私の運営するホームページ

掲示板

Twitter

無料ブログはココログ

« 2016年8月 | トップページ | 2016年10月 »

2016/09/30

ジャズのホームページが19周年

ジャズCDの個人ページ」というホームページが、今日で19周年となりました。’97年の9月30日に、仕事のホームページから分離独立してスタート、その後3回プロバイダーの都合だったり自己都合だったりして、ホームページアドレスを変えています。最近ではプロバイダー都合により、今年4月に引っ越しました。はじめた当時、30代半ばだったのがいまや50代半ばです。年月の過ぎるのは早いですね。

ホームページも割と初期の方にはじめたし、途中でやめていく人も多い中、現存する日本のジャズのホームページとしてはまだ最古というわけでもないんですよ。まだいくつか、自分より先にはじめた人たちが運営しています。

ホームページ時代になって、それ以前と一番変わったことは、アマチュアが世界に向けて情報発信できるようになったことでしょうか。まあ、タダなので、見ている方もプロのクォリティを求めているわけでもなし、うまく時代が変わっていったような気がします。その後、ブログが出てくる’03-04年ごろになって、またネットの世界の内容が大きく変わっていくようになるのですが。まあ、自分も含めて玉石混交ですよね。前に出たい人、声の大きい人が、情報発信や自己実現のための手段にする、ということで、それがうまくいくこともあれば、うまくいかないこともありますし。

ブログ時代になってからですが、故中山康樹氏をはじめ、冗談か本気か分かりませんけど、アマチュアのブログをやっている人を叩くプロが出てきたのも、今となってはいい思い出ですね。あれは何だったんでしょうか。まあ、時代は流れる方に流れていくでしょう。

自分も、昔だったらもう定年退職の年齢でもあるので、まあ、あと19年後まではやっていない可能性は強いですね。先のことを考えるより、1枚1枚、今のアルバムを聴いていきたいと思ってます。それ以上でも、それ以下でもないと思いますが、今後ともよろしくお願いします。

2016/09/29

バックログ/スティーヴ・カーン

Stevebacklog
スティーヴ・カーンの新譜国内盤が21日に出ました。っと、後で調べてみると輸入盤が10月31日に発売されるのね。まあ、大好きなギタリストなので、先に聴けるだけいいか。独特な浮遊感、反復フレーズ、ウネウネ感、昔から彼のギターにハマってしまった人は多いかと思います。少し間隔が開きながらも、こうやって出してくれるのはうれしいです。それにしても、マイペースな演奏。まあ、聴く方はこれを期待して買っているので、文句は何もありませんけど。このところはラテンバンドの形式で演奏しているようです。普通はラテンになりそうもない曲たちをラテンで演奏しているところにも注目かな。


バックログ/スティーヴ・カーン(G)(55 Records)
Backlog/Steve Khan(G)(55 Records) - Recorded January - April 2016. Ruben Rodriguez(B), Malk Walker(Ds), Marc Quinones(Timbal, Bongo, Per), Bobby Allende(Conga, Bongo), Auest: Randy Brecker(Tp on 3), Bob Mintzer(Ts on 7), Mike Minieri(Vib on 5), Rob Mounsey(Key on 2, 6-7, 9, Orchestrasions 3, 6, 10, Orchestral Arr 4, 8), Tatiana Parra(Voice on 10) - 1. Criss Cross 2. Concepticus In C 3. Latine Genetics 4. Our Town 5. Head Start 6. Rojo 7. Invosible 8. Emily 9. Go Home 10. Catta

ジャズメン・オリジナルやスタンダードなどをラテンのサウンドで。スティーヴィー・ワンダー作の9曲目、セロニアス・モンク作の1曲目、グレッグ・オズビー作の2曲目、オーネット・コールマン作の3、7曲目、ボビー・ハッチャーソン作の5-6曲目、アンドリュー・ヒル作の10曲目と多彩。意外な曲をスティーヴ・カーンのやや浮遊感のあるギターで、時々アウトしたり、ウネウネと70分にわたりラテンに料理していくのは、けっこう快感かも。原曲の味というよりは、それをアレンジした味の方がかなり強いと思います。題材も演奏も興味のあるものが多く、彼流のラテンとしか言いようがないのですね。やはりギターを聴くアルバムか。2曲目が異色だけど、超ウネウネしつつも、やっぱりラテン。適材適所のゲストもなかなか興味深いです。(16年9月21日発売)

2016/09/27

Vox Clamantis/The Deer's Cry/Music By Arvo Part

2466
ECM New Seriesの新譜が出ています。アルヴォ・ペルトもいちおう現代音楽家のくくりなんでしょうけど、曲を聴いていると、宗教音楽家のように感じます。実際宗教的な要素も多いのかもしれませんけれども。そして、何枚も出ている彼のアルバムのうち、これは歌曲集で13曲収録というところと、彼の活躍している割と広い年代から集められたということで、聴きやすいこともあって、まずこの1枚、という感じでもいいのではないのかなあ、と思います。ECMから彼のアルバムが最初に出たようですが、今は売れてあちこちから出ているようですね。やはり現代人はこういう音楽を求めているということでしょうか。


Vox Clamantis/The Deer's Cry/Music By Arvo Part(ECM New Series 2466)(輸入盤) - Recorded September 2013 and 2014. Jaan-Eik Tulve(Cond), Vox Clamantis: Jaanika Kuusik(Soprano), Jaanika Kilgi(Soprano), Anna Mazurtsak(Soprano), Eve Kopli-Scheiber(Soprano), Kadri Hunt(Alto), Miina Parn(Alto), Mikk Dede(Tenor), Anto Onnis(Tenor), Sander Pehk(Tenor), Kulder Schuts(Tenor), Erik Salumae(Tenor), Endrik Uksvarav(Tenor), Mikk Uleoja(Tenor), Tonis Kaumann(Bass), Taniel Kirikal(Bass), Ott Kask(Bass), Aare Kulama(Bass), Mari Poll(Vln), Johajja Vahermagi(Viola), Heikko Remmel(B), Taavo Remmel(B), Rebert Steak(Lute), Toomas Vavilov(Cl), Susanne Doll(Org) - 1. The Deer's Cry 2. Von Angesicht Zu Angesicht 3. Alleluia-Tropus 4. Virgencita 5. Veni Creator 6. Drei Hirtenkinder Aus Fatima 7. And One Of The Pharisees 8. Da Pacem Domine 9. Most Holy Mother Of God 10. Sei Gelobt, Du Baum 11. Habitare Fratres In Unum 12. Summa 13. Gebet Nach Dem Kanon

(16/09/26)アルヴォ・ペルトはエストニアの作曲家。今回は合唱、合奏のVox Clamantisによる、彼の作品集で、’77年から’12年までに作曲された歌曲が集められてます。合唱の荘厳な美しさは、純粋な宗教音楽かと思うほどのものもあり、実際、題材を古くからとっているものもあるようです。曲も短く(13曲収録)、ある意味聴きやすい仕上がり。曲によって全員ではなくて一部の人が出て合唱、演奏ということもあります。平穏と安息。

2016/09/26

Nearness/Joshua Redman & Brad Mehldau

Joshuanear
ジョシュア・レッドマンとブラッド・メルドーのデュオのライヴ盤。これも出てから2週間ぐらい経ってしまったかな。やはり、5年ほど前の録音です。メルドーが絡むと、古い音源を出してくることが最近多いのですが、それでもいいものを出す、という姿勢だと思うので、いい方に解釈します。なかなかいい、っていう人と、あまりピンと来なかったって言う人に分かれるかもしれませんね。基本的には今のジャズだし、この2人だからこその演奏(他の人だったらどこかへ行ってしまうようなフレーズがあるなど)なので、ちょっと個性的です。私はこういうの大好きですけど。まあ、最近の話題作にはなりそうですね。


Nearness/Joshua Redman(Ts, Ss) & Brad Mehldau(P)(Nonesuch)(輸入盤) - Recorded July and November 2011. - 1. Ornithology 2. Always August 3. In Walked Bud 4. Mehlsancholy Mode 5. The Nearness Of You 6. Old West

(16/09/26)ライヴ録音。2、6曲目がブラッド・メルドー作、4曲目がジョシュア・レッドマン作で、他はジャズメン・オリジナルかスタンダード。6曲で73分収録と、1曲あたりの時間が長め。なかなかいい感じのデュオが展開しています。2人のデュオは素晴らしい。壊れそうな雰囲気もあり、アプローチも冒険的な感じなのに、それでも安定して2人で突き進んでいくチャーリー・パーカー作の1曲目、8ビートでのメロディアスなロック的展開をしていく、今っぽいサウンドの2曲目、セロニアス・モンクの曲を彼らの独自解釈で突き進める3曲目、ミステリアスな速めの展開であるものの、引き込まれていく4曲目、切ない美しさを持つ16分もの静かなバラードの5曲目、やはりポップス的なビートとメロディを持っている少し自由な感じの6曲目。

2016/09/25

Ida Lupino/Giovanni Guidi/Gianluca Petrella/Louis Sclavis/Gerald Cleaver

2462
ECMレーベルの新譜がまた届きました。このアルバム、9月6日に発売予定だったんだけど、予約注文してもなかなか入って来なくて、Amazon以外には注文切り替え時には在庫がなかったのでした。8月末の大手海運会社の倒産で、影響が出ているのかどうかは分かりません。ちょっと高めだけど注文をそちらにして、今日届いてそのまま聴いてます。叙情派ピアニストのジョヴァンニ・グイディを、こういうメンバーと組み合わせて、フリー的なこともやらせるというのは、やはりECMならではかも。メンバーとしてはルイ・スクラヴィスも面白いと思います。ただ、もったいないなと思うのが、ラスト数曲が静かな曲ばかりで、収録時間からすると、ちょっと間延びしたかなあ、とも。


Ida Lupino/Giovanni Guidi(P)/Gianluca Petrella(Tb)/Louis Sclavis(Cl)/Gerald Cleaver(Ds)(ECM 2462)(輸入盤) - Recorded February 2015. - 1. What We Talk About When We Talk About Love 2. Just Tell Me Who It Was 3. Jeronimo 4. Ida Lupino 5. Per I Morti Di Reggio Emilia 6. Gato! 7. La Terra 8. No More Calypso? 9. Rouge Lust 10. Things We Never Planned 11. Fidel Slow 12. Hard Walk 13. Zweig 14. The Gam Scorfpions

(16/09/25)4曲目のタイトル曲がカーラ・ブレイの曲で、5曲目がAmodei作曲、他は参加メンバー2-4人の作曲ないしはフリー・インプロヴィゼーション。というのは、作曲者の人数と参加メンバーの数が合わない曲もあるからです。なかなか興味深いメンバーの組み合わせで、こういうのはなかなかない。ECM的なフリーの要素は強いにしても、曲としてまとまっている感じもあって、このなかなかいい感じが71分収録と、長めの収録になっているのでは。ECMにしてはやや激しめの曲もあります。4曲目は少し奇妙なサウンドながらも、ポップな主題が印象的です。しっとりとした哀愁がありつつ徐々に盛り上がる5曲目。曲数は多いけれど、曲ごとに変化に富んでいる感じです。もちろんECM的っていう意味です。ある意味繊細さも。

2016/09/22

ピース/藤井郷子オーケストラ東京

Fujiipeace
藤井郷子氏の新譜3日目で一段落。今回は自主レーベル(Libra Records)からはこの1枚だけでした。やはりCD不況が影を落としているのだろうか。あと、聴いていて、アルバムに書かれている収録時間と違う曲もあり、タイトルから察するに、印刷と実際の曲順が違っていなければいいな、とも思いますが、ここは推測の域を出ていないので、何とも言えませんけれども。私も5年ほど前にオーケストラ東京の演奏を新宿ピットインに聴きに行ったことがありますが、フリーはやはりライヴそのものを聴いた方がインパクトがあるなあ、という感じです。本来ならばライヴに足を運ぶべきだと思いますけど、アルバムでも大音量でかけると近づけることはできるかと思います。


ピース/藤井郷子(Cond)オーケストラ東京(Libra Records)
Peace/Satoko Fujii(Cond) Orchestra Tokyo(Libra Records) - Recorded October 10, 2014. Sachi Hayakawa(Ss, As), Kunihiko Izumi(As), Kenichi Matsumoto(Ts), Masaya Kimura(Ts), Ryuichi Yoshida(Bs), Natsuki Tamura(Tp), Yoshihito Fukumoto(Tp), Takao Watanabe(Tp), Yusaku Shirotani(Tp), Haguregumo Nagamatu(Tb), Yasuyuki Takahashi(Tb), Toshihiro Koike(Tb), Toshiki Nagata(B), Akira Horikoshi(Ds), Guest: CHristian Pruvost(Tp), Peter Orins(Ds) - 1. 2014 2. Jasper 3. Peace 4. Beguine Number Eins

1、3-4曲目が藤井郷子作曲、2曲目が田村夏樹作曲。オーケストラ東京ながらメンバー的にはKAZEの2人(外人)が加わっているのが特徴です。中でも1曲目が32分の大作。管楽器の静かな空気の抜けたような非イディオム系の音からはじまり、徐々にメロディが入ってきて盛り上がったり静かになったりとフリーな場面も多く、実験的ながら割とドラマチックに進行していきます。ラストの方は大盛り上がり。ベースの持続的なアルコの低音の上を、薄暗いメロディで管楽器が流れていって、知らない間に中盤で盛り上がっている2曲目、過激で破壊的なフリーの応酬がうねりながら続く、タイトルとはうらはらの感じもするタイトル曲の3曲目、もの悲しい、美しいメロディとハーモニーが流れていく、フリー風味も加わった4曲目。(16年9月17日発売)

2016/09/21

Duet/Satoko Fujii/Joe Fonda

Fujiiduet
藤井郷子氏の新譜2枚目。扱いとしては国内盤扱いなんですが、特に日本語ライナーも入ってない(値段のシールが日本語で貼ってある)ので、実質輸入盤というような感じでしょうか。ただ、最近も他のアルバムでありましたけど、参加作その他、日本では入手が難しくなっていることが多いので、こういう形でもリリースされるのはファンにとってもうれしいですね。まあ、インプロヴィゼーションなので、そのすべてを記録に残すというのは無理かもしれませんけれども。これはアメリカでのライヴなんですが、基本的にベースとのデュオで、そのやり取りが興味深いです。2曲目はフェードアウトなので、この曲はもっと長かったんだなあ、と想像させます。


Duet/Satoko Fujii(P)/Joe Fonda(B)(Long Song Records) - Recorded November 15, 2015. Natsuki Tamura(Tp on 2) - 1. Paul Bley 2. JSN

アメリカでのライヴ。1曲目が2人のインプロヴィゼーションで37分の曲、2曲目は田村夏樹を加えた3人のインプロヴィゼーションで11分の曲。1曲目はタイトルの通りポール・ブレイに捧げられたものと思われますが、本人よりはギャロンギャロンと来るピアノは多めなので、やはり藤井郷子からのアプローチでの曲だと思いますが、似ている場面も。過去にブレイとのデュオのアルバムがあるのですが、その時はどちらがブレイか分らなかったほどでした。空間も少し生かしつつもベースとのインタープレイがなかなか素晴らしいです。フリー的な展開ですが、様式の美しさもあり、ドラマチックです。トランペットが、非イディオム系の音を発しつつ、ピアノとベースは落ち着いたデュオを繰り広げる、少しミステリアスな雰囲気の2曲目。(16年9月17日発売)

2016/09/20

インビジブル・ハンド/藤井郷子

Fujiiinvisible
藤井郷子氏の新譜が同時に3枚出てきたので、聴いていきたいと思います。つい先日、まだブログに上がってないアルバムを20枚前後アップしたので、またか、と思う方もいらっしゃるかもしれませんけど、前回のは’04年5月より前に発売されたものです。今日のアルバムはソロ・ピアノですけど、安定してますねえ、しかも、メロディアスな演奏からフリー、アヴァンギャルド的な部分を含むものまで、幅広く取り上げているのがいいところ。このあたり完全に自分の好みです。ただ、ご本人によれば、昔に比べてCDの売上げって下がっているそうで、そういう意味もあって、ライヴの時に時々、来場者にCDプレゼント企画をやっているのかなあ、とも思います。


インビジブル・ハンド/藤井郷子(P)(Cortez Sound)
Invisible Hand/Satoko Fujii(P)(Cortez Sound) - Recorded April 28, 2016. - [CD1] 1. Thought 2. Increase 3. Invisible Hand 4. Floating 5. Hayase [CD2] 1. I Know You Don't Know 2. Spring Storm 3. Inori 4. Green Cab 5. Gen Himmel

全曲藤井郷子のフリー・インプロヴィゼーションですが、曲名としては再演曲もあります。ただし、ソロ・ピアノなので、テーマだけを使用して、あとは自由に演奏している感じです。作曲されているようなバラードから、アヴァンギャルドなものまで、演奏内容としては幅広いですけど、ここまで安定したフリーを弾けるのは、やはりポール・ブレイから彼女の初期に影響を強く受けていることが大きいのかも。ブレイとはアプローチが違いますが、やはりソロ・ピアノとしての安定感は、もはや大物の貫禄です。あえてCD2枚組になっているのは、曲をカットできなかったからでしょうか。2枚組のCDだけど水戸での録音で1日で終わらせているところを見ると、捨て曲なしだと思います。時にフリーの局面に近づきますけど、なかなかいいです。(16年9月17日発売)

2016/09/17

Carolin Widmann/COE/Felix Mendelssohn Bartholdy/Robert Schumann

2427
ECMの新譜聴き4日目で一段落。あと2枚は発売日は過ぎているんだけど、入荷が遅れているのが1枚あります。今日もNew Seriesで、メンデルスゾーンやシューマンの、ヴァイオリンとオーケストラの作品なので、けっこう聴きやすいです。普通にいいと思うオーソドックスなクラシックですが、このアルバムはマンフレート・アイヒャーのプロデュースになってます。もっと現代音楽とか斬新な解釈の古楽とか好きだったと思ったのに、こういうアルバムのプロデュースも増えたので、彼も丸くなったのか、それとも資金が豊富になってきたからなのか。こういう聴きやすいアルバムだと何度も聴いてしまうかもしれません。


Carolin Widmann(Vln)/COE/Felix Mendelssohn Bartholdy/Robert Schumann(ECM New Series 2427)(輸入盤) - Recorded July 2014. Chamber Orchestra Of Europe - Felix Mendelssohn Bartholdy: 1-3. Concerto For Violin And Orchestra Op.64 Robert Schumann: Violin Concerto WoO 23

(15/09/16)メンデルスゾーン、シューマンは共に19世紀ドイツロマン派の作曲家。クラシックでは特にメンデルスゾーンの曲が有名(私でもメロディを聴いたことがある)ですが、最近こういう正統派のクラシック音楽のアルバムもECMで増えてきて、うれしいところ。演奏的にどうなのか、やはりECM的なミキシングやマスタリングはあるでしょうが、多少ぬくもりを持ったような雰囲気で聴こえてきます。Carolin Widmannのヴァイオリンがいい。

2016/09/16

Frode Haltli/Air/Bent Sorensen/Hans Abrahamsen

2496
ECMの新譜聴き3日目。今日からはNew Seriesが2枚続くので、ここを多く訪れるジャズファンの方はスルーされるかと。静かな1枚だけど、やはり21世紀に作曲された現代音楽、しかもアコーディオンをメインにしているので、聴いた感じ、難解なイメージがありますし、アコーディオンメインということで、特異な感じもします。それでも、こういうアルバムはヨーロッパではある程度の反響があるのかな、という気もしています。裏ジャケにマンフレート・アイヒャーのプロデュースとは書かれてないので、持ち込み音源だと思いますけど、ECM New Seriesからははみ出してはいないサウンドではあります。


Frode Haltli(Accordion)/Air/Bent Sorensen/Hans Abrahamsen(ECM New Series 2496)(輸入盤) - Recorded October and November 2014. Trondheim Soloists: Oyvind Gimse(Artistic Director), Sigmund Tvete Vik(Offstage Solo Vln), etc., Arditti Quartet: Irvine Arditti(Vln), Ashot Sarkissjan(Vln), Ralf Ehlers(Viola), Lucas Fels(Cello) - Bent Sorensen: 1. It Is Pain Flowing Down Slowly On A White Wall Hans Abrahamsen: 2. Air 3-5. Three Little Nocturnes Bent Sorensen: 6. Sigrid's Lullaby

(16/09/15)Bent SorensenとHans Abrahamsenは共にデンマークの現代音楽家で、Frode Haltliはノルウェーのアコーディオン奏者。デンマークがらみで、21世紀作曲のアコーディオンに関する現代音楽がアルバム1枚分そろっています。ソレンセンの方がやや難解な部分を抱合していて、エイブラハムセンは少し叙情的。そしてECMなので、やはり内省的に聴こえてきます。曲によってソロ、ストリング・オーケストラ、弦楽四重奏との演奏。

2016/09/15

The Declaration Of Musical Independence/Andrew Cyrille Quartet

2430
ECM新譜聴き2日目。アンドリュー・シリルのリーダー作。ここではビル・フリゼールが参加して、3曲の曲を作曲しているのはうれしいところ。割とフリーががっている感じなんですけど、彼は最近少ないけど、フリーもアヴァンギャルドもけっこう得意としています。リーダーの露出度がECMレーベルだと少ないんですよね。だからドラムスを期待しても、そうは目だってないのが少々つらいところ。シリルの作曲はないわけだし。そして、プロデューサーがSun Chungになっています。プロデューサーデビューしてから露出度は少なかったけど、これから彼のプロデュースが増えていくのかどうか興味あるところです。


The Declaration Of Musical Independence/Andrew Cyrille(Ds, Per) Quartet(ECM 2430)(輸入盤) - Recorded Jult 2014. Bill Frisell(G), Richard Teitelbaum(Synth, P), Ben Street(B) - 1. Coltrane Time 2. Kaddish 3. Sanctuary 4. Say 5. Dazzling (Perchordially Yours) 6. Herky Jerky 7. Begin 8. Manfred 9. Song For Andrew No.1

(16/09/14)ジョン・コルトレーン作が1曲目、4人のインプロヴィゼーションが3曲(3、5、8曲目)、ビル・フリゼール作が3曲(2、7、9曲目)、ベン・ストリート作が4曲目、Richard Teitelbaum作は6曲目。ドラマーのリーダー作で露出度は高いも、ECMらしくミックスは控えめ。ドラム・ソロではじまり、ギターが斬りこんで行くも、浮遊感が満載の1曲目、哀愁をたたえたギターがフリゼールらしく印象的なバラードの2曲目、狙っているのか、いかにもフリーらしい展開で進んでいく3、5、7曲目、フリーに近い形だけど、やや哀愁のあるサウンドの4曲目、不思議感覚の旋律ながら、細かいフレーズが耳に残る6曲目、ギター中心のバラードで、かなり空間的でゆったりしている7曲目、ドラムスがあおりつつもゆったり哀愁バラードの9曲目。

2016/09/14

Streams/Jakob Bro

2499
ECMの新譜が(New Seriesを含め)4枚到着したので、ちょうど聴く新譜もなくなったことだし、また聴いていきたいと思います。1001からはじまったECMも、順番どおりではなかったり欠番があったりしますが、もう2499番かと、その枚数の多さに驚かされますね。今日はヤコブ・ブローのECM2作目。ドラムスが前作のヨン・クリステンセンからジョーイ・バロンに代わったことで、サウンドの印象が違ったものになっています。ただこれもECMらしい静けさが基調の上のことなので、ECMファンならいざ知らず、普通のジャズファンにとっては判別が難しい、というよりどうでもいいことなのかもしれませんが。個人的にはなかなかいい1枚でした。


Streams/Jakob Bro(G)(ECM 2499)(輸入盤) - Recorded November 2015. Thomas Morgan(B), Joey Baron(Ds) - 1. Opal 2. Heroines 3. PM Dream 4. Full Moon Europa 5. Shell Pink 6. Heroines (Solo) 7. Sisimiut

(16/09/13)3曲目はポール・モチアンに捧げた3人のインプロヴィゼーションで、他はJakob Broの作曲。前作よりドラマーが変更。相変わらず浮遊感とホンワカした静かなサウンドで、それは1曲目にも。それでも2曲目あたり、ゆったりながら前作よりもメロディや輪郭がはっきりしている曲も。メロディは印象的で、それに絡むベースも絶妙。ソロ・ヴァージョンの6曲目もだいたい同じ印象。インプロヴィゼーションでありつつも、作られた曲とあまり変わりないやり取りが聴かれるゆったりとした3曲目、インプロヴィゼーションの曲ではと感じるような、ややトンガった部分もあるドラムスが目立つ4曲目、やや饒舌なベースの上をギターが哀愁を漂わせて流れる5曲目、寄せては返すようなドラムスの上を、やはり2人で漂う7曲目。

2016/09/13

Traces/Camila Meza

Camilatraces
3月には発売されていたアルバムなんですが、見逃していました。知り合いから、これいいよ、と言われて、ブログ仲間も何人かこのアルバムを取り上げているので、7月に注文した次第。組み合わせの関係で、届くまで時間がかかってしまったうえに、聴くまでまた時間がかかってしまいました。やっぱりヴォーカルアルバムでありながら、メンバーから予想した通り、現代ジャズにもなっていますねえ。むしろこういうヴォーカルアルバムって好きな方なので、ちょっと遅れたけれども、出会えて感謝です。オーソドックスなヴォーカルが好きな方からすると、好き嫌いは出てくるのかもしれませんけれども。10曲目はしっとりと、奇をてらうことなく、歌い上げています。


Traces/Camila Meza(Voice, G)(Sunnyside)(輸入盤) - Recorded January 25 and 26, 2015. Shai Maestro(P, Key, etc.), Matt Penman(B), Kendrick Scott(Ds), Bashiri Johnson(Per), Jody Redhage(Cello pn 2, 4, 8), Sachai Vasandani(Voice on 2) - 1. Para Volar 2. Away 3. Traces 4. Amazon Farewell 5. Mar Elastico 6. Lunchin 7. Greenfinch And Linnet Bird 8. Mangata 9. Merald 10. Little Person

(16/09/11)4、7、10曲目以外はCamila Mezaの作曲。浮遊感があって、変拍子割合もある程度あって、ヴォーカルもギターもカッコいい。特にギターはジャズギタリスト的にうまい。聴きやすいながら、これはもう現代ジャズとしてのヴォーカルアルバムの範疇になるのでは、と思います。参加メンバーからしても豪華だし、サウンドからしても現代ジャズだし。ヴォーカル曲ではあるけれど、器楽的な旋律でのメロディという部分もあって、そこに少し素朴な味わいがあるのは彼女がチリ出身だからか。今っぽい部分と素朴な部分の加減が絶妙。プロデュースは本人とマット・ペンマン。繊細なところもあれば、割と雄大な感じのするところもあって、なかなか変化に富んでいます。時代はこういうヴォーカルを求めているのかも。なかなか。

2016/09/12

Neuroplastic Groove/Porta Palace Collective

Portaneuro
藤井郷子、田村夏樹のコンビがサイドで参加しているアルバムがイタリアのレーベルより出たという情報があったのですが、その時国内の通販では見つからず、レーベル元よりの販売しかないとのことで、ある人を介して、取り寄せてもらいました。今、彼らのCDがコンプリートなのかどうか現状分らないのですが、やっぱり聴いてみたいですよね。2人の参加していて、その目立ち度合いというのは高い方ではないかもしれないですが、いつものリーダー作などと、そんなに方向性は違わない気がしています。もう少し、入手しやすいといいんですけれども。ただフリーには違いないので、聴く人を選ぶとは思いますが。


Neuroplastic Groove/Porta Palace Collective(Rudi Records)(輸入盤) - Recorded November 2015. Johnny Lapio(Tp, Bubble Harmon), Natsuki Tamura(Tp, Harmon, Toys), Giancarlo Schiaffini(Tb), Giuseppe Ricupero(Ts), Lilly Santon(Voice), Satoko Fujii(P), Lino Mei(Key), Gianmaria Ferrario(B), Jimmy Weinstein(Ds) - 1. Neuroplastic Groove 2. E Lei Non Disse Molto Altro 3. Fantasy 4. Micro Texture And Low Cluster 5. Leaders 6. Come Se Fosse Autunno

(16/08/31)Johnny Lapio作が1-2曲目、Jimmy Weinstein作が3-4曲目、Giancarlo Schiaffini作が5-6曲目。イタリア制作で、藤井郷子と田村夏樹が参加しています。幻想的な出だしで、ほの暗い世界から自由度も高めに、ほの暗い雰囲気のまま徐々に盛り上がっていき、静かなフリーに突入する1曲目、Voiceの笑い声(?)も入りつつややファンク的でその後フリー的展開していく2曲目、出だしとラストがアンサンブルのようなフリーの集まりのようなホーンから、中盤アップテンポの4ビートで進行する3曲目、数分間の静かな展開から、フリーの応酬が続いていく4曲目、ヴォーカルからはじまり、フリー的演奏をバックに声を発したり、インストになったりの5曲目、前半8分の6拍子基調の、少し整ったフリーが進む6曲目。

2016/09/11

Ko Ko Ko Ke/Natsuki Tamura

Tamurakokokoke
田村夏樹氏のソロ・アルバムが1枚、ブログに掲載されてなかったので、これで一段落とします。トランペットのソロアルバムをジャズの分野で、一番多く出している人ではないだろうか、と思うのですが、どうでしょうか。


Ko Ko Ko Ke/Natsuki Tamura(Tp, Voice)(Natsat) - Recorded July 12, 2003. - 1. Mekinaka 2. Peng 3. Nettara Mottara 4. Tahi, Tahi 5. Shamisen 6. Kogena Agena 7. Ko Ko Ko Ke 8. Honamesa 9. Pasurija 10. Taiko 11. Guta 12. Epura 13. Syste 14. Samidare

トランペットと、一部ヴォイスによるソロのアルバム。全14曲田村夏樹の作曲ですが、静かな沈潜した世界が広がっています。メロディもヴォイス(ヴォーカル)も落ち着いていて、日本的な情緒といったものもけっこう感じられます。時間がただゆったりと流れていくようにメロディも流れいてくのが分かります。特に1曲目。2曲目もなぜ「Peng」というのか、うまくヴォイスで表されていて、面白い。3曲目も同様ですが少しずつサウンドとヴォイスの様相が変わっていくのが興味深い。その後もジョークと裏表のようなヴォイスでのテーマの提示の曲が多いのが印象的ではあります。5曲目の「SHAMISEN」はヴォイスのみの(いわゆる口三味線の)世界。タイトル曲の7曲目もテーマはヴォイスで提示されたゆったりしたサウンド。(04年2月18日発売)

2016/09/10

Sketches/Satoko Fujii

Fujiisktches
これで藤井郷子氏に関する手持ちのリーダー作、共演・参加作は一区切りです。だいたい持っていると思いますが、ブログへの掲載枚数は70枚を超えました。また今月中旬に3作新作CDが出るので、楽しみです。


Sketches/Satoko Fujii(P)(P.J.L.) - Recorded August 25, 2003. - 1. Seventh Moon 2. Frozen Fire 3. Watershed 4. Tree Rings 5. Tin Can Cat 6. Clay Pot 7. Your Deepening Shadow 8. Dazzling Sunlight 9. Looking Back 10. Looking Everywhere 11. Look Up

ソロ・ピアノのアルバムで、全曲フリー・インプロヴィゼーションとのこと。1曲目からドラマチックに、あたかも書き譜が多いような展開ではじまりますが、そのドラマチックな構成力の見事さがすなわち藤井郷子のピアノの魅力とも言えます。日本情緒をふんわりと感じる場面もあればとにかく硬質な音の連なりでせまってくる部分もあり、音と音の間の間も生かされていて、各曲共に個性的な曲が並んでいます。硬派な2曲目もゴンゴンくる感じが心地良い。間を取りつつも牧歌的で明るい局面を持つややフリーの6曲目のような曲もあったり、効果音が連なる5曲目があったり。情念がふつふつと出てくる7、9曲目、硬質なままリズミックにせまる8曲目、浮遊感のある無機的4ビートの10曲目、やや明るめで流れるような11曲目。(04年4月21日発売)

2016/09/09

Erans/Tatsuya Yoshida/Satoko Fujii

Yoshidaerans
Erans/Tatsuya Yoshida(Ds, Voice)/Satoko Fujii(P, Voice)(Tzadik)(輸入盤) - Recorded July 12, 2003. - 1. Feirsttix 2. Erans 3. Taco No Me 4. Westerlies 5. Snyguilp 6. Ika No Kuchi 7. Hizumi 8. Ayentanams 9. Iwashi No Uroko 10. Take Right 11. Shimesaba 12. Agolan 13. Feirsttix(Vocal)

(04/03/24)このメンバーでは2枚目。2(タイトル曲)、11曲目は2人のフリー・インプロヴィゼーションで、他はだいたい半々ずつの作曲。基本はフリー・ジャズなのですが、吉田達也のドラムスは、ヘヴィーでロック的なメリハリのあるドラムス。藤井郷子のピアノも、メリハリがはっきりとしているため、緩急自在な自由な部分とあたかも構築された部分を行ったり来たりするような、不思議な安心感があります。2人のリズムとメロディのコンビネーションも抜群でビシバシとキメが決まります。もちろん混沌とした部分もあります。曲ごとに微妙に感触が違いますけれど、アルバムを通して聴いても自然だし、1曲ごとにとらえるとその中にドラマは存在するし、と聴き方はいろいろ。13曲目は軽くですがヴォイスが入っています。

2016/09/08

An Alligator In Your Wallet/Rova-Orkestrova

Rovaorkest
An Alligator In Your Wallet/Rova-Orkestrova(ewe) - Recorded Octover 14, 2002. Satoko Fujii(P), Natsuki Tamura(Tp), Darren Johnston(Tp), Michael Vlatkovich(Tb), Tom Yodar(Tb), Carla Kihlstedt(Vln), Ken Filiano(B), Scott Amendola(Ds, Electronics), Bruce Ackley(Ss, Ts), Steve Adams(As, Bfl), Jon Raskin(Bs), Larry Ochs(Ts, Ss) - 1. A Lion In Your Bag 2. A Zebra On Your Roof 3. An Alligator In Your Wallet 4. Survival (In Five Acts) 5. Chuck

全5曲中1-3曲目が藤井郷子の作品。いきなり轟音の洪水と共にはじまり、静かな場面が交互に訪れ、曲らしい展開の部分とアヴァンギャルド的な展開のある部分が入れ替わり立ち代りあらわれる1曲目。和音の連なりでゆっくりと展開していき、静かな場面では楽器同士のコラボレーションが興味深く、比較的静かなままメロディが流れていく2曲目、無機的なユニゾンのテーマから、そのままファンクのリズムにのるメロディ楽器のスタイルで進んでいくタイトル曲の、アンサンブルやソロ楽器も効果的な演出をして、ドラマチックな展開もある3曲目、ゆったりと進行していくアンサンブル、静けさもある中から浮かび上がってくる各楽器が絡みながら進んでいく16分台の4曲目、そして盛り上がった展開もある16分台の5曲目。(04年3月21日発売)

2016/09/07

Hada Hada/Natsuki Tamura

Tamurahada
Hada Hada/Natsuki Tamura(Tp)(Libra Records) - Recorded September 17, 2002?. Takayuki Kato(G), Satoko Fujii(Synth), Takaaki Masuko(Ds) - 1. Hada Hada 2. Incident 3. Kagero 4. Mizore 5. Explorer 6. Sateto 7. Utage 8. Jyonk

全曲田村夏樹のオリジナル。藤井郷子はシンセサイザーで参加。ジャズというよりはエレクトリック・フリー、ややファンクの趣きで、いきなり1曲目から音が大量にせまってきて何事か、と思わせるようなサウンドの奔流。そのエレクトリックのサウンドはゆったりしながらも2曲目でも激しく、不安を誘います。音は過激ですが、スペイシーで何となく雅楽を思わせるような間の3曲目、太鼓が伸びたり縮んだりしながらビートを送り、その上を各パートが暴れまわる4曲目、分かりやすいテーマと豪快な アドリブとパルスのせめぎ合いでフリーに盛り上がる5曲目、爆音のバラードとでも言うべき世界が広がる6曲目、ビートの部分と荘厳なシンセサイザーの部分の対比が印象的な7曲目、壮大でやはりビートが変化していく8曲目。(03年3月21日発売)

2016/09/06

Before The Dawn/Satoko Fujii Orchestra

Fujiibeforethe
Before The Dawn/Satoko Fujii(P) Orchestra(P.J.L.) - Recorded June 16, 2002. Sachi hayakawa(As), Kunihiro Izumi(As), Hiroaki Katayama(Ts), Kenichi Matsumoto(Ts), Ryuichi Yoshida(Bs), Natsuki Tamura(Tp), Yoshihito Fukumoto(Tp), Takao Watanabe(Tp), Tsuneo Takeda(Tp), Hiroshi Fukumura(Tb), Haguregumo Nagamatsu(Tb), Tetsuya Higashi(Tb), Toshiki Nagata(B), Masahiro Uemura(Ds) - 1. Pakonya 2. Joh-Ha-Cue 3. Wakerasuka 4. Before The Dawn 5. Yattoko Mittoko

浜松での日本人オーケストラのライヴ。藤井郷子が3曲(1-2、4曲目)、田村夏樹が2曲(3、5曲目)を作曲。相変わらずフリー度や構築度が共に高く、現代フリージャズ好きにはこたえられません。1曲目はエンヤ盤「フューチャー・オブ・ザ・パスト」でも録音されていて、西と東のオーケストラの対比も楽しめる内容。やはり沖縄風エスニック風味が効いています。2曲目は19分に及ぶ壮大でドラマチックな曲。日本的な間や静けさを感じる部分と、ドドッと盛り上がっている部分とが効果的に展開。後半5拍子の部分がせまってきます。3曲目は自由な曲で、その展開や間からなぜか祭りを想像してしまいました。浮遊感を持ちながらも発展していくタイトル曲の4曲目、ファンクとフリーと和の調和とでも言うべきサウンドの5曲目。(03年6月18日発売)

2016/09/05

Toh-Kichi/Satoko Fujii, Tatsuya Yoshida

Fujiitohkichi
Toh-Kichi/Satoko Fujii(P, Voice), Tatsuya Yoshida(Ds, Micro Contact, Voice)(Victo)(輸入盤) - Recorded May 22, 2002. - 1. LH Fast 2. Hanko 3. Ame No Hi 4. Omjhonz 5. Hiru Gohan 6. Kiretsu 7. Arabiondo 8. Boragh Boragh 9. Tllop Mettceb

(03/07/20)邦題「藤吉」。ピアノとドラムスにヴォイスを交えたデュオでのライヴ。ほとんどの曲がそれぞれの作曲か、2人のフリー・インプロヴィゼーション(3、5、7-8曲目)。ノンストップで進行。1曲目はヴォイスも印象的ですが、2人がバシバシとリズムのキメがきまって心地良い演奏。音の出し方からしてかなりフリーな感じの田村夏樹作の2曲目、ゆったりと流れていくような、少々哀愁風味もある3曲目、緩急自在な展開で変拍子もある4曲目、藤井と吉田のヴォイスが幽玄かつアヴァンギャルドな雰囲気を作り出す5曲目、ピアノとドラムスが時に激しく対話する6曲目、タイトルどおりアラビックな旋律の7曲目、8分の7拍子で展開する8曲目、かなり構築感も強い印象のドラマチックに展開していく11分台の9曲目。

2016/09/04

9月3日(土)東京JAZZ夜の部を観た

160904tokyojazz
先日、一緒に行こうという友人が現れて、出不精の私も、昨日9月3日(土)東京JAZZ夜の部を観に行ってきました。出演はパット・メセニー&クリスチャン・マクブライド、アロルド・ロペス・ヌッサ、渡辺貞夫 BEBOP NIGHTの順でした。

5千席以上あろうかという東京国際フォーラムもほぼ満席。誰を観に行ったのかは分かりませんけど、パット・メセニー目当ての人が多そうな気も。NHKで後日放送する関係か、どのグループも時間きっちりにはじまって、アンコールも含め、時間きっちりに終わったのが印象的でした。

まず、パット・メセニー&クリスチャン・マクブライド。今回メセニーは3本の6弦ギターだけ用意してありました。エレキ・ギターとガット・ギター。フォーク・ギター。1曲目は昔懐かしい「ブライト・サイズ・ライフ」からはじまり、なかなかいい出だし。この2人だもの、安定感は抜群です。時にピックで弦をひっかくような、フリーミュージック的な要素も入れながら、それでも静かな曲も賑やかな曲も、けっこう良かったです。マクブライドの方も、弓引きを含め、安定して聴けます。なかなか素晴らしい。

次のアロルド・ロペス・ヌッサは初期のミシェル・カミロを想像するようなピアノ・トリオで、ベースはセネガル出身のエレキ・ベース。アフリカの言葉でヴォーカルもとったり、アフリカ的なフレーズもありますけど、速いパッセージとか、超絶テクの指弾きやスラップで、ピアノもガンガンと明るく迫り、ドラムスもメリハリが効いていて、パーカッション兼務で、なかなか興味深いトリオでした。ピアノ・ソロが1曲と、ドラマーもピアノに加わって、2人の超絶連弾もあり、インパクトはなかなか。さすがこの大きいホールで演奏できるトリオだな、という感想。

ラストの渡辺貞夫 BEBOP NIGHTではメンバーがウォレス・ルーニー(Tp)、ビリー・チャイルズ(P)、ジェフ・”テイン”・ワッツ(Ds)、ベン・ウィリアムス(B)と豪華なメンバー。年齢が年齢でも衰えを感じさせない渡辺貞夫(As)と、マイルス的にアドリブをとるウォレス・ルーニーがフロントで合うかなと思いましたが、彼はテーマなど、譜面を見てユニゾンやハーモニーなど、老けてしまうんですね。ジェフ・ワッツのあおりも見事で、それにビリー・チャイルズもけっこうトンガリ系のピアノで変化をつけてくれて、なかなか面白いセッションとなっていました。

大満足で会場を出て、その後友人たちと1軒飲んでから帰ったのは言うまでもありません。

(追記)さすがにPAの音は良かったです。

Minerva/Satoko Fujii Quartet

Fujiiminerva
Minerva/Satoko Fujii(P) Quartet(Libra Records) - Recorded April 24, 2002. Natsuki Tamura(Tp), Takeharu Hayakawa(B), Tatsuya Yoshida(Ds) - 1. Tatsu Take 2. Warp 3. Selvedge 4. Weft 5. Caught In A Web

フリー方面の強力なアルバムが出ました。どの曲も構築感は抜群。1曲目で不思議なリズムのパワフルなファンクでスタート、そのままの勢いで自由にどんどん進んでいきます。ボトムが異様に強力ですが、曲のタイトルが「Tatsu Take」(つまりドラムスとベース)。2曲目は楽器のフリーな咆哮ではじまりいったん静かになった後、ゆったりめのファンクからアップテンポへと場面展開していく12分間。わずか4分間で静かな場面から盛り上がるフリーの3曲目。寂寥感の漂う叙情的なトランペットのメロディから徐々に盛り上がっていき、中間部のピアノも美しく、ベースソロも個性的で、最初に戻っていく12分台の4曲目、テーマ部を終えるとスペイシーな部分をはさんで後半フリーかつドラマチックに展開していく12分台の5曲目。(03年1月26日発売)

2016/09/03

Bell The Cat!/Satoko Fujii

Fujiibellthe
Bell The Cat!/Satoko Fujii(P)(Onoff) - Recorded September 24, 2001. Mark Dresser(B), Jim Black(Ds) - 1. Silence 2. Get Along Well With... 3. Slowly And Slowly 4. Confluence 5. Foot Step 6. Bell The Cat! 7. Champloo

おなじみの強力メンバーで、反応は鋭く、構築力はさすが。1曲目は15分台の大曲。3分40秒あたりまでは静謐なやり取りで、その後ドラマチックに緩急自在の展開。バリバリのフリー。場面展開ごとにトリオが一体感覚でシフトしていきます。2曲目は浮遊感のあるメロディとともにリズミカルにはじまり、中盤戦で急速調の8分の7拍子の強烈なビート。メロディアスで、構築されたかのようにスムーズに展開していき、後半ベースとドラムソロが控え目ながら挟み込まれている11分台の3曲目、静かな場面から情念がわき出てきてハードに突入し、再び静かになる自由度の高い4曲目、哀愁を感じつつもスペイシーに進行する5曲目、タイトル曲の情景描写的な音世界の6曲目、アジアの民族音楽を連想させるような明るい7曲目。(02年6月26日発売)

2016/09/02

Balladscapes/Dave Liebman & Richie Beirach

Daveballadscapes
このアルバム、4月には出ていたらしいんですが、見つけたのは7月のこと。その後いろいろと注文の紆余曲折を経て、結局はAmazonマーケットプレイスでヨーロッパからの直送便に変更しました。やっと入手したというわけ。デイヴ・リーブマンとリッチー・バイラークのデュオだったら、’80年代から聴いているので、聴かないわけにはいかないなあと。でも、このあくまでも静かな演奏が(時々盛り上がり的なものはあるにしても)74分も続くと、やはりこっち方面が好きな人じゃないと退屈するかなあ、とも思ってみたり。でも好きな方にはけっこういいアルバムなんじゃないでしょうか。確信します(って言いきっていいのかどうか(笑))。


Balladscapes/Dave Liebman(Ss. Ts, Fl) & Richie Beirach(P)(Intuition)(輸入盤) - Recorded April 2015. - 1. Siciliana 2. For All We Know 3. This Is New 4. Quest 5. Master Of The Obvious 6. Zingaro 7. Sweet Pea 8. Kurtland 9. Moonlight In Vermont 10. Lazy Afternoon 11. Welcome / Expression 12. DL 13. Day Dream

(16/08/31)2人の共作が4、8曲目、デイヴ・リーブマン作が5曲目、リッチー。バイラーク作が12曲目で、あとはスタンダード、ジャスメン・オリジナル、バッハ作など多彩。74分にわたっておさめられています。この2人だと、やはり温度感が低く、かなり内省的な感じのデュオになりますが、それもまた心地よい感じ。サックスやフルート、ピアノの雰囲気がやはりこの2人ならでは。お互いに相手を知り尽くしている感じ。フレーズにアグレッシヴなところもあるものの、そんなにトンガったことはここではなくて、既成曲も多いし、表情はややシリアスながらも比較的聴きやすく仕上がっています。2人も年齢を経て、丸くなったということか。多少音数が多くても、なぜか静かなイメージがあります。最近の2人を知るにはなかなかいい盤。

2016/09/01

Metal Resistance/BABYMETAL

Babymetalmetal
BABYMETALの過去のCDやBlu-rayの収集もこれで一区切り(合計4枚)。Blu-rayはやっぱり神バンド目当てがメインだし、CDもアルバムの2枚は完成度が高いと思うのですが、それ以前にさかのぼるのは今のところ考えてません。このバンドに関してはこのあたり輸入盤が豊富で、国内盤に比べ手安く買えるのがいいですね。これ、国内盤も今年(’16年)の4月1日に発売された、比較的新しいものだそうです。


Metal Resistance/BABYMETAL(Amuse Inc.)(輸入盤) - Released 2016. Su-Mteal(Vo, Dance), Yuimetal(Scream, Vo), Moametal(Scream, Vo) - 1. Road Of Resistance 2. KARATE 3. Awadama Fever 4. YAVA! 5. Amore 6. Meta Taro 7. From Dusk Till Dawn 8. GJ! 9. Sis. Anger 10. No Rain, No Rainbow 11. Tales Of The Destinies 12. THE ONE -English Ver.-

ファーストアルバムがグループの紹介とすると、2枚目はその発展形という感じ。バックの演奏の方も、より神バンドでのライヴ演奏を考えた形式のようになってます。どの曲も印象的なのは、1枚目に同じ。J-POPのメロディでメタルというのは、まだまだ発展していく余地もありますし。Blu-rayの方が今のところ出ているのは2014年の演奏だったり、オフィシャルのYouTubeもあまり新しい曲がないので(個人的に撮ったYouTubeもあるようですが、音が悪い)、ライヴも行ったことがない私にとっては、ここで初聴きの曲もあります。もちろん知っている曲も。

1、12曲目のようにライヴで中心になっていくような曲があるのもいいし、メタル色を少し離れたバラードの10曲目もけっこう印象的だし(盛り上がるところは盛り上がるし、こういう曲好きです)、結局のところどの曲もいいというのはあります。6曲目はリズム的にメタルなのか?という感じもしますけど、それも印象的ではありますね。アルバムということもあるけど様々なキーボード類や効果音系の入り方も良いです。ライヴでの再現性が気になるところ。

ジャズ/フュージョン以外で、しばらく追いかけるグループになりそうです。

« 2016年8月 | トップページ | 2016年10月 »

サイト内検索
ココログ最強検索 by 暴想

Amazon検索

HMV検索

  • HMV検索
    検索する
2017年9月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

メールアドレス

友人が運営しているサイト