私の運営するホームページ

掲示板

Twitter

無料ブログはココログ

« 2010年10月 | トップページ | 2010年12月 »

2010/11/30

Kaleidoscope/ナオコ・サカタ・トリオ

Sakatakaleido
澤野工房を厳選買いするようになってから半年ほど、それでも2-3ヶ月に1枚は買ってます。いわゆる普通のピアノ・トリオとか、再発盤(これはこれで珍しいものが多いのですが)はあまり買わずに、今回のような邦人ピアニストとか、元Sketchレーベルにいた人たちとかを買っていて、自分自身の好みではアタリだ、と思うアルバム割合が増えました。今回の坂田尚子のピアノも個人的にはアタリのアルバムで、半分の曲は現代ヨーロッパフリー的なサウンドなので、聴く人を選ぶでしょうが、大丈夫かな澤野でこういうのを出してしまって、と心配するよりは、素直に喜んでしまっています。今後どういう展開になるかは分かりませんが、追っかけるピアニストがまた一人増えました。


Kaleidoscope/ナオコ・サカタ(P)・トリオ(澤野工房)
Kaleidoscope/Naoko Sakata(P) Trio(Atelier Sawano AS104) - Recorded March 1 and 2, 2010. Anton Blomgren(B), Johan Birgenius(Ds) - 1. Kaleidoscope 2. Victoria Station 3. Daybreak 4. Line 5. Butterfly In The Circle 6. Der Wal 7. Bigfoot 8. Digerhuvud

坂田尚子の作曲が4曲(1、3-5曲目)、ベーシスト(6、8曲目)、ドラマー(2、7曲目)の作曲が各2曲と、オリジナルばかりで占められています。ヨーロッパらしい研ぎ澄まされたピアノが、まるで氷かガラスがバシャーンと弾けたような温度感の低さと躍動性を同時に持っていて、適度に静か、適度に賑やかな雰囲気をもたらします。4ビートでのドライヴは4曲目の中盤以降で、流れていくような部分もあって、やはりヨーロッパ的なトリオ。繊細なところは非常に繊細だし、張りつめているようで、ゆったりと慈しむように弾くピアノのフレーズもあったり、4、7曲目のようにかなり過激な演奏もあります。3-4、6-7曲目はフリーのアプローチか。まさに真剣に断面を切りとって見せてくれたピアノ。硬質だけれども、その響きは非常に印象的。(10年11月26日発売)

2010/11/29

Fresh Sound New Talent complete catalog 2010

Freshsoundcat
本当は一昨日、このレーベル本もCriss Crossのカタログ本の方でちょっとふれたので、取り上げないでもいいか、と思ったのですが、何かとバタバタしていてCDを聴く時間がとれなくて、今日取り上げることにします。

この前にも書いたように、以前はこの本、FSNTのCDを特定のCDショップ(あるいは通販)で買うと、オマケでついてきたものでした。それを今回、10月発売分あたりまでを補強して、2,300円で売るようになったものです。発行はjazzyell。まあ、こういうことには賛否両論あるかと思いますが、私はちょうど無料で配布していた時にこのレーベルのCDを買う機会がなかった。なので、今回お金を出しても手に入れる価値はあったと思います。物を手に入れることって、「物(サービスなど)と対価と比べた時の満足感」ですからね。

やはりCriss Crossのレーベル本と体裁は同じですが、こちらは廃盤とか入手不可の表記がない。jazzyellのホームページ(検索で探してください。簡単に探せます。)で、このレーベルの発売CDの数をチェックしても、ほとんど入手可能のようでもある。なので、このレーベルのコンプリートを目指せる確率は高いのでは、と思います。私は、こういう本が出てしまうと、逆に安心して必要なものしか買わなくなってしまいますけれども。ECMとCriss CrossのCDコンプリートができた時期は、景気もある程度いい時期だったこともありますし。

実際、私がこのレーベルで持ってるのって、ブラッド・メルドー、カート・ローゼンウィンケル、クリス・チーク、ジョージ・コリガン、アヴィシャイ・コーエン(トランペットの方)ぐらいです。カタログを見てると参加ミュージシャンの関係で、欲しいものが出てきてはいますけれど。まあ、マニアックな現代ジャズのレーベルなので、個人的にはこういうカタログ本が出てきてくれたことがうれしいですね。他のレーベルでも出ないかなあ、なんてことを思っています。

2010/11/28

disk union Jazz TOKYO に行ってきた

101128diskunion
本当はもう少し時間が経ってから行くはずだったのだけれども、やっぱり行ってみたいということで、disk union Jazz TOKYOの開店ちょっと過ぎの時間をねらってお茶の水まで行ってきました。お店の入り口の写真を撮ってきましたけど、ディスクユニオンというイメージでなかったので、いったん通り過ぎてしまいましたよ。

さすがにお店の中は広々していて、以前のお茶の水店の狭さと比べると、全然違います。ジャズのCDもLPも書籍も豊富。かなり古いジャズ批評とか、Ana CaranのヴォーカルCDとか、自分が以前に買い取りに出したんじゃないかと思える品物もありました。買い取るとXX倍の値付けになるわけね。とか。混雑はしていたけれども、開店過ぎからお昼ごろまでの滞在だったので、それほどでもなかったでした。

開店間際のセールのせいか、CDは総じて他店よりも値付けが安いような気がしました。一部廃盤でプレミアの付いているものがありましたけど。クヤしいのが、Amazonのマーケットプレイスで4千円近く出したクリスポッターの「Concentric Circles」の国内盤オビ付き(ただし盤質B、ライナー破れあり)が1,300円で売っていたことかな。まあ、中古は出会いですからね(笑)。

とは言うものの、自分の欲しい中古というのは幻盤2-3枚程度なので、そうそう出会えるわけがなく、たまたま「フォーク・ソングス-フォーク・テイルズ/ケヴィン・ブルース・ハリス」(Enja)国内盤が500円だったので1枚購入。1時間ほどの滞在で出てきました。

今、買い取りセンターに査定を依頼しているCDが130枚弱あるんですが、今日の値付けを見ていると、買い取り価格もだいぶ安くなりそうで、心配ですね(笑)。

若い頃(高校-大学時代)はお茶の水から秋葉原、神保町など歩きまくって何度も行ったものでしたが、今はそんなに元気がなく、お茶の水駅へ引き返し。駅への帰りには、オーディオ・ユニオンに寄ったり、昔に比べてかなり多くなった楽器屋をひやかして帰ってきました。まあ、お金は使わなかったけれども、充実した半日でした。

2010/11/27

Criss Cross Jazz complete catalog 2010

Crisscrosscat
待ちに待った、Criss CrossとFresh Sound New Talentのカタログ本が今日届きました。発行は国内輸入総代理店のjazzyell。

FSNTは以前、オマケとして配っていたのを、今年10月発売のものまで補強して、本として売り出したものだそうです。サイズが意外に小さく、A5サイズなんですねえ。

Criss Crossに限って見ていくと、良くも悪くも国内代理店の発行という感じで、ジャケット写真なしの廃盤(1004, 1037)、ジャケット写真なしでの入手不可(1003, 1013)、ジャケット写真、解説ありでの入手不可(1022, 1036, 1039, 1040, 1071, 1072, 1076, 1105, 1109, 1112, 1135, 1154, 1166)、在庫切れ/入荷未定(1032)となっていて、逆に本家Criss Crossのサイトでは消えているチェット・ベイカー盤(1010, 1016, 1027)がまだ廃盤になってなかったりします。

ECM catalogのように廃盤その他、説明が全くないアルバムもどんな盤か掲載されているともっと良かったなあ、とは思えるのですが、それでも、ジャケットがカラーで網羅され、クレジット、説明もなされていると、けっこう圧巻です。監修も小川隆夫氏なので信頼がおけますし。

こういうレーベルの本は、マーケットが小さすぎて今まで出ることはないだろうと予測して、自分がレーベル特集で数年前に網羅してしまったわけなんですけど、ちょっとクヤしいですが、こういう本が出てくれると、レーベル自体に盛り上がりができていい効果が生まれるのでは、と思っています。

FSNTの方は、あまり持ってないのですが、今ペラペラとめくっていたら、聴いてみたいのがけっこうありました。これもこれからじっくり見て、検討することにします。

2010/11/26

「JAZZ PERSPECTIVE Vol.1」

Jazzpers1
「JAZZ PERSPECTIVE Vol.1」が昨日の午後届きました。ポイントを使ってのHMVでの注文だったので、よその通販を使ったよりは少し届くのが遅れたみたいですが、まあ許容範囲内ということで。よく見ると雑誌ではなくて書籍扱いになっているんですね、これ。発行はディスクユニオンで、半年に1回のペースでの発行のようです。ちなみに次号は’11年4月20日発行予定で特集予定は「フレンチ&イタリアン・ジャズ」とのこと。今回の創刊号は「スカンジナヴィアン・ジャズ特集」なので、やはりマニアックな路線ですね。

本のタイトルや特集からして、マニアックだし覚えづらくて売れないんじゃないか、と心配したのですが、ディスクユニオンのお客さんのような層をターゲットにしているのではないか、と思ったら、これも納得。発行も半年に1回のペースならば、逆にとことんマニアックにしてもいいんじゃないかと思えるくらい。

内容は、ディスクユニオンだけあってディープで濃い感じですね。当然ながら輸入盤メインですし。まだパラパラとめくってみただけですけど、後でじっくり読みたくなるようなところが多そうです。月刊の「Jazz Japan」とは読者層はかぶらなそうな感じです。ただ、「Jazz Japan」の方は、そろそろいいかな、という声もチラホラ聞えるので、頑張ってほしいところですけれども。

この「JAZZ PERSPECTIVE」、発刊タイミングがけっこう開きもあるし、内容的に他の雑誌とかぶらない感じなので、次も買ってみようかな、と思います。最初はこの創刊号、パスしようかな、と思っていたのだけれども、買ってみて正解だったです。

2010/11/25

Silver Pony/Cassandra Wilson

Cassandrasilver
久しぶりの新譜です。カサンドラ・ウィルソンは以前から好きなヴォーカリストだったですけど、人気が出過ぎてしまって、ちょっと引いて見ていた部分はありました。でも、最新作を聴いても、やっぱり好きなんですよね。バックミュージシャンを含めて、彼女独自のサウンドが出来上がっていて、本質はジャズなんだけれども、ジャズを自然に飛び越えてしまっているところがあります。まあ、これはノラ・ジョーンズ以降、Blue Noteレーベルだけでなくて、他のレーベルにも波及してしまったことではありますが。このアルバム、ジャズファンだけレはなくて、ポップスファンにもウケそうですね。10曲目の「ブラックバード」もかなり個性的。しばらくは何度も聴くことになりそうです。


Silver Pony/Cassandra Wilson(Vo, Synth on 4, Bass Drum on 11)(Blue Note)(輸入盤) - Released 2010. Marvin Sewell(G), Reginald Veal(B on 1-2, 4-10), Herlin Riley(Ds on 1-5, 7-10), Jonathan Batiste(P), Lekan Babalola(Per on 2-5, 7-10), Ravi Coltrane(Ts on 4), Helen Gillet(Cello, Vielle on 11), John Legend(Vo on 11, P on 11), Luke Laird(G on 11), Brandon Ross(G on 11) - 1. Lover Come Back To Me 2. Went Down To St. James Infirmary 3. A Night in Seville 4. Beneath A Silver Moon 5. Saddle Up My Pony 6. If It's Magic 7. Forty Days And Forty Nights 8. Silver Pony 9. A Day In The Life Of A Fool 10. Blackbird 11. Watch The Sunrise

(10/11/24)ライヴとスタジオ録音が混在。彼女らの合作が3曲(3-4、8曲目)あり、スタンダード、ポップス(スティーヴィー・ワンダーやビートルズ)、ボッサなどが色々混ざっていますが、スタイルもサウンドも、もうカサンドラ・ウィルソンのサウンドと言ってもいいのかと思えるほど。彼女の歌唱法も思いっきり個性のあるジャズですし。ジャズといえばかなりジャズなのだけれども、それを飛び越えた表現の部分もあって、まさにワン・アンド・オンリーの世界を築きつつあります。彼女を支えているメンバーがいいということもありますが。ギタリストのマーヴィン・スーウェルがジャズ畑よりもブルースに近いような気がして、その効果もあるかも。8曲目のタイトル曲は小品だけども、それなりに存在感があります。ポップスでも人気があるかも。

2010/11/23

東風(こち)/ウィッシズ

Wisheskochi
East Windレーベル2日目にしてひと区切り。メンバーがまずスゴいのですが、’76年という時代でこのメンバーだと、やはり少し前のあたりのマイルス・バンドの影響も避けて通れないようで、アルバムを聴いて、最初イメージしていたのと、だいぶ違いました。1曲目の出だしが日本の雅楽風なので、これで通すのかと思いきや、1曲目の中盤からサウンドは180度反転してしまってファンクになるのですから。本当は当時の菊地雅章のアルバムを全部聴いてみるべきなのですが、私はまだそこまでいっていません。フリージャズもあった’70年代は、同時にファンクサウンドの時期でもあったのですね。日野皓正も参加しています。


東風(こち)/ウィッシズ(East Wind)
Wishes/Kochi(東風)(East Wind) - Recorded August 11-12 and 14, 1976. Masabumi Kikuchi(P, Key, Synth, Biwa), Terumasa Hino(Tp, Per), Steve Grossman(Ss, Ts), Dave Liebman(Ss, G-fl), Reggie Lucas(G), Anthony Jackson(B), Al Foster(Ds), M'tume(Conga Ds) - 1. Aurural Flare 2. Caribbiean Blue 3. La Moca Esta Darmiendo 4. Wishes - Pacific Hushes 5. Electric Ephemeron 6. Alone

作曲は全曲菊地雅章。メンバーもスゴいけれども、日本の雅楽を元にした曲を1曲目の出だしに持ってくるのは、東洋(日本)というものを意識したサウンド。でもそこだけですけれども。中盤からあとは渋いクロスオーバーになるその1曲目は13分台の大作になっています。2曲目は当時少し前のマイルスバンドなどの影響を受けているような、ファンクサウンド、リズムとベースの反復が陶酔感を誘います。ちょっとゆったりした、ベースの持続音が印象的に心に残る渋めの3曲目、出だしで静寂の中から音が現れて、少しずつ盛り上がっていくスローな、どことなく日本的でもある4曲目、シャッフルのリズムであるものの、ちょっと沈んだ感じから盛り上がる5曲目、ライナーによれば菊地の多重録音で構成されている浮遊感のある6曲目。(02年11月20日発売)

2010/11/22

リングス/富樫雅彦

Togashirings
昨日までのシリーズは終わったんですが、まだ’70年代を中心に日本のジャズが10枚以上残っています。今度は連続してではなく、飛び飛びにですが聴いていこうかと思っています。今日のアルバムは’02年に紙ジャケで、East Windレーベルの全作品の再発をやっていたのを、昨年2枚だけ入手したものです。現在これだけCD不況になってくると、こういう贅沢な再発はもうやってくれないだろうなあ、と思います。富樫雅彦のアルバムもこの当時のは私は聴いてなくて、このアルバムで当時からその表現力はスゴかったんだということを実感しました。当時LP2枚組で、多重録音はあるにしても、ソロでの演奏ですからね。


リングス/富樫雅彦(Ds、Per、Marimba、Celesta、Glockenspiel)(East Wind)
Rings/Masahiko Togashi(Ds, Per, Maimba, Celesta, Glokenspiel)(East Wind) - Recorded November 10, 15, 19, 26, 27 and 29, 1975. - 1-12. Ring 1-12

LPの時は2枚組だったですがCDでは1枚。スタジオでさまざまな楽器を使ってフリー・インプロヴィゼーションが繰り広げられています。曲目も「リング1-12」。多重録音もあります。音よりも静寂の方が長いような場面が多くて、そこにさまざまな楽器(主に打楽器ですが)の音が浮かんでは消えていきます。時折音の密度がかなり高くなりますが暴れまわるほどでは。時にアフリカ的なビートの上を多重録音で叩きまわる打楽器の構図も。それでもうるさくは感じません。ジャズのインプロヴィゼーションと、場面によっては宗教的な音の表現の中間に位置するかと思えるくらいの場面もあります。トータルで70分を超えるアルバムで、同じような表現がないところが、彼の精神力の強さを物語っています。聴く人もちょっと覚悟がいるかも。(02年9月25日発売)

2010/11/21

ダンケ/梅津和時/原田依幸

Umezudanke
「70年代日本のフリージャズを聴く!」シリーズ9日目にして最終日。出た当時に買ったものを含め、私は30枚全部これで聴いたことになりますが、さすがにブログで続けてアップするつもりはないです(笑)。ホームページにも掲載されているので、興味ある方は「2003年9月-12月の旧録・再発」のページの10月22日発売、12月17日発売のところと「2004年1月-4月の旧録・再発」の2月18日発売のところをご覧になってみてください。しかし、再発当時は、まだCDが売れていた時代で、いろいろな再発がありますね。今ではもう望むべくもないのかもしれませんが。いい時期にいろいろ聴いたと思いました。


ダンケ/梅津和時(As、Vo、Bcl)/原田依幸(P、Vo、Bcl)(P.J.L.)
Danke/梅津和時(As、Vo、Bcl)/原田依幸(P、Vo、Bcl)(P.J.L.) - Recorded October 18 and November 13, 1980. - 1. Bitte 2. Danke 3. Not So Long, Don! 4. Domo 5. Aketaketa 6. Kleine Nacht

2曲目が共作、3、5-6曲目が梅津和時作、1、4曲目が原田依幸作。1-3曲目が当時の西ドイツでのライヴ録音、4-6曲目が東京のスタジオ録音。これも’80年代に入ってからの録音。ギャロンギャロンときつつも速いパッセージとホーンの咆哮の中で緊張感あふれるフリーを現出させる1曲目からしてものスゴいパワーです。意表をついて出だしが2人のヴォイスでキレまくり、シンプルな明るいフレーズが続く、サウンドの意表をつく2曲目、ホーン2人で分かりやすいメロディで明るく素朴な感じの3曲目、当初ちゃんとしたデュオのようで、浮遊感あり、戦いありのフリーの4曲目、ホーン2人でのこれもまたユーモラスな演奏の5曲目、緊張感のあるピアノがフリーで発展していって、ホーンと絡みながらどんどん進んでいく6曲目。(04年2月18日発売)

2010/11/20

A. Berg/K.A. Hartmann/Tief In Der Nacht/Juliane Banse/Aleksandar Madzar

2153
ECMのニューシリーズ、11月はこの1枚だけだったので、これだけ紹介します。ジャズがはじまったとされる20世紀はじめ頃のヨーロッパでは、もう十二音技法など、現代音楽の芽生えがあったのですね。20世紀はじめの曲を聴いても、古き良き時代の聴きやすいクラシックの世界ではなくて、どちらかというと現代音楽と呼んだ方がふさわしいようなサウンドになっています。今回はピアノが伴奏の歌曲ですけれども、まだ現代音楽としてはシンプルな方かもしれませんが、歌い手は大変なんじゃないかと思ってみたり。


A. Berg/K.A. Hartmann/Tief In Der Nacht/Juliane Banse(Soprano)/Aleksandar Madzar(P)(ECM New Series 2153)(輸入盤) - Recorded March 2009. - Alban Berg: 1-7. Sieben Fruhe Lieder 8-16. Jugendlieder 17-18. Zwei Lieder Nach Theodor Storm Karl Amadeus Hartmann: 19-21. Lamento

(10/11/20)どちらも20世紀の現代音楽家で、Alban Berg(オーストリア)は1904-1925年の曲が、Karl Amadeus Hartmann(ドイツ)は1955年の曲がこのアルバムで取り上げられています。A. Bergの方は調べると十二音技法の人らしいですが、歌曲を聴いていると現代音楽的な香りがするも、曲の年代が早いせいか、そんなに複雑な歌でもないような気が(素人聴きですが)。K.A. Hartmannの歌曲は、やはりより現代音楽的な面を持っています。

空中浮遊/近藤等則チベタン・ブルー・エアー・リキッド・バンド

Kondokuchu
「70年代日本のフリージャズを聴く!」8日目。今日のアルバムはこのシリーズからすると、いちばん遠い位置にあるのでは、と思わせるアルバム。30枚の中でいちばん最後の録音(’83年)でもあり、当時のファンクシーンと混ざりながら、このアルバムで’70年代日本のフリージャズの終焉を迎えたか、と思わせるようにラインナップに入っています。また、このアルバムで新たな時代を迎えたとも言えるような。内容は、まだ7拍子を7拍子と言いきってしまうくらいに変拍子は少ないですけど、今のファンクとして聴いても全然古くないですね。リズムはタイトですし、好きなサウンドです。当時はこのアルバムが「フリー」としてインパクトがあったのかどうかは、ちょっと分かりませんけれども。


空中浮遊/近藤等則(Tp)チベタン・ブルー・エアー・リキッド・バンド(P.J.L.)
空中浮遊/近藤等則(Tp) Tibetan Blue Air Liquid Band(P.J.L.) - Recorded June 19-23, 1983. Rodney Drummer(B), Cecil Monroe(Ds), 豊住芳三郎(Per), Guest:渡辺香津美(G) - 1.楽々々 2.七拍子 3.軽快足踏音曲 4.瀬戸内 Blue 5.若い娘のハネ踊り 6.空のワレ目 7.エライコッチャ

録音も’80年代に入ってからだし、エレクトリック・ベースを使ったリズミカルなファンクの演奏が多いので、これを’70年代フリージャズと言ってもいいのか、という点はあるのですが、時々浮遊感が出たり、トランペットはメロディアスな時もブロウしまくっている時もあって、時代から行けば、なるほどなあ、と思います。おそらくこのあたりが’70年代からの終点なのでは、と思わせるものがあります。あくまでもリズムはタイトで、当時のサウンドの影響を受けたのか、それとも与えたのか。ドラムスとパーカッションが、けっこう元気。2曲目は7拍子ファンクですが、当時はこれも新鮮だったのかも。4曲目は明るいレゲエのリズム、7曲目はシャッフル。ミックスはセイゲン・オノ。6曲目ではトランペットがエフェクターをかまして吹きまくってます。(04年2月18日発売)

2010/11/19

フライング・トゥー・ザ・スカイ/本田竹彦/ゲルト・デュデック

Hondaflying
「70年代日本のフリージャズを聴く!」7日目。今回のアルバムも日欧混成編成です。時代が’71年ということもあってか、フリー色も強い場面はあるのですが、モーダルな進行や4ビートの場面も目立っています。どこまでをフリーか、とするにもなかなか難しいですけど、このアルバムでは時期的な面から見て、日本の当時のジャズ事情も考慮して、となるとやはりフリーの範疇に入れていいアルバムじゃないかと思います。このあたり深く突っ込んでいくと新たな発見があるかもしれないですけど、ここではサラッと流して、こういうアルバムがありました、ということを聴いてお伝えするのが、今の段階ではせいいっぱいかもしれません。


フライング・トゥー・ザ・スカイ/本田竹彦(P)/ゲルト・デュデック(Ts、Sopranino)(P.J.L.)
Flying To The Sky/本田竹彦(P)/Geld Dudek(Ts, Sopranino)(P.J.L.) - Recorded March 1, 1971. Gunter Lenz(B), 日野元彦(Ds) - 1. Dji-Dji-Eitch-Eitch 2. Flying To The Sky 3. Floating On The Sea

1曲目がゲルト・デュルック作曲、2曲目が本田竹彦作曲、3曲目はギュンター・レンツ作曲。作曲とはいってもテーマの部分と大まかな進行だけで、フリーになって行くのですが。日本での録音ですが、半分外国、半分日本のクァルテットメンバーにかかわらず、その表現されているサウンドが日本的に感じます。1曲目の、叙情的な出だしで、なぜか日本的風景が眼前に広がっていき、その後、突如として強力なフリーが展開したり、モーダル的になったり、また静かになったり。ちょっとサックスの凶暴な雰囲気も交えつつ、抑制の効いた静かな出だしのフリー、から分かりやすいメロディのテーマでアップテンポの4ビートにシフトする2曲目、リズム面のフリー色が見られず、ミディアムやや速いかなぐらいの、4ビートの演奏が続く3曲目。(04年2月18日発売)

2010/11/18

ソング・オブ・パット/中村達也

Nakamurasong
「70年代日本のフリージャズを聴く!」6日目。このアルバムは中村達也の渡米中の録音で、メンバーも日本人ではないのでちょっとこの特集に合うかな、とも思うのですが、流れ的には当時のロフト・ジャズで、ここでもフリージャズは息づいているのをアルバムからかなり感じ取ることができました。ライナーを読むと、金銭的に厳しい状態での録音だったようなのですが、当時はトリオレコードがアルバム化したそうです。メンバーも今見ても分かる名前の人もいて、貴重な録音ではなかったかと思います。オリヴァー・レイクもリチャード・デイヴィスも、フリー以外の演奏も残していますしね。でもここでは”濃い”フリーを聴かせてくれています。


ソング・オブ・パット/中村達也(Per)(P.J.L.)
Song Of Pat/中村達也(Per)(P.J.L.) - Recorded March 23 and April 1, 1976. Ted Daniel(Tp, Flh, French-Hunting-Horn), Oliver Lake(As, Fl), Richard Davis(B) - 1. Big Father 2. Probe 3. Module 4. Song Of "Pat"

1-3曲目がテッド・ダニエルの曲で、4曲目はリチャード・デイヴィスとのデュオでのインプロヴィゼーション。ここでは中村達也はパーカッションとドラムスの両方を使用しているようです。ジャケット写真にもあるように音階も出せるようなパーカッションもところどころで使っていますね。出だしはゆったりとした各楽器の演奏とさまざまなパーカッションの音が重なり合ったと思ったら、フリーでかなりの盛り上がりを見せる1曲目、間と、西洋と東洋の間を行くようなサウンドが印象的な2曲目、テーマの後、かなりのハイスピードでドシャメシャ系のフリーでここぞとばかり盛り上がりを見せていく3曲目、打ち合わせたかのようにドラマチックに進んでいく、ドラムスとベースのデュオ。特にベースのアルコとピチカートの使い分けが印象的な4曲目。(04年2月18日発売)

2010/11/17

アウトフィット/吉沢元治

Yoshizawaoutfit
「70年代日本のフリージャズを聴く!」5日目。偶然にも吉沢元治氏関連のアルバムが3日続いてますが、シリーズの連番ではなくて、たまたま聴いてなかった飛び飛びの番号順で続いてしまった、っていうことです。ベース・ソロでのライヴということで、けっこうアルバム1枚分もたすのは大変だと思います。でも、さまざまな奏法や表現方法を駆使して、素晴らしい仕上がりになっています。当時はいろいろなフリージャズがあって、中にはどうかなあ、という内容のものもあったのかもしれませんが、あえて今世紀に入ってから昔のアルバムを再発するだけのことはあるなあ、とおもいました。聴く人を選ぶかもしれませんけど。


アウトフィット/吉沢元治(B)(P.J.L.)
Outfit/吉沢元治(B)(P.J.L.) - Recorded September 29 and November 7, 1975. - 1. Outfit 1/Spiral 2. Beans Dance 3. Hiccup 4. Distance 5. Crossings 6. Soft Nothings 7. Ryuren<流連> 8. Outfir/Rota

ソロでのライヴ。全8曲が吉沢元治の作曲となっているのですが、フリー・インプロヴィゼーションでしょう。アルコ奏法、ピチカート奏法その他いろいろな方法でベースという楽器の音を出し、表現しています。メロディというよりは非メロディ系というか、そちらが中心ですけれども、ここでもベースとは思えないような高音域も出したりして、スゴい技を見せています。ベース1台ということで、スペイシーな感じもある反面、あえてそれ1台で空間を埋め尽くすような音を出している場面もあり、かなり表現の幅が広いです。ベースもかなりいい楽器を使っているのでしょう。その楽器の持つ能力を、極限まで引き出そうというというようなパフォーマンスがスゴいです。抽象的な方に属するフリージャズですけど、まさに’70年代のジャズ表現かと。(04年2月18日発売)

2010/11/16

ドリームス/デイヴ・バレル/吉沢元治

Davedreams
「70年代日本のフリージャズを聴く!」4日目。今日も吉沢元治ですが、デイヴ・バレルとのデュオのライヴ。最初はギャロンギャロンと全開でピアノがせまってくるので、ずーっとこの調子かと思ったら、それは一部だけで、やや静か、あるいは静かな場面の方が多いです。最初は体力勝負を予想していたので、ホッとしました。まあ、当時のフリージャズなんですが、語り合いや、時に取っ組み合いがうまく、そしてドラマチックに道筋をたてていくので、割と引き込まれてしまいます。ラストの場面で静かなバラード的な感じで終わって行くのが意外な感じがしました。ライナーによれば「デューク・エリントンのテーマによっている」んだそうですが。


ドリームス/デイヴ・バレル(P、Per)/吉沢元治(B)(P.J.L.)
Dreams/Dave Burrell(P, Per)/吉沢元治(B)(P.J.L.) - Recorded November 30, 1973. - 1. Red - Black 2. Green - Daydream

’73年のライヴ。19分台の2曲の構成で、1曲目が赤、黒、2曲目の前半が緑と、タイトルが色をモチーフにしたフリージャズ。ピアノは、最初はギャロン・ギャロンと速いパッセージを繰り返し、ベースが応酬して激しいやり取りが展開されますが、全体の割合としては静か。静かな場面では、空間的な表現ながらも聴く人に緊張を強いるようなサウンドの場面と、リラックスした場面がちらほら。ベースも時にアルコ奏法で超高音も出したりします。西洋と東洋のフリージャズのぶつかり合い。土俵はややこちら側にあるような。2人の抑制、あるいは高揚の仕方が、時に混沌、時に整然とした状況からドラマチックな構成になっていて、1曲の長い時間も飽きることなく聴かせます。2曲目は一部パーカッションに持ち替えで、後半は普通の曲のような表現です。(03年10月22日発売)

2010/11/15

インランド・フィッシュ/吉沢元治

Yoshizawainland
「70年代日本のフリージャズを聴く!」3日目。今日のアルバムは1-3曲目がベース・ソロ、4曲目がドラムスとのデュオでのライヴです。ベース・ソロで3曲もたすのは大変だろうと思うのですが、サウンドカラーや奏法など、いたるところに工夫があって、飽きることがありません。ただし、やっぱりフリーなので、聴く人を選ぶアルバムということにはなってしまうと思うのですが。反面、好きは人には、この表現が、ある程度日本独自の空間や間を生かしたフリーになっていることに気がつくかも。聴いていて日本的な情景が目の前に浮かんできました。この時代の日本のフリージャズは、豊かな時代だったんだなあ、と改めて思います。


インランド・フィッシュ/吉沢元治(B)(P.J.L.)
Inland Fish/吉沢元治(B)(P.J.L.) - Recorded September 13, 1974. 豊住芳三郎(Ds on 4) - 1. Inland Fish 2. Mado - Window 3. Fragment 1 4. Correspondence

ライヴ。1-3曲目の作曲は吉沢元治、4曲目は2人の作曲となっていますが、全部フリー・インプロヴィゼーションだと思います。ベースのフリーのソロで、アルコ奏法、時にピチカート奏法、その他特殊な奏法からメロディ、非メロディが空間表現とともに繰り出してきて、楽器の構造上、演奏が難しいと思われるのに、低音からかなりの高音までくまなく出して、素晴らしい思索的な、時に高揚した激しいフリージャズになっています。表現は特集にしても、当時の日本でここまで表現できるベーシストがいたのかと驚かされます。こういう演奏がホールで行われていたので、当時はフリージャズはもっと身近だったのでしょう。曲によって陰影があったり明るめだったりとさまざま。4曲目のデュオはお互いの間合いをはかりながらの語り合ってます。(03年10月22日発売)

2010/11/14

イン・メールス’81/井上敬三

Inoueinmoers
「70年代日本のフリージャズを聴く!」2日目。このアルバムの録音は’81年になっていますけれど、フリージャズ的な本質はここでも’70年代と同じような気がしますので、これも一緒に入れていいかと思います。自分がフリージャズ(フリー・インプロヴィゼーション)の免疫がついたのは、やはりECMの初期などのアルバムの効果が大きいと思います。ただ、普通のジャズと違って、どれが良くてどれが悪いのかの審美眼はまだまだこれからじゃないかと思うので、このシリーズを聴き終えた時に、どうなっているか、ですね。まあ、このあたりは、かなり聴く人を選ぶアルバム、ということでくくられてしまうのですが、エネルギーとしては、スゴいです。


イン・メールス’81/井上敬三(Cl、Acl、Blockflote、As、Per)(P.J.L.)
In Moers '81/井上敬三(Cl、Acl、Blockflote、As、Per)(P.J.L.) - Recorded June 7 and 8, 1981. Gunter Christmann(Tb, B on 4-18), Paul Lovens(Per on 4-18) - 1. Himmel 2. Wasser 3. Feuer 4-18. Passionato 1-15

ライヴ録音。作曲者名のクレジットがないのでフリー・インプロヴィゼーションで通しているのでしょう。また、初CD化に際して、未発表音源を追加しています。4-18曲目が、パシオナート1-15という一連のインプロ。ソロでの曲(1-3曲目)も、時に方向を見せつつ、日本らしい空間と間も生かして、しかも一人でパーカッションなどの楽器や管楽器を使い分けながら、彼ならではの空間を創造しています。当時59歳ということですが、長時間ソロでのバイタリティあふれる演奏を聴かせるところなど、年齢というものを感じさせない演奏です。ライナーのクレジットでは3-4曲目に他の2人が参加とありますが、これはLPの時のもので、4-18曲目(2人ともは全てではないと思いますが)でしょうか。かなり緊張感のあふれる演奏が続いていきます。(03年10月22日発売)

2010/11/13

サブ=メッセージ・トゥ・シカゴ/豊住芳三郎

Toyosumisabu
いよいよ昨年4月以降にCDショップの閉店セールで購入したCDを聴いていくチャンスができました。実は私はフリーも好きで(って分かっている方も多いと思いますが)、これは’03-04年に出た「70年代日本のフリージャズを聴く!」シリーズ30枚のうちの1枚。すでに21枚持っていましたけど、閉店セールで残りの9枚をまとめて購入、1年半も聴かずに寝かせていたわけです。あえて30枚のセレクトなので、当時の日本のフリージャズとしては質の高いジャズがいっぱい詰まっています。フリーは玉石混交ですから、こういう特集、ありがたいです。興味ある人は少ないでしょうけれど、9枚、順番になるか飛び飛びになるか分かりませんが、聴いていきたいと思います。


サブ=メッセージ・トゥ・シカゴ/豊住芳三郎(Per)(P.J.L.)
Sabu-Message To Chicago/豊住芳三郎(Per)(P.J.L.) - Recorded October 20, 1974. 宇梶晶三(Bs)、原寮(P)、藤川義明(As on 3) - 1. Roscoe's Tune (Odwalla) 2. Malachi's Tune 3. People In Sorrow

ライヴ録音。豊住芳三郎がアート・アンサンブル・オブ・シカゴとの共演後、帰国してから録音したアルバムとのこと。1、3曲目がそのグループのロスコー・ミッチェル作、2曲目がマラカイ・フェイヴァース作で、いずれも長尺な演奏となっていて、3曲合計で50分もあります。豊住は(Per)と記載がありますが、ドラムスでしょう。ベースレスながら、特にバリトン・サックスの迫力がスゴく、’74年でこのようなフリーの録音が日本に残っていたとは、と思わせる演奏。バリトン・サックスの咆哮も含めた非イディオム的な奏法、それを土台から支えていくような、時にギャロンギャロンと暴れまわるピアノ、全体をプッシュしつつも統制を取ったり取り払ったりするドラムス。3曲目にはアルト・サックスも参加します。AACMの影響も強いですが日本のフリー・ジャズ。(03年10月22日発売)

2010/11/12

Lieb Plays The Blues A La Trane/The David Liebman Trio

Daveliebplays
デイヴ・リーブマンはこのところ立て続けにリーダー作を出していますが、このアルバムの前日に昨年発売された「Lieb Plays Weill」が録音されています。もちろん同じメンバーなので、同じツアーなのかな。今のサックスプレイヤーで、サックスを駆使しているというイメージだと、彼がなぜか真っ先に浮かんできます。ピアノレス・トリオでここまでやる人っていうのは、他にあまりいないんじゃないかと思えるくらい。今回は、ベースとドラムスがオーソドックスなタイプなんで、逆にサックスが目立っていいんじゃないかな、なんてことを考えていますが、彼らだってけっこうやり手です。トリオでなかなか面白かった1枚でした。


Lieb Plays The Blues A La Trane/The David Liebman(Ss, Ts) Trio(Daybreak)(輸入盤) - Recorded April 3, 2008. Marius Beets(B), Eric Ineke(Ds) - 1. All Blues 2. Up Against The Wall 3. Mr. P.C. 4. Village Blues 5. Take The Coltrane

(10/11/11)マイルス・デイヴィス作(1曲目)、ジョン・コルトレーン作(2-4曲目)、デューク・エリントン作(5曲目)と有名曲ばかりで、1、4曲目は曲名にブルースが明記してるし、5曲目もタイトルにコルトレーンとあるので、このあたりがテーマのトリオなのかも。ヨーロッパ勢のベテランとのライヴ。テンポを速めて8分の6拍子と4拍子3連の同時効果を狙っているような、ソプラノでのフレーズで中盤盛り上がっていく1曲目、テナーで、ほんの少しアップテンポでの典型的なブルース進行の2曲目、テナーを駆使し、アップテンポでのモーダルな進行で進んでいく長いドラムソロもある3曲目、ソプラノでミディアムのブルースをまったりとから時に盛り上がる4曲目、テナーで、アップテンポの曲をガンガン吹いていく、これもブルース的な5曲目。

2010/11/10

Voyager/Eric Harland

Ericvoyager
昨日聴いたWalter Smith 3rdのアルバムで、エリック・ハーランドはそこにも参加していて、逆にウォルター・スミスがサイドでこちらにも参加しています。ただ、曲調というかサウンドはハーランドの個性なのか、ドラムスがプッシュしまくる場面が多くて、かなり元気なサウンドになっています。抑制という言葉はどこかに飛んで行ってしまったみたい。でも、前々から自分も皆さんも注目していたドラマーなので、スゲー、の一言です。惜しいのはライヴで音圧が高く録音されているので、もう少し音質がよければなあ、と思うくらいですが、ライヴの臨場感を考えれば満足いく範囲ではあります。お腹いっぱいになりました(笑)。


Voyager/Eric Harland(Ds)(Space Time Records)(輸入盤) - Recorded October 19-22, 2008. Walter Smith 3rd(Ts), Julian Lage(G), Taylor Eigsti(P), Harish Raghavan(B) - 1. Treachery 2. Intermezzo 1 3. Turn Signal 4. Voyager 5. Intermezzo 2 6. Development 7. Eclipse 8. Intermezzo 3 9. Cycle Episode 10. Get You Hopes Up: Part 1-4

(10/11/09)9-10曲目以外はエリック・ハーランドの作曲。ライヴでメンバーもなかなか。元気な曲はこれでもかとドラムスがプッシュしまくるのが気持ち良い。1曲目は特にそんな感じを強くします。Intermezzoは2曲目はピアノ・ソロ、5、8曲目はドラム・ソロ。内省的で静かな場面が徐々に盛り上がり8ビートだったり8ビート系3連符だったり5拍子だったり変幻自在の3曲目、細かいビートの上を舞ったり切り裂いたりするメロディのタイトル曲の4曲目、畳みかけるようなビートでグングン進んでいく6曲目、メロディやソロが印象に残るもドラムスのプッシュも強い7曲目、サム・リヴァース作のモーダルなサウンドの、スリリングでパワフルな9曲目、Taylor Eigsti作の19分にもわたる4つの組曲で全開のドラマチックな展開を見せる10曲目。

2010/11/09

III/Walter Smith 3rd

1328
Criss Cross新譜聴き3日目で一段落。発売予定日から50日近く経ってやっと入手できたので、もっと早く(しかも安く)入手できるところはないかなあ、と思います。このアルバムはWill Vinsonのアルバムと比較して、どちらも都会的な現代ジャズなんだけれども目指す方向性が違うというか、参加したメンバーによっても左右されるかもしれませんけど、どちらも面白いです。Will Vinsonのアルバムも「浮遊感」「メカニカル」を私は前面に出してしまったものの、オーソドックスな曲もあって落ちつけるし、新たな方向性の感想を書いた方も見つけました。こちらの方はその分、スピリチュアルな要素も高いかな、と思います。どちらも激しくなりっぱなしではなくて、抑えるところは抑えていて、それが最近の特色かもしれません。


III/Walter Smith 3rd(Ts)(Criss Cross 1328)(輸入盤) - Recorded June 7, 2010. Ambrose Akinmusire(Tp), Jason Moran(P), Joe Sanders(B), Eric Harland(Ds), Lagan Richardson(As on 4) - 1. Working Title 2. Capital Wastland 3. Highschoolish 4. Himorme 5. Aubade 6. Byus 7. Henya 8. Moranish 9. Goodnight Now

(10/11/08)全9曲中7曲(1-4、6、8-9曲目)がWalter Smith作曲。現代ハードバップというか、さらに現代的なサウンド。サックスではじまり、アップテンポになったり一部ゆったりしたりと緩急自在でさすがこのメンバーと思わせる1曲目、しっとりと流れるような感じから盛り上がっていく2曲目、朗々とサックスが鳴り響く16ビートでドラムスが活躍する3曲目、メカニカルで複雑なテーマがカッコいい、静かな場面もあるアップテンポの4ビートの4曲目、ピアノとのデュオで味わい深く奏でるバラードの5曲目、ユラユラとしつつカチッとしたテーマ、激しさとソフトさが同居する7曲目、3拍子でメロディアス、中途で盛り上がる7曲目、やや中間色系な感じながら8ビートで進む8曲目、ゆったりとした、スピリチュアルなバラードで幕を閉じる9曲目。

2010/11/08

Stockholm Syndrome/Will Vinson

1330
Criss Crossレーベル、かなり遅れましたけど新譜聴き2日目。こういうアルバムを聴くと、自分の語彙の少なさがひしひしと身にしみてきます。都会的な現代ジャズなんですけれど、キーワードとして浮遊感やメカニカルなど数語でしか表せない自分にもどかしさを感じます。下記の短い文章でこれらの言葉が何度でも出てくるのですが、音符でも書けて拍子も分析できて、ということでないと、難しいなあ、と思いました。ただ、こういうサウンドでも、すんなりと体には入ってきます。このメンバーだからこういうこともできるのだなあ、とも思いますし。2曲目は有名な曲にタイトルをもじってありますが、内容的には関連性は無いようです。


Stockholm Syndrome/Will Vinson(As, Ss)(Criss Cross 1330)(輸入盤) - Recorded June 2, 2010. Lage Lund(G), Aaron Parks(P), Orlando LeFleming(B), Kendrick Scott(Ds) - 1. Squeeze 2. Dear Old Stockholm Syndrome 3. Late Lament 4. Dean Street Rundown 5. ICronic 6. You Won't Forget Me 7. Everything I Love 8. Party Of One 9. Show Type Tune

(10/11/07)全9曲中4曲(1-2、4-5曲目)がWill Vinson作曲。メンバーの顔合わせが面白い。都会の今のジャズを聴かせます。8分の12拍子の浮遊感が強くて自由度の高い感触の1曲目、メカニカルかつモーダルな印象のやはり浮遊感のある、ユニゾンのリズムの場面も凝っている2曲目、しっとりとした、ちょっと暗めのバラードの3曲目、ミステリアスな雰囲気のテーマを持ちつつ盛り上がっていく4曲目、浮遊しつつも少しシャープな感じの盛り上がりもある5曲目、アコースティック・ギターとの静かなデュオの6曲目、最初不思議なピートの上にスタンダードが舞って途中アップテンポで突き進む7曲目、Lage Lund作のメカニカルなスペイシーさと静かな山を持つ8曲目、ビル・エヴァンス作の雰囲気も明るく、まあジャズ的な9曲目。

2010/11/07

Let's Touch The Sky/Fourplay

Fourlets
今まではフォープレイは国内盤を買っていたのですが、ボーナストラックの有り無しはともかく、輸入盤と千円近くも価格の開きが出てしまっているので、今回から輸入盤を買うようにしました。国内盤を買ったとしてもライナーは読まないし。今回からギターがラリー・カールトンに替わってチャック・ローブなんですね、いやー、渋い人選だ、と思いますが、そんな彼もニューヨークではファースト・コール。内容的には悪かろうはずはありません。こういうグループの使命として売れなければ、というのがあるのですが、中間色的色合いでマニアックな渋さも。特にボブ・ジェームスの作曲した1、6、10曲目あたりが好きです。


Let's Touch The Sky/Fourplay(Heads Up)(輸入盤) - Released 2010. Bob James(Key), Nathan East(B, Vo), Chuck Loeb(G), Harvey Mason(Ds, Per), Guest: Ruben Studdard(Vo on 8), Anita Baker(Vo on 11) - 1. Let's Touch The Sky 2. 3rd Degree 3. More Than A Dream 4. Pineapple Gateway 5. I'll Still Be Lovin' You 6. Gentle Giant (For Hank) 7. A Night In Rio 8. Love TKO 9. Above And Beyond 10. Golden Faders 11. You're My Thrill

(10/11/07)8、11曲目を除き、メンバーそれぞれの作曲。ギターがチャック・ローブにメンバーチェンジしてけっこう渋くなりました。アコースティック・ギターが増えた感じ。売れセンでなければならない使命があるフュージョングループであるとともに曲によってはマニアックな、いかにそこから外していくかのこだわりを見せています。それは1曲目のボブ・ジェームス作曲のタイトル曲が、いかにフレージング等がポップとは対極にある玄人ウケするかのようなサウンドにも垣間見られます。でもポップな曲はポップです。2曲目も、フュージョンではあるも、後半のメロディのユニゾンがカッコいいし。ドラムスは打ち込みの記述がないので、打ち込み的なミックスをしている曲もあります。ただ、全体的に、淡い中間色のイメージのあるフュージョン。

2010/11/06

Love Songs/Anne Sofie Von Otter/Brad Mehldau

Annebrad
ブラッド・メルドーの歌手とのデュオ作でCD2枚組。歌手はクラシック畑の人だし、CD1枚目はメルドーが作曲して、そのクラシックの雰囲気に合わせたラヴ・ソングスなので、ジャズのヴォーカルファンはCD2枚目の方が聴いていてホッとするかもしれません。メルドーは歌伴に徹している感じで、派手なソロなどはありませんけど、彼らしい端正さでせまってきてます。彼目当てでアルバムを買うとどうかなあ、という心配もありますが、まあ、彼らしいアルバムといえばらしいので、そういう意味では聴いてみてもいいのかな、と思います。でも、クラシックの歌手の方も、2枚目はジャズ、というよりはポップスを意識しているような感じかも。


Love Songs/Anne Sofie Von Otter(Vo)/Brad Mehldau(P)(Naive)(輸入盤) - Recorded June 2010. - [CD1]1-7. Brad Mehldau Love Songs, For Mezzo-soprano And Piano: 1. It May Not Always Be So 2. We Met At The End Of The Party 3. Child, Child 4. Twilight 5. Because 6. Dreams 7. Did You Never Know? [CD2] 1. Avec Le Temps 2. Pierre 3. Marcie 4. Something Good 5. Chanson Des Maxence From Les Demoiselles De Rochefort 6. Chanson Des Vieux Amants 7. Sakta Vi Ga Genon Stan (Walking Me Baby Back Home) 8. Att Angora Eb Brygga 9. Dis, Quand Reviendras-tu? 10. What Are You Doing The Rest Of You Life 11. Calling You, From Bagdad Cafe 12. Blackbird 13. SOme Other Time, From On The Town

(10/11/06)Anne Sofie Von Otterはクラシック畑のメゾ・ソプラノの人。CD1枚目がブラッド・メルドーの作曲により、約30分で7曲の歌唱を聴かせますが、まさにクラシックの歌唱のサウンドになっています。メルドーのピアノもクラシック的な歌伴で、出しゃばるところもなく聴かせてくれますが、ジャズ的見地から聴いて、どう評価されるかは微妙なところ。CD2枚目はロック・ポップス、映画音楽、スタンダードなど親しみのある曲が多く取り上げられていて、知っている曲もあります。歌の方も、一部クラシック的な歌い方を残してビブラートを効かせつつ、原曲通り歌うタイプのシンガーに近い歌い方なので、ヴォーカルファンにはこちらの方が親しみができる感じです。メルドーのピアノの落ちついた雰囲気も、相性はかなりいい方だと思います。

2010/11/05

Live At The Village Vanguard Volume 3/Paul Motian Trio 2000 + Two

Paullive3
ポール・モチアンのこのシリーズ、3枚目ですが、’06年12月にまとめて録音されたものが小出しに発売されていますね。アルバムによってグレッグ・オズビーの参加だったりマット・マネリの参加だったり、両方の参加だったりしますが、日によってゲストが違ったのかも。相変わらずモチアンのドラムスは上手いんだか下手なんだかよく分からないのですが、バンドのサウンド全体とか、曲調からとか、不思議な麻薬的な香り。一流のミュージシャンが集まってくるので、やはりタダ者ではないですね。クリス・ポッターも参加していますが、いつもの彼とはまた違った面を見せてくれています。彼の名前だけで買うのは、ちょっと要注意かもですが。


Live At The Village Vanguard Volume 3/Paul Motian(Ds) Trio 2000 + Two(Winter & Winter 910172-2)(輸入盤) - Recorded December 2006. Chris Potter(Ts), Larry Grenaider(B) + Masabumi Kikuchi(P), Mat Maneri(Viola) - 1. And So To Sleep Again 2. Ten 3. The Third Walk 4. The Hoax 5. Gang Of 5 6. Standard Time

(10/11/04)2-6曲目がポール・モチアンの作曲。ライヴで、このメンバーなので浮遊的な雰囲気に満ちています。菊地雅章の緊張感のあるピアノとマット・マネリの特異なフレージング。1曲目はスタンダード。ゆったりと音数が少ないピアノではじまって、その後にサックスとヴィオラが穏やかなメロディを奏でつつバラードからミディアムに盛り上がっていきます。モチアンらしいメロディのようなそうでないもののようなテーマが印象的なフリーに近いアプローチの2曲目、雰囲気としては2曲目に近くてやはり自由度の高い音楽が展開する3曲目、まったりした明るいメロディがテーマとアドリブのやはりやや混沌気味の4曲目、やはりユラユラとしながら緩急自在に進んでいく5曲目、タイトルとは裏腹に、メロディアスではなく訥々とした6曲目。

2010/11/04

Kuara - Psalms And Folk Songs/Markku Ounaskari/Samuli Mikkonen/Per Jorgensen

2116
ECMレーベルで1枚だけ届きました。ジャズかといえばこのアルバムはインプロヴィゼーションがあるのでジャズなんですけど、旧ソ連のあちこちの讃美歌や民謡を題材に演奏をしている時点で、しかもサウンド(特にトランペットやヴォイス)に民族的なものも感じられるので、民族音楽の分野にも入れられそうですね。ただ、演奏にはECM的なインプロヴィゼーションも入っていて、そのあたりが微妙な位置付けです。聴く人を選ぶかもしれませんが、こういうECMでなければ出さないような題材なのは珍しく、聞いたこともないような国、地方の民謡のエッセンスを聴けたのも、まあ、出会いなんでしょうね。


Kuara - Psalms And Folk Songs/Markku Ounaskari(Ds)/Samuli Mikkonen(P)/Per Jorgensen(Tp, Voice)(ECM 2116)(輸入盤) - Recorded May 2009. - 1. Polychronion 2. Psalm CXXI 3. Tuuin Tuuin 4. Aallot 5. Introit 6. Pitka Pajo 7. Introit/Changing Paths (1) 8. The Gypsy's Store 9. Pikkumetsa 10. Soldat Keljanhur 11. Mountain Of Sorrow 12. Introit/Changing Paths (2) 13. Sjuan Mad' 14. Sjuan Gur

(10/11/03)2、8-9、11曲目と、7、12曲目後半がメンバーの作曲の他は、ロシアの讃美歌(1、5曲目、7、12曲目後半)、カレリア民謡(3曲目)、ヴェプス民族の民謡(6曲目)、ウドマルト民謡(10、13-14曲目)。旧ソヴィエト関係の曲が多いです。ECMらしい静かな、ときにふつふつとしたインプロヴィゼーションのやり取りがありますが、雰囲気としては、淡々と民謡のメロディやその周辺をたどることもあって、なかなかにエキゾチック。トランペットが民族楽器的。讃美歌や民謡に題材をとったアルバムとしては、 ECMならではの研ぎ澄まされたインプロヴィゼーションの世界がひろがります。編成もベースレスということもあって、しかもトリオとは限らない演奏で、より繊細に、温度感が低く、時にゆったりとした時間が流れていきます。

2010/11/03

Chopin Meets The Blues/Peter Beets

1329
9月21日に発売されていたはずのCriss Crossレーベル新譜のうち、1枚をやっと昨日入手しました。残りは中旬ごろの到着となりそう。待っただけあって、なかなかのアルバム。ピーター・ビーツはカチッとした感じのピアノですが、大排気量の自動車のように、速いパッセージを苦もなく弾きまくる場面があって、その安定感は抜群。またクラシックの曲も、ジャズっぽく自然な流れでテーマを取り入れていて、国内制作盤によくあるようなテーマはクラシック調、アドリブパートでジャズになるという区分がないところがいいです。それゆえにショパンの予備知識がなくても、ジャズとしてだけ楽しめます。でも、ソロの違いは面白いにしても2、8曲目で同じ曲を収録する必要があったかどうか。


Chopin Meets The Blues/Peter Beets(P)(Criss Cross 1329)(輸入盤) - Recorded November 9, 2009. Joe Cohn(G), Reuben Rogers(B), Greg Hutchinson(Ds) - 1. Nocturne In Eb Major, Opus 9 # 2 2. Nocturne In F Minor, Opus 55 # 1 (1) 3. Mazurka In A Minor, Opus 17 # 4 4. Prelude In B Minor, Opus 28 # 6 5. Prelude In E Minor, Opus 28 # 4 6. Nocturne In B Major, Opus 9 # 3 7. Waltz In C# Minor, Opus 64 # 2 8. Nocturne In F Minor, Opus 55 # 1 (2)

(10/11/03)全曲フレデリック・ショパンの曲。でも、聴いていると有名な曲のメロディがテーマや途中で垣間見られるだけで、ジャズのスタンダード曲を聴いているような雰囲気です。タイトルに「ブルース」がついていますが、雰囲気的にブルースっぽい曲はあってもコード進行は違うようです。原曲と比べてみるのも興味深いかも。ただジャズとして聴いても、けっこう面白い。ピアノは相変わらずの安定感。ややブルース的でミディアムテンポの1曲目、スリリングなアップテンポの2、8曲目、8分の6拍子でスパニッシュな感じのある3曲目、しっとりしつつハイスピードのピアノのフレーズもある4曲目、ラテン的リズムの8分の7拍子で進む5曲目、アドリブ部になると明るいミディアムになる6曲目、ワルツというよりは8分の5拍子になる7曲目。

2010/11/02

The Complete Remastered Recordings on Black Saint & Soul Note - Enrico Pieranunzi

Enricocomplete
このBOXセットのシリーズも聴いたのはやっと3BOX。個人的にはあまりなじみのないエンリコ・ピエラヌンツィですが、これを機会にまとめ聴きをしてみました。やはりエヴァンス派ですねえ、と同時に、澤野のアーノルド・クロスのようにビル・エヴァンスにべったりという感じではなくて、もっとカチッとしたイメージと、ハードな曲もカチッとしたままこなしてしまう、けっこう好みのタイプのピアニストだということが分かりました。マーク・ジョンソンとジョーイ・バロンとのトリオが今までもけっこう印象的だったのですが、マーク・ジョンソン+他のドラマーというケースもいくつかあるみたいだし、他のベース、ドラムスでもけっこう聴かせてくれます。皆が話題にするピアニストなのも、納得です。4枚目はポール・モチアンBOXの6枚目と同じアルバムでした。


The Complete Remastered Recordings on Black Saint & Soul Note - Enrico Pieranunzi - 6CD Set(Black Saint/Soul Note - Cam Jazz)(輸入盤)
Isis/Enrico Pieranunnzi(P) Quartet & Quintet Featuring Art Farmer(Flh) - Recorded February 9 and 11, 1980. Massimo Urbani(As), Furio Di Castri(B), Roberto Gatto(Ds) - 1. Isis 2. Ah-Leu-Cha 3. Love Walked In 4. Blue 'N' Boogie 5. Soul Dance 6. Nancy 7. Au Privave 8. Little Moon

Deep Down/Enrico Pieranunzi(P), Marc Johnson(B), Steve Houghton(Ds) - Recorded February 26 and 27, 1986. - 1. I Don't Forget The Poet 2. Ev'rything I Love 3. We'll Be Togehter Again 4. Someday My Prince Will Come 5. Dee Song 6. Our Romance 7. TTT(Twelve Tone Tune) 8. Antigny 9. Evans Remembered

No Man's Land/Enrico Pieranunzi(P) Trio - Recorded May 3 and 4, 1989. Marc Johnson(B), Joey Baron(Ds) - 1. No Man's Land 2. Border Line 3. If I Should Lose You 4. Blues In C 5. Land Breeze 6. The Man I Love 7. My Funny Valentine 8. Chimere

Flux And Change/Enrico Pieranunzi(P)/Paul Motian(Ds) - Recorded Augusat 27, 1992. - Suite No.1: 1. Hazard Rate 2. What Is This Thing Called Love? 3. Double Act 1 4. Abacus 5. Pianologue 1 6. Someday My Prince Will Come 7. Drumlogue 1 8. Double Act 2 9. When I Fall In Love 10. Double Act 3 11. Drumlogue 2 12. Things Ain't What They Used To Be Suite No.2: 13. Sweet Little Swan 14. The Inch Worm 15. Double Act 4 16. All The Thing You Are 17. For Your Peace Suite No.3: 18. Drumlogue 3 19. St. Thomas 20. Freedom Jazz Dance 21. Alice In Wonderland 22. Anthropology 23. Straight No Chaser

Seaward/Enrico Pieranunzi(P) Trio - Recorded March 3 and 4, 1995. Hein Van De Geyn(B), Andre' Ceccarelli(Ds) - 1. Seaward 2. L' Heure Oblique 3. Straight To The Dream 4. Footprints 5. The Memory Of This Night 6. Yesterdays 7. Je Ne Sais Quoi 8. This Is For You/But Not For Me 9. Key Words 10. I Hear A Rhapsody 11. What You Told Me Last Night

Ma L'amore No/Enrico Pieranunzi(P, Vo on 1) Trio Ada Montellanico(Vo) - RecordedFebruary 16 and 17, 1997. Piero Leveratto(B), Mauro Beggio(Ds), Lee Konitz(As on 2,5-6,8-9, 11), Enrico Rava(Flh on 3, 7) - 1. Amore Fermati 2. Fascinating Rhythm 3. Ma I'amore No 4. Averti Tra Le Braccia 5. Non Dimenticar... (Le Mie Parole) 6. If You Turn Away/Who Can I Turn To? 7. Le Tue Mani 8. Amore Baciami 9. But Not For Me 10. The Fool On The Hill 11. Averti Tra Le Braccia

(10/11/02)元は全部Soul Noteからの発売。どのアルバムも適度にジャズメン・オリジナルやスタンダードを配分していて、聴きやすい。エンリコ・ピエラヌンツィはカチッとしたタイプですが、耽美派な場面もあるけれど、時に意外に芯がある感じの演奏。ハードな演奏も聴かせます。ここでは2枚目のマーク・ジョンソンとジョーイ・バロンとの演奏に注目で、今後、このメンバーで他レーベルも交えて続きます。なかなかベストな組み合わせなのでは。とは言うものの、どんなメンバーでもちゃんと聴かせてしまう(1、3、5-6枚目)あたり、けっこうやり手ですね。ポール・モチアンとのデュオの4枚目は、ライヴの演奏でフリーな場面もあるし、短い曲を立て続けに演奏して、60分強で24曲を詰め込んでいます。6枚目はヴォーカル・アルバムです。

2010/11/01

スリーピング・ウィズ・ガールズ/スティーヴン・ビショップ

Stephensleep
スティーヴン・ビショップと言えば、デビュー作「Careless」(’76年)や次の「Bish(水色の手帖)」(’78年)あたりが大ヒットし、私が当時大ファンになったロック・ポップス(AOR)のシンガーソングライターです。その後、アルバムが発売されるごとにサウンドの傾向がちょっとずつ変わっていって、少しずつ離れていったのですが、今回のアルバムは’85年に香港だけで発売された幻のアルバムとのこと。初CD化なので買ってみましたけれど、やはり幻盤は幻盤かな、という印象を持ちました。これが1作目、2作目をしのぐほどだったら、今までに全世界、あるいは日本だけでも発売されているよなあ、と思いました。9曲目などのように好みの曲もありますが、サウンドも曲ごとにいろいろだし、’85年当時のサウンドは私の好みとは変わってしまったこともありますが。


スリーピング・ウィズ・ガールズ/スティーヴン・ビショップ(Vo、G)(Bigpink)
Sleeping With Girls/Stephen Bishop(Vo, G)(Big Pink) - Released 1985. - 1. Fallin' 2. Rhythm Of The Rain 3. Sleeping With Girls 4. Leaving The Hall Light On 5. Separate Lives 6. Mister Wonderful 7. Somthing New In My Life (Theme From "Micki And Maude") 8. Someone's In Love 9. It Might Be You

何と過去に香港だけで発売・流通したという’85年のアルバム。言わば幻級。2、7、9曲目以外はスティーヴン・ビショップの作曲で、演奏者のクレジットも表記されていません。ライナーによれば、色々と録りためておいたのを1枚のアルバムにしたのだろうとのこと。プロデュースも彼自身の他、デイヴ・グルーシン(9曲目)、エリック・クラプトン、フィル・コリンズ、スティングとの共同プロデュース(4曲目)などいろいろ。ここからさらに他のアルバムで録音し直したりしたものもあるとのことですが、聴いた感じ、彼からすれば、他のアルバムほどクォリティが高いという感じはあまりしないです。でも、彼らしいロックやポップな感じは出ています。アルバムの統一感もあまりない感じです。まあ、好きな人だけ聴けばいいのかな、という感じはします。(10年10月20日発売)

« 2010年10月 | トップページ | 2010年12月 »

サイト内検索
ココログ最強検索 by 暴想

Amazon検索

HMV検索

  • HMV検索
    検索する
2017年4月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30            

メールアドレス

友人が運営しているサイト