音楽

2008/05/11

マイルス・フロム・インディア

Milesindia
マイルス・デイヴィスのトリビュート盤というか、企画アルバムというか、マイルスゆかりのミュージシャンとインドのミュージシャンを組み合わせて、ボブ・ベルデンが面白い2枚組アルバムを作り上げました。マイケル・ヘンダーソン(B)など、今ではなかなかジャズシーンではお目にかかれないミュージシャンも起用して、うまくマイルスの音楽とインド音楽を、曲によってインドの濃淡はありますが、うまく折衷的にサウンドに織り込むのに成功したアルバム。マイルスの意図するところも汲み取って、けっこういいセンに仕上がっているのではないかと思いました。気楽に聴くにはちょっと重そうですが、何回もこれから聴きそうです。


マイルス・フロム・インディア(Times Square Records)
Miles From India(Times Square Records) - Recorded November 2006 - July 2007. Gino Banks(Ds), Louiz Banks(P), Rakesh Chaurasia(Fl), Selva Ganesh(Kanjira, Voice Per), Adam Holzman(Key), Dave Liebman(Indian Fl, Fl, Ts), Shankar Mahadevan(Vo), Rudresh Mahanthappa(As), Sridhar Parthasarthy(Mridangam, Voice Per), Taufiq Quresh(Djembe, Per), Benny Rietveld(B), Wallace Roney(Tp), Mike Stern(G), Lenny White(Ds), Gary Bartz(As, Ss), Ron Carter(B), Ravi Chary(Sitar), Jimmy Cobb(Ds), Vikku Vinayakuram(Ghatam), Pete Cosey(G), Michael Henderson(B), Kala Ramnath(Vln), A. Sivamani(Per), Rovert Irving 3rd(Key), Pandit Brij Narain(Sarod), Ndugu Chancler(Ds), Ranjit Parot(Ds), Vince Wilburn, Jr(Ds), Chick Corea(P), Dilshad Khan(Sarangi), Marcus Miller(Bcl), Badal Roy(Tabla), Sikkil Gurucharan(Vo), John McLaughlin(G), U. Shrinivas(Mandorin) - 1. Spanish Key 2. All Blues 3. Ife(Fast) 4. In A Silent Way 5. It's About That Time 6. Jean Pierre 7. So What 8. Miles Runs The Voodoo Town 9. Blue In Green 10. Great Expectations 11. Ife(Slow) 12. Miles From India

ボブ・ベルデンのプロデュースで、マイルス・デイヴスゆかりの曲を演奏しています。当時のメンバーだった人たちと、インド勢によって、インド風味もつけた割とハードなジャズやファンクに仕上がっている2枚組CD。12曲目のタイトル曲のみジョン・マクラフリンの作曲とプロデュース。曲によってメンバーが異なりますが、例えばチック・コリアは7曲目に、デイヴ・リーブマンは1、3、11曲目に、マイク・スターンは1、6、9曲目に参加。曲を取り上げている時代はことなりますが、インド色が濃かったり薄くて適度な折衷ファンクになっていたりと、さまざまです。本物より曲によってインドへの傾倒が大きめなのがウリ。でも、けっこう深くてノリも良く、面白い。2曲目「オール・ブルース」は8分の5拍子、7曲目「ソー・ホワット」は8分の9拍子。(08年4月9日発売)

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2008/05/10

ビューティフル・ラヴ/ザ・NYC・セッション feat. アル・ディ・メオラ

Nycbeauti
アル・ディメオラ買い。といっても注文してみたら、3曲だけの客演だったので、少々残念かな、とも思いました。最近、彼は他の人のリーダー作に参加するということはあまり多くないですからね。ただ、Yutaka Kobayashiという日本人ピアニストの演奏(たぶん、彼が曲を3曲提供しているところをみると実質的なリーダーでしょう)もけっこう好みで良かったし、演奏している人たちは名手が多いしということで、満足できた1枚ではありました。それでもやっぱりアル・ディメオラの演奏に興味がいってしまいますね。3曲参加で、それぞれギターが違うのでアプローチも面白かったでした。最後のアコースティック・ギターとピアノとのデュオでのピアソラ作は、ディメオラへの配慮でしょうか。


ビューティフル・ラヴ/ザ・NYC・セッション feat. アル・ディ・メオラ(G on 1, 4, 9)(Isol Discus Organization)
Beautiful Love/Eddie Gomez(B), Billy Drummond(Ds), Yutaka Kobayashi(P) featuring Al Di Meola(G)(Isol Discus Organization) - Recorded August 25 and 26, 2007. - 1. Softly As In A Morning Sunrise 2. Missing Moments 3. Beautiful Love 4. Captain Marvel 5. Nefertiti 6. Crossing Memories 7. I'll Close My Eyes 8. Sundry Waltz No.9 9. Chiquilin De Bachin

ユタカ・コバヤシの作曲が3曲あり、実質彼のリーダー作か。カチッとしたメロディアスなピアノのフレーズが多めです。アル・ディメオラが3曲(1、4、9曲目)参加していて、それぞれ使っているギターが違います。スタンダードをフル・アコでバリバリと弾いている1曲目、チック・コリア作「キャプテン・マーヴェル」をいつものフュージョンやロック的なエレキ・ギターでサンバを演ずる4曲目、アコースティック・ギターでピアソラの曲と向かい合う9曲目。タイトル曲の3曲目はしっとりとした美しさのあるバラード。5曲目「ネフェルティティ」はややあっさり。オリジナルの方は、割と盛り上がってメロディアス、かつ哀愁もあるボッサの2曲目、メランコリックな響きのある叙情的な6曲目、8分の6拍子的テンポで切なさと盛り上がりもある8曲目。(08年3月26日発売)

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2008/05/07

オマージュ/大坂昌彦

Osakahomaage
4月29日から、忙しかったり忙しくなかったりで(いったいどっちなんだ(笑))ブログの更新をお休みしていました。未聴のCDはまだ14枚(うち8枚がECMやECM New Series)あって、本当はどんどん聴いていきたいところなんですが。さて、久しぶりに大坂昌彦のアルバムが出ました。Paddle WheelからM&Iレーベルに移っても、硬派な感じのするところは相変わらずで、存在感のあるドラムを聴かせてくれます。ちなみにジャズの日本人ドラマーでは一番好きです。フュージョンだと神保彰。オリジナルか少なくて、ジャズメン・オリジナルが多いですが、柔らかくならないのがいいところだと思います。ともかく1曲目でぶっ飛びでした。


オマージュ/大坂昌彦(Ds)(M&I)
Hommage/Masahiko Osaka(Ds)(M&I) - Recorded 27-29, 2007. Tadataka Unno(P), Daiki Yasukagawa(B), Osamu Koike(Sax) - 1. Cherokee 2. Afro Blue 3. Isfahan 4. E.S.P. 5. Dear August - Special Song For Audi - 6. Remember Hymn 7. St. Thomas 8. Hymn To Freedom

ライヴ。サックスは1、8曲目は抜けます。大坂昌彦の作曲は5曲目のみで、他はジャズメンオリジナル中心。各曲がジャズメンたちへのトリビュートです。1曲目でピアノがスローで入ったと思ったら途中からこれ以上速くは弾けない、叩けないレベルでの「チェロキー」にはぶっ飛びます。これだけでも聴く価値あり。スピリチュアルな感じながら跳ね飛ぶようなドラムスが目立っている2曲目、バラードからミディアムにかけてのホンワカとした雰囲気のある3曲目、ベースソロからはじまりアップテンポで浮遊感があってモーダルな4曲目、やはりアップテンポで現代的で都会的なアプローチの5曲目、危うげな味わいの淡色系のバラードの6曲目、陽気に4ビートも交えつつカリプソでの7曲目、静かなピアノからゴスペル的に盛り上がる8曲目。(08年4月16日発売)

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2008/04/29

クラウディ・ゼン・サニー/ジャンクボックス

Junkcloudy
藤井郷子さんの新譜3枚目。同時発売した3枚の中で、一番フリー度というか、あっち方面へ行っちゃっている度が高いアルバムです。何たってトランペットがメロディを吹くよりは、咆哮したり、非メロディ的な音を出していたりと、けっこう非イディオム的なところの土俵に引っ張り込むことが多いので。先の予測が不可能というところと変化に富んでいる、というところは個人的には興味深いですが、逆に聴く人を選んでしまうかな、といった心配もあります。ジョン・ホーレンバックのドラムス(パーカッション?)も、このトリオだとけっこうハマッていて、一体感がありますね。これぞフリーですね。


クラウディ・ゼン・サニー/ジャンクボックス(Libra)
Cloudy Then Sunny/Junk Box(Libra) - Recorded December 20, 2006. Natsuki Tamura(Tp), Satoko Fujii(P), John Hollenbeck(Per) - 1. Computer Virus 2. Chilly Wind 3. Back And Forth 4. Night Came In Manhattan 5. Chinese Kitchen 6. Multiple Personalities 7. Opera By Rats 8. Alligators Running In The Sewers 9. Soldier's Depression 10. One Equation 11. Cloudy The Sunny

全曲藤井郷子の作曲。パーカッションはドラムセットのような雰囲気。フリーど真ん中の演奏が11曲続きます。トランペットの音も特殊な叫ぶような、あるいは自由奔放に舞い上がったり降りてきたりする、フリーの音使いが目立っていて、硬派なサウンド。ある意味アメーバ状でいて、リズム的にしっかりしている部分もあって、単なるドシャメシャにならないところ(5曲目のように意図したドシャメシャももちろんあります)がすごいところ。2曲目など、中盤がファンク的リズムでフリー的な盛り上がり方が絶妙。静かな部分は研ぎ澄まされた印象が強く、そしてダイナミックレンジが広いところがあって、先を予期できない硬派な面白さがあります。7曲目のピアノのリズムとフレーズのカチッとした動きとフリーキーなトランペットの叫び。(08年3月25日発売)

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2008/04/28

トレース・ア・リバー/藤井郷子トリオ

Fujiitrace
藤井郷子新譜シリーズ2日目。今回はこのメンバーでのトリオをはじめてから12年にもなる、息も合ったメンバーでの演奏。田村夏樹も加えたクァルテットの演奏も足すと、かなりのアルバムがリリースされているようです。子のメンバーではフリーが基調にありながら、決め技も大胆で、カチッと決まり、そして互いの息がばっちり合っているところがスゴいとことです。フリー系のトリオならば、個人的に一番好きなトリオ。ダイナミックなところもあるし、静寂もあるし、何にせよ展開が面白く、予想通りのこともあれば意外なこともあればで、聴く人を選びながらも全然飽きさせないところがいいです。これなら何枚もいけそう。


トレース・ア・リバー/藤井郷子(P)トリオ(Libra)
Trace A River/Satoko Fujii(P) Trio(Libra) - Recorded December 23, 2006 and July 13, 2007. Mark Dresser(B), Jim Black(Ds) - 1. Trace A River 2. Take Right 3. Manta 4. A Maze Of Alleys 5. Day After Tomorrow 6. Kawasemi 7. February

全曲藤井郷子の作曲。おなじみのトリオで、決め技もフリー的な部分も、一体感があります。1曲目のタイトル曲の12分台、2-7曲目は2-7分台の、トータル48分台。フリー的にこなしていく部分と、変拍子のテーマその他の部分のキメとの対比が対照的で、静寂と破壊力が適所に現れて、ドラマチックに展開していく1曲目、透徹としたピアノから盛り上がってフリーファンク的な展開で鋭角的に絡んでだり一緒に突き進む2曲目、ゆらゆらと深海の中を漂っていきつつ盛り上がりもある3曲目、エキゾチックな速いフレーズを変拍子でまくしたてていくような4曲目、ソロピアノで朝のさわやかな風を運ぶ静かな5曲目、ベースのアルコで厳かにはじまり、ロック・ビート的にも変化する6曲目、氷のような静かなソロピアノの7曲目。(08年3月25日発売)

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2008/04/27

海を渡るクロ/ガトーリブレ

Gatokuro
3月25日に藤井さんの自主レーベルで3枚もアルバムを出しました。3枚ともそれぞれ参加メンバーが違うのですが、これもそのひとつ。今までOnoffレーベルから2枚「ガトーリブレ」のグループ名でアルバムを出していたのですが、今回は自主レーベルのせいなのかどうなのか、自由度か高い、いわゆるフリーの部分もあるアルバムになっています。それぞれの曲が組曲のようになっていて、物語性があります。ただ、個々の曲として聴いても、違和感はないかと思います。いわゆるジャズの範囲に入るかどうか。インプロヴィゼーションという点ではあり、ですが、雰囲気はリズムの違うタンゴっぽいようなサウンドに近いような点もあります。なお、このグループでのメインは田村夏樹さんで、全曲彼の作曲。


海を渡るクロ/ガトーリブレ(Libra)
海を渡るクロ(Kuro)/Gato Libre(Libra) - Recorded May 22, 2007. Natsuki Tamura(Tp), Kazuhiko Tsumura(G), Satoko Fujii(Accodion), Narikatsu Koreyasu(B) - 1. Sunny Spot(日だまりのクロ) 2. Patrol(午後の巡回) 3. Battle(侵入者との戦い) 4. Reconcile(和解) 5. Together(共に旅へ) 6. Beyond(岩山から彼方を望む) 7. Kuro(海を渡るクロ)

グループ3作目。今回は自主レーベルで、哀愁の漂う曲とともに、アヴァンギャルドな音使いの部分もあります。組曲形式のようで、この編成による哀愁感、叙情感はかなりのものです。アコーディオンは専門ではないので、フレーズ的には簡単なものが多いですが、その曲を表すのに効果的な一音一音を発しています。これでもかと言わんばかりの切ない哀愁を発している1曲目、叙情的なワルツから中盤フリーへ流れていく2曲目、猫同士のケンカを表すようなフリーなアコーディオンその他の楽器の戦いのある3曲目、明るいメロディアスなテーマが出てきてホッとする4曲目、再び哀愁が強く流れている渋めの5曲目、ダイナミックレンジが広く、静かな場面や情景的なフリーもある6曲目、穏やかに漂っていくタイトル曲の7曲目。(08年3月25日発売)

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2008/04/21

ゲット・アップ!/神保彰

Jimboget
神保彰のドラムスはスゴすぎて、普段はあまり近づいてないですけど(笑)、彼の作曲が好きで、最初のソロ作5枚を再発の時にCDでそろえました。そして前作は、やはり聴きやすさがある程度重点があったのかなと思います。今回は前作と同じメンバーながらハードな曲が多くなっていることがうれしいですね。曲ができたらアレンジのしかたはいろいろあると思うけれと、曲によってはこれでもか、というくらいに叩きまくり、弾きまくり、なので、ハードコア・フュージョンのファンにとってはうれしい贈り物だったんじゃないでしょうか。間に多少落ち着いた曲もはさんであるのですが、気合が入っている演奏なのは、間違いないですね。


ゲット・アップ!/神保彰(Ds)(Electric Bird)
Get Up!/Akira Jimbo(Ds)(Electric Bird) - Released 2008. Abraham Laboriel(B), Otomaro Ruiz(P, Key), Frank Gambale(G) - 1. Wicked 2. Get Up! 3. Where Are You Calling From? 4. Fuse 5. Tokyo Dreamin' 6. Jin Jin 7. Promised 8. Safari Run 9. Silk Storm

全曲神保彰の作曲。前作と同じメンバーですが、こちらの方がハードコア・フュージョン的な要素がかなり強くなっています。それにしてもスゴいメンバーですね。キメなどもビシバシきまるし、それぞれのメンバーのコラボレーションと、超絶技巧のテクニックをあちこちで聴くことができて、こっち方面のサウンドが好きな人にはうってつけのアルバム。ところどころで暴れまわっていて、ドラムスだけを聴いても、恐ろしいテクニックですね。割とハードなファンクの曲が多くて、聴いていてスッキリしますね。それでいて曲には神保の持ち味である分かりやすいメロディの部分もあって、ハードながらうまくポップ性ともバランスがとれています。8ビートのボッサ風でメロディアスな5曲目は安らぎの方。6、8曲目はゴキゲンなアップテンポのラテン。(08年3月26日発売)

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2008/04/20

Jazz Side Of The Moon - The Music Of Pink Floyd

Jazzpink
ピンク・フロイドの音楽の洗礼を受けていない私にとっては、原曲との比較ができないところが何とももどかしいところですが、これは「狂気」のカヴァー・アルバム、しかもメンバーがスゴいではないですか。迷わず買ってしまいました。買ってから気がついたのですが、チェスキー・レーベルだったんですね。いかにもジャズって音(作られた音ですね)とは対極のサウンドを作っているレーベルで、ワン・ポイント・マイクでの収録だったと思います。おまけにここでは4ビートが出てこなくて、かなり原曲を意識してか抑制の効いたサウンドになっているので、個々のミュージシャンはあまり前面に出てきません。やっぱり原曲を聴いていて、それとの比較ができる人が、より楽しめるのではないかと思いました。


Jazz Side Of The Moon - The Music Of Pink Floyd(Chesky Records)(輸入盤) - Recorded September 11 and 12, 2007. Sam Yahel(Prg), Mike Moreno(G), Ari Hoenig(Ds), Seamus Blake(Ts) - 1. Breathe 2. Part 1 On The Run 3. Time 4. Any Colour You Like 5. The Great Gig In The Sky 6. Money 7. Us And Then 8. Brain Dance 9. Part 2 On The Run

(08/04/20)ピンク・フロイドの「狂気」のアルバムをカヴァーしてしまったアルバム。曲順は異なっています。プログレッシヴ・ロックをオルガン・ジャズで再現してますが、いわゆるジャズ・アレンジではないので4ビートにはなったりせず、元のアルバムのドラマ性を意識したせいか、かなり抑制の効いたサウンドになっています。サウンドの内向性と、統制の取れた音で、非常にドラマチックに粛々と進んでいくという感じ。曲によっては変拍子の曲も目立ちますが、オルガンのベース音なのであまり強調はされてません。個々のミュージシャンの丁々発止のインタープレイを楽しむ人には不向きで、やはり元の曲を知っていて、それとの比較を楽しむ、という感じの聴き方のほうが向いていると思います。なぜか、7曲目だけはボッサです。

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2008/04/18

グリーン/ハンク・ロバーツ

Hankgreen
ハンク・ロバーツはJMT時代のリーダー作などとビル・フリゼールの「ルック・アウト・フォー・ホープ」(ECM)で参加していたのかな、それで知っていて、今回Winter&Winterレーベルから国内盤が出て、買ってみようと思いました。昔は税込み2,310円で買えていたこのレーベル、ユーロ高の影響か新作では2,625円。何と輸入盤の方がさらに高くなっているので、レーベル追っかけもちょっと前からあきらめています。このアルバム、やはり彼のやりたいことがテンコ盛りで、いろいろな方面のサウンドの曲があります。普通の曲ではない感じのサウンドが多いですが、ヴォーカルをとっている曲も多めなのが、彼の主張なのかな、という気もします。現代ジャズのやや辺境方面なので、聴く人を選ぶと思います。


グリーン/ハンク・ロバーツ(Cello、Vo)(Winter & Winter)
Green/Hank Roberts(Cello, Vo)(Winter & Winter 910141-2 Music Edition)(輸入盤) - Recorded June 12-14, 2007. Marc Ducret(G), Jim Black(Ds) - 1. Azl Bernie 2. Bernie Alap 3. Prayer 4. Bernie 22 05 5. In The 60's 6. Cola People 7. Trees 8. First Lenape 9. Lenape Alap 10. Nasfat 11. Rge Departing Hunter's Song/War Dance Song/Jersey Devil 12. Long Walk 13. Gentle 14. Pictures

57分で14曲。ほぼ全て彼の作曲ですが11曲目の一部のみトラディショナルにインスパイアされたとのこと。ギターもアコースティックがあったり、ロック的な音色のエレクトリックがあったりで、これによって曲の幅がかなり広がっています。曲によってはヴォーカルも混ざって、エスニック色も強かったりと、穏やかな割にはけっこう前衛的な部分もあるのでは、と思わせます。チェロもクラシック的だったり普通ではないアプローチもあったり。フォークソング、クラシック的なものから、アヴァンギャルドなジャズまでと守備範囲は広いですが、いわゆるオーソドックスなジャズから離れた辺境現代ジャズという感じでせめてきます。ジム・ブラックのドラムもどちらかと言えばロック的ですしね。表現している幅が広く、それなりに問題作です。(08年2月25日発売)

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2008/04/14

Brad Mehldau Trio Live

Bradlive
ブラッド・メルドーの今度のリーダー作はライヴ2枚組です。CDの1枚目が78分、2枚目が77分もあるのに、円高差益を還元してかどうか、国内盤1枚買うよりも安い値段で手に入りました。演奏の内容も濃いですし、非常にラッキーですね(笑)。そして、曲ごとにバラエティに富んでいて、サウンドにも毎回驚きがあります。ピアノ・トリオとしては非常に完成度が高いし独自性もあるので、時間が長いにもかかわらず、2回通しで聴いてしまいましたよ。どこのあたりの曲がいいのか、あるいは1枚目と2枚目では、と意見が分かれるところですが、ジャズメン・オリジナルとスタンダードが連なるラスト3曲が入りやすいのでは、と思います。私個人的には彼のオリジナル党です。素晴らしいアルバムだと思うけれど、やや聴く人を選ぶかな、と思います。


Brad Mehldau(P) Trio Live(Nonesuch)(輸入盤) - Recorded October 11-15, 2006. Larry Grenadier(B), Jeff Ballard(Ds) - 1. Introduction 2. Wonderwall 3. Ruby's Rub 4. O Que Sera 5. B-Flat Waltz 6. Black Hole Sun 7. The Very Thought Of You 8. Buddha Realm 9. Fit Cat 10. Secret Beach 11. C.T.A. 12. More Than You Know 13. Countdown

(08/04/13)CD2枚組のライヴ。ブラッド・メルドー作は5曲(3、5、7-9曲目)で、他はスタンダードやボッサの曲(4、10曲目)など。4ビートの曲もあるけれど、ファンク的な、あるいは変拍子的な曲が目立ち、タダモノではない現代ピアノ・トリオですね。もちろん、きれいで静謐なバラードや(7、12曲目)、明るいノリの良いワルツ(5曲目)、フリー的な曲(6曲目)、あるいはソロ・ピアノが前面に出てくる場面(7曲目後半、12曲目後半)など、聴いている人を飽きさせない、曲がバラエティに富んでいます。適度にメカニカルなフレーズもあり、3人のやり取りがスリリング。しっとり系と思ったらかなり盛り上がるボッサの4曲目。ジャズメン・オリジナルの11曲目のアップテンポで延々と続くフレーズや、13曲目の断続的なのもなかなか。

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2008/04/12

The Classical Variations/Uri Caine

Uriclass
Winter&Winterレーベルのユリ・ケインはエレクトリック・ファンクからジャズ、クラシックに至るまで守備範囲が広く、何が飛び出してくるか分からないピアニストですけど、今回は過去のクラシック・アルバムのベスト集。これまた何が飛び出してくるか。コメントのところに書いたとおりですが、12曲目のソロ・ピアノあたりは、ラグタイム的なジャズ・ピアノしていて、そのはみ出し具合が分かります。ジャズあり、クラシックあり、クラシックとジャズのミュージシャンの共演ありで、やっぱりジャンルの域をはみ出したサウンドではありますね。これを楽しめるか、クラシックに対する冒涜だと怒るか、やっぱり聴く人により反応はさまざまと予想させるアルバム。未発表の曲には演奏者を加えておきました。


The Classical Variations/Uri Caine(P)(Winter & Winter 910145-2 Music Edition)(輸入盤) - Released 2007. - 1. Only Love Beauty(Barbara Walker(Vo), Kettwiger Bach Ensemble(Choir), Wolfgang Klasener(Cond)) 2. Variation XXXII 3. Variation XXXIII 4. Variation 10 For Fortepiano And Viola Da Gamba Quartet (Uri Caine(P), Vittorio Ghielmi(Viola Basso), Rodney Prada(Viola Tenore), Paolo Biordi(Viola Soprano), Cristiano Contadin(Viola Basso)) 5. Hor Ich Das Liedchen Klingen When I Hear The Song 6. Die Rose, Die Lilie, Die Taube: The Rose, The Lily, The Dove 7. Am Leuchtenden Sommermorgen: This Glowing Summer Morning 8. The Midnight Variation (Uri Caine(P), Ralph Alessi(Tp), Greg Osby(As), Josh Roseman(Tb), James Genus(B), Ralph Peterson(Ds)) 9. The Brass And Drums Variation (Uri Caine(P), Ralph Alessi(Tp), Don Byron(Cl), Josh Roseman(Tb), Bob Stewart(Tuba), Ralph Peterson(Ds) 10. Prelude [Tristan Und Isolude] 11. The Scratch Variation (DJ Logic) 12. The Fats Variation (Uri Caine(P)) 13. Variation For Lute And Clarinet (Don Byron(Cl), Michael Freimuth(Lute)) 14. Urlicht Primal Light 15. Variation 27 For Lute And Flute (Cordula Breuer(Soprano Recorder), Michael Freimuth(Lute)) 16. Desdemona's Lament (Uri Caine(P), Joseffine Lindstrand(Vo), Chris Speed(Cl), John Hebert(B), Jim Black(Ds)) 17. The Organ Variation (DJ Logic) 18. Variation 22 For Fortepiano And Viola Da Gamba Quartet (Uri Caine(P), Vittorio Ghielmi(Viola Basso), Rodney Prada(Viola Tenore), Paolo Biordi(Viola Soprano), Cristiano Contadin(Viola Basso))19. Turkish Rond From Piano Sonata [K331] In A-Major 20. Symphony No.5, Adagietto

(08/04/12)ユリ・ケインの今までのクラシックのベスト集ですが、単なるベスト集にとどまらず、未発表曲(未発表ヴァージョン)が1、4、8-9、11-13、15-18曲目と非常に多くてお得になっています。また、オーソドックスなクラシックものもあれば、例によってかなり彼の手を加えたクラシックからはみ出した曲、そしてジャズメンによって演奏されている曲8-9、12、14、16,19-20曲目)、DJ Logicによる曲11、17曲目など面白い。

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2008/04/10

続・自己との対話/ビル・エヴァンス

Billfurther
ビル・エヴァンスのアルバムはよく売れるらしくて、だいたいのリーダー作、サイド参加作が国内盤CDで出ていました。このアルバムもヴァーヴではそれほどマイナーなリーダー作ではないと思うのに、なぜか今回やっと初CD化なんですね。売れる売れないの問題ではなくて、販売の権利に何か問題があったのでしょうか。よく分からないのですが。エヴァンスと言えばピアノ・トリオと言う人が少なからずいらっしゃる中、このアルバムがどの程度注目が集まっているのか、未知数ですけれど、彼のピアノを堪能するにはなかなか面白いアルバムではないかと思います。何たって彼の多重奏ですからね。このピアノ・タッチはやっぱり彼ならではのものだと思います。


続・自己との対話/ビル・エヴァンス(P)(Verve)
Further Conversations With Myself/Bill Evans(P)(Verve) - Recorded August 9, 1967. - 1. Emily 2. Yesterdays 3. Santa Claus Is Coming To Town 4. Funny Man 5. The Shadow Of Your Smile (Love Theme From "The Sandpiper") 6. Little Lulu 7. Quiet Now

邦題「続・自己との会話」。ピアノの多重録音のシリーズとしては2作目で、スタンダードが中心。なぜかリーダー作なのに今になって日本初CD化です。ビル・エヴァンス作曲の4曲目、デニー・ザイトリン作曲の7曲目が加わります。リリカルであり、ある種跳ねるような独特なリズムでのピアノタッチが、しかも多重録音で味わえるということで、現実にはあり得ない1人での複数での演奏を楽しむことができます。発表当時はこういう方法は邪道だったかもしれませんが、今では他ジャンルを含めるとよくある録音方法ゆえ、よりエヴァンス度が増すイメージ。そして通常のピアノのデュオのパターンと言うよりは、2本の手がさらに増えたソロと言ってもいいサウンドです。7曲とも、どこを切ってもエヴァンスの香りが強く立ち上がります。(08年3月19日発売)

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2008/04/09

Swingin' Three/セルジュ・デラート・トリオ

Sergeswing
3月は澤野工房から3枚出ましたが、Aterlier Sawanoレーベルとしてはこれ1枚。このレーベル、最初の頃は名盤の発掘・紹介が主な仕事だったのですが、最近は過去に評判の良かったミュージシャンのアルバムを録音してしまう、ということも多くなりました。傾向としては聴きやすいピアノ・トリオが多く、これはこれで売れるのではないか、と思っています。ただ、その発売点数の多さと、自分の好きな方向性とのズレもちょっと気にはなっていて、ここまで追いかけているのだからまだまだ追いかけようとしている自分と、もうそろそろいいかな、と思っている自分とがいます。聴いている分には心地よいし、いいジャズを提供しているとは思うのですが。


Swingin' Three/セルジュ・デラート(P)・トリオ(澤野工房)
Swingin' Three/Serge Delaite(P) Trio(Aterlier Sawano AS074) - Recorded June 25-27, 2007. Pascal Combeau(B), Jean-Marc Lajudie(Ds) - 1. If I Love Again 2. My Little Suede Shoes 3. Nardis 4. The Windmilld Of Your Mind 5. Besame Mucho 6. The Boy Next Door 7. Michelle 8. Yours Is My Heart Alone 9. Lament 10. Blues Of L.M. 11. What Is This Thing Called Love 12. Georgia On My Mind

セルジュ・デラートの自作曲はなく(ドラマーのブルースの自作曲は10曲目)、スタンダード、ジャズメン・オリジナル、ポップスなどが中心。繊細ながらも明るく分かりやすい、クリアな力強さもあるピアノ。プロデュースの関係か、かなりメロディアスだけれども、その延長線で2曲目の軽快なドラムソロがあったり、楽しんで聴けます。有名曲の意表をつきつつ、流れを外さないようなアプローチも面白い。4曲目のメランコリックでややスウィングするようなサウンドや、5曲目「ベサメ・ムーチョ」を独特なビートとベースラインもつかった、時に4ビートもあるアプローチは面白い。7曲目の「ミッシェル」もしっとりしたバラードのアプローチ。3曲目は比較的オーソドックスなアプローチながら盛り上がります。12曲目も白っぽさのあるサウンド。(08年3月21日発売)

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2008/04/06

Porgy And Bess/メデリック・コリニョン

Medericporgy
ミニマムレーベルというとマニアックな曲やサウンドで、かなり個性的なアルバムばかり(初期にはソロピアノが多く出ていました)だったのですが、ここでのテーマは「ポーギーとベス」特集。しかもマイルス・デイヴィスのアルバムと曲順は違うにしろ、かなり重なっていて、しかもアレンジはギル・エヴァンスのものを参考にしているとのこと。内容的に興味深いですね。11曲目の「マイ・シップ」にしても、マイルスの「マイルス・アヘッド」に収録で、これまたギル・エヴァンスがらみ。ビッグバンドではないし、多少アヴァンギャルドな部分はあったりピアノではなくてフェンダー・ローズですけど、割とオーソドックスなサウンドを持っています。マイルスのアルバムと聴き比べてみると面白いかもです。


Porgy And Bess/メデリック・コリニョン(Cor、Bugle、Vo)(Minimum)(澤野工房)
Porgy And Bess/Mederic Collignon(Cor, Bugle, Vo)(Minimum 010) - Recorded June 2004. Franck Woeste(Key), Frederic Chiffoleau(B), Philippe Gleizes(Ds), Marie Menand(Vo) - 1. My Man's Gone Now 2. The Buzzard Song 3. Bess, You Is My Woman Now 4. Gone 5. Gone, Gone, Gone 6. I Loves You, Porgy 7. Bess, Oh Where's My Bess 8. Prayer (Oh Doctor Jesus) 9. Fisherman, Strawberry And Devil Crab 10. Here Come De Honey Man 11. My Ship 12. It Ain't Necessary So 13. Mood

ジョージ・ガーシュイン集で、アレンジがギル・エヴァンスとコリニョンによっていると書かれ(13曲目はマイルス・デイヴィスとコリニョン)、マイルス作品の「ポーギーとベス」と曲順は違うにしろ、かなり曲目が重なっています(11、13曲目に、2曲異なる曲が入っています)。ピアノはフェンダー・ローズなので、アコースティック期とエレクトリック期のマイルスの要素が入っているような、不思議なサウンド。オーケストレーションの部分はホーンの多重録音またはシンセサイザーだと思われます。どことなく憂いを帯びていて、ビートはアコースティック・ジャズなので、キーボード以外は割とオーソドックスに響きます。4曲目ではアヴァンギャルドな出だし、6、10曲目では個性的なヴォイスも披露していて、新旧ジャズの折衷的なのが面白い。(08年3月21日発売)

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2008/04/05

Entropie/トリアド

Triade
昔Sketchレーベルがつぶれ、澤野の傘下に入ったわけですが、そこを主催していた人がミニマム・レーベルを立ち上げて、またアルバムを作っています。以前はSketchレーベルでも、澤野の雰囲気に合わないような過激なアルバムは直輸入盤仕様として発売されていたのですが、このアルバム、澤野とは雰囲気が合わないにしても「澤野工房」シールを貼って出してしまっている要注意盤です。個人的にはECMの過激なアルバムと似ている雰囲気のため、割と好きな方ですけど、果たして澤野の名前につられて買った人が何人いるか、ちょっと心配です。かなり先鋭的で現代ジャズ的なアルバムなので。聴くのに少々覚悟を決める必要がありそうです。


Entropie/トリアド(Minimum)(澤野工房)
Entropie/Triade(Minimum 003) - Recorded January 7 and 8, 2004. Sebastien Boisseau(B), Nicolas Larmignat(Ds), Cedric Piromalli(P, Key) - 1. Suis-Je Des Miens Encore? 2. Maki 3. Wanbli Defense 4. DDB 5. Textures 6. Znyck Week 7. DDB 8. Musica Riccercata No.7 9. Des Bras A Glaciere 10. Shaab 11. Nasdaq 12. Love Fifteen

ラストにセルジュ・ゲンズブールの曲がありますが、他人の曲も少しあるにしろ、大半がメンバーによる作曲。ピアノとキーボード(ローズ)、そしてエフェクターまで駆使して、フリー系だったりミニマル系だったり非メロディ系だったりと、かなり硬派で現代的なジャズ(人によってはそれをはみ出していると思う人もいるでしょう)のアプローチを見せています。いちいちフレーズが引っかかってきます。曲としてそれぞれが独立しているというよりは、物語的につながっていくような雰囲気も。そして、聴く人にかなり緊張感を強います。これまた欧州現代ジャズの特徴かもしれません。ある意味ECMレーベルの硬派な作品に通じるものがあります。トンガッた曲が続いたあとのラストの曲も、メロディをたどりつつ、ドラムスがアグレッシヴな展開。(08年3月21日発売)

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2008/04/04

Shayari/Ron Blake

Ronshayari
ロン・ブレイクのアルバムですが、個人的にはピアニストのマイケル・ケインとジャック・ディジョネット買い。基本がテナー・サックスとピアノのデュオに、誰か1人がゲスト参加という形をとるので、かなり変則的です。それでもディジョネットの参加する曲ではピアノの低音を効かせてベースを補っている形も目立つので、あまり不足感というのはないです。むしろ個人的には好みの演奏だし、メンバーも私好み。アップテンポの4ビートでベースをブイブイいわせて聴かせる曲というのは11曲目しかないので、ここらあたりが、このアルバムを聴いてみたいか、そうでないかの分かれ目になるのではないかな、と思います。


Shayari/Ron Blake(Ts)(Mack Avenue Records)(輸入盤) - Recorded December 2006, January and February 2007. Michael Cain(P), Regina Carter(Vln on 6), Jack DeJohnette(Ds on 2, 4, 8, 12-13), Gilmar Gomes(Per on 1, 3, 10), Christian McBride on 5, 11) - 1. Waltz For Gwen 2. Atonement 3. Come Sun 4. Hanuman 5. What Is You Prayer For? 6. Of Kindred Souls 7. Please Be Kind 8. 76 9. Remember The Rain 10. The Island 11. Teddy 12. Abhaari(Pt. 1) 13. Pbhaari(Pt. 2)

(08/04/04)7、10-11曲目がスタンダードなど他人の曲で、他はロン・ブレイクの作曲(1-2、5、9曲目)かマイケル・ケイン作曲(3、8曲目)あるいは共作(フリー・インプロヴィゼーション)。サックスとピアノを軸に、共演者が1人ずつ加わる変則編成。短めの曲も織り込んで、69分に13曲。ピアノ(プロデュースとアレンジも担当)が個性的でけっこういいせいか、ベースやドラムスがない曲でも自然に安定して聴けます。4ビートの感触のある曲は少なく、精神性の高い曲も何曲かあり、1、5曲目のようにメロディアスな曲もあって、変化があります。ジャック・ディジョネットの参加が5曲と多く、ベースレスの元気なトリオの演奏を聴くことができます。他人の作曲のものは聴きやすいですが、全体として、ある程度聴く人を選ぶかも。

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2008/04/02

Rabo De Nube/Charles Lloyd Quartet

2053
ECMのアルバムがやっと1枚届きました。3月上旬には発売されていたのですけど、注文の組み合わせの関係上、届いたのが昨日でした。このアルバム、メンバーが非常に興味深くてスピリチュアルな感じが強い曲もあったり、けっこうフリー度の高い曲もあります。すんなりノレるというわけではないのですが、こういう方面のサウンドが好きな人は、思わず「最高!」と言ってしまうかもしれません。各メンバーの技量も、奥が深そうです。ECMのアルバムにしては盛り上がり度も高め、という点で、より一般的かな、とも思います。それでもやや聴く人を選びそうなので、聴くのは自己責任で、というのをお願いしたいですけど、私は良かったでした。


Rabo De Nube/Charles Lloyd(Ts, Afl, Tarogato) Quartet(ECM 2053)(輸入盤) - Recorded April 24, 2007. Jason Moran(P), Rewben Rogers(B), Eric Harland(Ds, Per) - 1. Prometheus 2. Migration Of Spirit 3. Booker's Gerden 4. Ramanujan 5. La Colline De Monk 6. Sweet Georgia Bright 7. Rabo De Nube

(08/04/02)ラストの曲以外はチャールス・ロイド作曲。興味深いメンバーでのライヴ。ECMらしからぬ、元気のある部分もあります。出だしだけゆったりで、あとはアグレッシヴなフリーに極めて近い緊張感のあるアプローチで緩急も大きく、変幻自在に進んでいく1曲目、哀愁が強く、しっとりと流れていく精神性の高いバラードの後に中盤でやや山のある2曲目、地に足をつけたような重いバラードから、ファンク的なリズムに移り盛り上がる3曲目、エスニックな味わいの高いサウンドで縦横無尽にフレーズが舞い飛んでいる4曲目、ピアノとのデュオでタイトルのようにセロニアス・モンクの雰囲気を醸し出す5曲目、アップテンポになり明るめでかつ自由なサウンド、リズムのソロもある6曲目、淡い乾いたボッサを静かに演ずる7曲目。

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2008/04/01

欧州盤はこれからも上がるのか

世間では、ガソリンの暫定税率の撤廃と、日用品の値上げ、医療関係の費用の変化(値上げ、値下げ両方あり)でもちきりで、混乱気味ですが、ちょっとCD関係で気になることが。

過去5年の為替レートを調べてみました(TTM)。

          米国1ドル  EU1ユーロ
平成16年3月末  105.69円   128.88円
平成17年3月末  107.39円   138.87円
平成18年3月末  117.47円   142.81円
平成19年3月末  118.05円   157.33円
平成20年3月末  100.19円   158.19円

最近は円高で騒がれてますが、それは米ドルに対してで、ユーロに関しては円安傾向が続いているんですね。なので欧州盤が今後ますます値上がりして入手しづらくなりそうです。

今回のCriss Cross(本拠地はオランダ)のHMVでの入荷遅れも、代理店との間にトラブルでもあった可能性もあります。2,000円以下で出せるのか、とちょっと心配です。2月新譜はAmazonで何とか4枚、3月までに揃えることができました。HMVよりは少し高めでしたが。

Winter&Winter(本拠地はドイツ)も新譜はモノによっては国内盤より輸入盤の方が高いものも。このレーベル追っかけは今後無理そうで、好きなミュージシャンだけ追いかけようと思います。

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2008/03/30

Encounters/Danny Grissett

1299
ダニー・グリセットの2枚目のアルバム。このアルバムの前に澤野工房の北川潔のアルバムに、ケニー・バロンの後釜として参加して日本では知名度が上がって、その実力も知られたようです。都会的な印象があるけれども、バリバリと弾く時はよどみなくフレーズが出てくる感じ。メロディアスな方向に流れることもありますが、ややメカニカルな印象もあります。ここでは、割と抑制の効いた曲も少なくないですけど、グイグイ押しまくるよりは難しいのではないかな、と思います。それにしてもこのトリオ、けっこういいですね。特にケンドリック・スコットが要所要所で目立っています。オリジナル曲とピアノ・トリオが好きな方は聴いてみてもいいかも。


Encounters/Danny Grissett(P)(Criss Cross 1299)(輸入盤) - Recorded April 2, 2007. Vincente Archer(B), Kendrick Scott(Ds) - 1. Hopscotch 2. Waltz For Billy 3. A New Beginning 4. Encounters 5. Toy Tune 6. Sunrise 7. It Could Happen To You 8. Never Let Me Go 9. Git!

(08/03/29)前作と同じトリオ。全9曲中6曲(1-4、6、9曲目)がDanny Grissettの作曲。都会的で知が勝ったピアノであるけれど、ドライヴするノリの良さやバラードの美しさもあります。アップテンポでややメカニカルなテーマから一気に突っ走っていく、スマートかつ攻撃的なカッコ良い1曲目、淡々とした感じで進んでいくワルツの2曲目、8ビート的で、緊張感と白くて線の細いさっぱりした感触の3曲目、フリー的に組み立てられた、一体感のあるタイトル曲の4曲目、ウェイン・ショーター作だけどやはり淡々とした感じで弾きまくる5曲目、静かな語り合いのようなバラードの6曲目、スタンダードらしいメロディアスで大人なアプローチをしている7(ややアップテンポ)-8(バラード)曲目、ファンクノリと少しの4ビートが合わさった9曲目。

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2008/03/29

San Francisco/Fleurine

Fleursan
フルーリーンの最新作。何曲かは旦那のブラッド・メルドーも参加しています。ボッサがメインと書きましたけど、8分の6拍子の曲もあって、そればかりではないです。ただ、いかにもジャズという感じの4ビートでドライヴする曲はなくて、やっぱりボッサ、ラテンのアルバムのイメージが強いと思います。皆良い仕事をしていて、変則的な少人数での録音でも、いい感じに流れていきます。クリス・ポッターは贅沢な使い方かな、とも思いましたけど、9曲目の間奏でテナーサックスをバリバリと吹いていて、スゴいなあ、と思いました。ただ、ちょっと地味めではありますね。まあ、ボッサの雰囲気自体がこうなので、それを意識してねらったと思うのですが。


San Francisco/Fleurine(Vo)(Sunnyside)(輸入盤) - Recorded February 12-14, 2007. Chris Potter(Afl, Ts, Bcl on 3-4, 9), Brad Mehldau(P on 1, 7, 10), Chico Pinheiro(G, Vo on 2, 5, 7, 9, 11), Freddie Bryant(G on 2-6, 8), Doug Weiss(B on 1-3, 5, 7, 9, 11), Gilad(Per on 1-3, 5, 7, 9, 11), Erik Friedlander(Cello on 6, 11) - 1. Love Marks 2. E Se 3. Tatuagem 4. Memories In Black And White 5. Encontro 6. Anoiteceu 7. The Roses 8. Behind Closed Doors 9. Tempestade 10. Spring-Buds Through The Snow 11. Passagem

(08/03/29)4曲目のジョビン作のように有名な曲もあるけれど、フルーリーンによって詞をつけたり英語に翻訳した曲が多いです。全体的にボッサや、一部サンバのアルバム。自然な流れですが、5、7、9-11曲目のようにギタリストのChico Pinheiroの作曲の曲もあります(5曲目では彼も歌っています)。有名曲集かと思った。参加メンバーは、曲によってさまざまで、変則的な編成が多く、1曲目はインド的なパーカッションが目立ちますが、あとの曲は割と普通に演奏しています。ただ、全体的に少々おとなしくて地味かな、という印象も。4曲目はギターとバス・クラリネットのバックなので、こういう味付けも面白い。クリス・ポッターも贅沢な使い方だし、チェロの入る曲もなかなか印象的。ブラッド・メルドーは1、7、10曲目に参加。

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2008/03/25

Rhumba Flamenco/Chick Corea Touchstone

Chickrhumba
普通に大手通販で手に入るアルバムならばいいけれど、それがミュージシャンの英文のホームページでダイレクトに注文しなければならないとなると、いくらそれが欲しくても、躊躇してしまうタイプです。今回のチック・コリアのこのアルバムも、ディスクユニオンが取り寄せて、通販(2枚組4,400円)してたのですが、ディスクユニオンのサイトでも消えてしまって半分あきらめてました。先日ディスク・ユニオンのお店に行ったら、たまたま在庫があり、ゲット成功。このメンバーで全面的にCDを作っているということがないので、聴くことができて良かったな、と思っています。でもチックに関しては、まだリーダー作でもCD化されていないものがあるので、先は長いかな、と思いますが。


Rhumba Flamenco/Chick Corea(P) Touchstone(Chick Corea Productions)(輸入盤) - Released 2005. Tom Brecklein(Ds), Carles Benavent(B), Jorge Pardo(Sax, Fl), Ruben Dantras(Per), Gayle Moran Corea(Vo) - 1. Touchstone 2. Blanca Con Puntillo 3. Zyrlab 4. You're Everything 5. Mallorca 6. Kalimba 7. Alan Corday 8. Anna's Tango 9. Rhumba Flamenco

(08/03/23)チック・コリアのホームページのみで販売されていた自主制作盤のライヴ。全9曲中、3曲目を除きチック・コリア作ないしは共作。3曲目はパコ・デ・ルシアの作曲。自主制作ということで、10分以上22分台までの曲が6曲を占めるなど、長めの曲が目立ちますが、再演曲が多いので、メロディをよく覚えているものもあります。ジャズとエレクトリック・バンドと初期のリターン・トゥ・フォーエヴァーを合わせた感じのサウンド(ベースはエレクトリックとアコースティックの持ち替えあり)で、やや硬派な感じです。スパニッシュな感じをクローズアップさせている曲も多く、チックの個性を確かめるにはいいアルバムかも。しかもライヴの良いテイクを持ってきているので、臨場感があふれます。6曲目はカリンバとのデュオの即興演奏。

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2008/03/24

No Name Horses 2

Noname2
ノー・ネーム・ホーシズのアルバムの1枚目が2年前に出た時はスゴいと思いました。そして、今回の2枚目。いくつかの曲はスキッと発散するようなホーンアレンジで聴いていて気持ちが良いし、いくつかは個性的で内省的な部分もあります。作曲者や曲にもよるのでしょうけれど、変化に富んでいて聴いていてひきつけられるものがあります。それを国内の一流のミュージシャンが、おそらくは難しいアレンジをカッコ良く演奏してしまう。こんなアルバムが好きです。また、往年のビッグ・バンドアレンジというよりは新しさを感じさせるところも、いい感じ。でも、ほとんどがオリジナルなので、ちょっと冒険してみたいかな、と思う方に。


No Name Horses 2(Verve)
No Name Horses 2(Verve) - Recorded December 10, 12-14, 2007. 小曽根真(P, Org)、エリック宮城(Tp, Flh)、木幡光邦(Tp, Flh)、奥村晶(Tp, Flh)、中川英二郎(Tb)、片岡雄三(Tb)、山城純子(Btb)、近藤和彦As, Ss, Fl)、池田篤(As)、三木敏雄(Ts)、岡崎正典(Ts, Cl)、岩持芳宏(Bs, Bcl)、中村健吾(B)、高橋信之介(Ds)、with 高瀬龍一(Tp, Flh on 2-4, 8, 11)、菅坂雅彦(Tp, Flh on 5, 7-9)、田中充(Tp, Flh on 6, 10) - 1. No Strings Attached 2. You Always Come Late 3. Into The Sky 4. Portrait Of Duke 5. ATFT 6. Stepping Stone 7. Cookin' For Hungry Horses 8. Miyabi 9. OK, Just One Last Chance 10. Reconnection 11. Someone To Watch Over Me (Bonus Track)

国内の一流メンバーを集めたビッグ・バンドの2枚目。ラストのホーン中心で演奏されるバラードのスタンダード(11曲目、ボーナストラック)を除いて、小曽根真作(1-2、4、7、9)か参加メンバーの作曲が多い。小曽根がハモンドオルガン(1曲目)を使う曲も。何と言ってもオリジナルを中心に勝負しているところがスゴく、アレンジもノリが良く、けっこう聴いていて発散するような、それでいて緻密な計算がなされているようなホーン・アレンジが素晴らしい。難しいことをさらりとやってのけるようなメンバーが集まったこそできる演奏かも。もちろんそれぞれのソロも聴きどころが多いです。どの曲も割とストレートですが、6曲目は7拍子で変則的なビート。4曲目のしっとりとしたバラードもなかなか。8曲目はダイナミックな部分もあるバラード。(2月20日発売)

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2008/03/23

Exclusively For You/ヨス・ヴァン・ビースト・トリオ

Josexclu
澤野工房の新譜、実はこれは2月に出たものなのですが、やっと聴きました。けっこう分かりやすくてメロディアス、多くの人に受けそうなアルバムで、澤野工房の王道を行くようなアルバムです。ただし、ベースが(たぶん)フレッテッドのエレクトリック・ベースなので、そのあたりで好みが分かれるかな、と思います。でも、こういう編成でも不自然ではないくらい、陽性な味わいのあるサウンドではありますね。澤野工房にしては珍しく限定生産とのこと。気になる人は早めに買っておいたほうがいいかもです。別に新しいことを求めなくても、ここまで楽しめるんだから、いいんじゃないかな、という気にもさせてくれます。


Exclusively For You/ヨス・ヴァン・ビースト(P)・トリオ(澤野工房)
Exclusively For You/Jos Van Beest(P) Trio(Jaka Jazz Records JAKA2007003) - Recorded March 2007. EricSchoonderwoerd(B), Nanning Van Der Hoop(Ds) - 1. The Summerwind 2. The Girl From Ipanema 3. K.P.J. 4. Exclusively For You 5. Swinging Shepherd Blues Sesame Street 6. On A Clear Day 7. Aqua De Beber 8. If You Only Knew 9. Ilha De Coral

ヨス・ヴァン・ビーストの作曲は2曲(3-4曲目)で、他はスタンダードやボッサ。ベースはエレクトリックです。親しみやすくてやや明るめなピアノなので、楽しめます。ボッサ系は2-4、7、9曲目。1曲目からはっきりとした明るいミディアムの4ビートでくっきりとしたメロディを聴かせてくれます。2曲目の「イパネマの娘」もボッサのビートでなくて、4ビートでガンガン進めてしまうところも彼らしい。でもオリジナルの3曲目はしっとりとしたボッサで渋めに。そしてタイトル曲の4曲目はさらに渋くて地味めな曲。ドーンとスウィングする5曲目、メロディアスにドライヴしていく6曲目、やや抑え気味の渋さだけれどもカッコいい7曲目、しっとりバラードから盛り上がっていき中盤がミディアムの8曲目、ややおっとり気味にボッサを奏でる9曲目。(08年2月22日発売)

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2008/03/22

Bright Moments/John Swana