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2019年6月の記事

2019/06/27

Heinz Holliger/Zweigesprache/Gyorgy Kurtag

2665 ECM New Seriesの新譜2日目で一段落。今日のアルバムは2人の曲に焦点が当たってますが、小品の曲が74分にわたって37曲も続いていて、2人の曲もボーダーレスに入り組んでいて、楽器構成も比較的似ていることで、このアルバム一枚である種独特な現代音楽の世界を作ってしまっています。やはりここはジャズのブログなので、興味ない人はないし、あってもその好みは分れると思いますけど、ECMは聴けるものは全部聴きしておきたいので、お付き合いください。そしてここでも、分厚いブックレットが入っていながらも紙ジャケ仕様になっていて、もう何度めかなので、こういう形式もだんだん増えて来るんだろうと思います。

 

Heinz Holliger(Oboe, English Horn, P)/Zweigesprache/Gyorgy Kurtag(ECM New Series 2665)(輸入盤) - Recorded June 2018. Marie-Lise Schupbach(English Horn, Oboe), Sarah Wegener(Soprano), Ernesto Molinari(Bcl, Contrabass Cl), Philippe Jaccottet(Naration) - Gyorgy Kultag: 1. ...Ein Brief Aus Der Ferne An Urusla Heinz Holliger: 2. Berceuse Pour M. Gyorgy Kultag: 3. ...Fur Heinz... Heinz Holliger: 4. Die Ros' (Augelus Silesius) Gyorgy Kultag: 5. Augelus Silesius: Die Ros' Heinz Holliger: 6-19. Airs Gyorgy Kultag: 20. Schatten 21. Rozsnyai Ilona In Memoriam 22. Einen Augenblick Lang 23. Versetto (Apokrif Organum) 24-25. Hommage A Elliot Carter 26. Kroo Gyogy In Memoriam 27. Lorand Gasper: Desert 28. Der Glaube (Peter Bornemisza) 29. ...Summaia A B.P. 30. ...Ein Sappho-Fragment 31. ...(Hommage A Tristan) 32. Einen Augenblick Lang 33. In Nomine - All'ongherse (Damjanich Emlekko) Heinz Holliger: 34-37. Sonate

(19/06/26)Gyorgy Kurtagはルーマニア出身のハンガリー人の現代音楽家、ピアニスト、Heinz Holligerはスイス出身のオーボエ奏者で、作曲家としても有名。今回はその2人の曲を、ホリガーの演奏にも焦点を当てて、割と交互に入り組んだ形でオーボエやイングリッシュ・ホルン(コーラングレ)、バス(コントラバス)クラリネット、ソプラノ(歌)、ナレーションなどで構成。小品が多いですけど、収録時間は74分にわたります。なかなか貴重。

2019/06/26

J.S. Bach/The Well-Tempered Clavier Book1/Keith Jarrett

2627 ECM New Seriesが2枚届いているので聴いていきます。バッハの平均律クラヴィーア曲集の第1集は私も好きですし、ECMもキースの今回を含めての2回の発売と、他にTill Felnerも出していて、合計3種類あります。何でここまで出すのかなあ、という気もしないでもありませんけど、いいものは何でも出してしまえ、ということで、ここはいいのでは。マンフレート・アイヒャーがエグゼクティヴ・プロデューサーになっているので、持ち込み音源なんでしょうか。スタジオで細切れではなくて、ライヴで一気に弾いているので、しかもクラシック・ピアニストのクォリティだと思うので、聴いてみる価値があるのではないかと思います。

 

J.S. Bach/The Well-Tempered Clavier Book1/Keith Jarrett(P)(ECM New Series 2627/28)(輸入盤) - Recorded March 7, 1987. - [CD1] Prelude And Fugue: 1-2. C Major 3-4. C Minor 5-6. C-Sharp Major 7-8 C-Sharp Minor 9-10. D Major 11-12. D Minor 13-14. E-Flat Major 15-16. E-Flat/D-Sharp Minor 17-17. E Major 19-20. E Minor 21-22. F Major 23-24. Fminor [CD2] Prelude And Fufue: 1-2. F-Sharp Major 3-4. F-SHarp Minor 5-6. G Major 7-8. G Minor 9-10. A-Flat Major 11-12. G-Sharp Minor 13-14. A Major 15-16. A Minor 17-18. B-Flat Major 19-20. B-Flat Minor 21-22. B Major 23-24. B Minor

(19/06/25)バッハは18世紀ドイツの有名な作曲家。ECM New Series 1362/63で、キース・ジャレットは同じ曲のスタジオ録音を残していますが、これはその約1か月後のライヴ演奏。スタジオ録音なら1曲ごとに収録もできるでしょうが、ここでは一気に演奏していて(当然か)、拍手はそれぞれCDの最後にあります。ということはその間で休憩ということか。長い時間にクラシック・ピアニストのような活躍を見せるキースと、その曲に驚きます。

2019/06/25

The Snow Leopard/Richie Beirach

Richiesnow リッチー・バイラークの17日目にして一段落。ホームページの手直しは残り294枚にまで減りました。彼のアルバムの紹介のラストはトリオ(クァルテット)のアルバムなので、少々目先が変わっていいと思います。この後、彼は何枚かヴィーナスレーベルで出すようになりますけど、自分としての好みのリーダー作はこのあたりまでかな。でもやはりこの時代はCDの収録時間の特性を活かすために、これも68分収録なんですね。LPに合わせた40分台の収録時間がまた増えてきた最近では、この当時のは、やはりちょっと長いかな、と感じるようにもなりました。それにしてもお気に入りの曲は何回も録音してますね。それもまた彼の特徴でもあります。その都度変えているものもありますし。

 

The Snow Leopard/Richie Beirach(P)(Alfa Jazz) - Recorded June 16 and 17, 1996. George Mraz(B), Billy Hart(Ds), Gregor Huebner(Vln) - 1. The Snow Leopard 2. In The Wee Small Hours (Of The Morning) 3. Naima 4. Musica Callada No.1 5. Peace Piece 6. Citizen Code 7. Expression 8. Redemption 9. Elm 10. Bagatelle Opus6, No.1

ベテランのメンバーによるピアノ・トリオの作品で、ダイナミックな演奏から静かな演奏まで幅広いところを見せています。収録時間68分。今までソロでやってきたことをトリオ(クァルテット)で表現している感じ。メンバーが増えている分、ダイナミックなところはよりスリリングになっています。1曲目からスピード感のあるアップテンポの4ビートの部分や各パートのソロもあってカッコ良い。リッチー・バイラーク作は1、6、9曲目、ジョン・コルトレーン作が3、7曲目、ビリー・ハート作が8曲目、ビル・エヴァンス作が5曲目。4、10曲目がクラシック作品。「ネイマ」のドラムスのマレットさばきは、ビリー・ハートならではだけど、少しスマートなサウンドかな。4、9-10曲目にヴァイオリンが参加。曲に合ってなかなか効果的に響いてきます。

2019/06/24

Richie Beirach Solo Piano Recital - Live In Japan

Richierecital リッチー・バイラークの16日目。今日のアルバム、かなりマイナーなところからの発売なので、どのくらいの方が入手されているのか分からないのですが、これも普通に国内盤で出回っていた時期のものです。日本でのライヴ録音。ソロ・ピアノを割と時系列的に聴いてきたわけですが、それらの要素を集めるとこういうコンサートになるのだなあ、と改めて思います。オリジナルもあればクラシックやジャズもあって、その割合がなかなか興味深いです。クラシックをテーマにした曲が一番多いというのも、当時の彼らしい。今回でソロのアルバムの聴き直しも終わりなので、ちょっと名残惜しいですが、時間ができたらまたまとめて聴き直してみよう。

 

Richie Beirach Solo Piano Recital - Live In Japan(壽限夢) - Recorded November 24, 1994 - 1. Bagatelle No. 6 2. Impressions Intimas 3. Solar 4. Circle, Chain And Mirror 5. Musica Callada No. 1 6. Haunted Heart 7. Monk's Dream 8. Elm 9. Footprints 10. Misica Callada No. 15 11. Sunday Song

長野県松代での録音で、ソロ・ピアノによるライヴアルバム。拍手の数からすると、会場は比較的大きいのかもしれませんが、ピアノの響きがいい感じです。選曲は今までのソロ・アルバムの集大成といったような趣きがあります。リッチー・バイラーク作が4、8、11曲目で、クラシックの曲が多め。その中でもフェデリコ・モンポウ作が多く、2、5、10曲目、3(マイルス・デイヴィス作)、6(スタンダード)-7(セロニアス・モンク作)、9曲目(ウェイン・ショーター作)がジャズ系統の曲になります。クラシックもオリジナルも、境目があまりないような感覚で弾いている印象があって、ジャズはやはりジャズっぽくなる3、7-8曲目がありますが、すんなり曲を順を追って聴いていくことができます。そして4曲目は武満徹に捧げられた曲です。

2019/06/23

Maybeck Recital Hall Series, Volume Nineteen/Richie Beirach

Richiemaybeck リッチー・バイラークの15日目。いろいろ追いかけてはいますが、’99年あたりまでは国内盤で出ていたCDを主に収集していて、輸入盤のみのもの、LPでしか発売されていないもの(これは今でも入手できてませんけど)に関しては、対象外だったのでホームページではコンプリートなリストではありません、と書いています。ただし、’90年代あたりまでは国内盤CDがこんなものまで出るの、というくらい出ていたので、今となっては珍しいCDもあるかと思います。今回のCDはコンコードだから今でも入手できるかも分かりませんが、ジャズの方に傾いたソロ・ピアノのアルバムということで、自分ではけっこう気に入ってます。と言いつつ、これも20年以上ぶりに聴いたわけですけど。

 

Maybeck Recital Hall Series, Volume Nineteen/Richie Beirach(P)(Concord) - Recorded January 5, 1992. - 1. Introductory Announcement 2. All The Things You Are 3. On Green Dolphin Street 4. Some Other Time 5. You Don't Know What Love Is 6. Spring Is here 7. All Blues 8. Medley - Over The Rainbow, - Small World - In The Wee Small Hours Of The Morning 9. 'Round Midnight 10. Remember 11. Elm

コンコードで録音する、メイベック・リサイタル・ホールでのソロ・ピアノのライヴの19番目のピアニストという事です(このシリーズの他のピアニストの演奏を全部聴いてみたい気がします。)。リッチー・バイラーク作は11曲目だけで、スタンダードやジャズメン・オリジナルが中心。普通のジャズのソロ・ピアノ寄りの印象です。冒頭1曲目は短いアナウンスだけですが、彼のソロ・ピアノでジャズを堪能するには格好の1枚。それでも、バイラークでもややカチッとしながらジャズの雰囲気で弾けるということを示しています。彼のジャズ・ピアノが好きな人では、こういうスタンダード多めの演奏は聴いておきたいところ。彼がよく取り上げるエヴァンス関連の4曲目もなかなか雰囲気が出ています。ジャズ度満点な演奏も実は得意としてます。

2019/06/22

Themes And Impromptu Variations/Richie Beirach

Richiethemes リッチー・バイラークの、1日おいて14日目。今回もソロ・ピアノ集で、クラシックの曲がメインになります。この後もこういう特集があるので、彼はけっこうなテクニックの持ち主だと思うのですが、即興的変奏の方がやはり重要で、この料理の仕方は、ジャズっぽくなくてもやっぱりジャズですね。ソロ・ピアノの名手はけっこう多いとは思いますけど、自分のであった中ではバイラークの存在感は大きいです。でも、その大半のアルバムをここ20年は聴いてなかったのですから、お恥ずかしい限りではあるのですが。Eauのアルバムは録音に関わった人たちを見ると、日本制作のようですね。このような貴重な演奏を残してくれていて、感謝です。

 

Themes And Impromptu Variations/Richie Beirach(P)(Eau) - Recorded December 21 and 22, 1991. - 1. Prelude Op.28 No. 4 In E Minor 2. From Foreign Lands And People, Scenes From Childhood No. 1 3. Impresiones Intimas No. 1 4. Peace Piece 5. Gnoissienes No. 1 6. Prelude No. 6 7. Bagatelle No. 6 8. Sunday Song 9. Touch Stone 10. Musica Callada 11. Etude Op.10 No. 3 In E Major

邦題は「別れの曲」。洋題を訳すと「主題と即興的変奏」というタイトルだそうですが、クラシックの曲が大半を占めています。ショパン作の1、11曲目、シューマン作の2曲目、フェデリコ・モンポウ作の3、6、10曲目、エリック・サティ作の5曲目、バルトーク作の7曲目。そこにビル・エヴァンス作の4曲目とリッチー・バイラーク作の8-9曲目が入ります。もちろん、即興の部分が多いですが、クラシックの素養があればもっと興味深く聴けるかも。まあ、その即興的変奏の方がジャズに結びついて、こういう演奏が立派にジャズとしての土壌になっていると思います。インプロヴィゼーション的アレンジとか即興が、こういう場面でもボーダーレス的に楽しめます。クラシックの曲をさらに料理していくので、相当なテクニックがあると思う。

2019/06/21

The Long Line/Stefano Travaglini - Massimiliano Coclite

Stefanolong 今日は新譜がありますので、これを先に。イタリアのピアニスト、Stefano TravagliniとMassimiliano Cocliteによる2台のピアノでの演奏です。スウィングするジャズではなくて、むしろクラシックや現代音楽に近いようなインプロヴィゼーションの音なんですけど、最近のヨーロッパでのジャズはこういった方面が多いし、私も好きなので、つい収録時間の63分を忘れて、聴き入ってしまいました。2人のピアノの目指す方向が似ているというか、2人の個性を聴くというよりは、その同化を楽しんで、塊として出て来る音を楽しむ、という感じですけど、ある程度の作曲はあるにしても、インプロヴィゼーションでここまで演奏してしまうので、なかなか素晴らしいと思います。

 

The Long Line/Stefano Travaglini(P) - Massimiliano Coclite(P)(Odradek)(輸入盤) - Recorded September 18-20, 2018. - 1. Mythos 2. Garden Of Delights 3. Ethos 4. Querendo Dancar 5. Dirnoia 6. Body And Soul 7. Lexis 8. Folk Song, Clowns And Litany 9. Opsis 10. The Long Line 11. Melos [Take 1] 12. Melos [Take 2]

(19/06/18)6曲目のみスタンダード、他は全曲2人のピアノの作曲/インプロヴィゼーション。63分収録。現代音楽的な雰囲気も持っている出だしですけど、多少は作曲の部分はあるとしても、インプロヴィゼーションと思えないほどにカチッとして、2人が同化しているのは見事。どちらがどういう個性かを超えて、2人が同じ方向に収れんしようと動いています。スウィングはせず、賑やかでも静かでもこういう方向の曲が多いので、やはりこういった曲を聴くと、ヨーロッパ、そしてイタリアのジャズだなあ、と思います。そんな中でもゆったりと波が立つような静かな3曲目、音をたどるように弾く8、11-12曲目など、硬質な曲が多めながら、変化に富んでいます。スタンダードの6曲目は、基調は同じながら少し温かみのあるバラード。

2019/06/20

Inamorata/Richie Beirach

Richieinamo リッチー・バイラークの13日目。今日もソロ・ピアノで。ジャケットが1枚のCDなのに、BOXジャケのように少し大きめで豪華。こういう国内盤を作れていた時代もあったのだなあ、と思います。古くて紙製なので、さすがにしみがついてきてますが。Eauから出していたのは、この先に紹介するもう1枚もありますが、クラシックの曲を取り入れて、バイラークの繊細な面を割と前面に押し出すようなプロデュースの仕方のようです。ただ、左手モーダルな力強い演奏も部分ももちろん出てくるので、なよなよっとした感じにはならないですけど。バランスがある意味取れていて、こういう演奏もいいですねえ。とにかく引き出しの多い人です。

 

Inamorata/Richie Beirach(P)(Eau) - Recorded June 29-30, 1990. - 1. Full Circle 2. Elegy 3. Inamorata 4. Chopin Prelude 5. ...Des Pas Sur La Neige (Debussy Prelude Book 1, No.6) 6. Wisteria 7. Kahuna 8. Prunella 9. Anse Des Flamands 10. Johnny B.

邦題は「高雅で感傷的なプレリュード」。これもソロ・ピアノのアルバムです。ジャケットからも想像できる通り、クラシック的なものをある程度意識しているのか、ショパンの曲(4曲目)とドビュッシーの曲(5曲目)を1曲ずつ(原曲どおりではありませんが)取り上げています。他にジョージ・ムラーツの曲を1曲(6曲目)、残りは全曲リッチー・バイラークの作曲。ただし、クラシックに寄り添ってはいるものの、左手がモーダルな力強いフレーズになることも。それでも割と統一感の取れたイメージに仕上がっています。ある程度のカチッとした硬質感というのはありますが、繊細で微妙なメロディとハーモニーが出るところがあるのがまたいい。確かに「高雅」という感じ。3曲目のタイトル曲の明るいゆったり加減がアルバムを表しています。

2019/06/19

Self Portraits/Richie Bairach

Richieselfpo リッチー・バイラークの12日目。今日もソロ・ピアノですけどCMPレーベルからの完全即興演奏。こういうのもいいですねえ。牧歌的なゆったりした部分もあるけれども、割と中心になるのはフリー的な、それでいてしっかり構築されているような演奏で、もちろん過激な部分もあります。よくアイデアが尽きないな、と思うような音の連なり。こういう演奏は個人的には好きですね。今回の彼はたまたまソロの演奏が多いですけど、その中でもこのアルバムは好きな演奏でもあります。そういうのをなんで20年以上も聴いてなかったんだ、と言われると反論はできないですけれども(笑)。当時追っかけをしておいて良かったと思うひとときでした。

 

Self Portraits/Richie Bairach(P)(CMP) - Recorded May 1990 - 1. Grandfather's Hammer 2. Song Of Experience 3. A Quiet, Normal Life 4. Song Of Innocence 5. Darkness Into Air 6. Falling Off My Bike 7. Calcutta 8. Apprentice/Master

CMPレーベルの演奏はシリアスな印象があるのですが、ここでは録音するまで何の準備もしていない完全即興演奏。何枚もソロ・ピアノの作品を出しておきながら、いろいろな表現を試みるのは大変な事だと思いますが、ピアノの音がはっきり録音されていて好みです。ただ、既成の曲に比べて硬質なサウンドの印象は受けていて、極端なフリーという感じの場面も多少はあっても、いつもの演奏とボーダーレスにつながっている感じもしています。それにしてもこの構築力はたいしたもので、やはり実力のあるピアニストなんだな、ということが分かります。47分ほどの演奏が変化に富んでいて、ある意味現代音楽的ピアノに通じるところもありながら、フリージャズ的にも聴かせてしまうのはなかなかスゴいです。これも彼の一面か。

2019/06/18

Common Heart/Richie Beirach

Richiecommon リッチー・バイラークの11日目。残りも見渡してみると6枚中5枚がソロ・ピアノになってますけど、それでも彼のピアノ、個人的にはいくら聞いても飽きないので、大歓迎です。今回のバイラークは、他のホームページ掲載の共演者とダブっているのがないため、進みが遅いですけど、それでも今日のアップで、ホームページでコメント手直しの必要のあるアルバムはあと300枚ちょうどになりました。今日のアルバムは、他人の曲がほとんどなんですけど、テーマを借りているだけの、実質インプロヴィゼーションといった感じなので、バイラークのオリジナル集と言われても、分からないかもしれませんね。何枚聴いても、彼のピアノ、大好きです。

 

Common Heart/Richie Beirach(P)(Owl) - Recorded September 28 and 29, 1987. - 1. Liquid Silver 2. For B. C 3. Places 4. Nocturne N゜2 Vignettes 5. Foolish Door 6. Midpoint 7. Vadanna 8. The Last Rhapsody 9. Essence

リッチー・バイラーク作は4、8曲目のみで、アンディ・ラバーン(1曲目)、ジョージ・ムラーツ(2曲目)、デイヴ・リーブマン(3曲目)、ジョン・アパークロンビー(5曲目)、ロン・マクルーア(6曲目)、デイヴ・ホランド(7曲目)、富樫雅彦(9曲目)の作曲の、音楽での友人の曲をメインに取り上げたソロ・ピアノのアルバム。これもニューヨークのメソニック・テンプルでの録音です。友人の曲とは言っても、あくまでもテーマを素材的に利用したという感じで、実際の演奏はバイラークそのものになっているところが面白い。音の反響もあり、彼らしい、少々内省的でもあり、力強い場面も時に表れる、クラシック的で、ある意味重厚な面もある演奏になっています。時にゆったりとメロディアスなサウンドになったり、変化がある程度あり興味深い。

2019/06/17

Ayers Rock/Richie Beirach with Masahiko Togashi, Terumasa Hino

Richieayers リッチー・バイラークの10日目。以前富樫雅彦とのデュオのアルバムは2作だけ、と書きましたが、全曲参加でなくてトリオの曲もあるとすれば、これも共演作ですね。けっこう接点があります。オーストラリアのエアーズ・ロックの映像を撮った映像作家の飯村隆彦氏の作品に音をつけたもの。実はこのレーザー・ディスクを以前持っていた記憶があるのですが、レーザーディスクはDVDに取って代わられた時期に、処分してしまいました。これは映像で今観て観たかっただけに、処分したのが悔やまれます。機材の方はまだ動いていますし。まあ、それでもこのメンバーでの音源も、なかなかのものでした。映像が想像できるようなサウンドになっています。

 

Ayers Rock/Richie Beirach(P) with Masahiko Togashi(Per), Terumasa Hino(Cor)(Polydor) - Recorded October 30 - November 2, 1984. - 1. Stone 2. Emerald City 3. Ayers Rock 4. Arid Rain 6. Johnny. B.

富樫雅彦作が1曲目、日野晧正作が4曲目で、残りがリッチー・バイラーク作。もともとエアーズ・ロックのレーザー・ディスク用の映像のために録音されたものですが、そのCD化です。過去に観た映像込みだとなかなか雰囲気が出てきましたが、音源だけでも創造力をかきたてられます。世間ではむしろ、こういうサウンドをフリー・インプロヴィゼーションと言うのでしょうが、静かな思索的サウンドが全体のイメージです。パーカッションが静かな中にすごい緊張感をもたらすのが印象的です。1、5曲目はピアノとパーカッションのデュオ、2、6曲目はソロ・ピアノ、3人の演奏は3-4曲目と、やはり映像に合わせる方に重点を置いていると思われますが、2曲だけ参加の日野も、なかなかの存在感があります。本当は映像で観たい。

2019/06/16

Continuum/Richie Beirach

Richieconti リッチー・バイラークの9日目。残りをざっと眺めてみたら、やはりソロ・ピアノが多いですね。でもクラシックっぽいところもあれば、力強くガンガン行くところもあって、なかなかドラマチックで好きなピアニストです。好みという点では、キース・ジャレットよりすきかも、と思わせるところがあります。まあ、比較はなかなかできないんですけど。今回のアルバムも、7曲中5曲がオリジナルで、あらかじめ作曲されたものなのか、インプロヴィゼーション的に演奏しているのか、ちょっと判断がつかないところがありますが、即興的にやっていたとしたら、ものすごい構築力ですね。彼の魅力のひとつでもあります。

 

Continuum/Richie Beirach(P)(Baybridge) - Recorded July 5, 1983. - 1. Gargoiles 2. Heirloom 3. Hyperactive Airways 4. Continuum 5. 'Round Midnight 6. Azzaro 7. Some Other Time

5、7曲目以外はリッチー・バイラークの作曲。本人のライナーによれば、ソロ第4作目とのこと。思索的で、クラシックのように響く曲もあったり、それでいて力強い演奏の部分もありますが、むしろ、インプロヴィゼーション的に発展させていったような気もします。それにしてはけっこう緻密な演奏なんですが。この構築力はなかなか大したもの。5曲目のラウンド・ミッドナイトの演奏の解釈がかなり思い切っていて、面白いと思いました。やはり彼ならではのアプローチ。7曲目はビル・エヴァンスの愛奏曲でしたが、この曲を聴いてイメージ的に2人は近いと思います。4曲目もオリジナルで、なぜ有名な曲と同じタイトルにしたかは不明。しかもアルバムタイトル曲らしい静謐さが。全般的にクラシック的なサウンドのピアノが多いです。

2019/06/15

Elegy For Bill Evans/Richard Beirach

Richieelegy リッチー・バイラークの8日目。今日からリーダー作になりますが、やはり残っているものはソロやトリオが多い印象です。ただ彼だと引き出しが多いので、ソロが続いたとしても飽きないと思います。でも、それをどうやって文章化していけばいいのか、という悩みもありますけれども。今回のビル・エヴァンス特集のアルバムも、似ている部分も少しあるけど、やはりバイラーク独自の力強い場面が目立っています。無理に合わせることもなく、これはこれで十分追悼アルバムになっているとは思います。最初はECMのイメージだったのですが、こういうジャズのキャラクターも強いですね。それでECMのレコーディングの時、マンフレート・アイヒャーと衝突したわけですが。

 

Elegy For Bill Evans/Richard Beirach(P)(Break Time) - Recorded May 12, 1981. George Mraz(B), Al Foster(Ds) - 1. In Your Own Sweet Way 2. Blue In Green 3. Solar 4. Spring Is Here 5. Peace Piece 6. Nardis

尊敬するビル・エヴァンスが亡くなり、ゆかりの曲を演奏したトリビュート・アルバム。スタンダードの演奏をトリオで多少意識してエヴァンス的に、そしてよりバイラーク的に演奏すると、ジャズ以上にジャズらしくスイングするんだという事を証明してみせてくれました。エヴァンス作が5曲目、マイルス・デイヴィス作が2-3、6曲目、デイヴ・ブルーベック作が1曲目と、ジャズメン・オリジナルが多いですけど、エヴァンスの愛奏曲が多いので、その迫力版と言って良いようなパワフルな演奏も聴くことができます。もちろん、繊細なところはより繊細に弾いていますし。特にここでは、ジョージ・ムラーツとの相性が良いような気がしています。やはり聴いていくとバイラークはバイラークということになりますけど、それも含めて楽しいアルバム。

2019/06/14

New York Rhapsody/Richie Beirach & Gregor Huebner(

Richienewyork リッチー・バイラークの共演・参加作の7日目。いちおう共演・参加作という点では一区切りですが、リーダー作なのか判然としないものもあって、とりあえず、自分で形式的に分けただけということなんですが。グレガー・ヒューブナーの名前は、バイラークの作品にあと何枚か登場しています。けっこう相性が良いということなんでしょうね。バイラークのクラシック寄りの雰囲気にも合っているということもあるでしょうけど。その中でもこれは、完全にデュオでのアルバムで、CD全盛期だったからこそ、こういうアルバムが出来た、という気もするのですが、今聴いてもけっこういいですね。まあ、これをジャズのカテゴリーではないな、という方もいるとは思いますが。過去盤聴きは、アップ当日のアクセスは少ないけど、地道に一歩一歩・

 

New York Rhapsody/Richie Beirach(P) & Gregor Huebner(Vln)(Onoff) - Recorded March 23 and 24, 1998. 1. Leaving 2. Balada 3. Russian Impression 4. La Juana 5. Rumanian Dance 6. Circular Dreaming 7. Mumuki 8. Zal 9. Lonely Woman

グレガー・ヒューブナーはクラシックのヴァイオリニストだそうで、なるほど、という感じ。リッチー・バイラークもジャズとクラシックの中間をいくようなこの路線は得意なので、いい雰囲気です。バイラークのおなじみの曲もあり(1、6、8曲目)、聴いていて落ち着きます。フューブナーの曲は4曲目で、ロシアの民謡(3曲目)、バルトーク作(5曲目)、アストル・ピアソラ作(7曲目)、オーネット・コールマン作(9曲目)などもあって、クラシック的なサウンドながらも適度なバランスを保っています。2曲目もクラシックの曲ですし。共演する相手によって、かなり格調高くもなります。これをジャズとくくっていいのだろうかと思いますが、バイラーク側ではアドリブ的に自由にフレーズをそれとなく奏でているので、こういう方向性もアリかと思います。

2019/06/13

Freedom Joy/Masahiko Togashi/Richie Beirach

Togashifreedom リッチー・バイラークの共演・参加作の6日目。今日は富樫雅彦とのアルバム。共演歴では2枚目となります。バイラークはクエストでもフリーへの傾倒でけっこう実績を残しているので、こういう演奏もお手のものだと思いますが、このアルバムのライナーで、富樫は、バイラークは耳が良くてうまく合わせられるというようなことが書いてありました。やはりインプロヴィゼーション系のミュージシャンは、腕だけではなくて耳も良い必要があるのだな、と思いました。富樫の他の共演ではポール・ブレイとか、手練れのミュージシャンとの共演が多いので、これも納得。ピアノとパーカッションとのデュオであっても、過不足なく聴かせてくれるアルバムです。

 

Freedom Joy/Masahiko Togashi(Per)/Richie Beirach(P)(Trial Records) - Recorded September 25, 1997. - 1. Rectilinear 2. Haze 3. Bagatelle#6 4. Little Eyes 5. Inter-Action 6. Circle, Chain, Mirror 7. Ida Lupino 8. Waltz Step 9. Sunday Song

デュオで2人のオリジナルが中心。富樫雅彦作が2、4-5、8曲目、リッチー・バイラーク作が1、6、9曲目。バルトーク(3曲目)とカーラ・ブレイの作品(7曲目)が1曲ずつありますが、音が良いことと、それぞれのインプロヴィゼーションの絡みが非常に緊密なことが印象的です。フリーの局面に入りつつも、少し温度感の低い統制が見れることで、なぜか東洋的な間ができることで、聴きごたえがあります。音もなかなかいい感じですし。内容としてはマニアックとも思いますが、ピアノとパーカッションの組み合わせが、耳に届く感じはなかなか刺激的にも思います。この組み合わせのアルバムはいくつかあったと記憶してましたが、「カフナ」(’79年)と2枚だけ。比較的静かで緊張を強いる場面も多いですが、それもまた良い。

2019/06/12

Universal Mind/Richie Beirach & Andy LaVerne

Richieuniversal リッチー・バイラークの共演・参加作の5日目。同じスティープル・チェイスから、同じメンバーでの2枚目で、1枚目から1年後の録音。今回はビル・エヴァンスの愛奏曲や、彼の作曲に主にスポットが当てられてますが、オリジナル曲もそれぞれ1曲ずつ、2曲が取り上げられています。エヴァンスの特集とは言っても、彼らが似通っている部分はあるにしても、あくまでもマイペースで演奏をしているように聴こえます。逆に、それがいいんだろうなあと思うのですけど。それにしてもこの2人のピアノは聴いていて飽きないですね。また聴き終えて、あれ?もう終わっちゃったか、というような印象でした。こういうのってなかなかないですし。

 

Universal Mind/Richie Beirach(P) & Andy LaVerne(P)(Steeple Chase) - Recorded November 1993. - 1. Solar 2. All The Things You Are 3. I Loves you Porgy 4. Haunted Heart 5. Chappaqua 6. Blue In Green 7. Elm The Town Suite: 8. Prologue 9. Story Line 10. Turn Of The Stars 11. Epilogue

ビル・エヴァンスへの追悼的作品で大部分が彼ゆかりの作品です。5曲目にアンディ・ラヴァーン作、7曲目にリッチー・バイラーク作の曲(ともに美しい曲)はありますが。ここでもマイルス・デイヴィス作が1曲目と6曲目にあります。また、特に8曲目より後のタウンホール組曲(4曲)はエヴァンス作曲。時間にして16分ほどだけど、これはなかなかいいです。2曲目のオール・ザ・シングス・ユー・アーは、コードやフレーズが非常に面白い仕上がりだと思いました。ただ、彼らがエヴァンス派なので、遠くはないとは思うけれども、エヴァンスらしさを追求しているわけではなく、やはり彼ら独自の弾き方です。3曲目の2人のピアノの絡み方も、あたかも計算されたかのような緻密さ。4曲目のバラードも美しいサウンドを奏でています。

2019/06/11

Too Grand/Richie Beirach & Andy LaVerne

Richietoogrand リッチー・バイラークの共演・参加作の4日目。今日はスティープル・チェイスから出たアンディ・ラヴァーンとの2台のピアノでの共演盤です。この2人では1年後にまた録音していますけど、やはり相性バツグンですね。これぞレに個性はあるのだけど、大きく見ると似ている感じもあって、かつテクニックもあるので、かなりのまとまりを見せています。収録時間は60分以上あるのですが、長く感じさせず、あれ?もう終わったの?という印象でした。当時はこのレーベルも国内盤でけっこう出ていて、アンディ・ラヴァーン関係だけでも10枚ぐらいは出していたんじゃないかな。いずれにせよ国内盤の全盛期だったからであったアルバムでした。

 

Too Grand/Richie Beirach(P) & Andy LaVerne(P)(Steeple Chase) - Recorded November 1992 - 1. Footprints 2. Nature Boy 3. Moonlight in Vermont 4. So What 5. Zingoro 6. Monk's Dream 7. Milestones 8. In Your Own Sweet Way 9. Passion Dance

2人ともビル・エヴァンス派とも呼ばれる事もあるそうですが、その2人の共演盤。曲によっては、これが2台のピアノかと思えるほどの迫力があります。そして、静かな曲はより渋く静かに唄い上げられています。ジャズメン・オリジナルやスタンダード中心で、彼らの曲はなし。ウェイン・ショーター作曲の1曲目、マイルス・デイヴィス作の4、7曲目、マッコイ・タイナー作の9曲目あたりで、ピアノとしてはけっこうクリアながら、割とハードな印象に仕上げられていると思います。何といっても2人のピアノのコンビネーションはバツグン。何だかんだ言っても、キャラクター的には似ているところがあるのかもしれません。ハードなところはよりハードに、しっとりとくるところはよりしっとりと、ある意味硬質な印象もありながら弾いている感じです。

2019/06/10

To Dream The World/Nora York

Noratodream リッチー・バイラークの共演・参加作の3日目。今日のアルバムはノラ・ヨークの初リーダー作。検索をかけてみたけどAmazonでも3種類ぐらいしか見かけなくて、活動期間が短かったのか、表舞台からは消えてもどこかで歌っているのかは分かりません。この時のアルバムはメンバーからしてもけっこうな力の入れようで、さすがにヴォーカルアルバムで68分は今からすると長いと思いますが、当時はCDの収録時間を割といっぱいいっぱい入れるアルバムが多かったから、こうなったのかな、と思います。バイラークは半分弱の曲に参加してますが、やはり歌伴でもいいですねえ。他のメンバーもいいですし。

 

To Dream The World/Nora York(Vo)(Geronimo) - Recorded June 28-July 1, 1992. Richie Beirach(P on 2, 6, 10-12, 14), Rob Schwimmer(P, Key, Org on 1, 3, 5, 7-8, 13), Michael Formanek(B on 1-3, 5-13), Terry Clarke(Ds on 1-3, 5, 7-13), Rich Perry(Sax on 1, 3, 5, 7-8, 10-13), Mark Feldman(Vln on 2, 9), Jack Willkins(G on 4), Douglas Lichterman(Dumbek on 13) - 1. Drifting On A Dream 2. Vishnu's Dream 3. Out Of This World 4. Beirut 5. Pilgrim/When Did You Leave Heaven? 6. If I Fell 5. War Anthem/Is It The End Of the World? 8. Denial 9. You Go To My Head/Manis Depression 10. Somebody Else 11. Nobody Else But Me 12. Love For Sale 13. Pursuit Of Happiness 14. You Must Believe In Spring

ノラ・ヨーク初のソロ・アルバム。リッチー・バイラークは2、6、10-12、14曲目に参加。参加曲は、この中で2曲目を除けばスタンダード(含:ビートルズ)で、比較的オーソドックスなジャズです。ただし、ヨーク自身の作曲のものも何曲かあります(2、4-5、7-8、13曲目)が、印象に残る良い曲です。メロディが独特という印象も強いですが。スタンダードやビートルズの曲もあって、なかなかいいヴォーカル・アルバムになっています。メンバーもなかなかで、14曲68分もの収録時間のヴォーカル・アルバムというのは、やはり当時だからこれだけ詰め込んだ、というのはあるかと思います。小編成だけど、適宜メンバーを替えての曲ごとの録音は手間がかかっていると思います。ラストの曲は来ラークのみを歌伴に歌っています。

2019/06/09

6月23日(日) 麻生音楽祭の「ポピュラー・ミュージックショー」というライヴに出ます

150613kaijou 6月23日(日)、新百合ヶ丘の麻生市民館で、麻生音楽祭の「ポピュラー・ミュージックショー」というライヴに出ます。14時半前後からThe Voicesとして20分間なんですが(私はベース)、今年は、何と、運営の方でプロモーションビデオまで作ってあります。全部で11バンドが参加。YouTubeのビデオを見て、他にも良さそうなバンドがありましたら、ご近所の方はぜひいらしてください。入場は無料です。

 

2019/06/08

Poegy/Masami Nakagawa

Nakagawapoegy リッチー・バイラークの、少々日をおいて2日目。今回は中川昌三のアルバムでの演奏ですが、アレンジも担当しているとのこと。それでバイラーク色も強いのかなと思います。この時期、日本制作のアルバムにもけっこう顔を出していたような気がします。日本のミュージシャンもこの時期は音楽バブルで、大手のレコード会社からいろいろアルバムを出していた時期ですね。今聴いてみると、意外にジャズメン・オリジナルが多かったのに気が付きました。元の曲に近いようなサウンドのものもあれば、だいぶ手を加えたものもありますが。フルートがメインのアルバムなのですが、彼のアルバムは当時四季シリーズの4枚含め何枚も出てました。

 

Poegy/Masami Nakagawa(Fl, Afl, Bfl)(JVC) - Recorded September 7-9, 1991. Richie Beirach(P), George Mraz(B), Lewis Nash(Ds) - 1. All The Things You Are 2. Beautiful Love 3. Milestones 4. Elm 5. Round Midnight 6. Oriental Folk Song 7. All Blues 8. Some Ohter Time 9. Autumn Leaves

リッチー・バイラーク作が4曲目で、マイルス・デイヴィス作が3、7曲目、セロニアス・モンク作が5曲目、ウェイン・ショーター作が6曲目。他はスタンダードなど。中川昌三はイメージとしてクラシック色が強いですが、なかなか良いメンバー。これはスタンダード集で、このメンバーの手にかかると格調高くなってしまうから不思議です。人選の段階から成功したと言える1枚。アレンジは大半がバイラークによります。1曲目はスタンダードだけどクラシック的に聴こえてしまいます。2、6曲目など、繊細ながらもしっかりジャズしていますし、3、7曲目のようにちゃんとスイングする曲もあります。しかし、フルートがフロントのジャズもなかなかいい感じ。フルートが専門なので、いろいろな奏法が聴けます。9曲目のアプローチは静かで独特。

2019/06/07

Mark Turner Meets Gary Foster

Markmeetsgary 現在手持ちの新譜も、これでやっと一段落。今日のアルバム、新録音かと思って買ったら、’03年の録音。でも、このアルバムのゲイリー・フォスターの写真見たら当時でけっこうお歳だったようで、それならこの時期で納得かなあと思いました。2ホーンのピアノレス・クァルテットで、狙いどころはコニッツ&マーシュの演奏の再現かなあ、と思います。実際サウンドがそういう感じ。私、こういう演奏も嫌いではなくて、けっこう聴いてしまう方です。まあ、このメンバーだから出来たのかも。なかなか面白いライヴでした。1枚目が55分、2枚目が35分と少々長めなんですけど、その割にはCDはあまり高くなかったような。

 

Mark Turner(Ts) Meets Gary Foster(As)(Capri Records)(輸入盤) - Recorded February 2003. Putter Smith(B), Joe La Barbera(Ds) - 1. Background Music 2. 'Teef 3. Lennie's Pennies 4. Come Rain Or Come Shine 5. 317 East 32nd Street 6. What's New? 7. Subconcious Lee

(19/06/06)ライヴCD2枚組。ウォーン・マーシュ作の1曲目、レニー・トリスターノ作の3、5曲目、リー・コニッツ作の7曲目にスタンダードが混ざる構成。やはりコニッツ&マーシュを狙ったようだということで、割とオーソドックスなサウンドながらもアドりブのフレーズがストイックです。それにしても、こういう普通の4ビートジャズを聴くのも久しぶりな気もします。2人のサックスのフレーズも、元からなのか、ここに合わせてなのか、やはりストイックな感じがして、ピアノレスなので、なおさらうまく空間を活かして自由に吹いています。2人の相性は、方向性が基本的には一緒なので、かなりいい感じです。スタンダードものたくりのフレーズが多いけれども、こういうサウンドが好きな人もけっこういるのでは。ただ、少々マニアックかも。

2019/06/06

Finding Gabriel/Brad Mehldau

Bradfinding 今回出た新譜の中では、このブラッド・メルドーが一番の目玉かな。ジャケットがなかなか賛否両論っぽくって面白いのですが、サウンドの方も、まあ、久しぶりのフュージョンというよりは、現代ジャズからパット・メセニー・グループをほうふつとさせるような場面まで、いろいろの音楽が出てきます。キーボードなどを多重録音(?)しているところが多いような気がします。それで制作期間が長かったのかな。個人的にはけっこう好きなサウンド、よく聴くと変拍子も多いような感じですし、それを自然にさらっとやってしまっているところがなかなか面白いと思います。何をやってもメルドーになる、ということも分かりました。

 

Finding Gabriel/Brad Mehldau(P, Synth, Voice on 1, 5, 9, Ds on 2, 4)(Nonesuch)(輸入盤) - Recorded March 2017 - October 2018. Becca Stevens(Voice on 1, 3, 5, 7-8), Gabriel Kahane(Voice on 1, 3, 5, 8), Ambrose Akinmusire(Tp on 1, 6), Michael Thomas(Fl, As on 1, 6), Charles Pillow(Ss, As, Bcl on 1, 6), Joel Frahm(Ts on 1, 6), Chris Cheek(Ts, Bs on 1, 6), Mark Guiliana(Ds, Electric Ds on 1, 3, 5-9) , Sara Caswell(Vln on 5, 8), Lois Martin(Viola on 5, 8), Noah Hoffeld(Cello on 5, 8), Kurt Elling(Voice on 7, 9), "Snorts" Malibu(Voice on 9), Araron Nevezie(Korg Kaoss Pad on 9) - 1. The Garden 2. Born To Trouble 3. Striving After Wind 4. O Epharaim 5. St. Mark Is Howling In The City Of NIght 6. The Prophet Is A Fool 7. Make It All Go Away 8. Deep Water 9. Proverb Of Ashes 10. Finding Gabriel

(19/06/05)全曲ブラッド・メルドーの作曲。多重録音を駆使しての録音のようで、壮大な雰囲気と、ヴォイスのある曲も多くて、ある種パット・メセニー・グループをほうふつとさせるも、やはりそのサウンド・カラーはメルドー独自のものとなっています。ある種メロディアスで陰影に富んだ、エレクトロニクス的なものも取り入れたサウンドは、印象に残ります。アルバム全体をひとつの物語として聴けるような雰囲気もあり。キーボード関係の多重録音も多いようですが、フレーズのテクニックで聴かせるというよりも、やはり全体のサウンドとしてとらえた方がいいかも。Mark Guilianaのドラムスが、けっこうあおっているのが印象的な部分も。曲によってはヴァイオリンなども入れたりメルドーだけの演奏の曲もあったり、語りもあったりです。

2019/06/05

Elusive Affinity/Anna Gourari

2612 ECM(今日はNew Seriesです)の新譜4日目で一段落。Anna Gourariという女性のピアニスト、自ブログで検索をかけてみたら、ECMですでに3枚目の発表なんですね。そして、だいたい、このごった煮感は共通している感じです。でも、今回のアルバムでもそれがいい方向に作用しているようで、いかにも現代音楽的なものからクラシック、バロックとして聴けるような曲まで小品が様々に出てきます。これはこれで面白いと思いました。ECM New Seriesを聴きはじめた’90年代終わりごろ、右も左も分からないのにコメントを書いていた時代が懐かしいですが、今でもあまり進歩はないですけど、それでも数百枚のNew Seriesと向き合ってきて良かったと思います。

 

Elusive Affinity/Anna Gourari(P)(ECM New Series 2612)(輸入盤) - Recorded January 2018. - Antonio Vivaldi/Johann Sebastian Bach: 1. Largo Alfred Schnittke: 2-6. Five Aphorisms Giya Kancheli: 7. Piano Piece No.15 Rodion Shchedrin: 8-14. Diary - Seven Pieces Arvo Part: 15. Variationen Zur Gesundung Von Arinuschka Wolfgang Rihm: 16-20. Zwiesprache Giya Kancheli: 21. Piano Piece No.23 Alessandro Marcello/Johann Sebastian Bach: 22. Adagio

(19/06/04)Anna GourariのECM3作目のアルバム。前後に17-18世紀の作曲家の曲を入れて、他は現代音楽家の様々な作品(小品が多い)がズラリと並んでいます。彼女のアルバムは、このような作りが多いので、こういう演奏が得意なのかな、と思わせます。それにしても作曲家もいろいろで、マニアックな並び。Schnittkeはいかにも現代音楽然としていますが、Kancheli、Partは美しい。ごった煮的な面白さを味わえるかもしれない。

2019/06/04

Metamodal/Sokratis Sinopoulos Quartet

2631 まだ今日(ブログ上では昨日)届いたばかりのECMを聴いて3日目になるのかな。これは国内では入手できなかったので、Amazonマーケットプレイスで海外発注に切り替えました。本当だったら3月の発売予定だったんですけどね。同じメンバーで2枚目というのも、ECMではあまりないですけど、なんだかギリシャの民族音楽的な要素もあるけど、トリオが絡んで今っぽさが今回けっこう出てないか?と思いました。そこにLyraのメロディが乗って、けっこうエキゾチックな感じがします。何でこれが日本でなかなか流通してないのか分かりませんけど、聴いたら印象に残る1枚です。まあ、出る枚数は限られているとは思うけど、商売の機会を見逃したらいけませんね。

 

Metamodal/Sokratis Sinopoulos(Lyra) Quartet(ECM 2631)(輸入盤) - Recorded July 2018. Yann Keerim(P), Dimitris Tsekouras(B), Dimitris Emmanouil(Ds) - 1. Lament 2. Metamodal I - Liquid 3. Transition 4. Metamodal II - Illusions 5. Metamodal III - Dimentions 6. Walking 7. Dawn 8. Red Thread 9. Mnemosyne

(19/06/03)同じメンバーでのECM2作目。全曲Sokratis Sinopoulosの作曲ですが、最後の曲はメンバーにより構築されたものらしいです。Lyraという楽器はギリシャの民族楽器で、竪琴のようでバイオリンのようで、弓で弾くものです。オーソドックスなピアノ・トリオをバックにしている割には、エキゾチックな雰囲気の63分間。1、8曲目ではその薄暗いような弓で弾かれるサウンドをはじめ、全体がそれに合わせて、ある種独特な世界に引きずり込みます。その後一転、2-3曲目のようにカッコいい哀愁フュージョン的なキメのある曲もあって、その後の4、6曲目も、民族的な割には現代的なエッセンスのサウンドを持っています。ギリシャの今を聴いているようで、なかなか面白い曲作り。これもECMらしさのあるサウンドですね。

2019/06/03

Lost River/Michele Rabbia/Gianluca Patrella/Eivind Aaset

2609 新譜でECMの2日目。今日のアルバム、見慣れないメンバーだと思ったのですが、調べてみると、過去に共演作もある人たちでした。今度はそのバラバラのピースを、3つ集めてみてどういう演奏になるのか、マンフレート・アイヒャーはやってみたかったのだろうと思います。エレクトロニクス関係のエフェクトが強めの北欧ジャズ(?)サウンドになっています。今はエレクトロニクスが発達しているため、録音時にこのような音で録れているのか、それとも後から加工するのかは分かりませんけど、今の北欧ジャズを知る手掛かりにはなるとは思います。ただ、やっぱりサウンドの個性が強く、基本ゆったりしているので、聴く人を選ぶだろうなあ、とは思いますけど。

 

Lost River/Michele Rabbia(Ds, Electronics)/Gianluca Patrella(Tb, Sounds)/Eivind Aaset(G, Electronics)(ECM 2609)(輸入盤) - Recorded January 2018. - 1. NImbus 2. Flood 3. What Floats Beneath 4. Lost River 5. Styx 6. Night Sea Journey 7. Fluvius 8. What The Water Beings 9. Flotsam 10. Wadi

(19/06/02)3人の名前がクレジットされているものが多く、その曲への参加メンバーのフリー・インプロヴィゼーション的な音作り。とはいうものの北欧によくある、エレクトロニクスを駆使した脱ジャズ的な音作りで、その中をかなり空間的に楽器が彷徨い歩くようなサウンドになっています。ドラムスもエコーというかエレクトロニクスを使って、打楽器だろうということが分かるような、効果音的なサウンドの場面が多いし。生音を聴かせることもあるけれど、ギターも空間系の音の方が多いです。やや聴く人を選ぶ音楽で、これをジャズかというと、北欧のこういう部分を理解してないと、予想と違うものと出会う可能性はあります。逆に言えば現代ECMらしい音というと分かりやすいか。割と全面的にゆったりとした空間が場を支配します。

2019/06/02

When Will The Blues Leave/Paul Bley/Gary Peacock/Paul Motian

2642 また新譜が届きはじめたので、新譜を聴いていきます。まずECMから。このアルバム、’99年の録音で持ち込み音源だと思うのですが、クレジットにはAlbum Producedでマンフレート・アイヒャーの文字が。演奏内容としては、ECMにしてはちょっと賑やかな場面があるかな、と思うのですけど、ポール・ブレイは大好きだったし、他の2人も、ホームページで追っかけしていたミュージシャン。すでにこのうち2人他界しているんですよね...。そういう貴重な音源を聴けただけでもうれしいですし、かなり自由に演奏しているのでしょうが、なんだこのまとまり具合は、っていうところも、なかなかいいです。懐かしくなってしまいました。

 

When Will The Blues Leave/Paul Bley(P)/Gary Peacock(B)/Paul Motian(Ds)(ECM 2642)(輸入盤) - Recorded March 1999. - 1. Mazatlan 2. Flame 3. Told You So 4. Moor 5. Longer 6. Dialogue Amour 7. When Will The Blues Leave 8. I Loves You, Porgy

(19/06/01)ライヴ録音で56分収録。ポール・ブレイ作が4曲(1-3、5曲目)、ゲイリー・ピーコック作が4曲目、2人の共作が6曲目、オーネット・コールマン作が7曲目スタンダードの8曲目。2人がすでに他界しているので、20年前とは言え貴重なこのメンバーでの録音。1曲目は、ECMにしては少し元気かなとも思う出だしですが、このような貴重な記録を出してくれたことに感謝。やはりこのメンバーでなければ、というフリー寄りの演奏が詰っています。ピアノを中心に、自由ながらさりげなくまとまりのあるトリオの演奏を聴かせてしまう、という、今ではなかなか聴けないベテランの仕事。このコミュニケーション能力こそが、ドシャメシャではないフリーの場合重要です。その後の曲もなかなか見事にまとまっているところがすごい。

2019/06/01

Convergence/Richie Beirach and George Coleman

Richieconvergリッチー・バイラークの過去盤聴き17回の1日目。変化をつけるために共演・参加作の7枚から先に行きます。’70年代前半には音源を残していた彼ですが、既にコメントを手直ししているものも多く、今回の共演・参加作では’90根から’97年の狭い範囲で取り上げることになりますが。だんだん追っかけのミュージシャンの重なりが少なくなってきて、枚数が減らなくなってきてしまいました。バイラークは共演のミュージシャンが決まっている人のことが多めで、ソロのアルバムも割と出しているのですが、それでも昔から好きなミュージシャンのひとりです。やっと手を付けることができました。今日のアルバム、その中では異色の取り合わせなのでは。まあ、バイラークのペースですけど。

 

Convergence/Richie Beirach(P) and George Coleman(Ts, Ss)(Triloka) - Recorded November 10 and 11, 1990. - 1. I Wish I Knew 2. Flamenco Sketches 3. Rectilinear 4. For B.C. 5. Riddles 6. Zal 7. What Is This Thing Called Love? 8. Infant Eyes

リッチー・バイラーク作が、3、5-6曲目、ジョージ・ムラーツ作が4曲目で、実質彼のリーダー作か。アレンジも全曲バイラーク。他はスタンダードやジャズメン・オリジナル(マイルス・デイヴィス作の2曲目、ウェイン・ショーター作の8曲目)。2人の取り合わせは、ちょっと変わってますが、バイラークのピアノと、ジョージ・コールマンの暖かい音色とフレーズのサックスの組み合わせはいい味を出しています。デイヴ・リーブマンとは対極にあるような温かみ。1曲目の静かなバラードではじまり。後半ジョージ・コールマンの割とスピードのある完全ソロがいい味を出しています。ある種静かな異種格闘技戦のようですが、2人のキャラクターの組み合わせが面白い。2人だけの演奏でも、なかなかマッチしていて、こういうのも面白い感じ。

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