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2017/03/31

Asian Fields Variations/Louis Sclavis

2504
ECMの新譜がまた届いたので、先に聴いていきます。ルイ・スクラヴィス(ジャケットは3人連名ですが)の変則編成のトリオ。フランスだとインプロヴィゼーション性の強い演奏は、時に現代音楽の香りに近いものを持っていて、特にこの編成なので、曲によってはそれを強く感じます、また、タイトルのようにアジアの民族的な、無国籍的なサウンドのような曲もあり、そのあたり変化に富んでいて、けっこう聴かせるなあ、と思います。ただマニアックな聴かせ方だとは思いますが。また例によって、民族音楽のような旋律の曲が冒頭にあるので、全編それだと思いきや、違っていたので聴きながら軌道修正してました。


Asian Fields Variations/Louis Sclavis(Cl)(ECM 2504)(輸入盤) - Recorded September 2016. Dominique Pifarely(Vln), Vincent Courtois(Cello) - 1. Mont Myon 2. Done And Done 3. Pensee Furtive 4. Figure Absente 5. Aisan Fields 6. Digression 7. Fifteen Weeks 8. Les Nuits 9. Cedre 10. Sous Le Masque 11. La Carriere

(17/03/30)6曲目が3人のインプロヴィゼーションで、ルイ・スクラヴィス作が5曲(1、3、5、9、11曲目)、ドミニク・ピファレリ作が2曲(4、10曲目)、Vincent Courtois作が3曲(2、7-8曲目)。ジャケットの名義的には3人の連名。45分ほどと、比較的短い収録。クラリネット、ヴァイオリン、チェロという変則編成の楽器で、曲によっては、アジアの音階のような無国籍的なサウンドで、ミステリアスに漂っていきます。3人中2人が弦楽器なので、微妙に音程をずらしているのかどうか。素材だけ用意されていて、それをフリー的に展開していく曲もあり、こういうのもECM的。この楽器編成でも、十分にインプロヴィゼーションを感じます。曲によっては現代音楽の香りも。タイトル曲の5曲目は旋律の楽器が激しく動き回っています。

2017/03/29

SEIKO JAZZ/松田聖子

Matsudajazz
松田聖子がジャズアルバムを出すというので買ってみました。普通だったら手を出さないんだけど、デヴィッド・マシューズのアレンジとなれば聴かなければ、と思って。アルバムは3種類出ているようですが、自分が購入したのはマンガ家の石塚真一の描いたジャケットのもの。これにインストルメンタルCDもついているのでカラオケにいいかも? スタンダードの人気曲とか派手なスキャットとかはなくて、あくまでも松田聖子の長所を生かすようなしっとりした感じの曲が多く、ある意味それは成功しています。ジャズを知らない人にもウケるんじゃないかな。マシューズのアレンジも上手くフィットしていて、落ち着きとか豪華さが出ています。松田聖子のためにすべては用意された、という感じ。

(追記31日)少数ですがこのアルバムを受け付けないというご意見の方もいらっしゃいました。聴いてみないとまあ、これはどうかわからないですけど。


SEIKO JAZZ/松田聖子(Vo)(EMI Records) - Released 2017. David Matthews(Arr), Michael Rodriguez(Tp, Flh), Bob Malach(Ts, Ss, Fl), Ross Traut(G), Mike Ricchiuti(P), Mike Hall(B), Terry Silverlight(Ds), Jim Saporito(Per), Birch Johnson(Tb), John Fedchock(Tb), Dave Taylor(Btb), Manhattan Strings: Hiroko Taguchi, Maxim Moston, Victor Schrutz, Una Tone, Francesca Dardani, Thomas Carney, Whitney LaGrange, Yuko Naito, Justin Smith, Sean Carney, Conway Kuo, Jonathan Weber, Yuriko Kamakari(Vln), Amy Ralske, Peter Sachon, Allison Seider, Alisa HOrn(Cello), Jackie Presti(Cho), Karen Lloyd(Cho), Emily Bindiger(Cho) - 1. Smile 2. The Way We Were(追憶) 3. The Girl From Ipanema(イパネマの娘) 4. (Tey Long To Be) Close To You(遥かなる影) 5. Mas Que Nada 6. Alfie 7. Corcovado(Quiet Nights Of Quiet Stars)(静かな夜) 8. Don't Know Why 9. The Look Of Love(恋の面影) 10. When You Wish Upon A Star(星に願いを)

松田聖子のジャズアルバムで、歌詞も英語。デヴィッド・マシューズの編曲が見事です(ちなみにこれにはインストルメンタルのCDが1枚付属)。トロンボーン4人で柔らかな響きを持たせ、ヴァイオリンとチェロでのストリングスで、豪華さを醸し出しています。選曲は、スタンダードの人気曲ど真ん中ではなくて、映画音楽、ボッサその他、聴きやすい、そしてなじみのあるメロディを前面に出し、松田聖子ファンでジャズを全然知らない人でも抵抗なく入っていけるような作りになっています。英語の発音の正確さまではネイティヴではないので分らないけど、ヴォーカリストとしてのオーラはかなりのセンを行っているのではないだろうかと思います。これこそ彼女のジャズアルバムとして、まあ、売れて当然なサウンド。やはりスゴいと思う。(17年3月29日発売)

2017/03/28

December Avenue/Tomasz Stanko New York Quartet

2532
ECMレーベル新譜がまた届いたので、先に聴いていきます。時間がないので、CDを聴きはじめからコメントを書いていくのですが、ふむふむ、ゆったりメロディアスなアルバムだなあと思ってそれを書きながら聴いていると、突然フリーになったり、リズミカルで活発な曲が入ったり。ECMではだいたいそうなんですが、最初の曲はゆったりしてます。そこで今まで書いていたのを、削除してまた書き直したり。でも、これはいい意味でニューヨークのECMジャズを表していますね。あの静かなやり取りがちょっと、と思う人でも、こういう構成なら、少しはハマりこんでくれるのでは、と思うようなジャズになっています。ただあくまでもECM流ですけれどもね。


December Avenue/Tomasz Stanko(Tp) New York Quartet(ECM 2532)(輸入盤) - Recorded June 2016. David Virelles(P), Reuben Rogers(B), Gerald Cleaver(Ds) - 1. Cloud 2. Conclusion 3. Blue Cloud 4. Bright Moon 5. Burning Hot 6. David And Reuben 7. Ballad Dor Bruno Schulz 8. Sound Space 9. December Avenue 10. The Street Of Crocodiles 11. Yankiels Lid 12. Young Girl In Flower

(17/03/27)2、6、8曲目が4人のインプロヴィゼーションで、他は全曲トーマス・スタンコの作曲。64分ほどで12曲は多めですが、インプロヴィゼーションの曲は2-4分ほどと短め。2枚目のNew York Quartet名義は、ベースが交替しています。曲はこのメンバーでもスタンコのペースで、ゆったりとした、落ち着いた曲が目立ちます。それを後ろで盛り立てる3人の構図。ニューヨークらしい緊張感も出てきています。ギリギリのところで音を発するとこうなる、というマニア的なサウンド。トランペットは基本的にはメロディアスなんだけど、バックは静かながらフリー的なアプローチの部分も少なくないです。その中に5、9、11曲目など活発でリズミカルな鋭い曲も混ざっています。8曲目はギャロンギャロン系。これがいいアクセントに。

2017/03/26

エレキベースを買い替えてきたわけ(その2)

170226basses
’13年10月にエレキベースの買い替えの変遷記を書いてますが、その後に、’14年2月にMoonの4弦ベース、JB-268 OX (Natural)(中古)を購入して、その後のメインベースになって現在に至りますが、’17年2月にAtelier Zの4弦ベースDAL-4(中古)まで買ってしまいました。

結局、DAL-4を購入した時に、Moon用とAtelier Z用との2本のトラスロッド回し(ジャンク品なので1本50円ぐらい)をオマケでつけてもらったところ、それでそれまで持っていたAtelier ZとMoonのベースのネック調整とオクターブ調整をやったら多少弾きづらくなっていたのが弾きやすくなってしまって、Moonのベースをやっぱりメインで弾いていこうという事になりました。

その後2月に、若い頃に買ったFender Jazz Bassのネックが3点留めのために横にズレるので、リペアに持っていったら、そのネジを締めることで解決し、おまけにネック調整もやってもらいました(しかも無料でやっていただきました)。これも弾きやすくなり、3月のライヴで使えるなあ、と思っていてそれで練習していたところ、弦を張り替えた時に、1弦の音程がずるずると下がってきて、1弦が結局外れてしまうという事態が出てきました。急きょ前日になってMoonのベースで当日出なければならなくなった、という事になりました。

前の記事を書いた時は、売ったり買ったりしたベースを経て当時4本だったのが、6本に増えてました(笑)。よくライヴをするベーシストなら分かるのですけど、私はこのところ年間2回、それも20分に満たない出演時間です。長男のベースが2本あるとはいえ、長男はベース辞める宣言をしていますし、ちょっと手持ちが多いですね。このうち3本が中古購入なので、そんなに経済的負担はなかったですが。

もう打ち止め、って確か’14年の段階で言ってなかったかな?結局はプレイヤーよりコレクターなのかな、と自分で思ってます(笑)。

2017/03/25

Nuit Blanche/Tarkovsky Quartet

2524
ECM新譜で1枚また届いたので、先に聴くことにしました。今回は発売予定日を過ぎてもAmazonもHMVもなかなか入荷しなくて、ドイツからでも割と安価に入手できたので、Amazonのマーケットプレイスでドイツから購入しました。1週間で届いたのは早い方かな。最近HMVでなかなか入荷せず、Amazonに注文替えしたのはいくつかあったけど、海外のお店の注文は久しぶり。このクァルテット、クラシック畑の人もいて、ボーダーレスな感じは強いんだけど、インプロヴィゼーション感のあるところも多く、便宜上ジャズに入れています。何となく映画音楽のサントラを聴いているような気もするけど、オリジナルながらタルコフスキー・クァルテットを名乗っているからなのか、どうなのか。


Nuit Blanche/Tarkovsky Quartet(ECM 2524)(輸入盤) - Recorded April 2016. Francois Couturier(P), Anja Lechner(Cello), Jean-Marc Larche(Ss), Jean-Louis Matinier(Accordion) - 1. Reve 2. Nuit Blanche 3. Reve II 4. Soleil Sous La Pluie 5. Dream III 6. Fantasia 7. Dream IV 8. Urga 9. Daydream 10. Cum Dederit Delectis Suis Somnum 11. Nightdream 12. Vertigo 13. Traum V 14. Traum VI 15. Dakus 16. Quant Ien Congneu A Ma Pensee 17. Reve Etrange...

(17/03/25)同じメンバーで2枚目のアルバム。ヴィヴァルディの曲が10曲目(それぞれメンバーでアレンジ)に、15世紀の作曲者不詳の曲が16曲目に、Francois Couturier作が6曲(2、4、8-9、11、15(この曲は武満徹の曲がベース)曲目)、4人のインプロヴィゼーションが8曲(1、3、5、7、12-14、17曲目)その他となっています。やはりタルコフスキーに捧げられたオリジナルなのでしょうか。クラシック畑のメンバーもいるし、編成も特殊だしと、ある種ボーダーレスな雰囲気もあります。オリジナルもいいけれど、4人の曲は静かなフリー・インプロヴィゼーションといった雰囲気。60分ほどで17曲もあることや曲の配列、曲のサウンドからして、仮想のサウンドトラックという気もする演奏ですが、これはこれで心地よい。

2017/03/24

クリヤ・マコトプロデュース TVジャズ・アンソロジー

Kuriyatvjazz
ネットを検索していて、だいぶ昔に買いもらしていたCDを購入しました。しかし、’02年(15年も前)に発売され、その後廃版になっていると思いますが、ごく当たり前に新品購入できたのはラッキーでした。クリヤ・マコトのTVジャズのアルバムですけれども、彼の特徴は、4ビートジャズにとどまらず、ファンク的な演奏にも真価を発揮することで、その当時の新しい部分を取り入れているようにも感じたり、TVの放映されていた年代の雰囲気も何となく醸し出したり、と聴いた感じでは、4ビート以外の曲の方が多いように思いました。彼は他にもアニメのジャズアレンジのアルバムも何枚か出してますよね。センスのいい人です。


クリヤ・マコト(P、Key、Prog)プロデュース TVジャズ・アンソロジー(Omagatoki)
Kuriya Makoto(P, Key, Prog) Produces TV Jazz Anthology(Omagatoki) - Recorded March 5, 16, 20, 23, 2001. 五十嵐一生(Tp)、太田剣(As,Horns)、中川英二郎(Tb)、大坂昌彦(Ds)、岸田容男(Ds)、納浩一(B)、コモブキキイチロウ(B)、大友正明(B)、小沼ようすけ(G)、KENKEN(Per)、タケコシカズユキ(Vo)、Mystie(Featuring Voice)、他 - 1.鉄腕アトム 2.11PMのテーマ 3.Mission Impossible 4.Lonely Man 5.鉄人28号 6.Playgirl Opening Theme '69 7.サスケの歌 8.傷だらけの天使 9.Gメン’75のテーマ 10.11PMのテーマ 11.オオカミ少年ケンのテーマ 12.鉄腕アトム

鉄腕アトム、鉄人28号というようなアニメから、「11PMのテーマ」「スパイ大作戦」「探偵物語」「プレイガール」「傷だらけの天使」「Gメン’75」など内外のテレビ番組のテーマを演奏したりして、それをいろいろな趣向でジャズ化しています。正攻法に4ビートで料理しているものもあれば、ソロ・ピアノでさらりと弾いていくもの、ファンク的なものなど、なかなか凝っています。ヴォーカル入りの曲もあるし、弦楽四重奏やホーンセクションの入っているものも。個人的には3曲目のラロ・シフリン作「スパイ大作戦」が5拍子で、小さい頃に聞いた記憶もあり、その渋さを維持したままジャズ化していて、けっこう印象深いです。鉄腕アトムと「11PMのテーマ」は2ヴァージョン用意されていて、それぞれに特徴があって、興味深く聴けました。(02年6月21日発売)

2017/03/18

Mockroot/Tigran Hamasyan

Tigranmock
’15年発売で、少し前のアルバムなんですけど、Nonesuch移籍第一弾という事と、次作がもうすぐ出るので買ってみました。同時期にECMの録音もしているので、ちょっと興味深いです。アルバムコメントでも書きましたが、ECMが静とすると、Nonesuchのこちらは動という事になるのでしょうか。2つのレーベルで同時進行で2つの面を見せられているのも興味深いです。静かな場面もありますけど、躍動的な部分があります。何拍子か追っかけるのも大変な拍子で、時にロック的にせまってくるので、ジャズファン以外にも受け入れられそうなサウンドではありますね。それと、彼の強い民族性が、さらにインパクトを強くしています。


Mockroot/Tigran Hamasyan(P, Voice, Key, Synth, Sound Effects)(Nonesuch)(輸入盤) - Recorded May 2014. Sam Minaie(B), Arthur Hnatek(Ds, Live Electronics), Gayanee Movsisyan(Voice on 5), Areni Agbakian(Vo on 2), Ben Wendel(Sax on 2), Chris Toradini(B on 2), Nate Wood(Ds on 2) - 1. To Love 2. Song For Melan & Rafik 3. Kars 1. 4. Double-Faced 5. The Roads That Bring Me Closer To You 6. Lilac 7. Entertain Me 8.. The Apple Orchard In Saghmosarang 9. Kars 2(Wounds Of The Car Centuries) 10. To Negate 11. The Grid 12. Out Of The Grid

(17/03/18)3、9曲目がアルメニア民謡で、他は全曲Tigran Hamasyanの作曲。ジャズとアルメニアの民族的な融合と、そして変拍子とエレクトリック・ベースの使用により、プログレッシヴ・ロックとの接点もあるような、独特の世界が広がります。ECMでのアルバムを静とすると、こちらは動のアルバム。ヴォイスの利用で、パット・メセニーとの関連も感じるけど、もっと民族的な響きを有していて、やはりサウンドとしては彼独自の土着性も感じつつの、現代プログレ&ジャズとしての方向性を持っています。曲は1曲ごとにタイトルはついているけど、アルバムを通した壮大な叙事詩に聴こえなくもないです。特に民族的なメロディと変拍子が聴いている耳にせまってくるのが印象的。ジャズの中心からは離れているけど心を打たれます。

2017/03/17

ラーメンな女たち-Live In Tokyo-/矢野顕子x上原ひろみ

Yanoramen
この2人の、’11年以来の2枚目が出ました。なお、DVD付きの初回限定盤を購入してますが、DVD情報は割愛してあります。この2人、やっぱり聴いてスゴいなあ、と思います。矢野顕子のオリジナルは彼女のマイペースの感じもありますが、英語の歌も、ジャズシンガーかと思うほどの雰囲気を持ってますし。5曲目の上原ひろみ作曲の曲は聴いたことがあるなあ、と思ったらインストルメンタルで彼女の「Alive」での演奏が初出だったんですね。ピアノ2台での演奏ということと、矢野顕子がどちらかというとメインに出ることを考えても、ジャズの方面からも、なかなか興味あるコンサートの記録でした。


ラーメンな女たち-Live In Tokyo-/矢野顕子(P、Vo)x上原ひろみ(P)(Telarc)
ラーメンな女たち-Live In Tokyo-/Akiko Yano(P, Vo) x Hiromi(P)(Telarc) - Recorded September 15, 2016. - 1.東京は夜の7時 2.おちゃらかプリンツ(おちゃらかほい~Footprints) 3.真っ赤なサンシャイン(Ain't No Sunshine~真っ赤な太陽) 4.飛ばしていくよ 5.Dreamer 6.こいのうた 7.ホームタウン・ブギ・ブギ(東京ブギブギ~New York New York) 8.ラーメン食べたい

作詞作曲で矢野顕子、編曲で上原ひろみが1、4、8曲目、作詞で矢野顕子、作曲編曲で上原ひろみが5曲目、上原ひろみ作が6曲目、他の人の曲も編曲ではほぼ上原ひろみが関わってますが、矢野顕子の方が先に名前が来ていてイメージとしては強いです。それにしてもピアノのスゴ腕2人による演奏はなかなかのもの。この2人の演奏も2枚目ですけど、ジャンルとしてはポップ色が強くても聴きごたえがあります。2つの曲をうまく組み合わせた曲も3つあって、他の人がこういう組み合わせだと冗談みたいに聴こえるだろうけど、矢野顕子のキャラクターはそれを超えた何かがあります。ピアノのデュオでここまで表現しつつエンターテイメントとなっているところがなかなかいいです。演奏や歌に、ジャズもかなり感じますし。(17年3月8日発売)

2017/03/16

Sooner And Later/Julia Hulsmann Trio

2547
ECMレーベル新譜2枚中の2枚目。Julia Hulsmannのトリオのアルバムは、他の編成で2枚はさんで6年ぶりかな。このアルバム、最初はゆったりと抒情的にはじまるんだけど、半分を過ぎたあたりからメリハリのある曲が多くなります。聴きながらアルバムコメントを書いていて、実は半分聴いたところで大半を書いている場合もあって、こういう時はその文章を直したり消したりして、慌てて全体のイメージの書き直しをしたりします。このアルバムのように、はじめと終わりの印象が違う(と言ってもECMなので、そんなに激しくはならないですけど)というのも、ある程度意図があってのことだろうと思うのですが、改めてアルバムタイトルを見て、ああ、と納得。


Sooner And Later/Julia Hulsmann(P) Trio(ECM 2547)(輸入盤) - Recorded September 2016. Marc Muellbauer(B), Heinrich Kobberling(Ds) - 1. From Afar 2. Thatpujai 3. You & You 4. Biz Joluktuk 5. All I Need 6. The Poet (For Ali) 7. Offen 8. J.J. 9. Soon 10. Later 11. Der Mond

(17/03/15)Julia Hulsmannの作曲は11曲中5曲(1-2、8-9、11曲目)で、ベーシスト作が6-7曲目、ドラマー作が3、10曲目。レディオヘッドの5曲目もあります。空間的かつ淡い感触で紡ぎだされていくメロディというようなサウンドで、乾いたヨーロッパの空気が伝わってくるようなアルバムの出だし。あまりクセがないフレーズだけど、ほんの少しトンガリ感もあり、その繊細さが美しい。分かりやすいメロディが心地よい3曲目、静かだけどややエキゾチックな雰囲気のある4曲目、最初囁くように演奏していて、徐々に盛り上がる美しいメロディの5曲目、哀愁を帯びつつ少しリズミカルなアプローチの6曲目、と進んでいきます。8曲目は少しスリリングで4ビートでの演奏も。特に後半はメリハリのある曲が多めに並んでいます。

2017/03/15

Rimur/Trio Mediaeval & Arve Henriksen

2520
ECMレーベルの新譜も2枚届いていました。遅れましたが聴いていきます。今日のアルバム、New Seriesではないため、ジャズの分類ですけれども、実際にはクラシック的な扱いでも良いような内容になっています。逆にジャズ的な要素はトランペットのソフトなインプロヴィゼーション以外はない、っていう事にもなりますが。でもこういう音楽、癒されますし、好きな人って多いんじゃないかな? 女性3声コーラスとトランペット、時に歌っている人が持っている楽器が入るという事で、宗教音楽のような深遠なサウンドになっていると思います。ECMならではの演出方法ですね。メンバーの組み合わせの妙もありますね。


Rimur/Trio Mediaeval & Arve Henriksen(Tp)(ECM 2520)(輸入盤) - Recorded February 2016. Anna Maria Friman(Voice, Hardanger Fiddle), Linn Andrea Fuglseth(Voice, Shruti Box), Berit Opheim(Voice) - 1. St Birgitta Hymn - Rosa Rorans Bonitatem 2. O Jesu Dulcissime 3. Om Odet Skulle Skicka Mig 4. Morgunstjarna 5. Ris Upp, Drottni Dyrd 6. St Magnus Hymn - Nobilis Humilis 7. Lata Gjalla Lett Og Hatt 8. Brureslatt 9. St Sunniva Hymn - Eterna Christi Munera 10. Krummi 11. Anda Pinn Gud Mer Gef Pu Vist 12. Sulla Lulla 13. Du Ar Den Forsta 14. Alma Redemptoris Mater 15. Bium Bium Bambalo 16. Jag Haver Ingen Karare 17. Gammelkjerringvalsen

(17/03/14)10曲目のみメンバーの作曲で、作者不詳の曲あり、スウェーデン、アイスランド、ノルウェーの民謡を集めて、彼らでアレンジを施した、宗教音楽やフォークソング(民謡)集。Arve Henriksenがいることでかろうじてインプロヴィゼーション的なことが保たれている、というジャンル。その深遠なノルウェーの女声3声の響きと、トランペットで、ECMの懐の奥深さが分かる感じです。ちょうどNew Seriesとの中間点をいくような音楽。アイスランドの歌は彼女たちの母国語とも違い、アルファベットも特殊ですけど、なぜか6曲も入っていて、17世紀とか古い歌ばかりです。素朴で空間的なサウンドですけど、ひきこまれるものがあります。10曲目のAnna Maria FrimanとArve Henriksenの曲は歌詞は無いですけれど、溶け込みます。

2017/03/14

The Time Verses/David Binney

1392
Criss Crossレーベル新作2枚中の2枚目。こっちの方が昨日のアルバムより番号が若いのですが、とうとうこのレーベルもブラジャケではなく、薄い紙パッケージになりました。まだ過渡期かな?紙パッケージにするのは制作コストと輸送コストを抑えるためだと思うので、また10年ほど前は年3回、1回に5枚ずつの発売だったことを考えると、今回は2枚だし、CDの売り上げも落ちてきているのかな、と思わせます。さて、今日のデヴィッド・ビニー、自分が時代遅れになりつつあるのか、12曲目の4ビートでなぜか落ち着くという結果になってしまいました。以前はこういうサウンドも好物だったんですけど。まあ、新しいサウンドは若い世代にまかせて、マイペースで聴いていきたいと思います。


The Time Verses/David Binney(As, Voice, Electronics)(Criss Cross 1392)(輸入盤) - Recorded February 17, 2016. Jacob Sacks(P), Eivind Opsvik(B), Dan Weiss(Ds), Jen Shyu(Vo on 6), Shai Golan(Alto Part on 11) - 1. Dawn 2. Walk 3. Arc 4. Morning Tide 5. Strange Animal 6. Seen 7. Noon Tide 8. The Reason To Return 9. Time Takes It's Time 10. Evening Tide 11. Where Worlds Collide 12. Fifty Five 13. Arc Reprise 14. Dusk

(17/03/14)全曲David Binneyの作曲。65分収録の割には曲数が多いけど小品が6曲もあります。タイトルから推測するに、1日の移り変わりを曲で表現しているのかな?曲はそんなこともあって現代ジャズながらも情景描写的で、そのメロディやリズムの変化から、けっこう記譜されている部分も多いのでは。静かな部分もあるけど、やはり現代ジャズ的なくくりでとらえられるようなサウンドです。割とドラマチックな組曲風で、ヴォイスも入ったりと、長時間対峙して聴くような構成なので、好き嫌いは分れるかも。メカニカルだったりアグレッシヴな部分、ポップさ、抒情性がうまく織り込まれているような気がします。ストーリーとしてはなかなか興味深いのですが、少し進みすぎているかなあ、という気も。大作には違いないんですが。

2017/03/13

Transitions/David Gilmore

1393
仕事の繁忙期とライヴの準備が重なり、2月末ごろ届いていたCDもやっと聴くことができます。まずはCriss Crossの2枚出たうちの、好きなギタリストであるデヴィッド・ギルモアから。何とこのレーベルでは初リーダー作なんですね。何枚か参加作があったので、そろそろと思っていました。やっぱりギルモア節で、丸くなってないところがいいです。それでも昔よりはっていう部分もありますね。ヴィクターベイリーが亡くなって、それで7曲目を入れたんだろうと思いますけど、これをアコースティックなサウンドでやってしまうとはねえ。9曲目のみアコースティック・ギターでのアプローチですが、素直なのか、素直でないのか。個人的に好きなアルバムです。


Transitions/David Gilmore(G)(Criss Cross 1393)(輸入盤) - Recorded September 19, 2016. Mark Shim(Ts), Victor Gould(P), Carlo DeRosa(B), E.J. Strickland(Ds), Gregoire Maret(Harmonica on 4), Bill Ware(Vib on 8) - 1. End Of Daze 2. Beyond All Limits 3. Blues And Matter 4. Bluesette 5. Both 6. Spontanuity 7. Kid Logic 8. Farralone 9. Nem Un Talvez

(17/03/13)1、7曲目がデヴィッド・ギルモアの作曲で、他はジャズメン・オリジナルなど(ウディ・ショウ作が2曲目、ボビー・ハッチャーソン作が3、8曲目、トゥーツ・シールマンス作が4曲目、アーネット・ピーコック作が5曲目、ヴィクター・ベイリー作が7曲目、そしてエルメート・パスコアール作が9曲目)。メカニカルなアプローチの曲とギター・ソロが聴ける1曲目からはじまり、他の曲のジャズメン・オリジナルの形でも、やはりギルモア節は変わらないで、まるでオリジナルを聴いているかのような感覚に陥ります。作曲者がハードなのか、ソフト系なのかによって、感触は違ってきます。3曲目はモーダルなアップテンポの4ビート、5曲目はフリー的なアプローチ、8曲目は割とオーソドックスな4ビート。7曲目をやるとは思わなかった。

2017/03/11

今日(3月11日)、ライヴをやりました。

小田急線新百合ヶ丘駅前の麻生市民館での「あさおSound&Vision2017」という催し物で、4人組のバンド「Another Side」として、13分ほどのライヴをやりました。

演奏曲目(今年も短い時間で演奏するため、メドレー形式で演奏します。)

Lunar Sea (Camel) ~ Twilight Junction (Original) ~ Never Let Go (Camel) ~ Luxury Time (Original) ~ Lunar Sea (Camel)

まあ、ベースに関して言えば、自分自身ちょっとリズムに乗れずにリズムの間違いをやらかしてしまったところが2か所ほどありますけど、13分ほどの長いメドレーだったので、お客さんの印象的には、ちゃんとできていた部分の方がもちろん多かったので、その分評価してくれたのかなあ、とも思います。ただ、アマチュア親父バンドの演奏なので、YouTubeはあまり期待して見ないでください(笑)。

今回は難易度が少し高かったでした。中間部4拍子、前後が5拍子のLunar Seaを最初と最後にしてサンドイッチのように、そして’80年代フュージョンぽい曲のTwilight Junction(これは私の実際’80年代の作曲です)の抜粋をいれ、Camelでもう1曲のNever Let Goの抜粋を入れ、オリジナルでサビが4拍子と3拍子と交互に来るけどあまりそれっぽく聴こえないLuxury Timeの抜粋を入れての構成です。


2017/03/05

3月11日(土)にライヴに出ます

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3月11日(土)に小田急線新百合ヶ丘駅前の麻生市民館での「あさおSound&Vision2017」という催し物で、4人組のバンド「Another Side」として、13分ほどのライヴをさせていただくことになりました。私はベース担当です。この催しものでは2度目の出演(ライヴの写真は昨年のもの)ですが、Another Sideとして一昨年2月に28年ぶり(?)の復活をして以来、3度目のライヴです。12時半開場、13時開演で出演は20団体中3グループ目になるので、13時25分前後の開始になると思いますが、できることなら開演時間の13時までに足を運んでいただければと思います。

入場料は無料ですので(写真のチケットもいらないでも入場可です)、お暇な方はぜひ足を運んでください。

演奏曲目(今年も短い時間で演奏するため、メドレー形式で演奏します。)

Lunar Sea (Camel) ~ Twilight Junction (Original) ~ Never Let Go (Camel) ~ Luxury Time (Original) ~ Lunar Sea (Camel)

確定申告は一段落したとはいえ、その他の仕事がまだまだ多いですので、ライヴが終わるまでは、ブログの更新もゆっくりになるかもしれません。


(追記)昨年の演奏はこちらの方に置いてあります。

2017/03/02

X-Bar Trio 2/Makoto Kuriya

Kuriyaxbar2
クリヤ・マコトのリマスター盤追っかけも今日で一段落。確定申告も何とか昨日で一段落。しかし、押せ押せになっていた他の仕事もあるし、11日には時間が短いながらもライヴにも出るので、果たしてどこまで手元のCD(今4枚あります)を聴けるのかが未知数です。でも、このアルバムも久しぶりに聴いたけど、やっぱりいいですねえ。もちろんコメントは10数年前の当時のままにしておきました。ピアノ・トリオで当時は若かったとはいえ、こういうベースとドラムスがついてしまうわけですから、何とも素晴らしいことになっています。曲はけっこう複雑そうなものもあるし、やはり知的なピアノだなあと思います。


X-Bar Trio 2/Makoto Kuriya(P)(Paddle Wheel) - Recorded January 4, 1994. James Genus(B), Marvin "Smitty" Smith(Ds) - 1. Morning Arrivals 2. Triclinium Suite Part 2 3. Cantaloupe Island 4. Star City Waltz 5. Tropic Of Cancer 6. Jonathan 7. All The Things You Are 8. Triclimium Suite Part 2-Reprise

素晴らしいメンバーのピアノ・トリオの2枚目のアルバム。サウンド全体で聴くのもいいし、個々のパートに集中して聴いても面白いです。ドラム度も満点。1曲目からメロディアスにはじまり、後半のドラムソロが爆発します。2曲目の邦題は「三層構造組曲(パート2)」で、再録音。メロディや構成がかなりドラマチックで複雑だと思うのですが、すんなりやってのけています。おなじみハービー・ハンコック作3曲目もゴキゲン。3拍子の美しい4曲目、サンバビートでドラムの音数に驚きつつも曲の進行が難しそうな5曲目。スタンダードの7曲目はちょっと変わっているアレンジ(と思った)ですが、何とほとんどぶっつけ本番だったとのこと。ビックリ。8曲目は、2曲目をピアノソロで短めに。ほら、美しいじゃありませんか。 (15年12月9日発売)

2017/03/01

X-Based Music/Makoto Kuriya

Kuriyaxbased
クリヤ・マコトのリマスター盤聴き3日目。実はこのあたりのアルバムコメント、’99年から’02年あたりに書いていたものをそのまま流用してます。今とちょっと文章の雰囲気は違うかもしれませんけど、そんなに違っていないような気もします。それにしても、このアルバムもけっこう現代ジャズ(当時の)していてカッコいいですねえ。メンバーがメンバーだし、アメリカ録音という事も影響しているのかもしれません。4曲目以外はクリヤのオリジナルというのも、そのトンガリ具合が分っていい感じ。M-Baseに対抗してX-BasedとかX-Barとかいう単語を使っているんじゃないかと思うほどに独創的。


X-Based Music/Makoto Kuriya(P)(Paddle Wheel) - Recorded June 6-8, 1993. James Genus(B), Marvin "Smitty" Smith(Ds), Gary Thomas(Ts), Alex Norris(Tp) - 1. A Thousand Days In Motion 2. Watch Out 3. Shake Up The Orient 4. Body & Soul 5. Tokyo Bay Living Struggle 6. Madame Blonde 7. Peace

個性的なメンバーが集まったクインテット。マーヴィン・”スミッティ”・スミスとゲイリー・トーマスの参加がうれしい ですが、今考えるとスゴいメンバー。音楽の傾向からして、適材適所かも。7曲中6曲がクリヤ・マコトのオリジナルで、当然ながら大部分を占めるオリジナルは個性的。何となく聞き流せてしまいますがけっこう複雑そうです。1曲目、いきなり13分のドラマチックな大作ではじまります。それぞれのソロもスゴい。しかし、ドラムの音数がまたスゴい。2曲目は複雑なテーマでビックリしますが、エネルギッシュに飛ばします。3曲目はファンキーかつ知的。スタンダードでバラードの4曲目、このアルバムの中ではけっこう「ジャズ」している5、6曲目。7曲目はピアノトリオの美しいバラードで締めくくります。 (15年12月9日発売)

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