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2011/05/31

Lonely Woman/ONJT+(Otomo Yoshihide's New Jazz Trio +)

Onjtlonely
いただきものCDなので、早めのコメントアップです。どうもありがとうございます。実はオムニバス盤的なものだったら、アルバム全体が「ロンリー・ウーマン」というのは既にでています。ただ、同一の演奏者での1曲を編成を変えたり表現を変えたりしているアルバムって、なかなか他ではないような気がします。ジャズかジャズないか、という議論もあるでしょうけれど、大友良英さんのエレキギターの持続音だけでも、けっこう麻薬的です。むしろそれはライヴの会場で聴いた方がインパクトはかなりなものかも。フリージャス的展開も、静かな空間的展開も、なかなかのもの。ただ、聴く人を選ぶかもしれません。


Lonely Woman/ONJT+(Otomo Yoshihide's New Jazz Trio +)(Doubt Music) - Recorded August 5, 2010. Otomo Yoshihide(G),Mizutani Hiroaki(B, Karimba, Misc.), Yoshigaki Yasuhiro(Ds, Per), + Sachiko M(Signwaves), Jim O'rouke(Synth) - 1. Lonely Woman(Quintet) 2. Lonely Woman(G Solo) 3. Lonely Woman(Trio) 4. Lonely Woman(Trio) 5. Lonely Woman(G Solo) 6. Lonely Woman(Quintet)

全曲オーネット・コールマンの「Lonely Woman」を編成を変えたりして、いろいろなアプローチを見せています。フリージャズ系プラス環境系とでも言うのか、かなり広い空間の中を音数少なくさまよっていたり、持続音(特にエレキギターの長い持続音は麻薬的)、電子音もあらわれ、フリージャズ的な盛り上がりも見せるところもあり、と聴く人を選ぶでしょうが、コアな大友良英さんのファンが多いこともうなずけます。’70年代日本のフリージャズの系譜も垣間見られると同時に、やはり日本の現在進行形の、というより先端を行く音楽(あえてジャズの枠を取っ払って)としても聴こえてきます。ある種のシリアスな環境系ともとれるし、不思議で独自な音世界。なるほど、前衛的な部分も多いです。同じ曲ながら、表情を変えて演奏しています。(10年11月25日発売)

2011/05/29

A Moment's Peace/John Scofield

Johnamoment
ジョン・スコフィールドが新譜を出しました。ある程度の盛り上がりがあるミディアム・テンポの部分もありますが、基本的にはバラード集って言ってもいいんじゃないかと思います。一言で言うと「バラード集。どこを切ってもジョン・スコのギター」ってな感じで、コメントにはならないんですけど、彼のギターとちょっと聴いて分かるので、そのギターを楽しむだけで大満足、ということになるかもしれません。アップテンポの曲でのスリリングな彼の演奏は他のアルバムにまかせるとして、これはこれでリラックスして聴けて、しかもスタンダードなどもあったりしておなじみのメロディ(オリジナルもいいですけれど)に身を任せるのもいいんじゃないでしょうか。


A Moment's Peace/John Scofield(G)(EmArcy)(輸入盤) - Recorded January 2011. Larry Goldings(P, Org), Scott Colley(B), Brian Blade(Ds) - 1. Simply Put 2. I Will 3. Lawns 4. Throw It Away 5. I Want To Talk About You 6. Ge Baby Ain't I Good To You 7. Johan 8. Mood Returns 9. Already September 10. You Don't Know What Love Is 11. Plain Song 12. I Loves You Porgy

(11/05/29)ジョン・スコフィールドのバラード集。バラード集とはいってもミディアムのテンポで曲の中盤あたりで盛り上がる曲もあって、変化はあります。彼の作曲は1、7-9、11曲目で、他はジャズメン・オリジナルやポップス、スタンダードなど。オリジナルも既成曲もうまく調和していて、ゆったりした曲が多めだし、リラックスして聴くことができます。それでもスゴいメンバーでの録音ではあるし、ジョン・スコのギターは聴けばすぐ分かるだけの個性と説得力を持っていて、アップテンポの曲をスリリングに演奏することはなくても、けっこう満足度は高いです。どこを切ってもジョン・スコ。この曲調でのラリー・ゴールディンクスはピアノもオルガンもいい感じ。全体的には淡いブルージーといった感覚がありますが、都会的なスマートさもあり。

2011/05/28

おそるおそるツイッターをはじめてみる

以前はホームページとか、ブログとか、割と早い時期にはじめていたんだけれど、YouTubeあたりから遅くなりはじめ、ちょっと前までツイッターはやらなくてもいいかなあ、なんてことを思っていました。ところが昨日突然、ネットのジャズ友のnaryさん(ブログ「Jazz&Drummer」がはじめて、便利だよ、ということで、他の方の後押しもあり、私もなぜだかおそるおそるはじめてみることに。

YouTubeの時も、コメントのやり取りなど最初はなかなかうまくいかなくて苦労しましたが、今回も何が何だか分からない状態。でも、これだけ多くの方が利用しているんだから、直感的に使いやすくなっているんだろう的な楽観主義で、すぐはじめることにしました。

いちおうブログ横にもツイッターのブログパーツを張り付けてありますが、YouTubeやYahooと同じ「jazz910kazu」を使うことにしました。まあ、使い方は分かっても、マナーの点で何も分からない状態ですので、失礼な点も多々あろうかと思いますが、お許しください。

Mixiにも「つぶやき」というツイッターと似た機能がありますけど、現在ほとんど利用していません。なので、慣れるかどうかはちょっと心配。慣れるまではブログのCDコメントのアップ情報中心になると思います。

2011/05/27

Knowing Lee/Lee Konitz/Dave Liebman/Richie Beirach

Leeknowing
デイヴ・リーブマンとリッチー・バイラークという長年のコンビにリー・コニッツが加わった演奏。曲によっては3人のうち2人での演奏もあります。こういう時に大物に加わってもらうときは、細かい打ち合わせは少なく、たぶん好きなように吹いてもらおう、という感じが強いのではと思います。結果、ホーン2人でもアンサンブル的なものはなく、場面によってはちょっと雑然とした感じにはなりますが、そこがジャズ的でいいんだ、という意見もあるかもしれません。コニッツはマイペースな印象を受けました。あまりアグレッシヴな曲はありませんけど、それでも12曲目のアップテンポのスタンダードはけっこうスゴかったですね。


Knowing Lee/Lee Konitz(As, Ss)/Dave Liebman(Ts, Ss)/Richie Beirach(P)(Outnote Records)(輸入盤) - Recorded May 2010. - 1. In Your Own Sweet Way 2. Don't Tell Me What Key 3. Universal Lament 4. Alone Togehter 5. Knwinglee 6. Solar 7. Migration 8. Thingin'/All The Things That... 9. Trinity 10. Body And Soul 11. Hi Beck 12. What Is THis Thing Called Love

(11/05/26)3人のインプロヴィゼーションが2、9曲目、2人のインプロヴィゼーションがいろいろなコンビで3、5、7-8曲目(8曲目の演奏は3人)。11曲目がリー・コニッツ作と他はジャズメン・オリジナルやスタンダードで全12曲。12曲目を除いてはあまりシビアに演奏しているという感じはなく、温かみのある、時にしっとりした哀愁、時に盛り上がったサウンドでの録音。ここでのデイヴ・リーブマンはアグレッシヴさは大部分影を潜めています。リッチー・バイラークも音使いには彼らしさもあって、特にオリジナルでは研ぎ澄まされている場面もあります。そこにマイペースのコニッツが吹いています。曲によってはデュオなものの、時に2人のホーンが絡み合って、というより自由に吹きあっている感じ。改めて聴くとこのメンバーは個性的。

2011/05/26

One Of Many/Kenny Wheeler

Kennyoneof
ケニー・ホイーラーの新作が届いてました、と思ったら’06年録音だったでした。まあ、この3人の方たち、高齢なので、ちょっと昔の音源が出てもやむを得ないでしょうね。ただ、そのことはともかくとして、ここでの演奏はけっこういいです。3人の個性が出ていて、温度感が低めなホイーラーとジョン・テイラー、ほんのり温かい感じのするスティーヴ・スワロウが合わさって、不思議と落ち着く音世界です。10曲目も4ビートが基調なんだけれど、フレーズ的には「オレは4ビートにはならないぞ」的な細かさがあったりするベースも面白いです。ホイーラーのアルバムは時々しか追いかけてませんけど、これは、なかなか。


One Of Many/Kenny Wheeler(Flh)(CAM Jazz)(輸入盤) - Recorded July 30 and 31, 2006. John Taylor(P), Steve Swallow(B) - 1. Phrase 2. Anticipation 3. Aneba 4. Any How 5. Canter #5 6. Ever After (Duo Version) 7. Now And Now Again 8. Old Ballad 9. Fortune's Child 10. Even After

(11/05/25)全曲ケニー・ホイーラーの作曲。フリューゲルホーン、ピアノ、エレキ・ベースという編成。時にはある程度活発だし、高齢とは思えない、割と温度感の低いメロディアスな演奏が展開されています。お互いにあうんの呼吸を分かっているような落ちついたやり取り。音的にはトリッキーなところはあまりないですが、フレーズ的には冒険しあってこのトリオが構成されているんだな、ということが分かります。それが美しいメロディの方向へ流れることが多く、さすがこのトリオ、と思えることもしばしば。変則編成ながらもヨーロッパの香りは強いです。ジョン・テイラーもクリアな硬質感を持つピアニスト。そして、スティーヴ・スワロウの柔らかいエレキ・ベースがアクセントです。時に高音域でギター的な役割も。4曲目は4ビートからラテンへ。

2011/05/25

Transatlantic/Chris Potter And The DR Big Band

Christrans
クリス・ポッターの新作(といっても、もう入手してから1ヵ月経ってしまったけど)はビッグバンド作です。しかも、作曲、アレンジともポッターがやってます。編成としてはオーソドックスな方なんだけれども、アレンジは現代ジャズ的というか、シャープな感じでビッグ・バンドのカッコ良さを聴かせるのとは正反対に、ちょっと内向的で包み込むようなサウンドになっています。しかも彼のことだから変拍子も多いし、やっぱり聴く人を選ぶアルバムになってしまうかな、と思います。個人的には好きなんだけど、聴き流すのがなかなか難しく、どうしても対峙するようなかっこうになってしまいますね。

(追記)でも、個人的好感度はけっこう高かったですよ。


Transatlantic/Chris Potter(Sax) And The DR Big Band(Red Dot Music)(輸入盤) - Recorded January 2010. Anders Gustafsson(Tp), Christer Gustafsson(Tp), Thomas Kjaergaard(Tp), Mads La Cour(Tp), Gerard Presencer(Tp), Vincent Nilsson(Tb), Steen Hansen(Tb), Peter Jensen(Tb), Jakob Munck(Tb), Nicolai Schultz(Reeds), Peter Fuglsang(Reeds), Lars Meller(Reeds), Uffe Markussen(Reeds), Pelle Fridell(Reeds), Magnus Hjort(P), Kasper Vadsholt(B), Soren Frost(Ds), Per Gade(G) - 1. Quick 2. The Steppes 3. Interlude 4. New Year's Day 5. Narrow Road 6. Abyssinia 7. Totally 8. Rumination

(11/05/24)全曲の作曲とアレンジがクリス・ポッター作。現代的なビッグ・バンド・ジャズ。変拍子の曲もあったりして、4ビートでダンシングにというわけでなく、やや内向的な頭でっかちになるサウンドで、ちょっとマニアックかも。ビッグ・バンドの編成はオーソドックスな5トランペット、4トロンボーン、5サックスとピアノやギターを含むリズム陣。2、4、6、8曲目に他の楽器のソロイストが入りますが、サックスのソロはすべてポッターなので、そういう意味でもワンマン的に楽しむことができます。2曲目のギター・ソロはやはり現代ギター。作曲・アレンジ・演奏トータルでみるとけっこう素質あるなあ、と感嘆するばかり。入り組んでいくようなホーン・アレンジも特徴で、それをバックに吹きまくるポッターとは対照的なのと有機的に絡む場面があり。

2011/05/23

Essential/Jean-Michel Pilc

Jeanessen
ジャン=ミシェル・ピルクのソロ・ピアノということで、楽しみにしていました。トリオなどのアルバムでもある意味破天荒なところがあって、ソロでもそういうところが出ていないかな、と思ったからです。ソロなので繊細でしっとりした曲もありますが、「スカボロー・フェア」などの誰でも知っている曲を例にとると、やはり個性的なアプローチをしていることが分かります。こういうのも解体と再構築と言うのかな。表現の幅が広いのは、その個性的な面が違ってはいても、先日紹介したクレイグ・テイボーンと同じで、やはり長い時間ソロ・ピアノをやれるだけの技量と体力があるってことですね。けっこう個性的ではあるけれども。


Essential/Jean-Michel Pilc(P)(Motema Music)(輸入盤) - Released 2011. - 1. J & G 2. Caravan 3. Someday My Prince Will Come 4. Take The A Train 5. Waltz No.3 In A Minor/Three For Two 6. Essential 7. Too Young To Go Steady 8. Etude-Tableau No.1 9. Etude-Tableau No.2 10. Etude-Tableau No.3 11. Etude-Tableau No.4 12. Etude-Tableau No.5 13. Etude-Tableau No.6 14. I Remember You 15. Scarborough Fair 16. Sam 17. Blue In Green 18. Mack The Knife

(11/05/22)ソロ・ピアノでの演奏。ジャン=ミシェル・ピルクの作曲が1、5曲目後半-6、8-13、16曲目で、他はスタンダード、ポップス、ジャズメン・オリジナルなど。しっとり系で静かに聴かせる曲もあれば、カントリー色やクラシック/現代音楽色があったり、彼特有のアヴァンギャルドなサウンドで斬新な解釈を聴かせつつもスリリングなピアノが堪能できる曲もあり、表現が多彩です。そういう意味では知っている有名な曲の方が面白いかも。歌いつつその歌心を表すというよりは、解体と再構築に近い。ただ、オリジナルも一筋縄ではいかない面もあって、やはり個性的。67分の演奏時間に18曲(他にヴィジュアルも1曲入ってます)詰め込んでいて、6-7分台の曲が長い方で、あとはコンパクトに凝縮されています。調和と意外性。

2011/05/21

Crosstalk/Marc Copland

Marccross
マーク・コープランドの新作。今回はグレッグ・オズビーも参加していて、過去にはデュオ作「Round And Round」(’02年)、「Night Call」(’03年)もある間柄ですが、今回はベースとドラムスが参加していて、割と活発な曲は多いです。いつもだと、薄暗くもやのかかったようなピアノのサウンドが特徴的でもあって、それが静かなサウンドと相まってコープランドの個性にもなっていたのですが。ここでもそういう面は見られますけど、クァルテットということで、研ぎ澄まされながらもアップテンポだったりモーダルな方向に行ったりと、より広い人には聴かれそうなアルバムではあります。グレッグ・オズビーもフレーズは相変わらず独自路線ながらも、丸くなったなあ、と思います。


Crosstalk/Marc Copland(P)(Pirouet)(輸入盤) - Recorded December 4 and 5, 2010. Greg Osby(As), Doug Weiss(B), Victor Lewis(Ds) - 1. Talkin' Blues 2. Diary Of The Same Dream 3. Ozz-thetic 4. Tenderly 5. Crosstalk 6. Slow Hand 7. Hey, It's Me You're Talkin' To 8. Three Four Civility 9. Minority

(11/05/21)マーク・コープランド作が1、5-6曲目、グレッグ・オズビー作が2、8曲目、ベース作3曲目、ドラムス作7曲目、そして4、9曲目がスタンダードなど。編成が編成なせいか、いつもの淡い耽美的な演奏は薄れて、緊張感が漂っています。どこがブルースなのかなとは思うけど、ある程度の活発さと緊張感のある1曲目、逆に浮遊感漂うほの暗いゆったりした演奏の2曲目、アップテンポの4ビートでモーダルに進む3曲目、温かみのあるバラードが味わい深い4曲目、コープランド作にしては活発なサウンドのタイトル曲の5曲目、温度感も低くミステリアスなバラードの6曲目、やはりアップテンポの4ビート(時にラテン)の7曲目、8分の6拍子で割と妖しげな雰囲気の8曲目、アップテンポの4ビートでオーソドックスに響く9曲目。

2011/05/20

ダブル・イメージ

Doubleimage
’09年のCDショップの閉店セールの時に、Enja紙ジャケ旧譜13枚を購入していて、もう2年経ってしまいました。このアルバムも先ほど大手通販で検索をかけたのですが、すでに廃盤、プレミアもついているみたいです。実は新品未開封のまま売ってしまおうかとも考えたのだけど、気を取り直して少しずつ聴いていこうと思ってます。このグループ、4人編成のうち2人がヴァイブラホン/マリンバという変わった編成なのと、ECMにもこの4カ月後にレコーディングを残している(「Dawn/Double Image」(ECM1146)残念ながら未CD化)ので、トップバッターとして聴いてみようかと思いました。ECMの方は聴いてないけれど、もう少し静かにすれば、なんて想像をしてしまいました。


ダブル・イメージ(Enja)
Double Image(Enja) - Recorded June 9, 1977. David Friedman(Vib, Marimba, Per), David Samuels(Vib, Marimba, Tabla, Per), Harvie Swartz(B), Michael DiPasqua(Ds, Per) - 1. Rodney's Dream Of Fantasy And Self-fulfillment 2. Veltland 3. Truce 4. Rag-out 5. Mist 6. Aerobeats

1、6曲目がデヴィッド・フリードマン作、2、5曲目がデヴィッド・サミュエルズ作、3曲目がハービー・シュワルツ作、4曲目が4人のフリー・インプロヴィゼーション。ヴァイブラホン/マリンバが2人いるクァルテットなので、けっこう変わっています。ガツンとなるものが少ないかわりに、包み込むようなサウンドが印象的。でもちょっと弱いかな。リズム的にも4ビートジャズではなくて、ラテンノリとかクロスオーヴァーの影響を受けているようで、2人のフロントが淡い感じで、かつ、’70年代的な非ジャズ的なサウンドを奏でています。なので、時に3曲目のように立てノリのドラムスが印象的。フュージョンをやっているわけではないですけど。4曲目はパーカッションも使って、割と激しい応酬が面白い。ヴァイブラホン2本の淡さが何とも言えず。(07年9月19日発売)

2011/05/19

Live At Birdland/Lee Konitz/Brad Mehldau/Charlie Haden/Paul Motian

2162
ECMレーベル新譜聴き2日目にして、今年の話題作。ECMのジャズでスタンダードばかりのアルバムが出ているのは事実上キース・ジャレットだけ(他でもスタンダードや他の人の曲の割合が高いアルバムはあります。Saudages/Trio Beyond(ECM 1972/73)とか)だったのですが、ここでこのアルバムが出てきたのはやっぱり異色。でも、チャーリー・ヘイデンのベースなのに4ビートのウォーキング・ベースの割合は低いですね。2ビート的な演奏は割と耳にするのですが。温かみのある演奏ですけど、曲の解体感が高い場面もあるのは、やはりブラッド・メルドーの演奏のところが多いです。一筋縄ではいかないのは、やはりマンフレート・アイヒャーのプロデュースの影響でしょうか。


Live At Birdland/Lee Konitz(As)/Brad Mehldau(P)/Charlie Haden(B)/Paul Motian(Ds)(ECM 2162)(輸入盤) - Recorded December 2009. - 1. Lover Man 2. Lullaby Of Birdland 3. Solar 4. I Fall In Love Too Easily 5. You Stepped Out Of A Dream 6. Oleo

(11/05/18)大物ばかりの演奏だし、ECMでスタンダード・ジャズの演奏ばかりの特異なケース。1曲目から、ややスローで4ビートを刻んではいないですが、リー・コニッツの吹く温かみのある「ジャズ」を展開し、ブラッド・メルドーはフレーズが歌いつつも時にドキッとするフレーズを奏でています。チャーリー・ヘイデンはドシッとした落ちついた演奏をして、ポール・モチアンは地味ながら円熟の境地を見せます。2曲目にはウォーキング・ベースが一部混ざり、ますます「ジャズ」に。曲の解体度ではメルドーかな。3曲目で曲を解体寸前まで持っていき、その感を強くします。しっとりと語りかけてくるバラードの4曲目、明るく軽快ながらウォーキングにはならないミディアムの5曲目、曲調に反して空間的な自由度があり、異色感の目立つ6曲目。

2011/05/18

Avenging Angel/Craig Taborn

2207
ECMレーベルがまた2枚入ってきたので、聴いていきます。Craig Tabornを自分のブログで検索かけたら、参加作は「クリス・ポッター・アンダーグラウンド」とか「ロスコー・ミッチェル」「エヴァン・パーカー」「デヴィッド・トーン」「デヴィッド・ビニー」とかいろいろヒットしましたが、けっこう硬派なイメージを持つ彼の、届いたECM新作はソロ・ピアノ集でした(笑)。しかも、しっかりと Produced by Manfred Eicher の文字が。でも、温度感は低いながらも、やはりある程度活発なフレーズもあって、そのあたりが彼らしいところかも。でも、ソロ・ピアノという発想自体、彼では考えにくい面もあるので、聴く人を選ぶのかな、という気もしています。


Avenging Angel/Craig Taborn(P)(ECM 2207)(輸入盤) - Recorded July 2010. - 1. The Broad Day King 2. Glossolalia 3. Diamond Turning Dream 4. Avenging Angel 5. This Voice Says So 6. Neverland 7. True Life Near 8. Gift Horse/Over The Water 9. A Difficult Thing Said Simply 10. Spirit Hard Knock 11. Neither-Nor 12. Forgetful 13. This Is How You Dissapear

(11/05/17)全曲Craig Tabornの作曲。ソロなので、もしかするとフリー・インプロヴィゼーションの要素も強いかも。マンフレート・アイヒャーのプロデュースでもあり、出だしはECM的な、静かで耽美的ではあるも、2曲目は速いパッセージのフリー・インプロヴィゼーションで、やはりひとクセもふたクセもありそうなピアノです。それでいて、美しかったり静かだったりする要素もあって、レーベルのこうあらねばならぬ、というような部分を押さえつつも、彼なりに飛翔している感じ。変拍子もあり、多少現代音楽的な難解なフレーズも垣間見えるのも、彼の多面性を表しています。音的に出るべきところは出ているも、やはりジャズ的というよりは現代音楽的な力強さ。でも温度感は低いままの硬質さは保っています。彼の一面ですが、なかなか。

2011/05/17

ジャズ/ジョー・ピューマ/ビル・エヴァンス

Joejazz
CDでジャズを聴きはじめた頃はCDが出てきて2-3年経った頃で、新譜や過去の名盤だけではなくて、そろそろいろいろなCDが出てきました。その頃から国内盤で、ビル・エヴァンス、エリック・ドルフィー、ジョン・コルトレーンはサイド参加作まで集めていたので、特にビル・エヴァンスは出すと売れるとみえて、かなりいろいろな参加作まで国内盤化されました。でも、このアルバムは今回が初めてのようですね。内容は、ピアノ・ソロが出てくると’57年当時のエヴァンスらしさが出てますけど、今回の国内盤はエヴァンスで売らんかな、という感じのオビでした。こうなってくるとエディ・コスタも対等にオビに書かれてもいいんじゃないかと思うんですが。


ジャズ/ジョー・ピューマ(G)/ビル・エヴァンス(P)(Jubilee)
Jazz/Joe Puma(G) Quartet And Trio(Jubilee) - Recorded 1957. Eddie Costa(Vib on 1-3), BIll Evans(P on 4-6), Oscar Pettiford(B), Paul Motian(Ds on 4-6) - 1. Ubas 2. Blues For Midge 3. Stablemates 4. I Got It Bad (And That Ain't Good) 5. Mother Of Earl 6. Indian Summer

ジョー・ピューマ作が2曲目、オスカー・ぺティフォード作が1曲目で、他はジャズメン・オリジナルかスタンダード。邦題ではビル・エヴァンスが前面に出ていますけど、4-6曲目にポール・モチアンらとクァルテットで参加。ちょっと誇張しているかな。でも、エディ・コスタ参加の1-3曲目も、編成的にも味わいもあってけっこういい雰囲気です。アップテンポで渋くグングンと進んでいく1曲目、ブルースを気ままに演奏しているけれども、ヴァイブラホンとのトリオでなかなか印象的なサウンドの2曲目、ベニー・ゴルソン作をややアップテンポで明るく進む3曲目。後半は当時のビル・エヴァンスらしいリリカルな場面もあるピアノで存在感もあるなとは思うも、この時期、サイドマンとしていろいろアルバムに参加していて、露出度がもう少し欲しいか。(11年4月20日発売)


(追記)そう言えば、ビル・エヴァンスのページを作ったのは、大半が’98年以前です。本来ならアルバムコメントを直さなければいけないんでしょうけれども、今は新譜のジャズを聴くのが忙しいので、時間をかけて振り返る時が来そうにないような予感がしています。

2011/05/16

ジューキン/マンハッタン・トランスファー

Manhattanjukin
たいていのミュージシャンは、メジャー(メジャーでなくても)でのデビュー作の前に、幻のデビュー作があったりします。割と最近には、マイケル・フランクスの幻のデビュー作(といっても、割と簡単に手に入ったので、幻ではないかもしれませんが)を入手しましたし。でも、マンハッタン・トランスファーにもそういうアルバムがあるというのは、このアルバムの発売予告が出てはじめて知りました。内容は、’70年前後のロック・ポップスやオールド的なジャズの要素も取り入れた、割とのどかなアルバムだなあ、という感じ。後に大ヒットするなんて、このアルバムを先に聴いていたら、思わなかったろうなあ、と思います。まあ、貴重な記録ですね。


ジューキン/マンハッタン・トランスファー(Capitol)
Jukin'/The Manhattann Transfer(Capitol) - Recorded 1969 and 1971. Erin Dickins(Vo), Pat Rosalia(Vo), Tim Hauser(Vo, Banjo), Marty Nelson(Vo), and Gene Pistilli(Vo, G), The Menphis Horns: Wayne Jackson(Tp, Flh), Roger Hopps(Tp, Flh), Jack Haley(Tb), Andrew Love(Ts), Ed Logan(Ts), James Mitchell(Bs), Norbert Putnam(B), Kenny Buttrey(Ds, Per), Marty Nelson(Cl), David Briggs(P), Adam Mitchell(G), Burt Collins(Tp), Garnett Brown(Tb), Wayne Andre(Tb), Jerry Dodgion(As), Al Gibbons(As), Lew Tabackin(Ts), Frank Berowski(Ts), Saber(B), Ron Carter(B), Mickey Roker(Ds), George Edwards(Steel-G), Tommy West(P, Org), Gary Chester(Ds), Buddy Speicher(Vln), The BLue Fiddler, Haywood Henry(Ts), "Big" Al Williams(P), Bob Bushnell(B), Earl Williams(Ds) -1. CHiken Bone Bone 2. I Need A Man 3. You'se A Viper 4. Fair And Tender Ladies 5. Rosianna 6. Sunny Disposish 7. Java Jive 8. One More Time Around Rosie 9. Guided Missiles 10. Roll Daddy Roll

マンハッタンン・トランスファーの幻のデビューアルバム。全10曲で28分ほどの収録時間。通常は’75年の「ザ・マンハッタン・トランスファー」が有名で、それがデビュー作と私も思っていました。ここではティム・ハウザーだけがいて、あとは別なメンバーでした。また、ギターとヴォーカルで参加している、ジーン・ピスティリの曲は10曲中5曲もあるそうで、中心はそちらの方になりそうな気配。カントリー、ポップ、オールドジャズ色が曲ごとに替わり、ヒットした時よりはのどかなコーラス・ソングといった感じ。演奏も、この当時だとロック色が強いポップスでもこんな感じかな、という印象。7曲目の「Java Jive」が後のアルバムでも取り上げられていますが、その曲に関しては、後のイメージとあまり変わらない印象。大化けする前の貴重な記録。(11年4月20日発売)

2011/05/15

【ホームページとブログ】思えば長くやっている

ちょっとこのところ、土日も半日以上仕事をやっていて、まあ、CDを買う原資のためだと思えば苦にならないのですが、先週の頭痛続きのこともあって、CD聴きの更新が少し滞っています。忙しかったり聴く気にならなかったりすると、こちらは仕事ではないので、そのペースにならず、すいません。

ここのブログと連動していて、もともとはじめたのは「ジャズCDの個人ページ」というホームページです。今もここのページが更新されると、ホームページの方もCD聴きに関してはほぼ更新されています。今年の9月30日ではじめてからちょうど14年になります(はじめたのが’97年9月30日)。今でもジャズ関係で更新されているホームページとしてはかなり古い方になっていました。ジャズ関係で更新されている私より古いホームページ、他ではわずか数件を知っているのみです。最近はブログへのアクセスの方が多いので、元がホームページだということをご存じない方もいらっしゃるかな、と思います。私の場合、ミュージシャン別、レーベル別に追いかけていることが多いです。

そして、ここのブログですが、5月30日で、はじめてからちょうど7年になります(開設は’04年5月30日)。つい最近はじめたような気になっていたのですが、もうホームページをやっていた期間の半分を、ブログにも費やしている計算ですね。これも考えてみたら長いなあ、と思います。ある時期に、別ブログだった日記を統合してしまっていて、ここのブログもその当時は毎日更新だったので、けっこう頻繁に更新しているなあと思われる時期もあるのですが、一部は日記の記事は削除してしまって、また統合後は日記的なことをあまり書かなくなって今に至っています。

30代半ばでホームページをはじめてから、14年と、7年。何だか人生の大事な時期をネット関係に費やしてしまったなあ、という感じですが、好きなことをできて楽しかった時期ではありました。運営していて、ジャズ関係の友人もできたし、仕事関係も広がりがあったのは意外なことでした。あと何年続くか分かりませんけど、あまり無理せず、マイペースでやっていけたら続くのではないか、と思っています。今後ともよろしくお願いします。

2011/05/10

Sign Of Life/Bill Frisell

Billsign
ビル・フリゼールの新譜です。とは言うものの、ギターにヴァイオリン、ヴィオラ、チェロという編成なので、聴くときは身構えてしまうかもですね。過去にもこのメンバーで「Richter 858/Bill Frisell」(Songlines)というのを’02年に録音していますが、そちらの方はけっこう抽象的なサウンドでした。今回のはそれよりはだいぶ分かりやすく、まあ、クラシック的な部分もあるけれどもポップやカントリー的なサウンドが目立っているので、一般的な音楽ファンとか、フリゼールのファンとかにはウケそうではあります。でもやっぱり聴く人を選ぶんじゃないかなあ、って気はしています。こういう世界は彼独自なものなんですけれども。


Sign Of Life/Bill Frisell(G)(Savoy Jazz)(輸入盤) - Released 2011. Jenny Scheinman(Vln), Eyvind Kang(Viola), Hank Roberts(Cello) - 1. It's A Long Story [1] 2. Old Times 3. Sign Of Life 4. Friend Of Mine [1] 5. Wonderland 6. It's A Long Story [2] 7. Mother Daughter 8. Youngster 9. Recollection 10. Suitcase In My Hand 11. Sixty Four 12. Friend Of Mine [2] 13. Painter 14. Teacher 15. All The People, All The Time 16. Village 17. At It Should Be

(11/05/10)全曲ビル・フリゼールの作曲。ギターとストリングス・トリオというのは以前にもあるけれど、どことなく田舎の香りのするカントリー・ミュージックとオーヴァーラップする曲も目立っています。そういう曲は、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロがピチカート奏法で合わせています。ややシリアスな感じのするタイトル曲の3曲目もありますが、現代音楽的、あるいは即興的にシリアスに突き詰めている、という感じまでには行ってません。ジャズ色はなくて、クラシック、カントリーやポップの色合いが強いし、編成も特殊。フリゼール特有のちょっと暗めなサウンドの曲もあります。逆にアメリカン・ミュージック的なので、音楽的な裾野は広いかと思います。それにしても、のどかな世界です。これはもう、彼独特な音楽風景と言わざるを得ません。

2011/05/09

故 青木智仁のリーダー作旧譜2枚

Aokidouble
Aokiexperi
いつもだったら、アルバムのクレジットや曲名、内容などを書いてアップするのですが、今日はこういうアルバムを聴きましたってことだけを書いておきたいと思います。ベーシストの青木智仁さんは’06年6月12日に急性心不全のために49歳の若さで他界されています。生前、いろいろな場所で活躍されていたのですが、一般に有名だったのは、’82年から亡くなる’06年まで、角松敏生のバンドに加わっていたこと。つい先日、YouTubeで’03年の角松ライヴを観て、ベースがあまりにも素晴らしかったのでこれらのアルバムを買ってしまいました。

それから、エレキ・ベースでAtelier ZのMシリーズという彼のシグネイチャーモデルがあって、今でもけっこう有名で売れていて、そのベースが気になるので、本家の青木さんがどういう音を出して、どういう風に弾いていたのか、気になったのでアルバムを聴いてみました。いずれはそのベースを自分も息子も所有してみたいという気持ちもあったりします。

89/07/05 Double Face/青木智仁(BMGビクター)
00/07/26 Experience/青木智仁(Victor)

リーダー作といってもなかなか出せるものではないので、気軽に固定メンバー4-6人でセッション的に、というアルバムにはならなくて。本当ならばそういうのが聴きたかったんだけれども。上記のアルバム2枚(’89年発売のアルバムがまだ発売されているんですね)は、曲ごとにゲストがかわり、それこそ豪華なゲストが入れ替わり立ち替わり演奏しています。曲も打ち込みもあったり多重録音で重ねた様子の曲もあったりで、楽しいんだけれども、1曲1曲の解説は大変かも。フュージョン、ファンク、ロックから4ビートまで、実にいろいろなことをやっています。全体的に好みの曲は多いんだけれども、ちょっと総花的かな、とも思います。気がかりだったベースがどんな感じかも、より分かるようになりましたし。そういう意味では聴いて良かったアルバムには間違いありません。

2011/05/08

Parting Shot/Steve Khan

Steveparting
スティーヴ・カーンの新作。今まで発売されたアルバムを聴いてきた人は、このメンバーだから超絶技巧の曲を期待するかもしれません。でも、このアルバムはラテンの演奏で、肩の力を抜いたリラックスした、しかもスマートとはちょっと離れたラテン・サウンドなので、賛否両論分かれるかもしれないなあ、と思います。70分ほどの収録で全10曲。たっぷり彼らの演奏は聴けるんですけれども、予想とは違ったなあ、って言う人もいるのでは。でもラテンは楽しいし、主軸のメンバーもよく聴くと、技巧は割とたっぷりだとは思うのですが(ラテンってお気楽なようで演奏は難しいとは思います)。アップテンポの曲はあまりないし、う~ん、ちょっと判断はしづらいですね。まずは聴いてみてください、ということで。


Parting Shot/Steve Khan(G, Voice on 9, Guiro on 9)(Tone Center)(輸入盤) - Recorded November 6 and 7, 2010. Anthony Jackson(B), Dennis Chambers(Ds), Manolo Badrena(Per, Voice on 5, 10), Marc Quinones(Bongo, Per), Bobby Allende(Conga), Guest: Rob Mounsey(Key on 9, Orchestrations on 2, 4, 6-7), Tatiana Parra(Voice on 6), Andres Beeuwsaert(Voice on 6) - 1. Chronology 2. Los Gaiteros 3. Change Agent 4. Bye-Ya 5. Maria Mulambo 6. Influence Peddler 7. When She's Not Here 8. Blues Connotation 9. Zancudoville 10. Just Deserts

(11/05/08)1、8曲目がオーネット・コールマン作、4曲目がセロニアス・モンク作の他はスティーヴ・カーンの作曲ないしは共作。メンバーがスゴいけれども、このアルバムではスリリングにアップテンポでグイグイと進んでいく緊張感のある感じではなくて、ラテン風味(あるいは本物のラテン?)をうまく使って、肩の力が抜けつつも、ラテン的な意味においては丁々発止の演奏が繰り広げられています。ソロをバシバシと弾いていくよりは、やや余裕を見せたフレージングだし、浮遊感のあるコードワークとメロディをかけ合わせた彼独特のギターも味があって、オリジナル群とジャズメン・オリジナルとの調和も見事。派手さはあまりないけれども、各ミュージシャンの職人芸的な演奏が楽しめます。ただ、どこまで行ってもラテンなのですが。

2011/05/06

Tchaikovsky/Kissine/Piano Trios/Gidon Klemer/Giedre Dirvanauskaite/Khatia Buniatishvili

2202
今日のアルバム、今のECM公式ホームページのトップページを飾っています。ECMとしてはけっこう力を入れているアルバムなんでしょうけど、本来クラシック聴きではない私には、チャイコフスキーの有名な曲を取り上げているにしても、現代音楽とのカップリング(ECM New Seriesではけっこう多いパターンなんですが)が今ひとつ理解できないし、まあ、同じロシア(ソ連)つながりなのは分かりますが...。ただ、普通に聴いてもチャイコフスキーの曲はいいですねえ。アルバムに「Piano Trios」というタイトルは付いてますが、ジャズではなくてクラシック/現代音楽のアルバムですので、要注意、って私が書かなくても分かってらっしゃるとは思いますけど。


Tchaikovsky/Kissine/Piano Trios/Gidon Klemer(Vln)/Giedre Dirvanauskaite(Cello)/Khatia Buniatishvili(P)(ECM New Series 2202)(輸入盤) - Recorded August 2010. - Victor Kissine: 1. Zerkalo Peter I. Tchaikovsky: Trio In A Minor, Op.50 2. Pazzo Elegiaco 3-14 A. Tema Con Variazioni 15. B. Variazione Fibnale E Coda

(11/05/03)Victor Kissineはソ連(ロシア)出身でベルギー在住の現代音楽家。チャイコフスキーは19世紀ロシアの有名な作曲家。ロシアつながりの収録なのでしょう。Kissineの方は’09年作のやはり現代音楽という感じの20分ほどの曲。静かな場面が多いです。チャイコフスキーのOp.50は「偉大な芸術家の思い出に」という通称のある有名な曲だそうです。こちらはクラシックの王道を行くようなトリオ作品。こういう組み合わせもECMならでは。

レコファン川崎ルフロン店が閉店していた

一昨日、駅を通るついでに、ちょっと時間があるから、レコファン川崎ルフロン店に寄ろうと思いました。エレベーターのところで確か9階だったよなあ、と思い、表示を見ると、レコファンの文字がなく、変だなあ、と探すのをあきらめて次の用事に出かけてしまいました。

帰ってきて、ネットで検索したら、「3月27日で川崎ルフロン店は閉店しました」とあるじゃありませんか。まだ昨年の5月下旬に開店したばかりだったのに。でも、開店当初に行っても、本当ならオープン記念で混んでいるはずの売り場は、売り場面積は広かったけれどもお店はガラガラだったし、その後にお店の売り場面積を縮小したと、知り合いから聞いていたので、やはりCDショップ(中古も含めて)は経営が厳しいのかな、と思わせました。

開店当初は在庫10万枚、とかうたっていたんですけれどもね。そういう私も、’02年ごろからネット通販に移行して、実店舗でCDを購入する割合ってけっこう減っていたので、世間の流れもその方向にあるのかな、と思わせます。

それにしても1年も経たないで閉店かあ。厳しいのを通り越していますよね。というよりも、売り場面積が縮小される前までは何度か行って、CDの中古を買ってますけど、お店にはほとんど貢献しないほどに少しだったしなあ。割と早い時間だったので空いているのかな、と思うこともありましたが。ディスクユニオンのJAZZ TOKYOぐらい混んでないと、やっぱり難しいのかな。CDショップにとっては厳しい時代です。

2011/05/05

Manto And Madrigals/Thomas Zehetmair/Ruth Killius

2150
「Manto And Madrigals/Thomas Zehetmair(Vln)/Ruth Killius(Viola)」はZehetmair Quartetで演奏しているうちの2人の奏者に焦点を当てたアルバム。聴き通すのは、ジャズと違っていつになってもあまり慣れないのですが。それでも後者の方には、現代音楽とクラシックの中間的なサウンドの曲もあったので、ちょっとホッとした部分ではあります。


Manto And Madrigals/Thomas Zehetmair(Vln)/Ruth Killius(Viola)(ECM New Series 2150)(輸入盤) - Recorded May 2009. - Rainer Killius: 1. O Min Flaskan Frida Giacinto Scelsi: 2-4. Manto Heinz Holliger: 5-7. Drei Skizzen Bela Baltok: 8. Duo Nikos Skalkottas: 9-11. Duo Peter Maxwell Davis: 12. Midhouse Air Bohuslav Martinu: 13-15. Three Madrigals Johannes Nied: 16. Zugabe

(11/05/02)20世紀初頭から、’06年作品に至るまでの、さまざまな現代音楽家を取り上げて、ヴァイオリンとヴィオラというくくり(一部2-4曲目はヴィオラのソロと女声のヴォイスになってますが)で、演奏したもののようです。Zehetmair Quartetで気心の知れた2人の演奏。20世紀前半の頃の曲の演奏はそれなりに現代音楽という感じですけれど、それでも割と親しみ安い面もあって、最近のはとっつきにくい高度な演奏か。ECMらしい選曲。

2011/05/04

Elegie/Jorg Widmann

2110
今日は現代音楽のアルバムを。「Elegie/Jorg Widmann」は自身がクラリネット奏者でもある作曲家。聴き通すのは、ジャズと違っていつになってもあまり慣れないのですが。これらもヨーロッパでは需要があるとみられますが、日本ではどうでしょうか。


Elegie/Jorg Widmann(Comp, Cl)(ECM New Series 2110)(輸入盤) - Recorded July 2008 and May 2009. Heinz Holliger(P), Deutche Radio Philharmonie, Christoph Poppen(Cond) - Messe: 1-6 Kyrie 7-8. Gloria 9. Crucifixus 10. Et Resurrexit 11-15. Funf Bruchstucke 16. Elegie

(11/05/02)Jorg Widmannはドイツのミュンヘン出身の若手クラリネット奏者で現代音楽家。オーケストラの演奏で、温度感が低いけれども音量的にも強弱のある現代音楽。調性のあいまいな現代音楽であるし、難解さもある程度は感じます。情景的な、やや重厚でゆったりしたサウンドがせまってくるような感じは見事。11-15曲目はクラリネットとピアノの曲ですが、フリージャズを連想するような曲。タイトル曲のクラリネットは印象的かも。

2011/05/03

Faithful/Marcin Wasilewski Trio

2208
ECMレーベル新譜聴き4日目。4月に発売されたECMのCD群の中では、このアルバムが一番話題になっているんじゃなかろうか、と思います。実際にレビューもあちこちで見たし、キース・ジャレットがトリオの新譜(新録音)を発売しなくなって久しいので、その後継的な意味合いも含めると、彼らにスポットライトが当たるような気がしてます。オリジナルとスタンダードやジャズメン・オリジナルその他が半々、というのも、ジャズではオリジナル重視のECMが自由にやらせてくれている証拠かもですね。これでバッチリとマンフレート・アイヒャーのプロデュースの文字が刻まれているんですから。内容的には文句なしのECM発のピアノ・トリオのアルバムだと思います。


Faithful/Marcin Wasilewski(P) Trio(ECM 2208)(輸入盤) - Recorded August 2010. Slawomir Kurkiewicz(B), Michal Miskiewicz(Ds) - 1. An Den Kleinen Radioapparat 2. Night Train To You 3. Faithful 4. Mosaic 5. Ballad Of The Sad Young Men 6. Oz Guizos 7. Song For Swirek 8. Woke Up In The Desert 9. Big Foot 10. Lugano Lake

(11/05/01)このメンバーではECM3作目。Marcin Wasilewskiの作曲は5曲(2、4、7-8、10曲目)で、他はスタンダードやジャズメン・オリジナルその他が並んでいます。タイトル曲の3曲目はオーネット・コールマン作で、ゆったり美しく仕上がっているし、9曲目にポール・ブレイ作もあってこれがいちばんジャズ的で過激。盛り上がるところは盛り上がり、レーベルでは自由にやらせてくれる方です。4ビートはないけど、ある種ジャズ的な満足のある曲(2曲目など)も。耽美的な曲も多く、流れていくような美しい旋律が印象的だし、トリオとしてのまとまりもかなりのもの。8分の6拍子+8分の5拍子の哀愁漂う2曲目は、中盤部は盛り上がりで攻めてきます。スタンダードの5曲目はしっとりとしたバラード。パスコアール作の6曲目は淡白か。

2011/05/02

Post Scriptum/Wolfert Brederode Quartet

2184
ECMレーベル新譜聴き3日目。ECMを聴き続けて、やっとほんのりジャズ色の見えるアルバムにたどり着きました。でも非4ビートだし、バップのイディオムは使ってないし、ということはレーベルの大まかな了解。欧州の自然な流れによる、温度感が低いながらも時に美しいメロディもあって、時にフリー的な要素も覗かせるアルバムということになるんだけれども。編成がピアノ・トリオにクラリネット、ということで、ECM方面のサウンドが好きな方にはけっこう貯まらない内容となっていると思います。同じメンバーで、「Currents」(ECM2004)というのを過去に出していますし、グループのまとまりはけっこういいセン行っていると思います。


Post Scriptum/Wolfert Brederode(P) Quartet(ECM 2184)(輸入盤) - Recorded May 2010. Claudio Puntin(Cl), Mats Eilertsen(B), Samuel Rohrer(Ds) - 1. Meander 2. Angelico 3. November 4. Post Scriptum 5. Hybrids 6. Inner Dance 7. Aceh 8. Post Scriptum, Var. 9. Brun 10. Sofja 11. Augenblick In Der Garderobe Des Sommers 12. Silver Cloud 13. Wall View 14. Silver Cloud, Var.

(11/05/01)同じメンバーでの2作目。Wolfert Brederode作は全14曲中9曲(1-4、6、8、10、12、14曲目)で、他の曲も参加メンバーの作曲。多分にヨーロッパ的ですが、ピアノ・トリオにクラリネットが加わった、いわゆる「ジャズ」の範疇か。非4ビートながら、なかなか聴かせてくれます。曲は14曲と少し多めですけど、ある種の薄暗さを伴いつつ、それぞれの曲のサウンドの違いがはっきりと分かって飽きさせません。ドラムスも場面によってはプッシュしていて、ECMとしては冒険している方ではないか、と思います。アドリブ的にバップではないけれど、ジャズ的なスリリングさも抱合しています。ちょっとフリー的に、しかも研ぎ澄まされて美しい情景描写が広がるような世界もあります。やはりこのクァルテットにはクラリネットが似合う。

2011/05/01

Lysoen - Hommage A Ole Bull/Nils Okland/Sigbjorn Apeland

2179
ECM新譜聴き2日目。これもジャズではないんだなあ。ノルウェーのトラディショナルで半分近くを占めるし、もちろんその中にはインプロヴィゼーションの要素もあるんだろうけれど、やはり民族音楽やクラシックの古楽に近い雰囲気があります。いわゆるジャズ度という点ではなし。だんだんこのレーベル、ボーダーレスになっていきつつあります。でも、こういうピアノ(時にハーモニウム)とヴァイオリン(時にHardanger Fiddle(古楽器?)の組み合わせやソロの曲などは、かなり癒されます。ヨーロッパではこういう需要がけっこうあるんでしょうね。アメリカからは出てこないサウンドではありますね。


Lysoen - Hommage A Ole Bull/Nils Okland(Vln, Hardanger Fiddle)/Sigbjorn Apeland(P, Harmonium)(ECM 2179)(輸入盤) - Recorded September 2009 and January 2010. - 1. Stusle Sundagskvelden 2. La Melancolie 3. Belg Og Slag 4. Gralysning 5. Sylkje-Per 6. Solstraum 7. Theme From Nocturne 8. Eg Ser Deg Utfor Gluggjen 9. Ole Bull-vals 10. I Rosenlund Under Sagas Hall/La Folia 11. Tjodn 12. Jeg Har Sa Lun En Hytte 13. Solveigs Sang 14. Sklkje-Per 15. La Melancolie 16. Saeterjentens Sondag

(11/04/30)19世紀のノルウェーのヴァイオリニストで作曲家のOle Bullの曲は2、7、15-16曲目に、トラディショナルは7曲(1、5、8-10、12、14曲目)もあり、2人の共作あるいはそれぞれの曲は3-4(この2曲は共作)、6、11(この2曲はソロ)曲目。全曲2人のアレンジとなっていますがソロの曲も。インプロヴィゼーション的な部分もあるのでしょうが、ノルウェーの民族音楽、あるいは当時のこの地の古楽やクラシックのような淡々とした、また哀愁を帯びたサウンドとなっていて、いわゆるジャズ的なサウンドではないボーダーレスな世界が広がっています。62分ほどで16曲と、各曲ともそれぞれ比較的コンパクトにまとまっていて、余分なものをそぎ落として、本質を聴かせようとしているサウンド。どことなく懐かしい雰囲気です。


(追記)最近はここのブログだけを訪問される方が増えているようですけど、私の本体はホームページ「ジャズCDの個人ページ」にあって、そこのミュージシャン別、レーベル別特集に力を入れています。また、ECMレーベルが好きな方は、別ブログ「ジャズCDの個人ページ ECM Blog」(’14年にこちらのブログに統合)を作っていて、CD化されたもの(Worksなどを除く)が網羅されていますので、よろしければそちらもご覧になってみてください。個々のCDを積み上げていって、全体像をあらわすという試み、成功しているかどうかは分かりませんけれども。

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