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2018/11/07

Jorg Widmann/Arche

2605
ECM New Seriesの新譜3日目にして一段落。今日のアルバムはライヴで2枚組、1枚目が75分収録、2枚目が26分ほどの収録と変則的なんですけど、後半の盛り上がりがドラマチックで、後半に行くほどシンプルな感じになっていて分かりやすいです。出だしの方は静かで現代音楽的な感じも強かったのですけど。作曲は’16年で、’17年のコンサートホール落成式に合わせての演奏とのことで、けっこう力が入っているのでは、と予想されますが、初登場を個々で発表すること自体、やはりECM New Seriesかなあ、という気がします。ただ、私は本質的にジャズが好きな人間なので、聴いた感じと事実を書くにとどめておきます。


Jorg Widmann/Arche(ECM New Series 2605/06)(輸入盤) - Recorded January 2017. Marlis Petersen(Soprano), Thomas E. Bauer(Baritone), Gabriel Boer(Boy Soprano), Jonna Plathe(Children Narrator), Baris Ozden(Children Narrator), Iveta Apkalna(Org), Chor Der Hamburgischen Staatsper, Audi Jugendchorakademie, Hamburger Alsterspatzen, Philharmonisches Staatsorchester Hamburg, Kent Nagano(Cond) - 1. Fiat Lux/Es Werde Licht 2. Sintflut 3. Die Liebe 4. Dies Irae 5. Dona Nobis Pacem

(18/11/06)Jorg Widmannは20-21世紀のドイツの演奏者、音楽家。このオラトリオはホールの落成式のために作られたもので、この収録(ライヴ)が初演。作者不詳のものから哲学者その他いろいろのテクストが編集されているとのことで、聴いた感じ現代音楽的なオペラという雰囲気も。ソロ、コーラス、オルガン、オーケストラのためのオラトリオということでかなり大掛かりな編成での演奏になってます。ラストに近い方は分かりやすい。

2018/10/22

Bay Of Rainbows/Jakob Bro

2618
このアルバムは、10月5日の発売予定日になっても、告知も遅かったし、なかなか入荷しそうもなかったので、Amazonマーケットプレイスで米国から取り寄せました。ちょっと高くついちゃったかな、というのと、アメリカプレスが届いてしまいました。独盤狙いだったらもう少しじっくり待つべきだったか。まあ、デジタルデータなので、アナログ時代のような、プレス場所による音の変化ってないんですけど。ライヴ盤を聴いても、ヤコブ・ブロはマイペースの人だと思います。ギター自体はあまり複雑なことをやってない、というかむしろシンプルに感じるのですが、このトリオだと、けっこうすごい演奏になってますね。さすがベースとドラムスの人選が良い。


Bay Of Rainbows/Jakob Bro(G)(ECM 2618)(輸入盤) - Recorded July 2017. Thomas Mogan(B), Joey Baron(Ds) - 1. Mild 2. Red Hook 3. Copenhagen 4. Dug 5. Evening Song 6. Mild(Var.)

(18/10/22)全曲Jakob Broの作曲。ライヴ演奏だれど、全体のサウンドで包み込むようなドリーミングな雰囲気は健在。哀愁の漂うメロディと流れるような8ビート的なサウンドとゆるいアクセントが印象に残る1曲目、より深淵性の高まった感じの、自由で幻想的な世界の少し盛り上がる面もあるバラードの2曲目、穏やかに流れていくメロディが優しい、時々8部音符的なベースも印象的に映る叙情的な3曲目、愁いと哀愁のあるメロディがカッコよく、ベースがちょっとひねくれたフレーズでサポートしていて、そこから中途部分けっこうハードになり、ベース・ソロで静かな場面も演出する4曲目、明るいけどギターとベースのリズムの違いを狙っている5曲目、1曲目と同じ曲を、別テイクというか変奏曲で、比較的穏やかに進む6曲目。

2018/10/10

The Dream Thief/Shai Maestro

2616
ECMレーベル新譜2枚目で一段落。シャイ・マエストロは初めて聴くかなあ、と思っていたのですが、ECMで参加作品がありました(「Elegy/Theo Bleckmann」(Voice)(ECM 2512))。この時はメインがヴォーカルだったので、忘れてしまっていたのかも。今回のアルバムは、メロディも印象的だし、なかなかいい感じです。演奏もミックスと音作り次第でだいぶ変わるのかな、と思うようなサウンドでした。激しい場面も割とあるのに、音としてはうまくまとまってしまう、というかECMカラーになってしまうような感じ。現代ジャズに名前が上がるようなミュージシャンって、私が追いつかないので、あまり最近は聴いてないのですけど、これはいい、と思いました。


The Dream Thief/Shai Maestro(P)(ECM 2616)(輸入盤) - Recorded April 2018. Jorge Roeder(B), Ofri Nehemya(Ds) - 1. My Second Childhood 2. The Forgotten Village 3. The Dream Thief 4. A Moon's Tale 5. Lifeline 6. Choral 7. New River, New Water 8. THese Foolish THings (Remind Me Of You) 9. What Else Needs To Happen

(18/10/09)1、8曲目以外はシャイ・マエストロ作曲。イスラエル出身のピアノとドラムス、ペルー人のベースで、1曲目はイスラエルのシンガーソングライター作とのことで、かの地の叙情性がECMのフィルターを通して、じっくりと感じられるアルバムになっています。リズム感が何となく独特だし、少しフリーに近いようなトリオの間合いもあるけど、2曲目以降もメロディが印象的な曲が多いです。もちろん、フレーズ的には3曲目の途中のように速い部分もあるけれども、全体的にはややゆったりとしていてエキゾチックな感じというよりはドリーミングな雰囲気の方が前面に出てきています。1、6、8曲目のソロ・ピアノの曲も繊細で美しい。7曲目も演奏自体はミックス次第でけっこう外向的な音になりそうな雰囲気か。9曲目は語り入り。

2018/10/09

Where The River Goes/Wolfgang Muthspiel

2610
また新譜が届いたので聴いていきます。今日は今回届いた2枚のECMの1枚目。前も「Rising Grace」でウォルフガング・ムースピールのアルバムのメンバーはスゴかったのですが、ここでも1人入れ替えがあっただけで、やっぱりスゴい。とは言ってもECMなので火花の飛び散るような感じとは違いますけれども。それでもこういう演奏、やっぱりこのメンバーならではだな、と思わせるものがあります。国内盤の発売に合わせて輸入盤も発売を遅らせたようですけど、こういう内容なら待っていても聴きたいです。ただ、一部4ビート的な意味でのジャズは7曲目のみ。それでもECMならこれだけでも大満足と言うべきかな。


Where The River Goes/Wolfgang Muthspiel(G)(ECM 2610)(輸入盤) - Recorded February 2018. Ambrose Akinmusire(Tp), Brad Mehldau(P), Larry Grenadier(B), Eric Harland(Ds) - 1. Where The RIver Goes 2. For Django 3. Descendants 4. Clearing 5. Buenos Aires 6. One Day My Prince Was Gone 7. Blueshead 8. Panorama

(18/10/08)4曲目が完成度の高い全員のインプロヴィゼーション、7曲目が不思議感覚のブルースの、時に4ビートになるブラッド・メルドー作、他は全曲Wolfgang Muthspiel作。「Rising Grace」(ECM 2515)(16年録音)と比べドラムスがBrian BladeからEric Harlandに交替。相変わらずスゴいメンバーで。ECMらしいおっとりとした非4ビートのジャズですが、多少かの地のジャズっぽさも感じ、抑え気味でもメルドーのフレーズが時に盛り上がる1曲目。トランペットが入る2曲目は少し冷んやりとしたメロディのサウンド。愁いを含むミステリアスかつリズム的な盛り上がりのある3曲目、ソロ・ギターで繊細なフレーズを奏でる5曲目、4曲目より絡み方が自由で、よりフリー的に感じる6曲目、メランコリックで静かギターが印象的な8曲目。

2018/09/15

The Other Side/Tord Gustavsen Trio

2608
ECMレーベル新譜4日目で一段落。ECMはあと4枚HMVには入荷しているのだけど、組み合わせの関係で今月末か来月初旬になりそうです。早く聴きたい。でも、今日のトルド・グスタフセンのように、ECMらしくて、しかも聴きやすいアルバムが出てくれると、割と何度も聴けるので、それもいいかな、と思います。今年は5月からECMが出ないで、このところ急に大量に出てくるので、ちょっとイレギュラーですけどね。北欧関係だと、エレクトロニクスも使いますけど、派手ではなくて溶け込むような感じの使用方法なので、あまり気になりません。人によってはちょっとおとなしいアルバムだな、と思う人もあるかもしれませんけど。


The Other Side/Tord Gustavsen(P, Electronics) Trio(ECM 2608)(輸入盤) - Recorded January 2018. Sigurd Hole(B), Jarle Vespestad(Ds) - 1. The Tunnel 2. Kirken, Den Er Et Gammelt Hus 3. Re-Melt 4. Duality 5. Ingen Vinner Frem Til Den Evige Ro 6. Taste And See 7. Schlafes Bruder 8. Jesu, Meime Freude - Jesus, Det Eneste 9. The Other Side 10. O Traurigkeit 11. Left Over Lullaby No.4 12. Curves

(18/09/14)Ludvig Mathias Lindemen作が2曲目、トラディショナルが5、8(後半)-9曲目、J.S.バッハ作が7ー8(前半)、10曲目で、他はトルド・グスタフセン作曲。他人の曲もアレンジは彼。相変わらず優しいメロディのサウンドが心地よいピアノトリオ。エレクトロニクスも使ってますが、このくらいなら。ゆるい8ビート的になっても、4ビートにはならないところはいつも通り。オリジナル曲とバッハの曲やトラディショナルとの境目もあまりなく、いつもの彼のサウンドとして聴くことができます。ゆったりだけではなくて、ややメロディ的には速めに鍵盤が動く曲はありますが、やはりドリーミングな点は変わらず。ミステリアスな部分や、静かなところにも美を見いだせるのは、さすがという感じの音の出し方です。タイトル曲の9曲目もいい。

2018/09/14

Helsinki Songs/Trygve Seim

2607
ECMレーベルの新譜聴き3日目。Trygve Seimってこんなにメロディ美しかったっけと思えるような吹き方(特に1曲目)でした。メンバーもいいし、ピアノのKristian Randaluは、先日ECMからリーダー作も出したり、来日もして評判のピアニスト。まあ、ジャズらしいアクの強さが欲しい、という人には向いてないかもしれませんが、さりげなく寄り添うような演奏が、割と広くジャズを超えて受け入れられるのでは、という気がしています。それにしても繊細ですねえ。サックスのメロディもいいけど、さりげなくECMらしい自由な暗さも少しずつ出しているのが隠し味かな。ECMのジャズの方は、ブックレットにあまり説明が無いものが多く、どの曲が誰に捧げられたか分からないのはちょっと残念。


Helsinki Songs/Trygve Seim(Ts, Ss)(ECM 2607)(輸入盤) - Recorded January 2018. Kristian Randalu(P), Mats Eilertsen(B), Markku Ounaskari(Ds) - 1. Sol's Song 2. Helsinki Song 3. New Beginning 4. Ciaccona Per Embrik 5. Birthday Song 6. Sorrow March 7. Nocturne 8. Randalusian Folk Song 9. Katya's Dream 10. Morning Song 11. Yes Please Both

(18/09/13)全曲Trygve Seimの作曲。色々なミュージシャンに捧げられた曲たちがあるとのことだけど、ブックレットにはその記載はなかったような気が。1曲目から美メロのややノリの良い曲なので、けっこう気楽に聴くことができます。ジャズのアクの強いところを外して、聴きやすいイージーリスニングに入りかけているような。1曲目は特にメロディが心に残りやすいです。タイトル曲の2曲目は少し静かでミステリアスながらメロディははっきりしています。メンバーもなかなかいいし、まさに北欧ジャズの範囲を超えて北欧の音楽を聴いている感じ。ゆったりとした少し暗い色調のECMらしい曲も含めて、全体的にはなだらかな印象で、あまり刺激的でないところが北欧ジャズらしいところ。ところどころ繊細な味わいがいい感じです。

2018/05/10

Awase/Nik Bartsch's Ronin

2603
ECMレーベル2日目にして一段落、でも中旬過ぎにはまた3枚入ってくる予定だそうで。相変わらず飛ばしています。このグループのアルバム、ECMではもう何枚も出ているし、周囲ではけっこういいという声も聞こえています。ミニマルというのか、リーダーのピアノはメロディというよりはパターンの演奏で、それがミニマル化して、けっこうハマる、という方向のようですね。こういうグループの場合、類似のグループが見当たらないだけかもしれないけど、独自なもののようです。それでECMという環境の中で、何枚もアルバムを出しているところを見ると、人気があるという構図。確かに自分も聴いていて、不思議な感覚に陥ります。


Awase/Nik Bartsch's(P) Ronin(ECM 2603)(輸入盤) - Recorded October 2017. Sha(Bcl, As), Thomy Jordi(B), Kaspar Rast(Ds) - 1. Modul 60 2. Modul 58 3. A 4. Module 36 5. Modul 34 6. Modul 59

(18/05/09)3曲目はSha作曲で、他は全てNik Bartschの作曲。相変わらずModul何番という、あえて曲の個性を表題で出さないようなタイトルをつけ、メロディらしきものというよりミニマル的に音を発して、変拍子多め(このアルバムはそうでもないような感じですけれど)で、逆にそれがカッコ良さにつながるということを示しているような曲が多いです。もう何枚もアルバムを出していて同じスタイルを保ち続けている、まあ、大いなるマンネリなんですけど、なぜか麻薬性があって、このグループをいいという人が周りにけっこう多いのも事実。2曲目は18分、4曲目は13分、6曲目は11分台と長めの曲も多いですけど、この調子で聴くとトリップしそうになるのが、魅力と言えば魅力です。Shaの3曲目も雰囲気は違えど基本は同じ。

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