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2012/01/31

ジャスト・フレンズ/ボブ・ジェームス&ハワード・ポール

Bobjust
国内盤新譜を、発売日になってから発見、あわてて購入しました。輸入盤はなかったので、やむを得ず。オビに「21世紀のアンダーカレント」って書いてあるけど、どうかなあ、と思います。聴いた感じはなるほど近い面もあるなあ、と思うことは少しありますけど、基本的に2人のキャラクターも違うし、このキャッチフレーズで買う人、いるのかなあ。比較するのはアレだけど、こちらの演奏もピアノとギターでけっこういいですね。ギターはちょっと饒舌なタイプでしょうか。でもジャズの世界ではこういうタイプ、多そうです。有名曲がズラリと並んでますけど、ボブ・ジェームスのファンの私としては新年からうれしいアルバムとなりました。


ジャスト・フレンズ/ボブ・ジェームス(P)&ハワード・ポール(G)(Videoarts)
Just Friends/Bob James(P) & Howard Paul(G)(Videoarts) - Recorded 2011. - 1. Alone Together 2. Autumn Leaves 3. Emily - Theme From The Americanization Of Emily 4. Just Friends 5. Laura 6. Out Of Nowhere 7. I Only Have Eyes For You 8. Georgia On My Mind 9. Moon River 10. But Beautiful

ピアノとギターとのデュオで、有名曲のオンパレード。編成は「アンダー・カレント」と同じだけど、重なっている曲はなし。ボブ・ジェームスのピアノは彼のピアノだし、ハワード・ポールのギターはメロディもバッキングもやや饒舌なタイプか。オクターヴ奏法も時おり使用しています。意識は少しあるのでしょうが、演奏自体は彼ら独自のものではあります。4曲目はソロ・ギター、9曲目はソロ・ピアノでの曲。ボブの演奏でここまでジャズ的にスタンダードその他の他人の曲をアルバムいっぱい聴けることはないので、そういう意味でも貴重かも。テンポが速めの曲はそれなりにスリリングで、バラードはゆったり安心して聴けるメロディ。6曲目にはボッサもあって、割と変化があります。派手にアレンジを変えてはいないけど、けっこう聴けます。(12年1月25日発売)

2012/01/26

Sound Travels/Jack DeJohnette

Jacksound
ジャック・ディジョネットの新譜です。彼のアルバムはどういう傾向なのか、かなりいろいろで聴いてみないと分からないところがあるんだけど、今回も多重録音で彼のドラムスとピアノがかぶせてあって、ジャズというよりはラテンやワールドの色彩が強いので、ちょっと意外だったかな、という感じです。ただ、彼がアルバムでピアノを弾くのもはじめてではないですし、その点ではいいんだけど、予想とちょっと違ったかな、という感じもあります。どちらかというと、ある程度マニアックではありながら、ジャズファンよりはもっと広い層にウケそうなアルバムではありますね。参加メンバーからすると、ってのは、ちょっと引っ掛かりがあるかもしれませんが。


Sound Travels/Jack DeJohnette(Ds, P, Vo, Bells)(E One music)(輸入盤) - Released 2012. Esperanza Spalding(Vo, B on 2-6, 8), Lionel Loueke(G on 2-3, 6), Ambrose Akinmusire(Tp on 2, 4-5), Luisoto Quintero(Per, Vo on 2-3, 5-8), Bruce Hornsby(Vo on 3), Tim Ries(Ss, Ts on 3-5, 8), Bobby McFerrin(Vo, Per on 7), Jason Moran(P on 8) - 1. Enter Here 2. Salsa For Luisito 3. Dirty Ground 4. New Muse 5. Sonny Light 6. Sound Travels 7. Oneness 8. Indigo Dreamscapes 9. Home

(12/01/25)3曲目が共作の他は、全曲ジャック・ディジョネットの作曲。ここでは、彼の多重録音でドラムスとピアノで演奏に参加しているパターンが多いです。やはり「音の旅行」的なラテン、ワールド色のある曲集か。ほぼピアノだけでゆっくりとはじまる小品の1曲目、ヴォーカル入りの哀愁ラテン・ナンバーでけっこうメロディアスな2曲目、Bruce Hornsbyとの共作でややラフなポップスという感じの3曲目、少しエキゾチックなメロディで進行する8分の6拍子の4曲目、明るい素朴方面のラテンミュージック的な5曲目、やはりラテンでギターその他パーカッシヴな小品の6曲目、ヴォーカルが器楽的な味わいのあるバラードの7曲目、4ビートではないけど、この中では今のジャズに近いサウンドの8曲目、ソロ・ピアノで淡々と幕を閉じる9曲目。

2012/01/25

Free Ibiza/Joachim Kuhn

Joachimfree
どうにもここ2-3日、ちょっと用事が入ったりして、今日の更新はできないかな、と思ったのですが、時間がない時のソロ・ピアノのフリー・インプロヴィゼーション(なぜか、こういうのはあまり構えなくても文章が出てくる)というわけで、今日はヨアヒム・キューンの新譜です。彼はいくらでもこういうアルバムが出せる人ですね。ちょっと前にはBOXのソロが出てました。最近は半分ぐらいしか追いかけきれていないのがちょっとつらいところ。最初HMVで注文していたのだけれど、その後に出てきたAmazonの予約価格がかなり安く、注文をやり直してしまいました。価格差がちょっとならいいけれど、時に何割も、あるいは倍ほども違うこともあるので、通販の価格とセールの内容にはいつも注意しています。


Free Ibiza/Joachim Kuhn(P)(Outnote)(輸入盤) - Recorded September 7 and 8, 2010. - 1. Figueretas 2. Mar Y Sal Nights 3. Casa Nuestro 4. Flamingos At Cap Des Falco 5. Can Masia 6. Free Ibiza Afternoon 7. Es Cavallet 8. August In Ibiza 9. Talamanca 10. Free Ibiza Night 11. Clean Vision 12. Benirras 13. Free Ibiza Early Morning 14. Salinas Waves 15. Eirissa 16. Moment Of Happiness

(12/01/25)全16曲を1時間ほどで、全曲ヨアヒム・キューンの作曲のソロ・ピアノ集。スペイン東部、西地中海にあるイビザ島の意味か。メロディアスに聴こえる部分もあるけれど、フレーズ中にギャロンギャロンと少しくる部分もあって、おそらくは短い即興演奏を集めたものだろうと思われます。ただ、彼の場合その組み立てがうまくて、メロディがあったかとおもうと即興に行って、また戻ってきたり、その間だったり。温度感が低めで、物語的な構成もなかなか引きこまれるものがあります。そしてそのメロディはなかなか奥が深く、クラシック的に聴こえる部分もあります。彼としては即興でのピアノはお手のもので、いくらでも弾けるんだろうけれども、聴くたびにその深さと奥行きには感心してしまいます。今回のはあまり過激でもないですし。

2012/01/24

Come Sunday/Charlie Haden/Hank Jones

Charliehankcome
これを聴いていた時、横に息子がいて、「なんで結婚式のピアノをかけているんだ?」なんてことを言っていたけど、4ビートは少ししか出てこないし、淡々とした語り合いの世界なので、ジャズを知らない人からすると、そういうイメージも持つんだなあ、なんてことを思ってしまいました。ただ、やはりジャズを聴く人の間でも、賛否両論は出てくるんじゃなかろうか、とも思います。ハンク・ジョーンズが高齢ゆえ、もう丁々発止の演奏はやらないだろうからです。亡くなる3ヵ月前。でも、枯れていて、いいと思うんだけどなあ。さすがチャーリー・ヘイデン、いい雰囲気の訥々としたベースを奏でてくれています。


Come Sunday/Charlie Haden(B)/Hank Jones(P)(EmArcy)(輸入盤) - Recorded February 2 and 3, 2010. - 1. Take My Hand, Precious Lord 2. God Rest Ye Merry, Gentleman 3. Down By The Riverside 4. Going Home 5. Blessed Assurance 6. It Came Upon The Midnight Clear 7. Bringing In The Sheaves 8. Deep River 9. Give Me That Old Time Religion 10. Sweet Hour Of Prayer 11. The Old Rugged Cross 12. Were You There When They Crucified My Lord 13. Nearer My God To Thee 14. Come Sunday

(12/01/22)全14曲を42分で淡々とした感じでゆったりと演奏しています。ハンク・ジョーンズが亡くなる3ヵ月前の録音。トラディショナルが6曲もあって、その他もおなじみの曲が多く、親しみのもてるサウンド。3、9曲目のように4ビートを弾くこともあるけれど、基本的には2人で訥々と語り合うようなバラードが多いです。ハンクは高齢で、もうあまり無理はできなかったのかもしれないけれど、むしろこの演奏にこの選曲で、枯れた境地とでもいうのか、そういう演奏が伝わってくることがうれしい。チャーリー・ヘイデンも訥々としたタイプなので、この2人の演奏はゆったりしつつもかなりの味わいがあるスルメ盤になりそう。4曲目の「家路」なんていいですよね。タイトル曲の14曲目はデューク・エリントンの作曲で、ややゴージャスな雰囲気。

2012/01/23

スマイル・スマイル/神保彰

Jimbosmile
11日に2枚発売されたうちの1枚。こちらはいつもの神保のグループで、メンバーも2曲参加のカール・ヴァーヘイエン(G)以外はここ数作固定しているし、安心して聴ける1枚になっています。やっぱりメロディを聴くと日本のフュージョンだな、と思うし、そこが安心できるところでもあります。そのくせ、トータルサウンド重視なようにみせかけて、演奏が隠し味的にけっこうバカテクなところはありますし。なかなか聴いていて面白い。まあ、変わらないところがいいところでもあるし、元カシオペアで、彼ほどコンスタントにアルバムを発表している人はいないんじゃないかな。また出たか、で、つい買っちゃうところはありますね。


スマイル・スマイル/神保彰(Ds)(Electric Bird)
Smile Smile/Akira Jimbo(Ds)(Electric Bird) - Released 2012. Abraham Laboriel(B, Vo), Otmaro Ruiz(P, Key, Vo, Additional G on 6), Allen Hinds(G, Vo), Carl Verheyen(G on 2, 4, Vo on 2) - 1. Smile Smile 2. South Of The Border 3. Cheer Up! 4. Tokyo Cool 5. Muse 6. Shade Of The Summer 7. Tomodachi 8. It's My Time 9. Sake Of Love

全曲神保彰の作曲。珍しく、1曲目の冒頭、コーラスのみのフレーズが出てきて、その後はコーラスも交えつつメロディアスなフュージョン・サウンドになって、テクも見せつつ、やはりトータルサウンド重視の曲。珍しくブルースで、同時録音ではないそうですが、2人のギターのバトルを聴くことができる2曲目、セカンドラインのリズムで明るい、これまたメロディアスにせまる3曲目、ハードコア・フュージョン的展開のアップテンポでスリリングな4曲目、ちょっとゆったりしつつ美しいメロディで盛り上がっていく5曲目、哀愁があってリズミカルでもあるサンバの6曲目、マイナー基調でコーラスも聴けるややアップテンポの元気な7曲目、ややシンプルだけどノリの良さもあり、心地良い8曲目、歌謡曲的なメロディとフュージョンがマッチする9曲目。(12年1月11日発売)

2012/01/22

ジンボ・デ・カヴァー/神保彰

Jimbodecover
新譜聴きにしばらく戻りますが、枚数があまりありません(笑)。今日の神保彰のアルバムは、11日に2枚同時発売の1枚。3千円して、このアルバムの収録時間は43分かあ、なんてことを思ってしまいましたが、そこのオビに「ワンマン・オーケストラ」と書いてあって、実はその仕組み、昨年暮れだったかな、テレビでやっていて観ていたんですね。まあ、メロディも打ち込めるメロディ・タムのシンセサイザーとドラムスが組み合わさっているんだけど、メロディ・タムではなくて、指定された場所を順番に打ち込むときれいにメロディになっていく仕組みで、叩く順番をひとつでも間違えると、曲は破たんするんだそうです。それにピアノ、ベースが加わったサウンドなので、けっこう興味深く聴けました。それを知らないと、有名曲のカヴァーのフュージョンとして頭の上を通り過ぎていってしまう面もあるかも。


ジンボ・デ・カヴァー/神保彰(Ds)(Electric Bird)
Jimbo De Cover/Akira Jimbo(Ds)(Electric Bird) - Released 2012. Abraham Laboriel(B, Ukurere B on 3), Otomaro Ruiz(P) - 1. He's A Pirate 2. Mission Impossible 3. Cymnopedie No.1 4. Libertango 5. Bolero 6. James Bond Theme 7. Concierto De Aranjuez 8. Phantom Of The Opera 9. Uewo Muite Arukou

神保彰のカヴァー集。ひとりのドラムスで、エレクトリック・ドラムのメロディの打ち込みもできる機能を加えたワンマン・オーケストラでのレパートリーにベースとピアノを加えるとのことで、この楽器以外のシンセサイザー的に聴こえる音の広がりは、全てドラムスによるものと推測されます。しかも、おそらくはオーヴァー・ダビングなしではないかと。そう考えるとなかなかスゴいアルバム。曲も映画音楽、クラシックその他有名曲がズラリと並び、大胆なアレンジが施されているものもあって、原曲の拍子などにはこだわらず、けっこう自由に演奏されています。2曲目は5拍子が元でも、一部を除いて4拍子で展開するという風に。それでもいやらしさを感じないのは、神保のアレンジの力と3人の演奏によると思います。けっこう楽しめるアルバム。(12年1月11日発売)

2012/01/21

「かんちがい音楽評論[JAZZ編]/中山康樹著」(彩流社)

Nakayamakan
本当は今日から新譜聴きの予定だったのだけど、ちょっと変更します。

19日に、Amazonよりゆうメールで単行本が1冊届きました。お昼ちょっと前だったので、そのままお昼休みぶっ通しで、2時間半ほどかけて読了。

「かんちがい音楽評論[JAZZ編]/中山康樹著」(彩流社)1,680円

ネットで検索をかけると、けっこうキャッチーで問題作的な見出しが並んではいるけれども、何人かのミュージシャンが具体的に俎上にあげられていて、その人たちにはたまったものではないかもしれないけど、基本的にはジャズ評論家とその周辺について書かれています。ジャズ評論家に対しての私たちが考えている問題点、不安点を浮き彫りにしたというか。

内容的には、まあ、正論だと思います。中山さんのレトリックにハマったのかもしれないという一抹の不安もありますが。最初は1時間でやめるつもりでしたが、結局一気に読んでしまいました。ただ、その内容的には正論なだけに、大部分は、想定の範囲内だったというか、自分の思っていたことと内容がカブっていたことが多かったです。それでも、色々な批判の中で評論家批判(同業者批判)は、私たちでは絶対できない分野で、よくぞ書いてくれた、と喝采してもいいのでは。ただ、批判されている評論家で具体的に俎上に上がった人は、現役の人ではいなかったと思います。

私たちネットでブログやホームページをやる人に関しての言及もありますが、それはごく一部で、気にするほどのことはほとんどなかったです。逆に、インターネット時代になって、それぞれの評論家(一部の方々はジャズ・ライターって言った方が今では合ってますね。)の実力が裸にされてはっきり見えるような時代、それをあえて活字にしてくれて、いいんじゃないですかね。自分も、半年ほど前よりジャズ雑誌は何も買わなくなりましたし、ジャズ単行本も厳選するようになりました。

ただ、読み手がジャズにある程度ハマっていないと、本の内容に乗りきれない部分はあるかもしれません。個人的にはミュージシャンに対する批判の部分は、正しいのか正しくないのかは、あまりよく分かりませんでしたが、内容としては面白く読めました。具体的に名前が上がったミュージシャンのファンの方の意見も聞いてみたいですね。

(23日追記)まわりを見渡してみると、それぞれの読む人によって、良かったり最低だったり、評価が著しく分かれる本ですね。特に低評価が目立ちます。まあ、そういう本だと思います。

2012/01/20

Number Two Express/Christian McBride

Christiannumber2
過去盤聴き10日目で、次回からちょっと新譜聴きに戻ります。そして、ジャック・ディジョネットの共演・参加作の’90-98年の過去盤聴きというくくりは終了。Verveレーベルが偶然3日続きましたけど、その前のゲイリー・バートンのアルバムのGRPレーベルも含めて、この時期はやっぱり豪華なミュージシャンをたくさん呼んでアルバムを作れた時期なんだなあ、ということが分かります。クリスチャン・マクブライドだって、今は小さいレーベルからのリリースになってますしね。まあ、彼は相変わらずの勢いはありますけれども。特に’90年代前半から半ばにかけては、仕事も忙しくてあまりCDを聴けてなかった時代でもありますので、はじめて聴くような気持で聴いてます。


Number Two Express/Christian McBride(B)(Verve) - Recorded November 12, 16-17, 1995. Kenny Garrett(As on 1, 6), Gary Bartz(As on 2, 4, 8-9), Steve Nelson(Vib on 2, 9), Chick Corea(P, Key on 1, 3, 6), Kenny Barron(P, Key on 2, 4-5, 7-9), Jack DeJohnette(Ds on 1-4, 6-9), Mino Cineru(Per on 10) - 1. Whirling Dervish 2. Youthful Bliss 3. Tones For Joan's Bones 4. EGAD 5. Miyako 6. Divergence 7. Jayne 8. A Morning Story 9. Grove 10. Little Sunflower

クリスチャン・マクブライドの作曲は全10曲中6曲(1-2、4、6、8-9曲目)。他は3曲目がピアノ・トリオでのやや弾むリズムもはいるチック・コリア作、5曲目がピアノとのバラードでベースのアルコ奏法を聴かせるウェイン・ショーター作、7曲目がトリオで快活に明るく進むオーネット・コールマン作、10曲目がベースの多重録音のフレディ・ハバード作。参加メンバーも超一流ミュージシャンばかりです。アップテンポでモーダルな感じがいい現代4ビートジャズの1曲目、逆にメロディアスな雰囲気が心地良い2曲目、コルトレーン的色彩も感じさせるモードの4曲目、エレキ・ピアノ使用で懐かしい系のファンクを聴かせる6曲目、エレキ・ピアノ、エレキ・ベースでまさに都会の朝の雰囲気の8曲目、落ちついた4ビートでメロディアスな9曲目。

2012/01/19

Porgy & Bess/Joe Henderson

Joeporgy
過去盤聴き9日目。時系列的にはちょっと違うんだけれども、ジョー・ヘンダーソンのアルバムを2枚続けてみようかと思い、こちらを先にアップします。調べてみたら、ジョー・ヘンが亡くなるのは’01年のことだけれども、’97年録音のこのアルバムが、最後のリーダー作になるようですね。ここでも参加メンバーは非常に豪華です。当時のVerveレーベルも、かなり勢いがありましたし。「ポーギーとベス」ばかりでアルバムを作ったのは大正解だったと思います。でも今聴いてみると、黒っぽいことはそうなのだけど、黒くてドロドロした感じは、あまりなく、むしろ当時の今っぽさが出ているサウンドのような気がしました。明るい曲も数曲ありましたし。


Porgy & Bess/Joe Henderson(Ts)(Verve) - Recorded May 25-28, 1997. Conrad Herwig(Tb), John Scofield(G), Stefon Harris(Vib), Tommy Flanagan(P), Dave Holland(B), Jack DeJohnette(Ds), Chaka Khan(Vo on 2), Sting(Vo on 7) - 1. Introduction: Jasbo Brown Blues 2. Summertime 3. Here Come De Honeyman/They Pass By Singin' 4. My Man's Gone Now 5. I Got A Plenty O'nuttin' 6. Bess, You Is My Woman Now 7. It Ain't Necessarily So 8. I Loves You Porgy 9. There's A Boat Dat's Leavin' Soon For New York 10. Oh Bess, Oh Where's My Bess? 11. A Red Headed Woman [Bonus Track] 12. Summertime [Bonus Track]

ガーシュイン兄弟作の、黒人音楽を基にしたミュージカル。ジョン・スコフィールトのフレーズもなかなか良いですが、ジョー・ヘンダーソンの渋いサックスが絶好調です。やはりスゴいメンバーだし、アルバム全体を「ポーギーとベス」で統一してあるので、それだけでも聴いてみる価値はあるかも。4曲ごとにACT1からACT3までありますが、組曲的というよりは1曲ごとに演奏は楽しめます。2曲目にはチャカ・カーンの、7曲目にはスティングのヴォーカルが入りますが、他の曲はインストルメンタルで攻めています。聴こえてくるサウンドは黒っぽい曲ももありながら、今っぽいところもけっこうあると思います。5、9曲目は明るいアップテンポの4ビートジャズ。ラスト2曲はボーナストラックですが、12曲目の「サマー・タイム」はインストルメンタル。

2012/01/18

Double Rainbow/Joe Henderson

Joedouble
過去盤聴き8日目。今日はありし日のジョー・ヘンダーソンのアルバムから。前半がボッサ(ブラジル)のミュージシャンを使って、後半がジャズミュージシャン。しかも一流どころという贅沢な作りになっています。特に後半のハービー・ハンコックが印象に残ったかな。最近、’90年代のアルバムを聴く機会が多いですけれども、やはりこの時はかなり豪華なアルバムが多いですね。当時のミュージシャンが今になってさらに大物になっている、ということもありますけれども、それでも満足感は高いです。企画ものって言えばそうなんだけれども、それでも楽しめるのは、やっぱりミュージシャンが良いせいでしょうか。


Double Rainbow/Joe Henderson(Ts)(Verve) - Recorded September 19-20, November 5-6, 1994. Eliane Elias(P on 1-4), Oscar Castro-Neves(G on 1-2, 5), Nico Assumpcao(B on 1-4), Paulo Braga(Ds on 1-4), Herbie Hancock(P on 6-11), Christian McBride(B on 6-9, 11-12), Jack DeJohnette(Ds on 6-7, 9, 11) - 1. Felicidade 2. Dreamer 3. Boto 4. Ligia 5. Once I Loved 6. Triste 7. Photograph 8. Portrait In Block And White 9. No More Blues 10. Happy Mdness 11. Passarim 12. Modinha

ジョー・ヘンダーソンによる、全曲アントニオ・カルロス・ジョビン集。5曲目までがブラジルサイドで、6曲目からジャズサイドになっていて、ハービー・ハンコックやジャック・ディジョネットもこちらの方に参加。どの曲もメロディアスで聴きやすいので、何回聴いても飽きません。両サイドとも良いです。ブラジル・サイドは完全にブラジルっていう感じがして、なかなか好感が持てます。どこを切ってもジョビンになるのがうれしいところで、ジョー・ヘンのサックスが、ベテランの貫録でメロディアスに奏でています。ギターとのデュオの5曲目もスリリング。ただ、ジャズファンとしては、強力なクァルテット(全曲ではないですが)で演奏される6曲目以降の後半がなかなか。こちらもボッサの雰囲気を前面に出しつつ、スリリングな演奏が繰り広げられます。

2012/01/17

Six Pack/Gary Burton & Friends

Garysixpack
過去盤聴き7日目。手元には新譜中心に通販から届いたCDが5枚あるのだけど、もう少しためておいてまとめて出します。今日から4回は、ジャック・ディジョネット共演・参加作の’90年-98年頃にスポットを当てますが、すでに他のミュージシャンやレーベルなどで手直しをしたものが多く、その頃のほとんどは直ってしまっています。でも、今日のアルバムも豪華ですね。発売当時は気が付かなかったけれど、この当時、もうカート・ローゼンウィンケルがバリバリと2曲に参加して弾いてます。もう20年前ですものね。当時からギターはうまかったでした。こういう点も、聴き返して改めて思い出すこともあり、だから過去盤聴きはやめられないなあ、と思った次第です。まあ、目的はホームページのコメントやクレジットを直すことなんですけれども。


Six Pack/Gary Burton(Vib) & Friends(GRP) - Recorded December 28-29, 1991, January 4, February 24-25, 1992. Kurt Rosenwinkel(G on 1, 9), Bob Berg(Ts on 1-4, 6, 9), Larry Goldings(Key on 1, 3-5, 7, 9), Mulgrew Miller(P on 1, 3-5, 7, 9-11), Steve Swallow(B on 1, 3-5, 7, 9-11), Jack DeJohnette(Ds on 1-7, 9-11), B.B. King(G on 2, 6), John Scofield(G on 2-4, 6), Paul Shaffer(P, Organ on 2, 6), Will Lee(B on 2, 6), Kevin Eubanks(G on 5), Jim Hall(G on 7, 10-11), Ralph Towner(G on 8, 12) - 1. Anthem 2. Six Pack 3. Summertime 4. Jack's Theme 5. Lost Numbers 7. Double Guatemala 7. Asphodel 8. Redial 9. Invitation 10. My Funny Valentine 11. Something Special 12. Guitarre Picante

ゲイリー・バートンの作曲は2曲目のみ。6人のギタリストを招いたアルバム。特に2曲目、6曲目は、B.B.キングとジョン・スコフィールドの共演で、ブルースを演奏していてなかなかのっています。特に6曲目はパット・メセニーの曲。ジョン・スコフィールドだけでなく、ラルフ・タウナーやジム・ホール、カート・ローゼンウィンケルなど、興味深い演奏が多いアルバムです。豪華すぎるゲストと言っても過言ではないくらい。GRPから出しているだけあって基本はブルースであってもフュージョン的なサウンドに包まれています。それでもスティーヴ・スワロウの参加曲は何曲か4ビートも。タウナーとの8、12曲目はデュオで、しかも彼の作品なのが、やっぱりギタリストを生かしている演奏。ギターもいいけれど、ボブ・バーグのサックスもアクセントに。

2012/01/16

Give And Take/Mike Stern

Mikegiveand
過去盤聴き6日目。いちおうこの時期のマイケル・ブレッカー参加作はひと区切りですが、こういう流れで聴いてみるのも、共演者が豪華なアルバムが続いて楽しいな、というときがあります。逆に、地味なアルバムが続く時もあるんですけれどもね。これもホームページの手直しのためなので...。でも、手直し後のコメントやクレジットも、まださらに手直ししたいという欲求にもかられます。このアルバム、マイク・スターンがジャズを演奏しているので、当時割と話題になったような気がします。フュージョンやファンクの人だったですからね。ただ、’86年録音のルー・ソロフの「Yesterdays」では、スタンダード・ジャズを演奏していて、私のマイク・スターン歴はそこからだったんですけれども。


Give And Take/Mike Stern(G)(Atlantic) - Recorded January 10-11, and March, 1997. John Patitucci(B), Jack DeJohnette(Ds on 1-5, 8-9), Don Alias(Per on 6-7, 10-11), Michael Brecker(Ts on 2, 4-5), David Sanborn(As on 8), Gil Goldstein(P on 6-7) - 1. I Love You 2. Hook Up 3. Everything Changes 4. One Liners 5. Jones Street 6. Lumpy 7. Rooms 8. Thet's What You Think 9. Giant Steps 10. Who Knows 11. Oleo 12. Haiku [Bonus Track]

マイク・スターンお得意のフュージョン路線から一転して、ジャイアント・ステップス(9曲目)をはじめ、オリジナル(2-8、12曲目)も珍しくジャズ寄りのアルバム。ジョン・パティトゥッチも全曲アコースティックベースですが、全編4ビートというわけではないです。スタンダード集にしなかったのが彼らしいし、2曲以外はピアノレス。2曲目は、フュージョン・ファンク的な部分も、サウンドが変わっただけで少し強いし、ジャズもハードか。牧歌的なバラードの3曲目、ウネウネフレーズながらも現代ジャズ寄りの4曲目、控えめなファンクとでも言うべき5曲目、少しコミカルなウネウネ・ジャズの6曲目、しっとり哀愁バラードの7曲目、ブルース進行で渋い8曲目。1曲目がスタンダード、10曲目がジミ・ヘンドリックスの曲、11曲目はソニー・ロリンズ作。

2012/01/15

Village/Wallace Roney

Wallacevillage
過去盤聴き5日目。今日もマイケル・ブレッカー参加作聴きなんですが、スポットはより大きくチック・コリアやジェリ・アレンの方に当たっているような感じです。2-3曲目のマイケルもけっこうスゴい活躍なんですが。ここまで過去盤聴きをやっていて、昔に書いたクレジット、けっこういいかげんなものもあって、それを直すことも大事な仕事です。以前は楽器も参加曲も大まかで、書いてなかったり、間違っていたり。今でも細かい方ではないですが。しかし、ここでのウォレス・ルーニー、やっぱりサウンド的にマイルスだなあ、という感じですね。まあ、今のジャズでスペースが大きくとられているのも、似たようなサウンドにはなってしまうのですが。でも、お気に入りの1枚ではあります。


Village/Wallace Roney(Tp)(Warner Bros) - Recorded December 3-5, 1996. Lenny White(Ds), Clarence Seay(B), Geri Allen(P on 5-9), Antoine Roney(Ts, Bcl, Ss on 2, 5-9), Chick Corea(P, Key on 1-4, 8), Michael Brecker(Ts on 2-3), Pharoah Sanders(Ts on 4, 8), Rovert "Baabe" Irving 3rd(Synth on 6-9), Steve Berrios(Per on 3, 6-7) - 1. Affinity 2. Inner Urge 3. I Love You 4. The Pharoah 5. Aknaaba 6. Village 7. Eternal One 8. Ebo 9. Oshirike

ウォレス・ルーニーの作曲が4、7曲目と参加ミュージシャン4人によるインプロヴィゼーションが6、9曲目。豪華なゲスト・ミュージシャンが参加したストレートアヘッドなジャズアルバムで、リズムやサウンドがある時期のマイルス・バンドのような曲もあり、やはり影響は隠せないかも。チック・コリア作のマイルス・バンドを想像させるような8分の6拍子の1曲目、ジョー・ヘンダーソン作の勢いを出しつつ抑制も効かせた部分もある2曲目、スタンダードなのにかなり自由で変幻自在な3曲目。6曲目はアフリカ的なリズムでも他の曲との垣根は低い。ピアノは1-4曲目(8曲目にもローズで参加)がチック、5-9曲目がジェリ・アレンで、演奏的にもピアニストの違いで前半と、後半とで少し印象が違いますが、アルバムとしての流れはいいほう。

2012/01/14

Wilderness/Tony Williams

Tonywilder
過去盤聴き4日目。今日のアルバム、聴きながらブックレット(ジャケット)を読んでいたら、落丁だった(笑)。ふだんからライナーを読んだりしてないので、こういうことになりますが、1-6曲目の曲目やクレジットも落ちてます。10数年前にホームページにアップした時は気が付かなかったのかなあ。それにしても、ここでもスゴいメンバー。マイケルの他にはリーダーのトニー・ウィリアムス、パット・メセニー、ハービー・ハンコックが追っかけしているミュージシャンです。ほぼオーケストラの曲もバンドだけの曲もありますが、曲のタイトルに「Wilderness」とよく出てきて、トータルアルバム的に仕上がっているので、世間の評価は「素晴らしい」から「良くない」まで、いろいろのようですね。


Wilderness/Tony Williams(Ds)(Eau) - Recorded December 1, 6-12, 1995. Pat Metheny(G), Michael Brecker(Ts), Herbie Hancock(P), Stanley Clerk(B), Lyle Workman(G on 8), David Garibaldi(Per on 2) John Van Tongeren(Additional Key), and Orchestra - 1. Wilderness Rising 2. China Town 3. Infant Wilderness 4. Harlem Mist 5. China Road 6. The Night You Were Born 7. Wilderness Voyager 8. Machu Pichu 9. China Moon 10. Wilderness Island 11. Sea Of Wilderness 12. Gambia 13. Cape Wilderness

トニー・ウィリアムス作ないしは共作が13曲中10曲(4曲目はスタンリー・クラーク作、6曲目はパット・メセニー作、8曲目がライル・ワークマン作)。よくぞここまで大物ミュージシャンを集めてくれました。まさに職人芸の世界。また、うまくオーケストラを効果的に使っています。全曲に全員が参加しているわけではなく、オーケストラ入りの曲もあって、さらにほぼオーケストラだけ(1、11曲目)、オーケストラなしの曲(2、5-6、8-10、12-13曲目)も。2曲目はキーボードではなくてギター・シンセです。曲によって印象がバラバラな感じで聴く人を選ぶかもしれないけれど、アルバムの指向的にはトータルアルバムという感じですので、一聴の価値はあると思います。’97年に、トニー・ウィリアムスが帰らぬ人となってしまうのが、残念です。

2012/01/13

The New Standard Special Edition/Herbie Hancock

Herbienewstandard
過去盤聴き3日目。マイケル・ブレッカーの参加作はけっこう大物のアルバムが多く、ここでは私の追っかけしているミュージシャンがハービー・ハンコック、デイヴ・ホランド、ジャック・ディジョネット、ジョン・スコフィールドと、まさにオールスターでの登場となっています。しかも静かな曲を除いてほぼ全面に出ていて、うれしいアルバム。ビートルズ以降、ポップスやロックの曲を取り上げてきたミュージシャンはけっこういるけれど、それを「ニュー・スタンダード」って名付けてそういう曲ばかりのアルバムにしたのは、これが記憶では最初だったかと思います。その後はだんだん一般化しているようですけど。メンバーとかコンセプトではエポック・メイキングなアルバムだと思います。ただ、最初1枚だけ出したものに「スペシャル・エディション」と銘打って、ライヴを1枚つけて再発するってのは、ちょっと商売っ気がありすぎるんじゃないかと。


The New Standard Special Edition/Herbie Hancock(P)(Verve) - (Disc 1) Recorded June 14-16, 1995, Michael Brecker(Ts, Ss), John Scofield(G, Electric Star), Dave Holland(B), Jack DeJohnette(Ds, Per), Don Alias(Per), Bob Belden(Arr), Woowinds & Brass, Strings, etc. - 1. New York Minute 2. Mercy Street 3. Norwegian Wood 4. When Call I See You 5. You've Got It Bad Girl 6. Love Is Stronger Than Pride 7. Scarborough Fair 8. Thieves In The Temple 9. All Apologies 10. Manhattan 11. Your Gold Teeth II [Bonus Track] - (Disc 2) Recorded August 4, 1996. Michael Brecker(Ts), John Scofield(G), Dave Holland(B), Jack DeJohnette(Ds), Don Alias(Per) - 1. You've Got It Bad Girl 2. Thieves In The Temple 3. Dolphin Dance

ハービー・ハンコックの久々のジャズ・アルバム。彼の曲はDisc1の10曲目、Disc2の3曲目のみ。より新しい、スティーヴィー・ワンダーやシャーデーなど、これからスタンダードになるような曲を集めてますが、これを「ニュー・スタンダード」と名付けたのはおそらくはじめてでは。また、超一流のメンバーの演奏で、曲を気にしないで聴いていても、大変スリリングな演奏になってます。曲によってはボブ・ベルデンのアレンジでブラスやストリングスも加わります。2枚目が河口湖でのライヴ録音で、最初は1枚目だけのアルバムの発売だったのですが、後に出たアルバムで1枚追加になったもの。2枚目は3曲で51分ほどとより長尺になり、ライヴならではの臨場感があるし、特に1曲目はぶっ飛んだ演奏になってます。3曲目はソロ・ピアノ。

2012/01/12

Infinity/McCoy Tyner Trio Featuring Michael Brecker

Mccoyinfinity
過去盤聴き2日目。マイケル・ブレッカーがワン・ホーンで、しかも2曲を除きフルに吹いているマッコイ・タイナーのリーダー作です。ホームページをはじめた’97年当時はマイケルはまだ現役バリバリだったのに、もうこの世にいないんだなと思うと、残念なものがあります。スタジオ・ミュージシャンとかフュージョン方面で評価されていたのですが、徐々にジャズでも評価されてきて、このアルバムはもう、ジャズでもかなりのセンを行っていることの証明にもなりますね。4ビート以外の曲の割合も一定割合あるとはいえ、まさしくジャズそのものを直球勝負しています。やはりこの時期、ある意味ではジャズやフュージョンもひとつの頂点をむかえていたのかもしれません。


Infinity/McCoy Tyner(P) Trio Featuring Michael Brecker(Ts)(Impulse) - Recorded April 12-14, 1995. Avery Sharpe(B), Aeron Scott(Ds), Valtinho Anastacio(Per) - 1. Flying High 2. I Mean You 3. Where Is Love 4. Changes 5. Blues Stride 6. Happy Days 7. Impressions 8. Mellow Minor 9. Good Morning, Heartache

マッコイ・タイナーの作曲は前9曲中2、7、9曲目以外の6曲。ワン・ホーンなのでマイケル・ブレッカー度は極めて高いです。セロニアス・モンク作の少しユーモラスな曲調をバリバリ吹きまくる2曲目、そして7曲目の「インプレッション」もジョン・コルトレーンと張り合うような勢い。自由自在なサックスと、馬力のあるピアノ。4ビートではないけれど雄大な世界を示してくれる1曲目、パステルカラー的なややゆったりとした曲を朗々と唄う3曲目、今っぽいリズムと途中のアップテンポの4ビートがカッコ良い4曲目、曲名通りストライド奏法でのソロ・ピアノのブルースの5曲目、明るいサウンドが包み込むミディアム・ファンクの6曲目、ミディアム・アップテンポで4ビートの途中盛り上がりつつ渋めの8曲目、ソロ・ピアノで演奏するバラードの9曲目。

2012/01/11

The Promise/John McLaughlin

Johnpromise
新譜もまだ入荷してこないので、再び過去盤聴き1日目。今回はマイケル・ブレッカーの共演・参加作の’95年~98年にスポットを当てていきたいと思います。とは言うものの人気者の彼のこと、アルバム中たった1曲にしか参加していないものもあって、このアルバムもその1枚。でも、ジョン・マクラフリンのこのアルバム、かなり豪華なメンバーが入れ替わり立ち替わり参加しています。悪く言えばいろいろな要素を詰め込んだゴッタ煮的なアルバムですけど、今ではこういう経済力、レコード会社にはなかなかないだろうなあ、と思ってみたり。まあ、彼のそれまでの集大成的な曲の集まりではありますね。


The Promise/John McLaughlin(G, Key)(Verve) - Recorded 1995. Jeff Beck(G on 1), Tony Hymas(Key on 1), Pino Palladino(B on 1), Marc Mondesir(Ds on 1), Joey DeFrancesco(Org, Tp on 2, 4), Dennis Chambers(Ds on 2, 6, 10), Paco De Lucia(G on 5), Al Di Meola(G on 5), Michael Brecker(Ts on 6), Jim Beard(Key on 6, 10), James Genus(B on 6, 10), Don Alias(Per on 6, 10), Zakir Hussain(Tabla on 7), Nishat Khan(Sitar on 7), Trilok Gurtu(Per on 7), Sting(B on 8), Vinnie Colaiuta(Ds on 8), Toto Susanna(Birds Song on 9), David Sanborn(As on 10), Philippe Loli(G on 11), Yann Maresz(B on 11) - 1. Django 2. Thelonius Melodius 3. Amy And Joseph 4. No Return 5. El Ciego 6. Jazz Jungle 7. The Wish 8. English Jam 9. Tokyo Decadence 10. Shin Jin Rui 11. The Peacocks

1、8、11曲目以外はジョン・マクラフリンの作曲で、8曲目は実にスティング、ヴィニー・カリウタとの3人のインプロヴィゼーション。曲によってメンバーが違いますが、よくここまで、と思わせる大物が並び、しかも録音場所が世界各地に渡っています。1曲目のジャズの名曲「ジャンゴ」でジェフ・べックが参加しているのも興味深いところ。5曲目に久々のアル・ディメオラとパコ・デ・ルシアとのアコースティック・ギターのトリオが復活。相変わらずのスゴい演奏を聴かせてくれます。マイケル・ブレッカーは6曲目に、デニス・チェンバースは2、6、10曲目に参加。6曲目などは非常にハードな演奏で、好みではあります。ザキール・フセイン、トリロク・グルトゥをはじめとするインドのパーカッション陣との演奏も7曲目に。カラフルかつ豪華な演奏。

2012/01/10

21 Spices/Trilok Gurtu with Simon Phillips

Trilok21spices
新譜聴きのひと区切り。これも昨年発売のアルバムで、やはり知り合いがベストにあげていたものです。トリロク・グルトゥとサイモン・フィリップスの組み合わせで、しかもNDRビッグバンドとの組み合わせとなると聴いてみたくなりました。変拍子かつ複雑なリズムの部分が多く、迫力の場面がけっこうあって、聴きどころ満載です。まあ、主人公のパーカッションがインド出身の人なので、ちょっとクセがあるといえばあるけれど、そっち方面が好きな人にはたまらないんじゃないかな。ライヴの演奏に2曲スタジオ録音が混ざっている形ですが、それに関してはあまり気にはならなかったでした。聴いてみて良かったでした。


21 Spices/Trilok Gurtu(Per, Vo) with Simon Phillips(Ds) + NDR Bigband(Mig-Music)(輸入盤) - Recorded May 21, 2010, etc. Michael Alibo(B), Roland Cabezas(G), Maricio Doctor(Per), Vladyslav Sendecki(Key), Thorsten Benkenstein(Tp), Ingolf Burkhardt(Tp), Stephan Meinberg(Tp), Phillip Kacza(Tp), Dan Gottshall(Tb), Klaus Heidenreich(Tb), Stephan Lottermann(Tb), Ingo Lahme(Btb), Fiete Felsch(As), Peter Bolte(As), Matthias Erlewein(Ts), Bjorn Berger(Ts), Lutz Buchner(Ts), Frank Delle(Bs, Bcl), Jorg Achim Keller(Cond) - 1. Peace Of Five 2. 1-2 Beaucoup 3. Kuruk Setra 4. Balahto 5. Broken Rhythms 6. Jhulelal 7. 21 Spices

(12/01/08)全曲トリロク・グルトゥの作曲ないしは共作。2、4-7曲目はライヴでの演奏。やはりインドのパーカッションの音が目立っていて、それに西洋的なサウンドがかぶさる傾向。1曲目のようにややゆったりとした曲もあれば、2曲目のようにかなり細分化された迫力のあるリズムのハードコア・フュージョン的な曲もあったり、早口のヴォーカルもあって、なかなか一筋縄ではいかない演奏。変拍子も多く、やはり彼とサイモン・フィリップスのコンビは強力。3-4曲目もファンク的曲調だけれど変拍子基調。ひねくれたようでストレートのようでもある重層的なサウンドの5曲目、リズム面が強力な上をビッグ・バンドサウンドが流れる、ヴォーカルもパーカッション的な6曲目、緩急自在でドラマチックかつ自由なファンクサウンドの7曲目。

2012/01/09

Five/Prysm

Prysmfive
新譜聴きです。だいたい私は好きなミュージシャン追っかけの傾向が強く、他の人の影響を受けて買うことは少ない方です。ただ、今日と明日の2枚は、昨年春の新譜なんだけど知り合いの人たちがベストにあげていたので、昨年暮れに買いました。このアルバム、自分の好きな他のミュージシャンの人脈からは出てこないので、こういうのを聴くチャンスができて感謝してます。変拍子、メカニカル、ジャズもファンク的なものもあったり、とにかく現代ジャズとしてカッコいい面が非常に多いアルバム。かなり聴きごたえがありますね。こういう方面が好きな方は少なくはないだろうな、と思うサウンドです。


Five/Prysm(Plus Loin Music)(輸入盤) - Recorded June 5 and 6, 2009. Pierre De Bethmann(P, Key), Christophe Wallemme(B), Benjamin Henocq(Ds), Rosario Giuliani(As on 1, 2, 8), Manu Codjia(G on 5, 7) - 1. Reflexion 2. Secret World 3. Temps Dense 4. X-Ray Intro 5. X-Ray 6. The Store Cutter Intro 7. The Store Cutter 8.Un Des Sens

(12/01/07)フランスのユニットらしいけれど、久々の復活とか。曲は3人のそれぞれのオリジナルで、それにゲスト2人が曲によって加わってます。曲はメチャメチャカッコ良いハードコア・フュージョン(アコースティック・ベースだけど)的なノリで、それに変拍子が前面に押し出されている曲も。例えば1曲目は8分の7拍子、2曲目は6拍子+5拍子という感じ。3曲目も、そのメカニカルさやハードさがかなり突き刺さってくるアップテンポの曲で、ここまで行けば満足感はけっこう高いです。クリアで静かなソロピアノの短いイントロの4曲目から浮遊感がありつつ活発なテンポの不思議な5曲目になだれ込みます。ベース・ソロのイントロの5曲目から、やや静かでメランコリックな7曲目、アップテンポのメカニカルな4ビートがカッコいい8曲目。

2012/01/08

キャビン・イン・ザ・スカイ/カーリン・クローグ&ベンクト・ハルベルグ

Karincabin
久しぶりの新譜です。とは言うものの、この国内盤の発売日は12月14日だったので、到着してしばらく置いておいたものなんですが。昔からカーリン・クローグは追いかけてました。昔のメジャーなアルバムは入手しやすいからいいんですけれども、ヨーロッパのレーベルで、ひっそりと発売されていることもあって、たぶんリーダー作の全部は聴いてないんじゃないかと思います。この録音は’11年の録音。気だるい歌唱と相まって、年齢を重ねても魅力がまだまだあるなあ、と思いました。ベンクト・ハルベルクのピアノも最近ではこういう懐かしい弾き方を聴く機会はなかなかないので、楽しませてもらいました。


キャビン・イン・ザ・スカイ/カーリン・クローグ(Vo)&ベンクト・ハルベルグ(P)(Spice of Life)
Cabin In The Sky/Karin Krog(Vo) & Bengt Hallberg(P)(Spice Of Life) - Recorded August 20, 2011. - 1. Just You, Just Me 2. Young At Heart 3. Time After Time 4. Prelude To A Kiss 5. Spread A Little Happiness 6. Who Knows 7. Stay Away 8. I Ain't Here 9. Cabin In The Sky 10. Thou Swell 11. Once In A While 12. Give Me The Simple Life

カーリン・クローグ作は6-7曲目で、ほとんどの曲はスタンダード。ヴォーカルもピアノも、ほのぼのとして温かみのあるサウンドで、親しみやすい曲が続いていくのですが、この余裕はベテランのこの2人しか出ないのでは、と思うような展開。ちょっと気だるく、1曲目のようにスキャットも駆使して、なかなか楽しい、そしてしっとりとくるバラードはしみじみとして、聴かせるところは聴かせてくれます。ベンクト・ハルベルグのピアノはやや懐かしいストライド的アプローチが多く、それがまた雰囲気にマッチしたメロディアスなものです。そんな中で6-7曲目だけは北欧の香りを漂わせていて、この2曲だけもやがかかったような感じで、温度感が低くなっているのが、彼女らしくていい感じ。ベテラン同士の語り合いに深みがあるような気がします。(11年12月14日発売)

2012/01/07

With A Song In My Heart/Lew Soloff

Lewwitha


過去盤聴き23日目でルー・ソロフ6日目(ラスト)。過去盤聴きもここでいったん中断して、次は新譜に少し戻りたいと思います。ただ1月も欲しいCDが少なめなので、基本的に過去盤聴きになるかもです。ソロフのアルバムでコメント手直しをしてなかったのはここまでで、この後に3枚アルバムを出しています。スタジオ・ミュージシャンをこなしながら、コンスタントにアルバムを出していますね。しかしここで全曲ミュート・トランペットというのは意表をついているし、なかなかできるもんじゃないよなあ、と改めて聴いて思った次第です。ここでのメンバーもいいですしね。過去盤聴きは’98年発売までのCD(’99年からはコメントが今の形式になっているので)に限定されるので、入手しやすさからいくと、どうかなあ、とは思いますけれども。


With A Song In My Heart/Lew Soloff(Tp)(Key Ring) - Recorded January 13 and 14, 1998. Mulgrew Miller(P), George Mraz(B), Victor Lewis(Ds), Emily Mitchell(Harp on 2, 6) - 1. Come Rain Or Come Shine 2. Andantino - from Tchaikovsky, Synphony No.4, 2nd Movement 3. The Way You Look Tonight 4. I'm A Fool To Want You 5. Mea Culpa 6. Deguello (From "Rio Bravo") 7. Istanbul 8. One For Emily 9. With A Song In My Heart

ルー・ソロフ作は2曲(7-8曲目)で、スタンダード、クラシック、映画音楽など題材は豊富。ここでは全編ミュート・トランペットで通していますが、コントロールの効いたそのソロは、静かなサウンドであっても、フレーズが消え入る瞬間まで聴く人の耳を離さないと思います。表現も多彩で、やはりワン・ホーンかつ全曲ミュートで飽きさせないのはウデが確かな証拠。マルグリュー・ミラーもよく唄っていますし。2、6曲目はハープも入って、クラシックや映画音楽の良さを生かした静かな演奏で、この曲はジャズを少し超えて幅広い表現をしています。タイトルの通り、ミステリアスなサウンドが印象的な、エキゾチックさがいい7曲目、スタンダードかと思うようなメロディアスなバラードの8曲目、これぞスタンダードというようなタイトル曲の9曲目。

2012/01/06

Little Wing/Lew Soloff

Lewlittle
過去盤聴き22日目でルー・ソロフ5日目。やっぱりいつもはジャズのスタンダードでおなじみなので、自己のリーダー作では違ったことをやってほしいと思うのですが、彼もマンディ・ナイト・オーケストラ関連でのミュージシャンの起用がこれで3作目になります。まあ、これはこれで面白いアルバムになっているのでいいと思います。ここでは特に、トロンボーンのレイ・アンダーソンが演奏にも作曲にも特異な個性をだしていて、目立っていて楽しいですね。この後「Rainbow Mountain」(’99年)でもフュージョン的アプローチを見せますが、多く(といってもそんなに枚数はないですが)はジャズの方に回帰していきます。


Little Wing/Lew Soloff(Tp)(Sweet Basil) - Recorded June 17-19, 1991. Ray Anderson(Tb), Gil Goldstein(P, Synth, Accor), Pete Levin(Prg, Synth), Mark Egan(B), Kenwood Dennard(Ds), Manolo Badrena(Per) - 1. La Toalla 2. True Confessions 3. Alligatory Crocodile 4. Healing Power 5. Para Los Papines 6. Coral Canyon 7. Tapajack 8. Little Wing

ルー・ソロフの作曲はないですが、メンバーの曲が4曲もあります。故ギル・エヴァンスのマンディ・ナイト・オーケストラのメンバーが多く、そのコンボ風サウンド。サウンドはフュージョンの方に振れていて、ノリが良いです。16ビートのリズムのキメもあるカッコ良いファンクの再演曲の1曲目、テーマは渋めで、シャッフルでのブルース進行的なゴキゲンな2曲目、レイ・アンダーソン作のハチャハチャサウンドでも楽しい3曲目、カーラ・ブレイ作のどっしりしたミディアム・ファンクの4曲目、ノリノリのラテンで哀愁のあるメロディの5曲目、ちょっと浮遊感のある今っぽいフュージョンの6曲目、ユーモラスな4ビートジャズ的感覚の部分も持つフュージョンの7曲目、最初のバラードからどんどん盛り上がるジミ・ヘンドリックス作のタイトル曲の8曲目。

2012/01/05

My Romance/Lew Soloff

Lewmyromance
過去盤聴き21日目でルー・ソロフ4日目。このアルバムの冒頭から、記憶に鮮明にフレーズが残っていて、前々回の「Yesterdays」もよく聴きましたけれど、こっちの方が当時よく聴いていたんだな、ということを思い出しました。4ビートジャズはマンハッタン・ジャズ・クインテットでやっぱり飽きるほど聴いていたので、ソロの時はフュージョン色など独自性を出していた方が、インパクトは大きいのかな、と思います。ここでは私の好きなベーシストのマーク・イーガンも活躍していますしね。’88年の3月にソロフが参加していたマンディ・ナイト・オーケストラのギル・エヴァンスが亡くなっているので、やはり1曲目はこれか、と思った記憶があります。


My Romance/Lew Soloff(Tp, Flh)(Paddle Wheel) - Recorded September 18-19, 1988. Janis Siegel(Vo on 3, 5, 7-8, 10), Pete Levin(Synth), Gil Goldstein(P), Mark Egan(B), Danny Gotlieb(Ds), Airto Moreira(Per), Emily Mitchell Soloff(Harp on 11) - 1. Orgone 2. Time Shifter 3. My Romance 4. Samba Dee's Days 5. I Love You More Than You'll Ever Know 6. Laura & Lena 7. Whatever Possessed Me 8. Drop Mee Off In Harlem 9. Face In The Mirror 10. Depraw 11. Cavatina

ルー・ソロフの作曲は6曲目のみ。マーク・イーガン作が2曲(4、10曲目)、ピート・レヴィン作が9曲目にあります。1曲目にギル・エヴァンスの曲を持ってくるあたり、追悼の意味もあるかもしれません(展開が興味深いスリリングなアップテンポの4ビートの曲)が、ここではジャニス・シーゲル(マンハッタン・トランスファー)がヴォーカルとして5曲参加していることが、アルバムのサウンドに大きい影響を与えています。ベースのフレーズも渋くてかっこいい。スタンダードやジャズメン・オリジナルもありますけど、基本的にはマンディ・ナイト・オーケストラのようなサウンドなのでは。2曲目は渋い7拍子基調の曲だし。ジャズとフュージョンの中間か。ひねったコード進行で明るいサンバ基調の6曲目、ハープとのデュオでしっとり奏でる11曲目。

2012/01/04

But Beautiful/Lew Soloff

Lewbutbeau
過去盤聴き20日目でルー・ソロフ聴き3日目。この頃は日本の景気も良かったので、さすがにいいメンバーを揃えていますね。もうケニー・カークランドもエルヴィン・ジョーンズも生で聴くことはできないんだなあと思うと、聴き返してみてある種の感慨があります。これも今では入手が難しいようです。ソロフのトランペットは、スタジオ・ミュージシャンとして叩き上げた職人芸のような感じで、それがけっこうスマートに響くので、やはり好みの濃淡は出てくるのかな、とも思いますが、逆に言うと、ここまで吹きこなせる人は、そうはいないだろうと思い、彼の演奏は、マンハッタン・ジャズ・クインテットなどで追いかけてきました。


But Beautiful/Lew Soloff(Tp)(Paddle Wheel) - Recorded June 29 and 30, 1987. Kenny Kirkland(P), Richard Davis(B), Elvin Jones(Ds) - 1. Mariryn 2. Duty Blues (Blues For Kawa) 3. Speak Low 4. Raunchy Rita 5. Reincarnation Of A Love Bird 6. But Beautiful 7. Stella By Starlight

ルー・ソロフの作曲は2曲(1-2曲目)。トランペッターとして、けっこう素晴らしい演奏です。人選が渋くて、しかもいいミュージシャンばかりのアルバム。やや重量系のメンバーですが、オーソドックスな4ビートジャズで勝負しています。明るいワルツ(8分の6拍子)の進行でほのぼの、あるいは少し熱くさせてくれる1曲目、日本人プロデューサーに捧げられた、ちょっとヒネってブルースらしくない面もある渋い2曲目、出だしの個性的な前奏からアップテンポでメロディアスに奏で上げていく3曲目、ファンキーで哀愁もある8ビート進行の4曲目、チャールズ・ミンガス作を少しロマンチックに、つやのある演奏をしている5曲目、バラードから4ビートになり、しっかり歌いあげていく6曲目、ややアップテンポで、朗々と吹きまくっていく印象の7曲目。

2012/01/03

Yesterdays/Lew Soloff

Lewyesterdays
過去盤聴き19日目でルー・ソロフ2日目。ここではマイク・スターンのスタンダードに対するソフトなアプローチが聴けていいんですが、彼のフュージョン/ファンク路線での音とはだいぶ違うんですね。そういう意味では面白いアルバムだなと思いました。エルヴィン・ジョーンズのドラムスが聴けるのも貴重ですし。ただ、今調べてみたら、このアルバム、中古でもAmazonにも掲載されていないんですね。レア盤のたぐいになってしまいました。あまりそういうものをあおるつもりはないです。元々が、過去のアルバムコメントの短いものを、今自分がやっている標準のものにしていく作業なので。その一環としてのブログアップですので、これが今回のおススメだ、という気持でもないですが、これはいいですね。


Yesterdays/Lew Soloff(Tp)(Paddle Wheel) - Recorded September 15 and 16, 1986. Mike Stern(G), Charnett Mofett(B), Elvin Jones(Ds) - 1. Yesterdays 2. Barbara 3. Beautiful Mimi 4. All Blues 5. Thaddeus 6. Little Laura 7. Antigua

スタンダード集と思ったら、ルーソロフの曲も7曲中3曲(3、5-6曲目)ありました。マイク・スターンの4ビートジャズに対するアプローチは当時は珍しかったと思います。エルヴィン・ジョーンズなど、メンバーもいいアルバム。哀愁系のスタンダードで、スターンのソフトなアプローチがピアノレスの効果を十分にあげている1曲目、テーマの綾織り系のリハーモナイズが印象的な、8分の6拍子の2曲目、アップテンポでけっこう細分化されたメロディがテーマで、そのままアドリブに突入する明るい3曲目、出だしはちょっと控えめで、有名曲でも独自の渋めの展開をする4曲目、中盤はやや盛り上がるけれど、メランコリックな雰囲気の5曲目、8ビートで渋めのメロディアスな曲の6曲目、哀愁と明るさが入り混じる、勢いのあるサンバの7曲目。

2012/01/02

Hanalei Bay/Lew Soloff

Lewhanalei
新年だというのに、勢いにのってしまって、過去盤聴き18日目のルー・ソロフ1日目。やっぱりジョージ・ヤングが続いたら、次はルー・ソロフでしょうということで。ここでは’98年頃までのアルバムを6枚紹介していく予定です。このアルバムは日本制作で彼の初リーダー作ということになってますけど、それ以前の海外のアルバムは分からないので、ジョージ・ヤングみたいなところはあるかもしれません。このアルバムではギル・エヴァンスのピアノの参加が非常に珍しいとのことです。また、マンディ・ナイト・オーケストラのメンバーを使っていたりと、当時の彼の活動の軸がここにあったことをうかがわせます。


Hanalei Bay/Lew Soloff(Tp, Flh)(Electric Bird) - Recorded March 4, 1985. Gil Evans(P), Pete Levin(Synth), Hiram Bullock(G), Mark Egan(B), Adam Nussbaum(Ds), Kenwood Dennard(Ds on 5), Manolo Badrena(Per) - 1. Salazar 2. My Buddy 3. Hanalei Bay 4. A Felicidade 5. La Toalla 6. Emily 7. Well You Needn't 8. Goodbye Pork Bye Hat

自作曲はなく、スタンダード、ジャズメン・オリジナル、ボッサ、参加メンバーの曲など。なんとギル・エヴァンスがピアノで参加。また、当時のギルのオーケストラのメンバーが参加しています。全体的に当時を反映していて、やはりこれもフュージョン・アルバムです。リズムがタイトなカッコ良いフュージョンの1曲目、控えめで渋く、メロディアスな2曲目、ハイラム・ブロック作のちょっとヒネリがあってノリの良いタイトル曲のタイトル曲の3曲目、ボッサをギターとパーカッションをバックに静かに演奏する4曲目、ケンウッド・デナード作のタイトなファンクで4ビートもありの5曲目、フュージョン的なバラードで控えめなサウンドの6曲目、セロニアス・モンク作をファンクで自由に料理する7曲目、ちょっとミステリアスなサウンドでのバラードの8曲目。

2012/01/01

Spring Fever/George Young

Georgespring
新年明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。

と、あとはいつも通り過去盤聴き17日目で、ジョージ・ヤング聴き5日目(ラスト)。今、過去盤聴きの勢いがあって、手元の新譜も少ないので、今はこの流れでやっていきたいと思います。

ジョージヤングは’98年のマンハッタン・ジャズ・クインテットまで在籍していて、その後は引退したという説が流れていますが、個人名義のリーダー作は国内制作ではこれがラスト。メンバーの点などでちょっとセールス的に振るわなかったか、レコード会社の事情によるものかは分かりませんけど。ただ、今までのアルバムと比べてちょっと地味かなと感じることはあっても、けっこうアルバムとしてはいいと思います。このアルバムもスイート・ベイジル・レーベルなので、今ではなかなか手に入らなそうな感じではありますけれども。


Spring Fever/George Young(Ts, Ss, As, Cl)(Sweet Basil) - Recorded October 8 and 13, 1989. Ron Feuer(P), Tony Marino(B), Jamey Haddad(Ds), Peter Phillips(Btb) - 1. It Might As Well Be Spring 2. All Of Me 3. Imagination 4. Berlin's Tune 5. Mysticized 6. Garden Of Desire 7. Kid Stuff 8. Little O's 9. Domingo En La Tarde 10. Don't Stay Away 11. Spring Fever

ジョージ・ヤングの曲は6曲(5-7、9-11曲目)。自己のクァルテットによる演奏。アレンジは彼か、Ron Feuerとの共作が多い。割と無名なサイドメン達ですが、なかなかの演奏(4曲目のみベース・トロンボーン加わるです)。彼は様々な楽器を持ちかえて、どの楽器でもいい感じです。派手さは少なくなっても、味わいがあります。マンハッタン・ジャズ・クインテットでも取り上げられた曲をソプラノ・サックスで演奏している5曲目、サンバの演奏がけっこう渋い世界を演出する6曲目、ちょっとユーモラスかつ浮遊感のあるミディアムでの7曲目、カリプソ的で、4ビートもあるかなり明るい演奏をしている9曲目、哀愁の伴うしっとりとしたバラードの10曲目、タイトル曲で、ダイナミックレンジの広い8分の6拍子と8分の5拍子混合の11曲目。

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