煩雑さの割には事業者にとってはメリットは少ないです。ただ、それが導入されていれば、その後複数税率での消費税率アップが簡単にできてしまうので、政府の狙いの本丸はここにあると思っています。給料も年金も上がらないのに、円安もインフレも、金利を上げなければ、また減税をしなければ、まだまだ続きますので、ここで出ていくものを趣味の範囲では絞っています。だからストリーミングにあえて移行したっていう面もあるのです。よく皆さん、社会保険料も含めた増税ばかりの政権を支持しているなあ、と、半分感心していますよ。景気が停滞している時は、減税で消費を喚起し、その景気の回転を良くして税収増に持って行くのが普通で、今はその逆をやっていて経済はしぼみ、結果としての五公五民であり不景気です。仕事をしていてしんどい部分ですね。

自分も還暦を迎えているし、今後どのくらい生きるかも分からないし、仕事もあと何年できるか分からない中、支出をできるだけ抑えておきたいというのはありますね。個人事業主の期間が長くて国民年金の支払い割合も多かったので、結果的に年金額が少ないためなおさらです。経済がまわらないじゃないかというご指摘があっても、国は国で勝手に国民の信を問わずに社会保険料含めいろいろ増税するのだから、こっちも勝手に緊縮財政にいく、という考えです。なんだか夢のないことを書いてしまったな、とも思いますが、将来の経済予測はけっこうシビアに見ています。そして中古CDの買取価格ですが、あくまでも個人的な意見として、中古販売側では利益を確保しなければやっていけないので、今後も下がっていくと見ています。

(追記)それでも、我が家は値上げした卵の料理はいつも通りに多めに出てくるし、カミさんが家計のやりくりが大変と言っているわけでもなくて、今すぐどうこういう話しではなく、遠い将来を見据えた個人的考えではあるのですが。

2023/05/26

CD(レコード)を処分するかどうかの分水嶺

230425tana_20230526212901 自分がCDをかなりまとめて処分したのが3月15日のこと、その査定結果が出たのが4月16日のことで、あれからしばらく経ちました。ちょうど5月は仕事が忙しいシーズンでもあり、あまり振り返りはしなかったのだけど、後悔はしなくても、元々コレクター気質なので、これは何度か書いているけど、虚脱感というか、なんだか漂ってます。実際にはその後もCDの購入は少し減っても続けているし、残ったCDを聴いたりストリーミングを聴いたりしてはいるんですけれどね。

そんな中で、何人かの人から、私と同じように処分を考えている、という相談というか語りかけというか、をもらいました。私も一気に処分するまでは思いはじめてから数年はかかっていて、1回本気を出してからも1年かかっているので、気持ち的には分かります。決め手は、これももう書いたかもしれないけど、ここからここまでを一気に処分、という気分にならないと、まだその段階ではないということでしょうね(コレクターにとってはこれがなかなかきつい)。処分しようと取り掛かったはいいけど、1枚1枚眺めてみたり、それをまた聴いてみたりしているうちは、処分は進まないし、まだその機会ではない、ということなのかもしれません。でも人間は新しい環境に慣れやすいもので、私は、中古で4枚買い戻しはやったけど(取っておくつもりが売る方に間違えて紛れ込んでいたもの)、あとはなければないで何とかなるし、ストリーミングのいいところは、そこにあるものだけを聴く方向に関心を持って行く、という機械なんですね。

昨年の10月からディスクユニオンに買い取ってもらったのと、友人に売ったものを合わせると、5,186枚(このあたりディスクユニオンの査定書をとっておくと枚数までカウントできます)あり、そのうちの4,546枚が今回まとめて買い取ってもらったCDの枚数になります。もちろん、FacebookやTwitterのお知り合いのCDは、配信が少ないこともあって残してありますし、価格があまりつかないであろう、ニューミュージック、J-POP、ロック、ポップスあたりで目のついたものは残してあります。代わりに買取代金が振り込まれるというのも、処分の動機にはなっています。枚数がまとまると、それなりの金額にはなりますし。そのお金でまたCDを買っていくという、なんだか矛盾した行動にもなってますし(笑)。まあ、それでTVとUHDプレイヤーも買い替えできたのも、ラッキーではありましたね。

余裕があれば、家族に遺言か何かでここへ売れ、と指示を出しておいて、処分は生きているうちはしない、というのも選択肢のひとつですし、無理して処分することはないかなあ、とも思います。私の場合、これも以前に書いてますが、CDがあふれ出していて、探すのにも難渋していたことと、ブログの一連の作業が一段落ついたことも大きかったので。個人的にはあと、経年劣化(紙の部分)とCDの寿命(これはまだなかったよう)のことも考えてしまっていましたね。なるべく一生に一度の経験の記録を残しておきたいのだけど、ちょっと何度も書きすぎましたかね(笑)。

(追記)ここ15年ほどはHMVの通販を利用することが多い(それ以前は、国内盤はお知り合いのCDショップ(今はない)と、タワー、アマゾンとだいたい均等でした)のですが、買い物金額の累積がHMVだけで356万行っているのは、記録は消したいですね(笑)。以前は本も買ってましたけど。

2023/05/21

買い取られたCDを追っかけてみる(その2)

ディスクユニオンにCDの買取査定を承諾してから1か月ほど過ぎました。枚数(約4,500枚)に比べて買取価格が少し安いんじゃないかなあ、と思っていたけど、他の人の買取情報を合わせると、今にしてはいい金額だったようです。5月上旬ぐらいまでは、ネット(お店のブログ)では、セールとして出てくるのは、私の買い取ってもらったCDが多く出てきたりして分かりやすかったのですが、そろそろ一部だけとか、たまたま同じタイトルで他の人から買い取ったものか判断が付きづらい状況になってきて、たまにサイトで見るだけになってきました。

5月3日の新宿ジャズ館でのECM中古CDセールがお店のブログにそのまま掲載されてますが、それは私は放出したものが多く、掲載されているものは順当に売れていっているようで、昨夜にクリックすると販売済みのものが多くなってました。強いてあげればNew Seriesは在庫増えたかなあ、という感じです。自分の持っていたCDはミュージシャン別、レーベル別に集めていたことが多く、まさに玉石混淆の状態だったのですが、お店は売れそうなものは高く、そうでないものは安くメリハリをつけて価格を設定していて、それなりに売れていっているようですね。ブログで紹介されたCDも多かったので、それなりのものが多めだったのかも。次の持ち主が買って良かったと思えるCDを手にしてくれれば、と思います。ただ、まだお店に出してないものもあるようで、これから出てくるのでしょうね。

ミュージシャン別などは、ビル・エヴァンス特集ではっきりわかった他は、すでに見ても分からないので、ほとんど見てないですが、ECMはしばらくチェックを続けてましたね。でも、中古の流入量も多く、レーベルを見ていただけでは、増えたり減ったりを繰り返すようになり、New Seriesを置き土産にしつつ、私が持っていたもので売れそうなものは売れてしまった段階なのではないかなあ、と思います。さすが、ノウハウのあるお店だなあ、という感じですね。

おかげで、間違って売ってしまった4枚は買い戻しをしたものの、CDを売ってしまったことについては1か月以上たった今でも後悔することはなく、ストリーミングにあるだけのジャズを聴けばいいじゃん、と思ってます。ストリーミングにないものは存在がないものと同じ。結果としてですが、まだ千枚ぐらいはCDが残っているにしても、生前整理ということになりました。これからCDの買取価格がどうなるか分からないし、経済の行方やインフレ問題、円安が続くのかどうかも不透明です。ただ言えるのは、ストリーミングがあったことが処分のきっかけにもなったし、買う量は以前よりは減りますが、欲しいものはCDで買っておく、というのは変わらないと思います。

2023/05/20

Eventually/Jacob Young/Mats Eilertsen/Audun Kleive

2764 ECMの新譜が1枚あとから届いたので、聴きます。ECMで似た名前で、ヤコブ・ブロ(Jakob Bro)というギタリストがいますが、そちらはかなり静かな演奏でいかにもECMという感じ。ちょっと混同していたので、自分のブログを検索したら、ヤコブ・ヤングはECM4作目で、他レーベルにはカーリン・クローグとの基本デュオ作も録音していました。やっぱりこのような少し穏やかではあるけど、歌うギタリストの性格も持っているんだなあと、改めて思いました。ECMファンだけではなくて、普通のギター・ファンにも親しみを持って迎えられるのではないかなあ、と思います。このアルバムにはマンフレート・アイヒャーの名前はありませんでした。

 

Eventually/Jacob Young(G)/Mats Eilertsen(B)/Audun Kleive(Ds)(ECM 2764)(輸入盤) - Recorded May 2021. - 1. Eventually 2. I Told You In October 3. Moon Over Meno 4. One For Louis 5. Schonstedstrasse 6. Northbound 7. The Dog Ate My Homework 8. The Meaning Of Joy 9. Inside

(23/05/19)全曲ヤコブ・ヤング作曲で、彼のECM4作目。収録時間は42分のギター・トリオ作。1曲目のタイトル曲は、ECMにしては少し外向的なサウンドで、彼はメロディアスにギターを弾いていきます。それを、ベースとドラムスが有機的に絡んでいく感じ。2曲目以降も、彼のメロディがよく歌っていて分かりやすいところが多く、トリオがECMにしてはやや元気かなというところは同じ。このようなギター・トリオの方が通常のジャズファンにはウケるのではないかなあ、と思うし、そのメロディ構築力はなかなか。それでも、このギターなら4ビートにいきそうなんだけど、そうはならないのもECM。心なしか温かみを感じる演奏が続きます。おそらく持ち込み音源だと思うけど、こういうアルバムはふだん聴きにはいいかもしれない。

2023/05/19

Leaving/Richie Beirach

Richieleaving リッチー・バイラークのソロのライヴアルバム。デイヴ・リーブマンのソロとかは割と最近も聴きましたけど、彼のリーダー作(というよりソロ作)は、’11年に聴いてからだから12年ぶりになります。内容は有名曲のてんこ盛りで、それをバイラークのソロで聴く。けっこう贅沢なアルバムですね。相変わらずのピアノで、これなら、もうしばらくは元気で演奏活動をやってくれるんじゃないかな、と安心しました。競演作も含め、最近はJazzlineというレーベルから出してますけど、ここにきてリリースが多めなのがうれしいですね。このアルバムもまた、何度も聴き返すアルバムの1枚になりました。

 

Leaving/Richie Beirach(P)(Jazzline)(輸入盤) - Recorded January 18, 2022. - 1. Nardis 2. What Is The Thing Called Love? - Alone Together - Blue In Green 3. Ronud Midnight 4. On Green Dolphin Street 5. Some Other Time 6. Solar 7. Spring Is Here - Maiden Voyage - Monk's Dream - You Don't Know What Love Is 8. Foot Prints 9. Leaving - Sunday Song

(23/05/18)76分収録のライヴ録音。リッチー・バイラークの曲はラスト9曲目のメドレーで、他は有名なスタンダードやジャズメン・オリジナルが並んでいます。有名すぎるくらいの曲を、いかにもバイラークらしいピアノで奏でていくので、1度は聴いておいてもいいかも。この演奏はブラインドでも当てることができるのでは。時にメドレーも差し挟んではいますけど、端折ったりする感じはなく、長い演奏時間を有効に使って、十分に堪能できます。もう少しマニアックな曲が入っていてもいいくらいなのですが、そういうことを考えるのも野暮なんでしょうね。十分に有名な曲を聴いた後で、ラストに彼の曲(これも有名)を聴いて、一つのコンサートの流れの幕を閉じることができた、と思います。なかなかいいアルバムを聴きました。

2023/05/18

Our Daily Bread/Trio Tapestry/Joe Lovano

2777 ECMの新譜4日目にして一段落。1日目を除いて、2-4日目はそれぞれ単独ないしはグループでの3作目、しかもマンフレート・アイヒャーのプロデュース作品が続くということで、このレーベルも円熟味を増したなあ、と思います。レーベル初期の頃のミュージシャンはもうあまりいないにしても、途中から出てきた人たちがある意味主役的役割を担っていくということで、興味深いです。ただ、アイヒャーも高齢になってきているので、彼が活躍できなくなると、このレーベルは続くにしても形骸化してしまうのでは、と、一抹の不安はありますね。それでも、こういうある意味静かながら硬派なサウンドのグループを残してくれているので、今までに関しては、けっこう満足しています。

 

Our Daily Bread/Trio Tapestry/Joe Lovano(Ts, Tarogato, Gongs)(ECM 2777)(輸入盤) - Recorded May 2022. Marilyn Crispell(P), Carmen Castaldi(Ds) - 1. All Twelve 2. Grace Notes 3. Le Petit Opportun 4. Our Daily Bread 5. One For Charlie 6. The Power Of Three 7. Rhythm Spirit 8. Crystal Ball

(23/05/16)グループ3作目。収録時間は40分で、ここでも全曲ジョー・ロヴァーノの作曲。サックスが何となくフワフワとしっつも、3人の音の組み合わせで、割と静かではあるけれども、硬派なサウンドに聴こえるのは気のせいか。ゴングの使用も比較的あり、曲によってはフリーの向こうを行く静けさとでも言うのか、独特な3人でのアプローチが聴けます。おそらくテーマの部分だけ打ち合わせがあって、あとは自由に演奏しているのではないかと思います。5曲目はおそらくチャーリー・ヘイデンに捧げられた曲で、サックス・ソロでの演奏になっています。比較的静かではあるけれども、彼岸の方に行ってしまっているようなサウンドなので、聴く人を選ぶかも。それでも、こういうサウンドに引き寄せられる人は多いかもしれない。

«Zsofia Boros/El Ultimo Aliento

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