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2010/04/30

Concentric Circles/Chris Potter

Chrisconcen
クリス・ポッターのコンコード時代のCDが入荷しはじめました。これからのはいわゆる廃盤で、何とかリーダー作を全部集めることができそうです。特にこのアルバムが一番高く、通常買うとAmazonのMarketplaceで見ると今現在中古でも9千円以上しています。今回、幸か不幸か、ちょっと裏ジャケットがヨレて難がある品を、それよりはだいぶ安価に買うことができました。私の入手したのは輸入盤ですが、このあたりはまだコンコードも国内盤で出ていたようですね。Criss Crossレーベルでデビューした頃からそうですが、ここでもレーベルカラーに似合わずにオリジナル中心で自由な演奏を聴くことができます。2曲のスタンダードも独自の解釈、かつ聴かせるのはスゴいです。


Concentric Circles/Chris Potter(Ts, As, Ss, Afl, Bcl)(Concord)(輸入盤) - Recorded December 17 and 20, 1993. Kenny Werner(P), Scott Colley(B), Bill Stewart(Ds), John Hart(G) - 1. El Morocco 2. Klee 3. Blues In Concentric Circles 4. Dusk 5. Lonely Moon 6. You And The Night And The Music 7. Mortal Coils 8. In A Sentimental Mood 9. Aurora

(10/04/30)全9曲中7曲(1-5、7、9曲目)がクリス・ポッター作曲。当時から割とやりたいように演奏しています。エキゾチックでモーダルな感じの演奏で進む1曲目、テンポがないメロディのまま、自由にフレーズが続く静かなバラードの2曲目、メジャー調の8ビート(ないしはアップテンポの4ビート)で、ブルースという感じがしない3曲目、ピアノとのデュオでしっとり感のあるバラードが展開する4曲目、浮遊感もありつつロマンチックなメロディの静かな5曲目、サックスのソロから、ドラムス、ベースetc.と順に加わるスタンダードの6曲目、ドラムスがファンク的に響いてメカニカルでダークな感じから盛り上がる7曲目、ゆったりとバラードを奏で上げていく8曲目、アップテンポの4ビートで6拍子と4拍子が交互にくる場面がある9曲目。

2010/04/28

Koan/Stephan Micus

Sp804
ECMレーベルには特殊な番号のアルバムがあり、それがこのSPシリーズです。SP801から804まで4枚出ていて、その中でCD化されたのはどうも、このステファン・ミカスのSP 804だけのようですね。こういうアルバムがあると、追いかけるのはちょっと大変になってきます(笑)。タイトルは、どうも日本の「公案」からとられたみたいですね。彼の作品中、かなり日本的なサウンドが強く、日本の楽器ではなくても、他国の楽器を使用して日本のサウンドの雰囲気を出そうという努力のあとがみられます。彼の尺八は日本人の演奏と言っても、信じてしまう人がいそうなくらい日本的です。これで彼の作品のECM、JAPO関係は聴き終わりました。(新譜を除く)


Koan/Stephan Micus(All Instruments)(ECM SP 804)(輸入盤) - Recorded 1977. - 1. Part 1 Shakuhachi Solo 2. Part 2 Zither, Gender, Shakuhachi 3. Part 3a Sarangi, Shakuhachi, Rabab 4. Part 3b Rabab, Sarangi, Bodhran Angklung 5. Part 4 Kyeezee, Burmese Bells, 2 Vocal 6. Part 5 Zither, Guitar, Shakuhachi

(06/09/16)全曲Stephan Micus作曲の一人多重録音。「Koan」とは日本の僧のやり取り(問答)を意味するらしいです。そのような関係から1曲目はモロに日本情緒を感じさせるような尺八のソロでの空間的な小品。チターの音が出だしでキラキラと流れ、途中から尺八がメインになって日本的な雰囲気を醸し出す11分台の2曲目、三味線は使っていないものの、その奏法と空間的な音作りは日本的なものを意識させているような、また無国籍の雰囲気も出ている11分台の3曲目、ちょっと急速調で、やはり三味線なしでその雰囲気もあり、後半はカッティングで盛り上がる4曲目、囁くようなメロディが静かに続いていく、ヒーリング的な5曲目、尺八の純日本的メロディがメインで、後半はギターとチターの盛り上がりを聴かせる6曲目。

Follow The Red Line: Live At The Village Vanguard/Chris Potter Underground

Chrisfollow
クリス・ポッターのアンダーグラウンド2作目。これはライヴで、やはり75分ほどに6曲と、1曲あたりがけっこう長めなことが分かります。そして曲の組み立てなんですけど、長いソロがあって、次のソロに行くとバッキングが変わるので、Aブロックから、1人終わると次はBブロックにというような構成になっている曲が多いんじゃないかと。その場の状況に応じてリズムやサウンドなど、自在に変われるような仕組みだと推測してます。ベースがいなくても全然不自然ではないのも魅力で、やはり4人の持ち場がしっかりしているからこそのこの編成なんだな、と思います。ジャズかファンクか、という線引きがあるかもしれませんが、やはりこれは現代ジャズに入るんじゃないかと。


Follow The Red Line: Live At The Village Vanguard/Chris Potter(Ts, Bcl) Underground(EmArcy)(輸入盤) - Recorded February 15-17, 2007. Craig Taborn(Key), Adam Rogers(G), Nate Smith(Ds) - 1. Train 2. Arjuna 3. Pop Tune #1 4. Viva Las Vilnius 5. Zea 6. Togo

(10/04/25)6曲目のみエド・ブラックウェル作で、他はクリス・ポッター作。ライヴで演奏時間も長く全6曲。ギターはアダム・ロジャースにバトンタッチ。長い曲が多いので盛り上がりや、物語性も。ゆったりしたりファンクになったりの変拍子攻撃で、テナー・サックスを吹きつつ盛り上がり、ギターも再び徐々に盛り上がる15分台の1曲目、浮遊感がありつつメカニカルなフレーズと繰り返しのキーボードのベース音で進んでいく2曲目、タイトルのようなポップなバラードから、ファンクになる3曲目、メカニカルなフレーズと変拍子でせまる哀愁漂うバッキングと爆発フレーズの4曲目、キーボードで静かにはじまり、バス・クラリネットと淡々としたバラードが展開する5曲目、8分の6拍子でアフリカン的リズムの印象が強いサウンドの6曲目。

2010/04/27

Song For Anyone/Chris Potter 10

Chrissong
今日もクリス・ポッター聴き。珍しく比較的大編成のバンドですが、よく見るとトランペット、サックス、トロンボーン関係はポッターしかおらず、あとは木管系や弦楽器主体。これらの柔らかい音をバックにポッターが吹きまくる、という光景が随所に出てきます。いわゆるビッグ・バンド・サウンドとは違って、バックでは4ビートもなくジャズらしさはかなり希薄です。それをソロでいちばんおいしいところを持っていこうかと。でも、なかなかこういうサウンドは他ではないので一度聴いておくのも新鮮かと思います。クラシック的なところもありますが、10曲目のラストの曲は大らかなアメリカを感じさせるような曲でした。全体的になかなか良かったです。


Song For Anyone/Chris Potter(Ts, Ss) 10(EmArcy)(輸入盤) - Recorded August 2006. Erica Von Kleist(Fl), Greg Tardy(Cl), Michael Rabinowitz(Bassoon), Mark Feldman(Vln), Lois Martin(Viola), David Eggar(Cello), Steve Cardenas(G), Scott Colley(B), Adam Cruz(Ds, Per) - 1. The Absence 2. Against The Wind 3. Closer To The Sun 4. Family Tree 5. Chief Seattle 6. Cupid And Psyche 7. Song For Anyone 8. The Arc Of A Day 9. Estrellas Del Sur 10. All By All

(10/04/25)全曲クリス・ポッターの作曲とアレンジ。デイヴ・ホランドがプロデューサー。木管楽器と弦楽器が中心の10人編成グループで、柔らかいサウンドで包みます。ジャズと言うよりはポピュラーやクラシック的な響きもありますが、こういう響きで各楽器のアドリブをさせてみる試みもなかなか新しい感じでいいです。何となくマリア・シュナイダー・オーケストラを小編成にしたような。記譜された部分はけっこう緻密。場面によっては変拍子も入っていたり、完全にクラシックのように聴こえるところも。ビートも4ビートというわけではないけれど、特にポッターが目立つソロをとっています。そこではやはりどんなバックでも自由奔放な演奏なので、内省的なバックとうまくバランスをとっています。5曲目のようにメカニカルさが魅力の曲も。

2010/04/26

アンダーグラウンド/クリス・ポッター

Chrisunder
クリス・ポッター聴き。彼のミュージシャンの経験としても、このグループの結成はエポックメイキングになったかと思うくらい、変貌を遂げてますね。今まで長くやっていたメンバーではなくて、新しいメンバーを集めたグループで、あまり他のミュージシャンのグループに参加しないウェイン・クランツや、ビシバシと変拍子でもタイトにドラムスを叩きまくるネイト・スミス、左手のベースがかなりやるな、と思わせるクレイグ・テイボーンと、スゴいメンバーを集めています。特に1、3曲目あたり、鳥肌が立ちましたもん。ファンクの位置づけにもなるかとも思いますけど、これはスゴいのひとことです。リアルタイムに聴いておくべきだったな、と思います。


アンダーグラウンド/クリス・ポッター(Ts)(Verve)
Underground/Chris Potter(Ts)(Verve) - Released 2006. Wayne Krantz(G), Craig Taborn(Key), Nate Smith(Ds), Adam Rogers(G on 6, 9) - 1. Next Best Western 2. Morning Bell 3. Nudnik 4. Lotus Blossom 5. Big Top 6. The Wheel 7. Celestial Nomad 8. Underground 9. Yesterday

2、4、9曲目以外はクリス・ポッターの作曲。キーボードの左手でベース音を弾きこなす、縦横無尽のファンクはなかなかスゴい今のバンド。組み合わせの個性的な人選ですが、それがうまくハマっています。シャープなドラミングとワン・アンド・オンリーなギター。最初から飛ばしまくるファンクの1曲目、変拍子っぽいのですが静かな場面からリズムがはっきりしないまま盛り上がりもある2曲目、リズミカルに絡み合ったあとに、自在に変化しながら進む3曲目、ビリー・ストレイホーン作の静かなバラードの4曲目、渋いと思うと割と吹きまくって盛り上がるところもある5、7曲目、変拍子入り緩急自在ファンクの6曲目、オーソドックスなファンクなようで異様に高揚してしまうタイトル曲の8曲目、意外なビートルズ作のしっとりした9曲目。(06年5月10日発売)

2010/04/25

Third Round/Manu Katche

2156
ECMレーベルで、このアルバムは確か今月上旬には出ていたのですが、他の今月発売のアルバムと一緒に注文していたため、届くのが遅くなりました。そうこうしているうちに4月下旬以降はECMの新譜ラッシュにさしかかります。すでに3枚手元にあって、他にも聴きたいものがいっぱいあって、困っています(笑)。このアルバムはドラマーとしてのマヌ・カッチェを期待しても、ECMレーベルのアルバムを期待しても、ちょっと違う、という感じでしょうか。でも、スムースジャズ的に聴きやすさがあるので、枚数的には売れるんじゃないかな、と思わせるサウンドですね。メロディ・メイカーとしての彼が前面に出ていて、うっとりするようなメロディがけっこうあります。


Third Round/Manu Katche(Ds)(ECM 2156)(輸入盤) - Recorded December 2009. Tore Brunborg(Sax), Jason Rebello(P, Key), Pino Palladino(B), Jacob Young(G on 2, 6, 10), Kami Lyle(Vo on 9, Tp on 9-10) - 1. Swing Piece 2. Keep On Trippin' 3. Sences 4. Being Ben 5. Une Larme Dans Ton Sourire 6. Springtime Dancing 7. Out Take Nomber 9 8. Shine And Blue 9. Stay With You 10. Flower Skin 11. Urban Shadow

(10/04/24)9曲目の歌詞が Kami Lyle作で、全曲マヌ・カッチェの作曲。ロックのカテゴリーかもしれないけど、アルバム出だしの部分でメロディアスでしっとり感のあるメロディが出てきて、ドラマーとしてよりもトータルサウンドとしてのアルバム作りを狙っています。基本的な編成がサックスを含むワン・ホーン・クァルテットなので、聴き方によってはやや落ち着いた静かなスムース・ジャズという趣きも。ECM的というよりは、よりポップなセンをいっているサウンドで、ドラミングは地味めですが、曲によってはベースのピノ・パラディーノのフレーズからくるノリの良さはかなり心地良い。でも5、11曲目はECM的なサウンドかも。9曲目の女性ヴォーカルは3連12ビートのゆったりポップス。メロディ・メイカーとしてはかなりいいセンいってます。

2010/04/24

Lift: Live At The Village Vanguard/Chris Potter Quartet

Chrislift
クリス・ポッターの旧譜聴き。このアルバムは’04年に国内盤(レーベルはVerveになっていた)でも出ていたようですが、これに関しては輸入盤で購入してます。スタジオ録音では、彼はいろいろなサックスその他、楽器を使い分けていますけど、ここではテナー・サックスに絞っての、しかもライヴ録音。曲によっては流れに任せて、あるブロックから次のブロックに行くというような現代ジャズ的曲作りがなされているようです。特に4曲目のタイトル曲でそれを感じました。それでいて4ビートの曲も目立っていたのが特徴で、こういう演奏では会場の観客はけっこうイケイケ状態になっていたんではないかと思います。なかなかインパクトのあるライヴでした。


Lift: Live At The Village Vanguard/Chris Potter(Ts) Quartet(Sunnyside)(輸入盤) - Recorded December 13 and 14, 2002. Kevin Hayes(P, Key), Scott Colley(B), Bill Stewart(Ds) - 1. 7.5 2. What You Wish 3. Stella By Starlight 4. Lift 5. Okinawa 6. Boogie Stop Shuffle Sax Intro 7. Boogie Stop Shuffle

(10/04/24)3曲目がスタンダード、7曲目がチャールズ・ミンガス作で、1曲目はビル・スチュワート作、他は全曲クリス・ポッター作。ポッターはテナーサックスに専念。ライヴでの勢いと一貫性を保って突き進んでいきます。長めの曲が目立ちます。ややアップテンポの4ビートでガンガンせまる1曲目、ベース音が同じ音階を強調し続けて、その上を縦横無尽にソロが繰り広げられる2曲目、しっとりとしたバラードからミディアムになり聴かせる3曲目、やや浮遊感を伴いつつテンポも緩急自在で、後半アップテンポで盛り上がるタイトル曲の4曲目、出だしの音階に沖縄民謡を想像させながら徐々に盛り上がっていく5曲目、テナー・サックスのソロの6曲目のイントロを経て、キーボードの部分とピアノソロが対象的な4ビートの7曲目。

2010/04/21

トラヴェリング・マーシーズ/クリス・ポッター

Christravel
新譜がまだ届かない(とりあえず手元にあるものは今日は保留してますが)ので、クリス・ポッター聴きを進めます。今回のアルバムはVerve移籍第2弾のアルバム。メインのクァルテットのメンバーのうち、ドラマーがブライアン・ブレイドからビル・スチュワートに替わっています。どちらも個性的な名ドラマーなので、甲乙つけがたいですが、好みとしては、こちらのアルバムの方かな。今回は曲によってゲストにギタリストを加えたり、地味ながらサンプリングを取り入れたりしています。賑やかな曲もあればバラードもあって、リズムもそれぞれ変化に富んでいるので、面白い。何よりもいろいろな楽器を駆使して吹いているクリ・ポタがいいのは言うまでもないのですが。


トラヴェリング・マーシーズ/クリス・ポッター(Sax、Bcl、Afl、Sampler、Org、Vo)(Verve)
Traveling Mercies/Chris Potter(Sax, Bcl, Afl, Sampler, Org, Vo)(Verve) -Recorded February 13 and 14, 2002. Kevin Hayes(P, Key, Clavinet), Scott Colley(B), Bill Stewart(Ds), John Scofield(G on 1, 4, 7), Adam Rogers(G on 3, 8), Dave Binney(Waterfall Sample on 2), Elizabeth Datson-Westphalen(Vo Sample on 7) - 1. Megalopolis 2. Snake Oil 3. Invisible Man 4. Washed Ashore 5. Children Go 6. Any Moment Now 7. Migrations 8. Azalea 9. Highway One 10. Just As I Am

5、10曲目以外はクリス・ポッター作曲。ピアノは前作同様ピアノとフェンダーローズを使用。でもベースがアコースティックなので、やはりアコースティック路線が強い感じです。ただ、サンプラーをあまり派手ではなく使用していて、そこが少し新しさをともなっています。2曲目にも変拍子はあるし、4ビート的な要素は少なく、ファンク的で、曲も浮遊感が多少出てきます。曲により、ジョン・スコフィールド(1、4、7曲目)とアダム・ロジャース(3、8曲目)の起用もそれぞれ個性が生きていて適材適所で効果的。特にジョン・スコの存在感はスゴい。後者は静かな曲に向いているようです。5曲目にはファンクビートの中にちょっとだけ4ビートが使われています。さまざまなリズムやバラードの曲もあって、やはりカラフルな現代ジャズです。(02年9月25日発売)

2010/04/20

グラティチュード/クリス・ポッター

Chrisgrati
遅れてやってきたクリス・ポッター・ファンも、Criss CrossからConcord(途中聴いてないものあり)を経て、やっとVerveに入ることができました。ここで録音は’00年9月なので、もう9年半も前なんですね。演奏するメンバーもスゴいメンバーがそろっています。これで演奏が悪かろうはずがないってもので。最初は4ビートがほとんどなくてオリジナルばっかりだったのですが、10曲目からスタンダードが増えてきたり、中盤から4ビートも目立ってきたりと、後ろに行くにしたがってジャズっぽさの要素が増えてきた感じです。リズムもいろいろだし、お得意の変拍子の曲もあるしで、長丁場を飽きずに聴くことができました。恐るべし!クリス・ポッター。


グラティチュード/クリス・ポッター(Ts、As、Ss、Bcl、Afl、Chinese Wood Fl)(Verve)
Gratitude/Chris Potter(Ts, As, Ss, Bcl, Afl, Chinese Wood Fl)(Verve) - Recorded September 27 and 28, 2000. Kevin Hayes(P, Key), Scott Colley(B), Brian Blade(Ds) - 1. The Source 2. Shadow 3. Sun King 4. High Noon 5. Eurydice 6. The Mind's Eye Intro 7. The Mind's Eye 8. Gratitude 9. The Visitor 10. Body & Soul 11. Star Eyes 12. Vox Humana 13. What's New 14. Early Autumn(Bonus Track)

Verve移籍第1弾で、10-11、13曲目を除きクリス・ポッターの作曲。曲はそれぞれ過去や現代の偉大なサキソフォニストなどに捧げられ、名前が書いてあります。ファンクビートの曲も4ビートの曲もあり、彼のソロもけっこうエキサイティングに聴かせてくれる場面もありますが、割とオーソドックスなサウンドか。使用楽器の種類が多いのもこのアルバムの特徴。それでも曲によっては(2、4、6-7曲目)キーボード(フェンダー・ローズ)使用なので、ジャズのサウンドが薄めな部分もあります。曲はボーナス・トラックを含めて75分以上14曲も収録されていて、曲は長くても8分台と、あまり長い曲はないですが、けっこう精力的な録音。お得意の変拍子の曲も混ざっています。リズム(サンバもあり)もテンポもさまざまで、カラフル。(01年3月28日発売)

2010/04/19

Constellations/Dave Douglas' Tiny Bell Trio

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最近、Hatologyレーベルにはとんと御無沙汰でして、久しぶりに通販のコーナーを見ていたら、デイヴ・ダグラスのCDで’09年に出たものがあるので注文してみました。よく見ると、録音は’95年なんですね。でも内容は全然古くないですよ。ベースレスのトリオですけど、以前のポール・モチアン・トリオ(テナー・サックス、ギター、ドラムス)と編成が似ているし、それを元気にしてもっと歌的にすり寄り、ロック度、哀愁度などが高めになったようなグループです。けっこう個人的には好きです。やはりこういうアルバムも聴く人を選ぶサウンドなんだろうなあ、と思いつつ。ひとり密かに楽しんでおりました。


Constellations/Dave Douglas'(Tp) Tiny Bell Trio(Hatology 666)(輸入盤) - Recorded February 27 and 28, 1995. Brad Shepik(G), Jim Black(Ds) - 1. Constellations 2. Unhooking The Safety Net 3. Hope Ring True 4. Taking Sides 5. The Gig 6. Scriabin 7. Les Croquants 8. Maquiladora 9. Vanitatus Vanitatum

(10/04/19)5、7、9曲目以外はデイヴ・ダグラス作曲。ジム・ブラックがドラムスなので、ノリの良いロックのリズムのような曲もあり、当然ながら変拍子も加わる曲もあります。反面、6-7曲目のように哀愁が漂ったりスペイシーな曲も。4ビートとかバップとかとは遠いところに位置して、’95年の録音としては前衛とはいかないまでも、フリーもあってトンガっていたと思わせるサウンドです。こういうサウンドだと、ベースがいなくても気にならないというか。トランペットのシャープな響きから様々な奏法では、かなりのものを聴かせてくれるし、ギターのキャラクターもロックやファンクに近く、それプラスフリー、というのがいいバランス。トリオで静寂もあれば爆発もあります。5曲目はお茶目。9曲目はシューマンの曲で、やはり彼らのペース。

2010/04/18

Highway Rider/Brad Mehldau

Bradhighway
1ヵ月も前に届いた話題盤をやっと今聴いて、もっと早く聴けばよかったと後悔しています。オーケストラも使っていて、いわゆるジャズ色は薄いですけど、2枚組のCDが変化に富んでいて、壮大なひとつの物語になっているような音楽の流れです。どこも似たような複雑なサウンドになってしまった現代ジャズの殻に閉じこもるよりも、オーケストラのアレンジも含めて、ジャズの範囲を飛び越えて、「これが今のブラッド・メルドーだ」というアルバムを見せつけてくれたような気がします。それだけスゴい。でも、聴く人を選ぶアルバムなんじゃないかな。それにしてもNonesuchはプラジャケに紙カバーをつけた高級感のある仕様だったのが、ちょっと前からペラペラな紙ジャケになってしまいました。ボーナストラックなしでも、これなら安い輸入盤の方を選んでしまいますね。国内盤も輸入盤にライナーやオビをつけただけのようですし。


Highway Rider/Brad Mehldau(P, Key, Pump Org, Vo, Orchestral Bells, Handclaps)(Nonesuch)(輸入盤) - Recorded February 16-28 and May 12-19, 2009. Jeff Ballard(Ds, Per, Snare Brush, Vo, Handclaps) Joshua Redman(Ss, Ts, Vo, Handclaps), Larry Grenadier(B, Handclaps), Matt Chanberlain(Ds, Per, Vo, Handclaps), Dan Coleman(Cond, Vo) and Orchestra - 1. John Boy 2. Don't Be Sad 3. At The Tollbooth 4. Highway Rider 5. The Falcon Will Fly Again 6. Now You Must Climb Alone 7. Walking The Peak 8. We'll Cross The River Together 9. Capriccio 10. Sky Turning Grey (For Elliot Smith) 11. Into The City 12. Old West 13. Come With Me 14. Always Departing 15. Always Returning

(10/04/18)全曲ブラッド・メルドーの作曲のCD2枚組。ジョシュア・レッドマンが多くの曲で参加(1-2、5、7-10、12、15曲目)しているのと、オーケストラとの共演(1-2、7-8、15曲目)、さらにはオーケストラだけの演奏(6、14曲目)もあります。4ビートジャズではなくて、ゆったり牧歌的な味わいのある曲もあるので、映画音楽的に気楽に聴ける面もありますが、曲の作りはけっこう練られていて、5曲目のように変拍子のややアップテンポの曲もあったりと聴いていてう~む、と思わせる場面もあるのであなどれません。ソロ・ピアノの曲(3曲目)テナーとのデュオ(12曲目)、ピアノ・トリオ(4、11、13曲目)もあって、長丁場を変化をつけてドラマチックに進みます。ドラムスが強調されている曲では異ジャンル的で面白いです。

(追記)CD上に書かれた参加メンバーと実際の参加者が違うというご意見もあるようで、それは今後聴き直して検証することにします。

2010/04/17

Concord Duo Series Vol.10/Chris Potter/Kenny Warner

Chrisconcord
再びクリス・ポッターの旧譜が手に入ったので先に聴いてしまいます。この頃って確かConcordは国内盤では取り扱いがなかった時期のような気がしていますが、これはコンコードのデュオの企画もの。Vol.10となっていますね。今だとこのあたり、もう廃盤になっているものもあるのでラインナップは調べればどうか分かりませんけど、ざっとみたところ分かりませんでした。まあ、レーベルからしてシリーズの他のアルバムで興味がありそうなものはないと思いますけれども。このアルバム、デュオでライヴ収録ですが、2人ともなかなかやりますね。丁々発止の場面もしばしばで、聴いて良かったと思うアルバムの1枚になりました。


Concord Duo Series Vol.10/Chris Potter(Ts, Ss on 4,9, Bcl on 6)/Kenny Warner(P)(Concord)(輸入盤) - Recorded October 9 ,1994. - 1. Hibiscus 2. Boulevard Of Broken Time 3. Istanbul (Not Constantinople) 4. Sail Away 5. Tala 6. September Song 7. The New Left (And We Have Our Own Talk Show Host) 8. Epistrophy 9. Hey Reggie 10. Giant Steps

(10/04/17)コンコードのデュオシリーズにクリス・ポッターの参加作がありました。ポッター作が1、7曲目、ケニー・ワーナー作が2、9曲目、2人の共作がスリリングな5曲目で、他はスタンダードや新旧ジャズメンオリジナルなど。録音年代から、まだサウンド的にはオーソドックスな感じもしますけど、やはり流暢なフレーズを奏で上げていて、プレイヤーとしても非凡な感じです。相手がケニー・ワーナーなら不足はないでしょう。2曲目は8分の7拍子だったりしますが、オリジナルもあまり他の曲とはサウンドが違うということもなく、割と楽しく曲を聴ける部分もあったりします。やはりこれはコンコードの企画ものだからか。テナーサックスがメインですが、曲によって楽器を持ち替えているのも変化があっていいです。気楽かつ真剣勝負。

2010/04/15

Magenta/旧橋壮

Furuhashimag
旧橋壮さんのニューヨーク・クァルテットのアルバムです。共演しているメンバーもいわゆるメインストリーマーではなくて、CDの文章から紹介すると「シカゴAACMのベテランドラマー、レジー・ニコルソン。Rashanim、ジョン・ゾーンなどで活躍中のベーシスト、シャキーア・ブルメンクランズ。ニューヨークダウンタウンシーンで頭角を現してきたWorldgamesの若手ピアニスト、トレバー・ラグレンジ」とそうそうたるメンバー。4ビートもあればフリーの部分もある、けっこうワイドレンジな演奏で楽しませて(いや真剣に、かな?)くれるクァルテットの演奏です。これこそ、今のジャズ、というサウンドですね。アマゾンでも入手することができます。


Magenta/旧橋壮(Ts、Fl)(Green Lights Label)
Live In New York "Magenta"/Tsuyoshi Furuhashi(Ts, Fl) Quartet- Recorded September 12, 2009. Trevor Lagrange(P), Shanir Ezra Blmenkranz(B), Reggie Nicolson(Ds) - 1. Magenta 2. Nord 3. Changing Time Spiral 4. The Source - 巨大な眼 -

旧橋壮がニューヨークに乗り込んでの現地のミュージシャンとのライヴ。1-3曲目が旧橋の作曲で、4曲目が4人のフリー・インプロヴィゼーション。モーダルだったり、エキゾチックだったり、スピリチュアルだったりと、いろいろな面を見せてくれます。アップテンポの4ビート基調の曲で、ノリがいいだけでなくてリズムも変わったり、現代的な面もけっこう持ち合わせているタイトル曲の1曲目、前後だけフルートを使い、日本古来の情緒を感じさせながら、時々盛り上がりつつ静かに進む2曲目、メロディアスで情緒感のあるバラードの3曲目。そして、即興の16分にせまる4曲目がスゴい。自由で、アップテンポの4ビートもあればフリー的な部分もあって、4人一体になって盛り上がり、完全燃焼しつつ、最後は穏やかになっていきます。(10年3月17日発売)

2010/04/13

Filigrane/エドゥアール・フェルレ

Edouardfili
澤野工房の2月発売盤を1ヶ月半遅れでの紹介です。と言っても、これはアトリエ・サワノではなく、エドゥアール・フェルレのMelisseレーベルのアルバムを澤野工房で販売しているという形。数量が少ないせいか、もう売り切れになっていますね。同レーベルから翌月発売されている別なミュージシャンのアルバムは澤野工房のホームページのみでの販売となっているようです。さすがにそこまで追いかけられませんが。アトリエ・サワノではないので、聴きやすいアルバムというわけではありません。メロディはきれいなのですが、サウンドがけっこうシリアスという感じ。まだどこかで入手できるかな。


Filigrane/エドゥアール・フェルレ(P)(Melisse)(澤野工房)(国内盤)
Filigrane/Edouard Ferlet(P)(Melisse MEL666007) - Recorded July 27-29, 2009. Airelle Besson(Tp, Voice), Alexandra Grimal(Sax, Voice), Fabrice Moreau(Ds, Voice) - 1. La Fable Du Grinoire 2. Il N'y A Plus D'appret 3. Salamandre 4. Valentine's Day 5. Note Line 6. Bords Perdus 7. Interchange 8. Julien 9. Amane 10. Sans Titre Apparent 11. Tamanraset 12. Je Viens D'apprendre

全12曲中9曲(1-7、10-11曲目)エドゥアール・フェルレの作曲ないしは共作。50分で12曲なので、各曲が凝縮されているイメージ。ベースレスですが、時にはピアノの左手を使ったり、それなりに違和感のないサウンド。ジャズというよりはフレンチの音楽に浮遊感が加わったというイメージも強いです。ピアノは研ぎ澄まされていて、ホーンもややマニアックな、というかひねくれたフレーズが出てきていて、4ビートではないし、聴きやすいジャズという感じではないです。メロディはきれいなのだけど、それを取り巻くフレーズがどの楽器もシリアスな印象。曲調やテンポなどがだいたいの曲で似ているので、1枚のアルバムというドラマを観ているような流れになっています。7、10曲目のように活発な曲も。12曲目はヴォーカル曲。(10年2月26日発売)

2010/04/12

ザコパネ/藤井郷子オーケストラ東京

Fujiizako
藤井郷子関連アルバムの6枚目。オーケストラはニューヨーク、東京、名古屋、神戸にそれぞれあって、神戸を除いてはCDが複数枚出ています。それぞれに特色のあるサウンドなので、まさに八面六臂の活動ですね。今回はオーケストラ東京の初のスタジオ録音ということです。基本にフリーがあるので、ソロはフリー色の強いケースが多いですけど、4ビートジャズではないにしても、アンサンブルもけっこう譜面が書き込まれていてカチッとしているな、という印象で、しかも場面場面でアンサンブルの決めごとが多いので、難易度も高そうです。演奏する人はもちろん、藤井さんもタダ者ではなかったでした。


ザコパネ/藤井郷子(Cond)オーケストラ東京(Libra)(国内盤)
Zakopane/Satoko Fujii Orchestra Tokyo(Libra) - Recorded September 30, 2009. Sachi Hayasaka(Ss, As), Junihiro Izumi(As), Kenichi Matsumoto(Ts), Masaya Kimura(Ts), Ryuichi Yoshida(Bs), Natsuki Tamura(Tp), Yoshihito Fukumoto(Tp), Takao Watanabe(Tp), Yusaku Shirotani(Tp), Haguregumo Nagamatsu(Tb), Yasuyuki Takahashi(Tb), Toshihiro Koike(Tb), Kelly Churko(G), Toshiki Nagata(B), Akira Horikoshi(Ds) - 1. Negotiation Steps 2. Desert Ship 3. Zee 4. Sakura 5. Tropical Fish 6. Zakopane 7. Trout 8. Inori

全曲藤井郷子の作曲で、指揮に専念。スリリングだけれど、ソロイストを除いてアンサンブルではあまりフリー寄りにならず、独特なビッグバンドのサウンド。4ビートはないです。ややアップテンポのファンクのリズムでノリの良い1曲目、異国情緒を思い出すようなゆったりとした、後半ラテン的なノリになる2曲目、ギターの非イディオム系のフリーの出だしからファンクノリになったりテンポが止まったりの3曲目、少しノイズもあってスペイシーなやり取りのある静かな4曲目、完全ソロのスペースとゆったりとした8ビート系の進行がある5曲目、フリーの要素と重厚なアンサンブルが特徴のタイトル曲の6曲目、メカニカルなユニゾンではじまる、割とハードなサウンドの7曲目、徐々に盛り上がりつつドラマチックに大団円を迎える8曲目。(10年1月23日発売)

2010/04/11

シロ/ガトー・リブレ

Gatoshiro
藤井郷子関連の5枚目ですが、実はここでのリーダーも田村夏樹です。いつもはギンギンのフリーを聴かせてくれることの多いお2人ですけれども、このガトー・リブレのバンドになると、フリーもたまに顔を出すにしても、哀愁のあるスペイン(ある程度中南米だったり中近東だったり無国籍的ですが)のサウンドのような、親しみやすい音楽を奏でてくれるのもうれしいところ。スペイシーでなところでギターが絡むと、ホントに異国情緒満点の音で、映像的にパッと目の前に広がってくるのですよ。まあ、4ビートのジャズではないので、メインストリームを好む方からすれば、ちょっと外れるのかもしれませんが。個人的にはけっこう好きです。


シロ/ガトー・リブレ(Libra)(国内盤)
Shiro/Gato Libre(Libra) - Recorded August 31, 2009. Natsuki Tamura(Tp), Satoko Fujii(Accordion), Kazuhiro Tsumura(G), Norikatsu Koreyasu(B) - 1. Dune And Star 2. Waterside 3. Scorpion 4. Falling Star 5. Going Back Home 6. Mountain, River, Sky 7. Memory Of Journey 8. Shiro

グループ4枚目のCD。全曲田村夏樹の作曲。フリー色が少しあっても、哀愁の漂うメロディで勝負するバンド。藤井郷子はアコーディオンなので、まさに哀愁ミュージック。ただし、ある程度硬派なサウンド。1曲目からその哀愁の真っただ中というサウンドにどっぷりとつかります。4曲目もその傾向が。スペインあたりの日射しの強い枯れた味わいがありつつ盛り上がる2曲目、強弱のある、ある意味彼らのフリージャズ色の出ている3曲目、ちょっとアップテンポながら基本的な色調は同じでもフリーの部分もある5曲目、数少ない長調の、それでも哀愁のあるゆったりめの6曲目、短調のユニゾンのテーマのフレーズがエキゾチックにせまり、フリーの場面もある7曲目、カラッと乾いた空気感のあるゆったりしたタイトル曲の8曲目。(10年1月23日発売)

2010/04/10

カット・ザ・ロープ/ファースト・ミーティング

Firstcut
藤井郷子関連の4枚目(といっても主役は田村夏樹)。ここからは彼女らのLibraレーベル発売の国内盤です。でも1月に発売されたものを2月上旬に入手、やっと聴けるわけで、ちょっと遅かったかな、とも思います。いろいろなCDを順番を前後して聴いていたので。でもそのかわり、彼女関連のアルバムを6枚(ひょっとすると7枚)連続で聴けることにもなり、フリーを軸足にしつつもいろいろなサウンドを聴ける楽しみもできました。今回のはライナーにも「ノイズのバンド」とある通り、ノイズや非イディオム系のフリーなので、硬派の最右翼といったところでしょうか。でもほんの少し美しいフレーズも混ざっていたり、イディオム系のフレーズもあったりと、あっち方面に行きっぱなし、ということではないので、好きな方には飽きさせないアルバムではないか、と思います。


カット・ザ・ロープ/ファースト・ミーティング(Libra)(国内盤)
Cut The Rope/First Meeting(Libra) - Recorded June 17, 2009. Natsuki Tamura(Tp), Satoko Fujii(P), Tatsuhisa Yamamoto(Ds) - 1. Cut The Rope 2. Headwaters 3. Flashback 4. Kaleidoscopic 5. Sublimation

全曲田村夏樹の作曲ですが、ノイズ系のフリー・ミュージック。テーマと構成の案があって、あとは本番での熟成を待って、というような感じ。非イディオム系の音(ノイズ)が並んでいますが、少しだけメロディが出る場面も。1曲目の出だしから最後まで、して非イディオム系の音のオンパレードで中盤からドカドカと盛り上がっていくので、かなり聴く人を選びます。どうやって音を出すのか、邦楽系のスペイシーなサウンドからノイズ系の音が混ざって中盤で爆発し、しっとりと終わる2曲目、ミディアムのテンポながらパワーのあるフリーの3曲目、24分間、非イディオム系、イディオム系が混ざりつつ静かだったり混沌としたり、ドラマチック(?)に進む4曲目、ノイズとフレーズが混ざりつつ静かな場面から中盤盛り上がる13分台の5曲目。(10年1月23日発売)

2010/04/09

Stone Shift/Larry Ochs Sax & Drumming Core

Larrystone
今日も藤井郷子関連のアルバム。彼女は、自己名義や共同名義のアルバムはけっこうな種類を発売しているのですが、今まで客演ってあまりないんですよね。そういう意味ではこのアルバムは珍しいと言えるのではないでしょうか。しかも田村夏樹も参加ということで、聴き方によってはこのアルバム、彼らのいつものサウンドのフリー、ととらえることもできそうです。でも、フリーの中でもけっこうシリアスな方に属すると思うので、やはりこっち方面のサウンドが好きな方向けの、聴く人を選ぶアルバムになりそうです。現在HMVで普通に入手できますが、発売後入荷までかなりかかりました。


Stone Shift/Larry Ochs(Ts, Ss) Sax & Drumming Core(Rogueart)(輸入盤) - Recorded September 13, November 12 and 13, 2007. Satoko Fujii(Synth, P), Natsuki Tamura(Tp), Scott Amendola(Ds), Donald Robinson(Ds) - 1. Across From Over 2. Abstraction Rising 3. Stone Shift (For Kurosawa) 4. Finn Veers For Venus

(10/04/09)全曲Larry Ochsの作曲で、ライヴ録音。ベースレスでドラムスが2人という特徴あり。このメンバーだとやはりフリー色が強いけれども、ビート感がけっこう出ていたり、そのままフリーに突入したり。藤井郷子と田村夏樹もいつもの彼ら。サックスのソロではじまり、シャッフルと8分の6拍子が合わさったビート、それからシンセサイザーのソロが入ったり、リズムや表情を変えて盛り上がりつつ19分間進んでいく1曲目、ピアノで温度感低くはじまって、ホーンやドラムスが加わり自由に飛翔していく2曲目、スペイシーでエキゾチックなフリーと、スリリングなピアノやシンセのアプローチで盛り上がり、最後の方でドラムスのデュオもある3曲目、静かなフリーから徐々に拡大し、アクセントやアクもありつつ典型的なフリーの4曲目。

2010/04/08

Desert Ship/Satoko Fujii ma-do

Fujiidesert
前回紹介したものも含め、1月以降の藤井郷子さん関連(リーダー作、共作、客演)のCDの未聴盤が6枚になってしまったので、なるべく早めに取り上げていこうと思います。それにしてもさまざまなプロジェクトがあります。今回は他にLibraレーベル国内盤で、オーケストラ東京、ガトーリブレ、ファースト・ミーティングがあり、客演ではLarry Ochs(Ts、Ss)の新譜がこれから紹介するところ。今日のアルバムはma-doというグループ。フリーが主体のプロジェクトは多いですが、それぞれに特色のあるのも面白いところ。ポーランドのレーベルだったので、HMVに注文して、入手までにかなりかかりました。こういうのは早めに情報収集しておかないと買いそびれてしまう可能性は高いです。


Desert Ship/Satoko Fujii(P) ma-do(Not Two)(輸入盤) - Recorded July 9, 2009. Natsuki Tamura(Tp), Norikatsu Koreyasu(B), Akira Horikoshi(Ds) - 1. February - Locomotive - February 2. Desert Ship 3. Nile River 4. Ripple Mark 5. Sunset In The Desert 6. Pluto 7. While You Were Sleeping 8. Capillaries 9. Vapour Trail

(10/04/08)全曲藤井郷子の作曲。少しの構築された部分とメインのフリーの部分が心地良く混ざり合った、時にファンク的にも激しくもなる、編成はワンホーン・クァルテットのジャズ。静かなソロピアノだったり、ガンガンとフリー的に響いたり、ダイナミックレンジはきわめて広いです。1曲目でもその傾向は強く、フリー的な中に強靭なフレーズ、美しいフレーズが混ざっています。タイトル曲の2曲目はエキゾチックな静かなサウンドからはじまる、スペイシーで自由なサウンド。その後の曲もフリー色は強いのだけれど、変化に富んでいて飽きさせず、むしろ奥の深さに感心しながら聴くことができます。ドシャメシャな場面も目立ち、構築された部分とのかけ合わせによって複雑な構成も時々出てきて、それが効果的なのではと思います。

2010/04/06

The Big Band Project/Gebhard Ullmann

Gebhardbigband
このアルバムは出てからだいぶ経つのですが、最近になって藤井郷子さんのホームページのディスコグラフィで発見、購入したもの。アレンジのみでの参加なので、気がつきませんでした。でも注文してから入荷するまでに、けっこう時間がかかったような気も(1-2カ月ぐらい?)します。NDRビッグバンドは、かなり腕が確かで、しかも幅広くいろんなタイプのジャズを演奏できるビッグバンドです。ここでは、「現代」とある程度の「フリー」がカギになっているんじゃないかと思います。サウンドは「今」ながら4ビートがメインの6曲目もあったりしますが。やはり藤井さんの個性はここでのアレンジ参加でも発揮されています。


The Big Band Project/Gebhard Ullmann(Bcl, Ts, Ss)(Soul Note)(輸入盤) - Recorded February 21 and 23, 2001. NDR Big Band: Dieter Glawschnig(Cond), Ingolf Burkhardt(Tp), Claus Stotter(Tp), Michael Leuschner(Tp), Reiner Winterschladen(Tp), Fiete Felsh(As, Fl), Lutz Buchner(As, Fl), Christof Lauer(Ts), Frank Delle(Ts), Julian Arguelles(Bs), Peter Bolte(As), Joe Gallardo(Tb), Sebastian Hoffmann(Tb), Sebastian John(Tb), Ingo Lahme(Tb), Stefan Lottermann(Tb), Stephan Diez(G), Lucas Lindholm(B), Vladyslav Sendecki(P), Marcio Doctor(Per), Tom Rainey(Ds) - 1. Think Tank(Arr. Satoko Fujii) 2. Ta Lam(Arr. Chris Dahlgren) 3. Fourteen Days/Cafe Toronto(Arr. Guenter Lenz) 4. D. Nee No(Arr. Satoko Fujii), 5. Kreuzberg Park East/High Lam Earth(Arr. Andy Elmer) 6. Blaues Lied(Arr. Chris Dahlgren)

(10/04/06)全曲Gebhard Ullmannの作曲。アレンジを曲によってさまざまな人がやっています。前衛的な面をもつ人たちか。藤井郷子(アレンジのみで参加)が1、4曲目を担当しています。最初静かなクラシックの出だしのようですが、すぐにかなりフリーなスコア(?)になっていき、そしてまた静かになっていくという、NDRビッグバンドを使って、これでもかという大胆なアレンジになっている1曲目、かなりフリーな要素が入っていつつ、バックのアレンジとの対比が面白い4曲目。他のアレンジャーの曲も現代的で前衛的な部分もあるけれども、やはり近い土俵で勝負していても個性の違いが出てくるのが面白い。アレンジャーによってはまとまりのある程度ある曲もあって、それだけ藤井アレンジが際立っていて、彼女の個性を知る1枚。

2010/04/05

PHSを買い換えた

Sh027
4月1日、午後一番でPHSを買い替えました。3月31日に行ったけど現物がなく、取り寄せ依頼をして、再びの訪問でした。

ウィルコムのHybrid ZERO3 WS027SH という今年1月発売の新機種で、Docomoの3G回線と併用できるのだけど、ウィルコムが会社更生法の適用でソフトバンクの支援を受けるため、短命で終わりそうな機種。PHSのみの使用だと、Willcomどうし無料通話、メール、ネットのパケ代が無料!で通信料金が月額1,450円というこの機種専用のスペシャルプライスになってます。本体は24回分割で購入したので、今後2年間は以前の支払額よりちょっと増えるかな、と思います。他の家族が使っているauとどちらにしようか迷いましたが、auにすれば本体別で通信費が毎月6-7千円/人は家族ではかかっているので、これで良しとします。モバイルのWebは見ないし、PHSの回線しか使うつもりはないですし。

ウィルコムはソフトバンクに譲渡する新規事業以外は黒字との噂もあるので、何とか2年の契約期間は営業はもってほしいと思います。

以前のPHSは3年6カ月も使っていたので、赤外線の機能もなくて、お店でアドレス帳の移し替えは苦労したようです。そして昨日、新しいPHSで知り合いと赤外線でアドレス等を交換しよう、ということになったのですが、まだ使い方がよく分からず、手入力で入力せざるを得ませんでした。帰ってきて取扱説明書を読んで、ああ、なるほどね、と分かった次第です。それにしても技術の進歩は速いです。1度買うと2-4年は使ってしまう方ですが、そのたびに進化した機能にビックリしてます。


(追記’12年4月)WillcomのPHSを解約しました。

2010/04/02

「超・音楽鑑賞術!/高野雲著」を読んだ

Choukannshou
「超・音楽鑑賞術!/高野雲著」(株式会社ヤマハミュージックメディア刊)を読みました。

雲さんはジャズに興味を持ちはじめた大学生時代、いきなりジャズ喫茶でアルバイトをはじめてジャズにのめりこんでいったそうです。その時間を有効に使うため、ノートにジャズの演奏のクレジットや感想などを書き込んでいったのがはじまりとのこと。本に10代の頃のノートも掲載されているので、大学1-2年の頃からかな? 実はこれ、かなり有効な方法で、ジャズ(音楽)の知識を蓄えつつ、より深く音楽を鑑賞できるようです。

というのも、自分自身、ジャズの聴きはじめの時期(社会人になりたての頃だから’80年代前半)から自分のホームページを運営をはじめた頃(’90年代後半)にかけて、ノートに書き込んで保存していたわけではないですが、私も1-2行程度ですがメモを、ジャズを聴きながら書き散らかしていた時期がありました。少しですが、同じことをやっていたのですね。雲さんは手書きが音楽鑑賞力を深めるにはいいということを書いてらっしゃってます。私もこれで点(アルバム単位)から線(ミュージシャン聴き)、面(ジャズとしてある程度体系的に分かるようになる)と広げてきました。まあ、私の場合、相変わらずアマチュアの道楽なんですが。

本の後半の「実践編」ではジャズだけでなく、ロック、ポップス、クラシックなど、さまざまな音楽のジャンル内でのスタイルの違いを、ミュージシャンの比較や年代などから追って聴いてみる、ということで、具体的にアルバムもあげられていて、その比較がまた面白いですね。私なんか、学生時代まではニューミュージックやロック、ポップスは多少聴いていたものの、社会人になってからはジャズやフュージョンばかりだったので、この後半の特集では私もそのジャンルの初心者として、ふーん、なるほど、と思ったり、目からうろこの部分があったりしました。手っ取り早く、音楽の体系の糸口になれば、と他ジャンルの音楽も代表作はこの本をもとにこれから聴いておきたいなあ、なんてことを思ったりしています。

知り合ったばかりの頃にはアマチュアジャズファンだった高野雲さん、あるいは他の知り合いでは林建紀さん、それぞれプロとして本を出版されてうれしいですね。

「超・音楽鑑賞術!」は3月19日に発売されています。アマゾンでも入手できるので、読んでみてはいかがでしょうか。本は初心者向けに書かれているようなのですが、割と音楽を聴いてきた私にも得るところは大きかったです。

2010/04/01

Solo Piano/Improvisations/Children's Songs/Chick Corea

2140
このところECMレーベルから過去のアルバムを3-4枚ずつBOXにして再発するシリーズがいくつも出ています。私は既にCDで持っているので、しかもECMはリマスターをやらないため、再び同じ音源を買ってもしようがないのですが、やはりCDで一般に発売されたものは全部持っていたい、というコレクター心理が働いて、つい買ってしまうんですよね(笑)。ただ、こうして並べてみると、このうち2枚が’71年録音なので、当時としてはこういうソロピアノは、やはりジャズとしてはエポックメイキングなことではなかったかと思うわけです。今聴いても色あせず、なかなかいいですし。一気に3枚聴いてしまいました。


Solo Piano/Improvisations/Children's Songs/Chick Corea(P)(ECM 2140-42)(輸入盤) - Piano Improvisations Vol.1: Recorded April 21 and 22, 1971. - 1. Noon Song 2. Song For Sally 3. Ballad For Anna 4. Song Of The Wind 5. Sometime Ago, Where Are You Now? -A Suite Of Eight Pictures- 6. Picture 1 7. Picture 2 8. Picture 3 9. Pitcure 4 10. Picture 5 11. Picture 6 12. Picture 7 13. Picture 8 - Piano Improvisations Vol.2: Recorded April 21 and 22, 1971. - 1. After Noon Song 2. Song For Lee Lee 3. Song For Thad 4. Trinkle Tinkle 5. Masqualero 6. Preparation 1 7. Preparation 2 8. Departure From Planet Earth 9. A New Place (1)Arrival (2) Scenery (3) Imps Walk (4) Rest - Childres's Songs: Recorded July 1983. Ida Kavafian(Vln), Fred Sherry(Cello) - 1. No.1 2. No.2 3. No.3 4. No.4 5. No.5 6. No.6 7. No.7 8. No.8 9. No.9 10. No.10 11 No.11 12. No.12 13. No.13 14. No.14 15. No.15 16. No.16+17 17. No.18 18. No. 19 19. No.20 20. Addendum

(10/03/31)「Piano Improvisations Vol.1」(ECM 1014)、「Piano Improvisations Vol.2」(ECM 1020)、「Childres's Songs」(ECM 1267)の3枚組BOX。単体ではそれぞれCD化されて何度も再発されていますが、最初の2作が’71年という年に発表されているのは画期的なことだと思います。ソロ・ピアノでもインプロヴィゼーションか記譜されたものか、境目も分かりませんが、スイングするジャズではなくて、クラシックにより近い感触を持っていたことで、キース・ジャレットのソロピアノとともに、当時のジャズ・ピアノの概念を変えました。今聴いても、カチッとした曲が多く、色あせていないのはスゴいことです。3枚目の’83年に至るまでにいろんな種類のアルバムをチックは残していますが、その一面としてのECMの確固たる記録がこれです。

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